高瀬隼子のレビュー一覧

  • 水たまりで息をする

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    「風呂には、入らないことにした」と言って本当に入らなくなった夫の、身体に汚れが溜まっていく様とか、臭いが増していく様が想像でき過ぎて苦しい。まさに水たまりで息をしているような気分になる一冊。

    「許したくてしんどい。夫が弱いことを許したい。夫が狂うことを許したい。だけど一人にしないでほしい」狂えない側の人間の心の叫びが刺さる。

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    2026年01月14日
  • 水たまりで息をする

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    ネタバレ

    題材はすごく好みだったけど、夫がなぜ風呂に入らなくなったのか、なぜ説明しないのかが明かされずモヤモヤ。そういう物語じゃんって理解はできるがうーんとなった。

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    2026年01月14日
  • うるさいこの音の全部

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    合わないタイプの本だった、と思う。
    主人公に感情移入できない
    現実なのか想像なのか分からず
    理解が追いつかない
    のに、最後まで読んでしまった。
    多分読めた理由は、感情移入まではしないけどすごく「分かる」と思ってしまうから。
    自分の外側しか見られていなくて、誰も自分の内側に興味などないのだろうなという虚しさ。消費される虚しさ。それがわかっているのに、ハッキリ言ってみればいいのに、結局口から出ていくのは相手が求める言葉ばかり。自分の本当の気持ちは吐露できない。
    そして、そういう感情の動きが「わかる」から、没入しちゃう。ちょこちょこハラハラしたり、気分が落ち込んだり。

    この方の本は、割といつも感情

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    2026年01月12日
  • GOAT Winter 2026

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    美しい表紙にワクワクしながらページを繰る。読んでいる間は作品の世界に夢中になる。エッセイなども面白い。でもなんか、ずっと表紙に心を奪われて、各作品を読み終えると、なぜか作品の個別の印象がなくなってくる。「何を面白いと感じていたのだろう」と自問するが、答えは出てこない。でも、楽しかったという感情だけはずっと心に残っている。これが文芸誌の楽しみ方なのかもしれない。

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    2026年01月07日
  • GOAT Winter 2026

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    中身と価格が全く釣り合わないのでは?と思うほどのトクトク感。
    本屋で、表紙の印刷に惹かれて即買い。

    知らない小説家さんが多くて、その中で面白い作品に出会えたことが収穫でした。
    選ぶとしたら、「ふたえ」「マスクド・リリカ」「ハッピーエンドの小説」が面白かった。

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    2026年01月07日
  • いい子のあくび

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    他人の良からぬ行動を見るとその人を腹の中で小さく呪うのは私だけじゃなかった…!

    決して表に出してはいけない、けれど心に確実に在る本音がキッパリ書いてある小説を読むと「ひねくれ者は私だけじゃない」と思えて気が楽になる。

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    2026年01月06日
  • 新しい恋愛

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    ネタバレ

    恋愛って色んな形があるよね…って考えさせられる。純愛、不倫、年の差、キープ…それを少しずつ覗いて、どう思う?って聞かれたような気持ちになった。

    個人的に「お返し」「いくつも数える」が好き。

    『大学時代に傷のない気持ちで野木くんを思っていた自分が、呆れた冷たい目て今の自分を見ているような気がした。けれどその醒めた目の持ち主は、学生時代に我慢したからいいよね、社会人だったらこのくらい普通らしいし、とも思っているのだ。』
    これ読んで、うわーーーこれがいい意味でも悪い意味でも大人になってしまうって事なのか、と考えてしまった

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    2026年01月05日
  • いい子のあくび

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    おもしろかった〜

    読後感じたのは「疲れた…!」
    普段は見られない人の内部の思考をぎゅーっと濃縮して渡されたような、そんな感覚。
    共感できるとこもあったし、そこまでじゃないなあ…ってとこもあったし、人と自分を比較しながら無意識に考えて読んでた。結構負の感情多め。でも、それが面白い。

    歩きスマホ、ダメ、ゼッタイ!!

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    2026年01月05日
  • 犬のかたちをしているもの

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    「子ども、もらってくれませんか?」という一言から始まるストーリー。主人公、薫の心情の変化が見どころでした。子どもを産む、産まない、育てる、育てないなど、様々な決断が盛り込まれていました。

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    2026年01月02日
  • 水たまりで息をする

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    読むのを途中でいったん止めるくらい、主人公の夫が煩わしかった。弱さへの曖昧な苛立ち、そんな自分の余裕のなさへの嫌悪感。短い小説が私の奥底を見つめ返してくる

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    2026年01月02日
  • 新しい恋愛

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    恋愛って本当に人それぞれで、出てくる登場人物はわたしとは全然考え方が違うなぁとおもしろかった。

    特に最後の歳の差について。芸能人で歳の差婚のニュースがあると、SNSは賛否両論で溢れる。確かに、状況によっては嫌悪感を抱くこともあるかもしれないけど、所詮他人の恋愛で、迷惑をかけているわけではないんだからいいじゃないかと私は思ってしまう。多種多様な考え方がある。

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    2025年12月31日
  • 水たまりで息をする

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    ネタバレ

    お風呂に入れなくなった夫に対して、夫婦にしかできない寄り添い方をしていく私の話で、やんわりハッピーエンドかと思って読み進めたら…そんな視点ではなくて、暗いお話のまま終わってしまって、ええ〜…となった。
    大切にしたいのに、愛してると思いたいのに、嘘じゃないのに、誰が悪いわけじゃなくて。
    他人からも本人達からも、気付けない気付かないようにしている寂しい夫婦の距離感が辛い…。
    子供がいなくても2人で生きていこうと思わせてくれるお話かな?と思って読んでいたので、やっぱり夫婦2人他人が平和に暮らしていくのは難しいのかな…と、ずど〜んとした。
    田舎の風景は自分にとって幸せのイメージなのと、お話の中にもそん

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    2025年12月31日
  • うるさいこの音の全部

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    本心を言ったらいいんじゃない?と思うけど、小説家として有名になると、芸能人のように自由がなくなるんだなと思った。気持ちや状況をいちいち言葉にしてしまえるって、大変。うるさい、言わなくていい!って読んでる私が思った。

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    2025年12月29日
  • GOAT Winter 2026

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    今号も お得感ありあり。いろいろな意見あるけど、気軽に読書するには 最高だと思ってる。作家さんとの新しい出会いもあるし。整形の話も バレリーナの話も 建築家の話…どこを切っても 読めるから ほんと楽チンな 本!で、作家さんは 話題の方々ばかり。
    こんな 本に出会えたこと、こういう本を作ってくれたことに感謝かな。次のテーマはなんだろう?

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    2025年12月29日
  • いい子のあくび

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    『いい子のあくび』相手が避けるだろうという考えのもと、スマホを見ながら歩いてくる相手に、「よけないでぶつかる」ことを、している主人公。なぜなら、自分がもし長身の男性だったら、相手は避けるに違いなく、自分は見くびられている、そのことに、非常な怒りを感じているから。子供のころから「いい子」に見られていた主人公は、恋人、大学時代からの友人、かつての同僚、親し気にしてくる上司と、それぞれに違った自分で接していて、そのことを内心でディスっている。たとえば上司桐谷さんに、取引先との飲み会に女性がいないからという理由で呼ばれ、愛想よく行きますと答えながら、「桐谷さんが不幸になりますように、と息をするように思

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    2025年12月27日
  • 水たまりで息をする

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    夫が風呂に入らなくなった。行動はどんどんエスカレートし…
    「普通」から逸脱した夫は現代社会から排除されて行く、それを見守り受け入れようとする主人公の姿。でもどこかで傍観しているような。
    まずどうして風呂に入らなくなったのかが気になって読み進めたが、ラストはどうなったのかも描かれずモヤモヤしたまま物語は終わる。
    読み手の解釈に委ねられているのか。
    どう感じたのか共有したい作品だった。

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    2025年12月24日
  • GOAT Winter 2026

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    テーマは「美」。よかったものをいくつか。

    『ふたえ』高瀬隼子
    子どもの頃からずっと、単身赴任で川崎に住んでいるお父さんと、遊びのため四国から上京して何年かぶりで会ったら、目が二重になっていた。そしてさらに、顎の骨を削る手術をするという。ずっと別居、67歳になって退職しても田舎には帰ってはこない、でも離婚もしていない、両親がケンカしていた感じもない、父の家に行ったが、愛人がいるような感じもない。で、整形。じつに不思議な家族の話。

    『ヴィンテージ』井上先斗
    古着屋を経営する大学時代の友人に、50万円のデニムジャケットを持って飛んだアルバイトを探して欲しいという依頼を受けた探偵。アルバイトのイン

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    2025年12月24日
  • GOAT Winter 2026

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    美しさとは
    ただ見た目のものだけではなく
    その振る舞いであったり
    姿勢であったり
    言葉であったり
    さまざまなものが
    絡み合っていると思う

    「そとばこまちの夜」
    の中で老婆が言う
    『そうして私が私と出会えた時、
    ずいぶんと小さく縮こまった小娘が
    胸の内で泣いていたっけ
    華やかで美しいと信じていた美女など
    己の中にはいなかった
    他人の目によって造られた幻影だった
    だからその怯える小娘と
    向きあうことにした
    その子が本当に好きなものを探して
    愛でる
    それは人目を気にして
    怯えていた日々に比べて
    どれほど豊かで満たされたものか』

    本当の自分が求めるものは
    いったい何か
    はたして今、どれくらい
    豊か

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    2025年12月15日
  • うるさいこの音の全部

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    高瀬隼子さんにハマって読み漁っている。
    主人公は考えすぎな新人小説家。
    確かに周囲の反応はうるさくもあり、いろんな煩わしい音がある。けど、本人がうるさくしている部分もたくさんある。
    簡単な言葉で言ってしまうと「気にしぃ」になるのか?
    でもこの主人公は、人の表情や言動から深読みしてしまうんではなく、自分のなかの想像でどんどん自分の周りをうるさくしている。
    だからなんとなく感情移入しきれなかったのか。と、この感想を書いていて納得した。

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    2025年12月13日
  • いい子のあくび

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    芥川賞作品『おいしい~』はかなり好きでした。著者作品を読んだのは、二回目。
    今回はそれほどハマらず。
    やはり『おいしい~』の方が、女がよくわからなくて怖かったのかな。
    高瀬さんがインタビューで「違和感があることを書き留めている」と語っていた記憶が。
    三つ目の短編『末永く幸せ』は、まさに普通は違和感感じないところを違和感感じてしまう話かもな。
    でも高瀬さん、疲れないかな。
    ルシア•ベルリンの小説に
    「あなたはどこにいても、誰にでも、何にでも、醜さと悪を見出した。狂っていたのか、それとも見えすぎていたのか?」
    という一節があるが、そんな感じ。
    でも、自分も見えすぎる派な気がするから、わかるけど。

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    2025年12月11日