宮口幸治のレビュー一覧
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本作品は、非行少年の実例を通して「歪んだ幸せ」(怒りの歪み・嫉妬の歪み・自己愛の歪み・所有物の歪み・判断の歪み)というテーマを紹介している。そして、これは非行少年に限らず、私たちの日常生活にも起こり得るものであることを示し、歪んだ幸せから距離を置くにはどうすればよいかを、「相手へのアプローチ」と「自分へのアプローチ」の二つの視点から解説していた。 今回の作品を通じて強く感じたのは、著者の代表作である『ケーキの切れない非行少年たち』の内容は、実は私たち自身にも共通する部分があるのだという点である。特に紹介されていた五つの歪みについては、自分にも思い当たる節があり、少しぞっとさせられた。しかし同
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人の知能を数値化したIQ。境界知能、軽度知的障害と名前がついているIQ70〜85にあたる人たちの支援について考える内容でした。
生まれつき認知機能が弱く、そこから視覚、聴覚などの周りからの情報キャッチに弱いという。
本来なら、成長とともに身についていくのだけれど、境界知能と呼ばれるIQの方達は私たちが当たり前とすることが身についていない。
今の世の中、幼稚園小学校中学校高校に行くのは当たり前の時代。その後大半の子が大学へと進む。でも、その中でも問題行動を起こす子がいる。
なぜだろうかというところから、この本を読むことにした。
問題行動を起こす子は小学校のころから支援を受けさせて、少しでも生きや -
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面白かった。頑張れない子どものやる気に少しでも繋がるように、見通し、目的、使命感の三つのポイントで解説。読みやすいし分かりやすかった。
読んでいて、大事にしたいと思ったことを以下3点。↓
言いがちな、だから言ったじゃないを呑み込んで、つらいのは子ども、とつぶやき、ねぎらいと悔しさに共感してあげること。分かることに重きを置きすぎず、分からないことに耐える力、分からないことがあっても頭の片隅に置いておく力の方が大切だから、分からなくても大丈夫と伝えてあげる。
話を聞いているつもりになっていないか、つい説教やアドバイスをしがちだが、それよりこどもが話をしてくれることに意味がある。内容が正しいか -
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わかりやすい。
グレーゾーンといっても様々なケースがある。
感情のコントロールができない
自信がない
勉強が苦手(数字なのか漢字なのか)
飽きっぽい
手先が不器用
などなど。
どれも誰にでも当てはまることもあるように思うが
それぞれ程度の問題によるものなのだろう。
だからグレーゾーン、なんだろうなぁ。
社会にどのように順応していくのか
どうしたら生きづらくなくなるのか
周りの人に理解してもらうためにはどうするか
本人が自分のことを理解し良い方向に向かうには
課題は色々とあるのだろう。
こんなふうに困っていたんだとちゃんと
本人の気持ちを汲んであげること
特性を理解することも大事。
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つまり障害。
どうしていいか分からない。
発達障害は生まれた時点では分からない。
分かったとしても生まれなかったことにするわけにはいかず生かさないといけない。
そういう者が犯罪を犯して初めて障害が発覚したりする。障害者(敢えてこの言い方します)は莫大なお金と時間をかけて更生の機会を与えられ守られる。六麦のような理解ある大人に優しくしてもらえる。保護観察とやらが終わればまた世に放たれる。
ねえ被害者の絶望はどうしたらいいの?
こういう時いつもハンムラビ法典を思い浮かべる。
日本は加害者に甘いよね。特に性犯罪の事例を知る時は悔しくて悔しくて仕方ない。 -
キツイ、、
第6話の表紙を見ただけで辛い気持ちになった
「孤独」理解されないコドモ。それは多分に知能指数と関係あると知った。親や周りが早く気付ければ救えるものなのだろうか。いたたまれない。 -
Posted by ブクログ
『ケーキの切れない非行少年たち』の続刊、同書を小説形式にして読みやすくしたもの、と読めた。
万引きで少年院に入ったものの、出所後も生活が上手くいかず詐欺に加担してしまった上に人を殺めてしまう「田町雪人」のケース、若年妊娠の上、教師への暴力でやってきた「門倉恭子」のケース、男手一つで自身を育てる父と上手く行かず放火を行いやってきた「荒井路彦」のケース、幼児に性加害を行い、出所後も再犯を重ねてしまった「出水亮一」のケースが収録されている。
全体として終わりが中途半端ではっきりしない……と思われたが、それが実際のケースから例を取っていることの表れでありリアルさであるのかもしれず、その点を考慮すれば批