高瀬隼子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
高瀬隼子さんといえば、現代社会に於けるリアルすぎる程にネチネチとした人間模様や、特殊な設定にしてまでも訴えたい多様性のあり方と、主にこの二つが主要なのではないかと私が思う中、本書はどちらも満遍なく取り入れた意欲作で、これは内容とは裏腹にとても気合いの入った作品なのではないかと感じたのも、私にはまるで高瀬さんが何かと闘っているような印象を受けたからなのだが、その物語は、お世辞にも人間の可能性や素晴らしさを謳ったものではない、寧ろ、その真逆に近いものである点に、また彼女の反抗心を見たような思いがしたのである。
ゲームセンターで働く小説家「朝陽」の物語は、この設定を見るだけでも特殊性が高いよう -
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高瀬隼子さんの作品は三冊目。
この方の本は、何かを学ぶというより人間や世間のあるあるという感じかも。
職場の人の無駄に盛り上がってる感じとか、田舎の母親の近所付き合いとか世間が狭い感じ、勝手に作り上げたインタビューに対して勝手に自分のことだと思い込んでる人とか、読書好きだけど作家背景には興味なかったはずの友人の結婚式でスピーチさせられる感じも。
作家さんもだけど表舞台に立つ人って自分が何を求められているか考えすぎてそのための軽い嘘が重なることってあるあるそう。
表舞台に立ってなくても日常で周りに求められているものとか周りからの評価を気にしすぎると自分の足が浮いてる感じもするし。
学生時代の4人 -
ネタバレ 購入済み
タイトルの「犬のかたちをしているもの」、これは主人公の愛の形なのかなぁ。話の主旨とは違うかもしれないけどミナシロさん最後ちゃんと離婚してくれたのかしら、そこだけめっちゃ気になる。
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『いい子のあくび』相手が避けるだろうという考えのもと、スマホを見ながら歩いてくる相手に、「よけないでぶつかる」ことを、している主人公。なぜなら、自分がもし長身の男性だったら、相手は避けるに違いなく、自分は見くびられている、そのことに、非常な怒りを感じているから。子供のころから「いい子」に見られていた主人公は、恋人、大学時代からの友人、かつての同僚、親し気にしてくる上司と、それぞれに違った自分で接していて、そのことを内心でディスっている。たとえば上司桐谷さんに、取引先との飲み会に女性がいないからという理由で呼ばれ、愛想よく行きますと答えながら、「桐谷さんが不幸になりますように、と息をするように思
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テーマは「美」。よかったものをいくつか。
『ふたえ』高瀬隼子
子どもの頃からずっと、単身赴任で川崎に住んでいるお父さんと、遊びのため四国から上京して何年かぶりで会ったら、目が二重になっていた。そしてさらに、顎の骨を削る手術をするという。ずっと別居、67歳になって退職しても田舎には帰ってはこない、でも離婚もしていない、両親がケンカしていた感じもない、父の家に行ったが、愛人がいるような感じもない。で、整形。じつに不思議な家族の話。
『ヴィンテージ』井上先斗
古着屋を経営する大学時代の友人に、50万円のデニムジャケットを持って飛んだアルバイトを探して欲しいという依頼を受けた探偵。アルバイトのイン -
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ネタバレ登場人物の誰にも共感できなかった…。共感できなくてよかった。
すぐ体調悪くて仕事休むのに手作りお菓子配って弱い顔してる芦川さんも、芦川さんいじめを発想をする押尾さんも、芦川さんのこと見下しながら付き合うことが心底気持ちいい二谷も、全員私の同僚じゃなくてよかった。
でもきっと世の中には普通にありうるんだろうなと思ってしまうのが怖かった。いやだ怖すぎる。にこにこ大袈裟なくらいいい顔して、裏では同僚をいじめようと画策するような。もらった手作りケーキを潰して捨てるような。
おいしいごはんにまつわる温かい話を期待して表紙だけ見て買ったらずっとモヤモヤする話だった。
登場人物が最悪だけど、話の展開とか描 -
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ネタバレ皆さんは、芦川さん派ですか、それとも押尾さん派ですか…?
わたしは、押尾さん派です…。
家で会社に配る菓子作ってる暇あんなら仕事してくれよ。給料もらってんだろ?上司のお気に入りだからってすぐ体調悪いとか言って帰る人はわたしも嫌です。
ただ、お菓子に罪はないのでお菓子をぐちゃぐちゃにし潰して捨てる二谷が1番嫌い。あんた芦川さんと付き合ってるくせに影で隠れてそういうことするんや?って心底人格疑いました…。しかもそれで早くはなくても結婚考えてんの?怖すぎやろ。
そして押尾さん、捨てられてたお菓子机に置いただけやん。
でも日頃の行いのせいかな…あんな集中攻撃されて仕方ないところもあるのだろうか…。