高瀬隼子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
(途中で読むのをやめてしまった作品もいくつかあるけど)以下、私的に良かった作品。
※敬称略
・ふたえ(高瀬隼子)
“お父さんが整形”という衝撃的なテーマを扱いながらも、エンタメとして消費せず、主人公と父親のリアルな心の動きにフォーカスしてたのが良かった。自分に刺さりまくった「おいしいごはんが〜」とまさか同じ作者さんとは。
・ハッピーエンドの小説(金子玲介)
前半は一風変わった主人公の行動にクスクス笑いながら読めてたけど(特にコールセンターのポケモンの話好き)、ラスト1、2ページがぞわぞわする…。
金子さんの作品はこれで3作目だけど、笑いとシリアス、ゾワッとさのバランスがいつも絶妙。
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Posted by ブクログ
読んでいて混乱しまくり!
そもそもこの物語はフィクションなのか私小説なのかも分からなくなってくる。
著者の策略に見事にはまり迷宮に迷い込んでしまったようだ。
長井朝陽は文学賞を受賞し作家になることで、それまで気にならなかった日常の些細な言動がノイズに変わっていく過程がじわじわと行き場を失くしていくように描かれている。
一見、著者の実体験をもとにした華やかなサクセスストーリーかと思いきや著者はそんな甘い夢を見させてはくれない。
そこにあるのは「言葉の恐怖」だった。
特に印象的だったのが中華料理屋の息子の話。
まるで朝陽の話のように描かれているが作中劇との境界線がはっきりせず作中劇と現実が雑音 -
Posted by ブクログ
合わないタイプの本だった、と思う。
主人公に感情移入できない
現実なのか想像なのか分からず
理解が追いつかない
のに、最後まで読んでしまった。
多分読めた理由は、感情移入まではしないけどすごく「分かる」と思ってしまうから。
自分の外側しか見られていなくて、誰も自分の内側に興味などないのだろうなという虚しさ。消費される虚しさ。それがわかっているのに、ハッキリ言ってみればいいのに、結局口から出ていくのは相手が求める言葉ばかり。自分の本当の気持ちは吐露できない。
そして、そういう感情の動きが「わかる」から、没入しちゃう。ちょこちょこハラハラしたり、気分が落ち込んだり。
この方の本は、割といつも感情 -
Posted by ブクログ
どう評価するのが正解?そういえば自分はユニセフのCMが嫌いなことを思い出す。「世界にはご飯を食べられない子どももいる」。自明だ。だから?ご飯は「キチンと」食べなきゃダメ?ずっと分からない。
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こんな143頁もあって始終入り込めないのはかえってスゴい。別に二谷のことだって理解できない。どっちも、分からない。「誰しもがそこまで思ってはいない」ということは忘れがちだ。僕の悪癖だ。
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目の前で稚拙な深夜ドラマが流れる。名前を調べる気にすらならない。先が気にならない。このドラマもこの本も。ああ涙が出てきた。胃がキリキリする。嬉しくも悔しくもない。強いて言えば吐き気がする。生理的な涙。
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目の -
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ネタバレお風呂に入れなくなった夫に対して、夫婦にしかできない寄り添い方をしていく私の話で、やんわりハッピーエンドかと思って読み進めたら…そんな視点ではなくて、暗いお話のまま終わってしまって、ええ〜…となった。
大切にしたいのに、愛してると思いたいのに、嘘じゃないのに、誰が悪いわけじゃなくて。
他人からも本人達からも、気付けない気付かないようにしている寂しい夫婦の距離感が辛い…。
子供がいなくても2人で生きていこうと思わせてくれるお話かな?と思って読んでいたので、やっぱり夫婦2人他人が平和に暮らしていくのは難しいのかな…と、ずど〜んとした。
田舎の風景は自分にとって幸せのイメージなのと、お話の中にもそん -
Posted by ブクログ
『いい子のあくび』相手が避けるだろうという考えのもと、スマホを見ながら歩いてくる相手に、「よけないでぶつかる」ことを、している主人公。なぜなら、自分がもし長身の男性だったら、相手は避けるに違いなく、自分は見くびられている、そのことに、非常な怒りを感じているから。子供のころから「いい子」に見られていた主人公は、恋人、大学時代からの友人、かつての同僚、親し気にしてくる上司と、それぞれに違った自分で接していて、そのことを内心でディスっている。たとえば上司桐谷さんに、取引先との飲み会に女性がいないからという理由で呼ばれ、愛想よく行きますと答えながら、「桐谷さんが不幸になりますように、と息をするように思