高瀬隼子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
どの職場でもありそうな、微妙に不快な人間模様が描かれている。
まずメインとなる登場人物が二谷、芦川、押尾。
二谷という男は食に対しての興味が一切なく、むしろ美味しく健康的な食事を摂ることに対して、嫌悪感すら抱いている。
成り行きで付き合うことになった芦川は実家住みのテンプレートのような男が守りたくなる女。
料理も得意で、毎日カップ麺をすする二谷に家庭的な料理を作ってあげている。
また、それだけでなく職場にも手作りお菓子を毎日持ってくるようになっていった。
二谷はその場で食べなくてよいお菓子は夜誰もいなくなってから足で踏みつけたり手でぐちゃぐちゃに潰してからゴミ箱に投げ込み、それを押尾が嫌が -
Posted by ブクログ
高瀬さんは本作が初めてでした。
文章の表現力、心理描写がとても上手で、そこに1番引き込まれたかな。
特に田舎への複雑な思いの描写。
高瀬さんと同じ四国の田舎(高瀬さんの新居浜と似たようなところ)で生まれた自分には、刺さった。
育ててくれた親や良くしてくれた人たちには感謝しているけど、選択肢が多いところで生まれてたら...人が多いところで生まれてたら...といった都会への羨望と田舎へのうっすらとした失望、かといって地元が嫌いなわけじゃない。
なかなか割り切れない、消化できない地元への思いとか感覚をうまく文章にされていて、高瀬さんに親近感が湧きました。
他の方も書かれているけど、
肉体関係がなく