宮口幸治のレビュー一覧

  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ”怒り”の原因についての項目が興味深かった。

    怒りの原因とは

    ●自分に自信がない(対人関係△、勉強ができない、運動が苦手などによる)
     →自我が脆くて傷つきやすい、被害的な思考になってしまう

    ●自分の思い通りにならない
     根底には相手への要求が強かったり、固定観念が強かったりする

    0
    2026年09月03日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本書は少年院に入る程の犯罪行為をした少年心理についての内容なのですが、読んでて非行少年の心理特性が自分にも当てはまっているかもしれないと思い、ドキッとさせられることがありました。そのことについての勉強になりますが、自分のメンタルヘルスを振り返り、昨今の教育課題についても知る良い機会となる一冊でした。

    本書の序盤は、重点的に非行少年の特性に触れており、「認知」と言う言葉が頻出しており、それも含めた下記の特徴を学ぶことができました。見る、聞く、想像する力の弱さに伴って、日本の総理大臣をオバマと答えたり、日本地図の北海道、九州を外国と答えたりと学力が極めて低いこと。A君がB君にあいさつしても返事がなかったとしたら、BはAのことが嫌いだから無視したと認識してしまうと。Bが気付かなかったことの理由に、Aのあいさつの声が小さかったからとかBは視力が悪くて気付かなかったと想像することが苦手な故に嫌われていると断固として思い込んでしまう特性があるとのことです。

    さらに感情のコントロールが苦手なこと。普通の人は、ストレス発散に「〇〇する」の〇〇には、「運動」や「読書」が入りますが、非行少年はここに「万引き」や「喧嘩」が入ると。これは苛立ちや腹が立つという怒りの感情をセーブすることが困難な特性のせいであること。自己評価が不適切であり、他人の欠点を指摘する、悪事をしても「自分を優しい人間」と言う、プライトが高く、変な自信を持っているかその逆で自分に自信がない、この様な自己への歪んだ評価を修正させなければ更生することはできないと述べています。

    ではこういう少年への更生はどうあるべきなのか、自尊感情が低いというのは理由として乏しいらしく、自己洞察と自己内省による正しい規範を作ることだと述べています。札幌のある地下鉄駅はかつて自殺の名所だったらしいのですが、ホームに鏡を設置すると自殺者が減少したことがありました。これは鏡の自分の姿を見て、自己規範が生じたことで、危険行動が抑制されたと考えられています。

    最も感心したのは、現在刑事施設に収容されている犯罪者は56000人おり、施設費、人件費諸々で受刑者1人当たり養うのに約400万円かかるらしいのですが、仮に皆更生できたとしたら2240億円の経済効果という試算になるらしいです。犯罪者の更生が日本の国益に多大な経済効果があるということです。

    0
    2026年09月03日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    【かわいそう、とは違うんだけど…。】
    家では満足な愛を受けられず、学校や社会では厄介者扱い。その原因は先天的な疾患でもあり、後天的な環境でもある。本書を読んでその事実を知り理解したが、「自分とは関係ない」と心のどこかでは思っているからなのか、その辛さを本当には理解出来ていない。それを痛感させられるのも何だか罪悪感を感じる。

    0
    2026年09月01日
  • 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「境界知能の子どもたちの実態を解説しつつ、子どもたちの可能性を伸ばすための方法を提案する」本、とのこと。

    IQや知能検査について説明し、どんなことに困っているのか図説も用いてわかりやすく教えてくれる。

    認知機能の大切さ、「コグトレ」(著者開発)についても説明あり。

    ちょっと悩んだのが、愛着に問題を抱えた子に対する感情コントロールの部分。周りの気持ちを理解する心の余裕があるだろうか。コップの水があふれんばかりで余白はあるだろうか。

    ・知的障害と診断されても変わる可能性がある
    ・子どもの成長のゴールは「自立」。周囲の大人には、子どもの「伴走者」であってほしい。
    ・結果を焦らず前向きなサインを送り続けることが大切

    0
    2026年08月31日
  • 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ケーキの切れない非行少年たちは、みた事なく。
    この作品から読み始めた。
    職場で嫌な人って、どうして嫌なんだろう?と疑問を抱いたことから、この本に辿り着いた。

    人の背景を考えることが好きだからこそ、個人的には面白く読むことができた。

    0
    2026年08月29日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    話題になっていただけあって面白かった。
    犯罪者の更生に関わったことはあるが、本当にやむにやまれずって人はいる。子供なら選択肢も少なくてその比率が高いのかもしれない。
    でも簡単に更生なんてできるもんでもないし、そこの最前線で戦う方々には本当に頭が上がらない思い。

    0
    2026年08月27日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    分かりやすく、読みやすい。タイトルのつけ方も非常に、良い。予備知識のない人が手に取りやすい。
    障害福祉に関わる仕事をしていますが、発達障害も知的障害も、親がまず認めようとしない、という点でつまづくと現場からよく聞きます。
    「うちのコは普通です」「障害者と知られたくないから、施設の名前を印刷した封筒で郵便を送ってこないで」
    親が受容しないことには、支援につながりません。障害を認めないと、障害による不調和でも、こども本人の責任になってしまい、落ちこぼれたりいじめられたり、、、認知が歪んでうまく受け取れないだけなのに、「怠惰」「自分勝手」「ヤル気がない」と思われてしまいます。そのストレスで余計に他者を害したり、犯罪者になってしまうこともある。障害=犯罪者予備軍みたいに思われてもまずいですが、こういった研究や取り組みが、本も含めて様々なメディアで取り上げられてほしいです。
    著者はもちろん、とても読みやすい本に仕上げてくださった出版社&編集者に拍手です。

    0
    2026年08月13日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    教育書ですね。

     この本が出てから、だいぶ時が流れて学校現場のアセスメントは非常に丁寧になったように感じます。(行きすぎなくらい)
     医療機関の検査は半年以上予約がとれ、次年度の特別支援に入る会議に間に合わないことも多くあると聞きました。
     ですが、まだまだ特別支援教育の研修と研鑽は必要です。この本をきっかけに特別支援の世界に目が向く人が増えるといいな思いました。

    0
    2026年08月13日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    たしかに、発達障害の話はよく聞くが知的障害のことはあまり考えたことがなかった。

    注意されても、反省しろと言われても、何を言われているか、今がどんな状況か理解できなかったら意味ないな!と納得した。そして、自分自身について正しく認知する、ことの必要性がわかった。できないのになぜか自信がある、できるのに自信がないなど。
    また、将来のことをうまく予想できない人が衝動的に犯罪などを起こしてしまうメカニズムがわかった。

    私もコミュニケーションが成り立たない場面に出くわしたことあるし、自信がなさすぎたりするから、自分の弱みを客観的に知りたいなあ。

    周りの関わり方に関して。ただただ褒めたり、怒ったりするんじゃなくて、その人の認知のレベルや得手不得手を把握した上で認知機能が向上するように支援していく必要がある、と理解した。私割とそれ普段からやってるかもしれない。非行少年に対してじゃないけど、相手がどのくらい理解できるか判断しながら喋ってるや。

    でも、罪の意識がない人になぜ犯罪がダメなのかを教えるの、結構難しいかも。言葉にするのも難しいのに、言葉を正確に理解しにくい人に伝えるのはもっと難しいな。感じ方、感覚は人それぞれだしな!
    そう。私、感情をペットボトルで表すやり方、なんでそれで理解できるようになるのかわかんないんだけど!比喩すぎて直結しなくない?

    他にも疑問に思ったこととしては、障害を抱えている人=守らなければいけない弱い存在としていいのだろうか?本当に不平等なのか?不平等とすることは、人を下に見てしまっていて、本当にそれでいいのかなと感じる。だからユニバーサルデザインを目指した方が漏れなく支援を行き届かせることができるのでは?と思うけど、現実的な提案として書かれた本だから、社会がまだその段階にないんだろうな。
    それに関連して、正しいことをするとか、正義とは?とか考えさせられた。

    0
    2026年08月13日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    決して非行少年たちを肯定することは無いが、障害と非行が大きく関係している視点はあまり持っていなかった。

    「犯罪は将来的なリスクが大きすぎる」と常人は考えるが、そのリスクを測れず目先の利益を簡単に取ってしまうことは治療すべき考え方の1つなのかもしれない。

    私自身も今までの人生で、「もしかしたら障害を持っていたかも」と思い当たる人が、本著を読んで何人か思い当たり、当時(小中学生時代)から先生や周りの大人達に目を掛けてもらい教育されていたら、変わっていたかもしれないと思う。

    まさに「教育の敗北」。

    0
    2026年08月12日
  • P町の親子たち

    Posted by ブクログ

    現場を知る著者だからこその“痛みのリアル”が詰まった一冊です。
    支援が届かない親子たちの姿は決して特別ではなく、日常のすぐ隣にある現実として迫ってきます。
    親の焦りや無力感、子どもの不器用なSOSに胸が詰まる場面も多く、読みながら何度も言葉を失いました。
    一方で、構成は説明的な箇所もあり、小説というより“臨床の延長”のように感じる部分もあります。
    それでも、現場の声がこんなにも静かに届くことの意味は大きい。
    きれいごとでは終わらない現実が、読後にじんわりと残りました。

    0
    2026年07月28日
  • どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ケーキの切れない非行少年よりも内容が身近に感じ、自分のことや子育てで意識したい事も多く載っていて勉強になりました。

    0
    2026年07月16日
  • 境界知能 存在の気づかれない人たち

    Posted by ブクログ

    実際の事件等が引用されていて事実と感想や作者の考えなどははっきりわかれてて良かったと思う

    結局表面化してくるものではなく、じゃあ具体的にどうしたらいいのかってなるともう次のアクションが難しすぎて

    本当に境界知能なのか、例えば色んな事が重なりすぎてて一時的にオーバーフロー起こしてるだけなのかとかも区別する必要あるんじゃないのかな
    どちらにせよどうして行けばいいのかは思いつかない

    0
    2026年07月05日
  • 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ

    Posted by ブクログ

    学校の勉強についていけない、人間関係がうまくいかない、認知機能のどこかに弱さがある。認知機能を伸ばすことで、改善されることもあるかもしれない。
    コグトレについて聞いたことはあったけど、詳しく調べたことはなかったので、おもしろかった。コグトレの中には点つなぎとか、間違い探しとか、日頃の関わりや遊びの中で自然にやっていることもあって、そういったところからも苦手を発見したり、成長に繋げていくこともできるのかもなと思ったり。いろんな視点を持って子どもと関わっていかなきゃな。

    0
    2026年06月06日
  • ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ケーキの〜、の新書を読む前に実際の事例を基にしたこちらから読んでみた。今後新書のシリーズも読むつもり。
    この先生の文章は頭に入りやすくてすらすら読める。境界知能の人が好ましくない選択や境遇に進んでしまう理由がわかりやすい。

    0
    2026年05月14日
  • 「立方体が描けない子」の学力を伸ばす

    Posted by ブクログ

    空間を思い浮かべる力は、生まれつき決まるものなのか。その思い込みに静かに問いを投げかける。黒板の図形を写せず、算数や理科につまずく子どもたちは、努力不足ではなく「見え方」に困難を抱えている場合があるという。社会は結果だけを見て「できる・できない」を急ぎすぎてはいないか。立方体を描く力とは、単なる図形理解ではなく、世界を立体的に捉える感覚である。子どもの「わからない」に寄り添うことこそ、学びの土台なのだ。

    0
    2026年05月13日
  • ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    「ケーキの切れない非行少年たち」の作者が実話をもとに書いたドキュメント小説。
    少年院に入院してくる非行少年たちが、障害の特性ゆえにいかに社会で生きにくいかが描かれている。
    同時に非行少年たちは親からの虐待やいじめの被害者であることも多く、でもその親もじゅうぶんな教育を受けていない。
    負の連鎖が悩ましい。

    0
    2026年05月07日
  • どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ・虐待されてる子供に勉強のやる気を出させようとするのは間違い。もし、自分の家が火事や食べ物がない状態だと何か他のことを頑張れるわけがない。

    ・今までは虐待や問題のある家庭の親に対して責めるような気持ちだったが、その親もまた、子供のころに適切な育て方をされてこなかったかもしれない。そんな中で一生懸命子育てをされてきたのも立派だと思う。
    その保護者に対して今までの子育てを否定したり、無理に変わってもらおうとしても保護者自身のやる気が奪われてかえって悪循環になる。大切なのは、保護者を慰労してあげ、保護者のやる気を出すような言葉をかけてあげること。

    0
    2026年04月18日
  • どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    「ケーキの切れない非行少年たち」の続編。
    「もっと勉強しなさい」がダメな理由として
    「もしあなたが周りから毎日『もっと減量しなさい』と言われ続けたらどう思いますか?」
    という問いにハッとした。そりゃ嫌だ。

    0
    2026年02月25日
  • ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ずっと読みたかった本をやっと読み終えた。

    小説になっていて読みやすかった。

    『真面目に検査を受けてないかもしれないし、家庭環境が悪くて全く勉強をしていない子だったら、検査するとどうしてもIQは低く出てしまうからね』
    この言葉から、IQの数値はあくまでも目安ということがわかった。

    この本を読んで勉強になった。
    特に、4章の出水亮一の物語がおもしろかった。

    0
    2026年01月15日