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教員をしています。この本で書かれていることを知らずに過ごすことで、どれほどたくさんの子どもたちのSOSを見逃してきたのかと思うと、より学んでいかなければならないと身に染みました。
困っている子どもは見つかる。
本人は何に困っているかわからない。
でもその困り感を取り除いてあげることで楽に生きることができるだろう。
最後に書いてあったように、まずそれを担うのは間違いなく学校。
非行を犯し、少年院で反省する前にできることがある。
教育や学習の力を信じたくなりました。
Posted by ブクログ 2023年05月14日
たくさんの人に読んでほしい。
小学校にいた、何でこんなこともわからないの?という同級生たち。私はお世辞にもその子たちに親切ではなかったと思う。。そういった子どもたちが発してるシグナルを早くキャッチして、支援する必要があると思った。
Posted by ブクログ 2023年05月05日
子どもを持つすべての親と保護者、子どもと接する仕事をしているすべての人たちの必読書です。
決して自分と自分の子には関係ないと思ってはいけない。それくらい現実的で、ショッキングで、なおかつ希望を提示してくれる稀有な本です。
Posted by ブクログ 2023年04月24日
認知能力が低く、軽度の知的障害とされる人たちが14%ほどいるというのはショッキングだった。認知能力が低いことで犯罪を犯すことのハードルも低くなり、自らのしたことを反省することも望めない。
見た目にはわかりづらいだけに厄介だ。
Posted by ブクログ 2023年04月23日
私にとって目から鱗、のような内容で、たくさんの学びがありました。どうして非行に走るのか、行動の裏にある心理に興味があってこの本を手に取りましたが、新しい視点を得ることができました。続きの方もぜひ読みたいと思います。
28歳、おそらく境界です。。
辛さの集約でした
これからどうしたらいいんだ…?
こんなに沢山の人が買って
読んでいるのは自分と同じような人たちなのだろうか??
自分にはあたりまえのことでも、
人によっては当たり前ではないということ。
ケーキを人数に切り分けるだけのことなんて
特別な訓練をしなくても当たり前にできるようになることだと、
大抵の人は思ってしまうが
現実として、それができないどころか
等分にわけるということも思いつかない人々がいて
...続きを読むそこには、善悪以前の課題があるということを
思い知らされた。
Posted by ブクログ 2023年05月26日
認知は誰しも多少なりとも歪んでるものだ。自分の目で脳で見ている世界しか知らないのだから。しかし、生きていくためにはなんとかそれを平均に近づける必要がある。それには常識とか基礎学力が必ず必要になる。幼少期に様々な機会が失われた少年たちは非難ではなく同情に値するのかもしれない。
Posted by ブクログ 2023年05月23日
『最貧困女子』と抱えてる問題がとても似ている。
環境や、個人の持っている問題が、見過ごされたり軽視されたりして起こってる犯罪も多いんだろうな。
Posted by ブクログ 2023年05月20日
タイトルだけ知ってる…ぐらいの認識で読み始めたが、とても興味深かった
IQ試験とかで知的障害が見つかって支援を受けられるならまだ良い方で、試験では顕在化しないけど、学校の授業についていけなくて苦しんでいる子の現実を初めて知った
Posted by ブクログ 2023年05月19日
罪を犯したことを反省させる前に反省をする知能さえ持ち合わせていない非行少年ばかりだからいくら更正させようとしても、反省さえすることが出来ないからまた同じことを繰り返し再犯するのか。刑務所にいるひとりの受刑者を納税者に変えたらおよそ400万円の経済効果になるのは驚いた。認知能力の低い子が犯罪を犯す前に...続きを読むどこかで認知能力をあげて犯罪者にならず、綺麗事かもしれないけど生きやすい社会になるといいなと思った。
Posted by ブクログ 2023年05月15日
IQでは測れない能力がある。
認知能力の低いものに認知行動療法をしても効果が薄い。
図形の書き映しで正確に写せない場合は、物の見えかたが正常ではないのではないか。歪んで見えるために常識的な認知に歪みが生じるのでないか。
認知トレーニングにはコグトレが効果を出している。
非行少年の中には脳機能障害があ...続きを読むるものが一定数いる。
学校では国語数学理科社会といった教科を教えているが、社会性についても教えるべきではないか。
虐待をする親も何かしらの障害があるのではないか。
問題は小学2年生ぐらいから散見されるようになる。
問題があり、病院に連れて行くもIQに問題がない(70以上)の場合はもう少し様子を見ようということになり、学校でも問題として取り上げられない。よって具体的な支援が行われない。
職場の同僚で犯罪行為や、協調性がない、言葉が拙いなどで周囲から浮いている者がいる。明らかに知能に問題があるのにも関わらず、何の支援も受けてこなかったようだ。この本を読んで少し現実を知った。
だが、この同僚に対して、どう接していけばいいのかはわからなかった。さらなる勉強が必要だ。
Posted by ブクログ 2023年05月15日
・認知行動療法についてはなんとなく知っていたが、認知機能に問題がある場合(知的障害や発達障害)には効果が期待できないこと、そして非行少年たちにそういった傾向があること、この2つが結びついたことが興味深かった
・何らかの障害→対人関係が苦手→イジメられる→ストレスが溜まる→非行に走る という、被害者が...続きを読む加害者になる構図
・世間では最後の砦と思われている病院ですら、投薬など対症療法しかできないという現状
→精神科病院から医療少年院(少年院版の特別支援学校)へ赴任した著者が、そこで得た知見をふまえ、独自の治療教育を提示する
第1章 「反省以前」の子どもたち
・図形を描き写す課題ができない
→世の中全てが歪んで見えている?聞く力も弱い可能性
これまで社会でどれだけ生きにくい生活をしてきたのか
→これをなんとかしないと再非行は防げない
・非行少年に犯罪の理由を聞いても、難しくて答えられない
→自分の非行と向き合ったり、被害者を考える力もない?
→「反省以前」の問題
・幼い時から病院を受診している子はほとんどいない
→病院に連れてこられるのは家庭環境が安定している子
→非行少年は、逮捕されて初めて医療的な見立てがされる
・足し算引き算、九九、日本地図、総理も知らない
→勉強が苦手なだけでなく、話を聞き間違える、対人関係での失敗
→イジメに遭う、学校に行かない等、非行の原因
→そういった子が少年院に行くというのは「教育の敗北」
・現在の教育は「いいところを褒める」「自信をつけさせる」
週1の忘れ物に対して「週4日はできている」と褒める
→忘れ物をしない注意力、集中力をつけないと解決しない
第2章 「僕はやさしい人間です」と答える殺人少年
・凶悪犯罪を行った少年の約8割が本気でそう思っている
→被害者への謝罪ができるはずない
・9歳の壁、という子どもの発達段階での概念
9歳を超える女性は怖いので、8歳以下の女児を狙う
第3章 非行少年に共通する特徴
①認知機能の弱さ
「相手が睨んできた」「俺の悪口を言っている」と誤解
想像力(時間の概念)がないと計画や努力ができない
②感情統制の弱さ
性非行少年の95%がイジメによるストレスを溜め込んでいる
ストレス→怒り→冷静な判断ができない→非行
③融通の利かなさ
困ったときの解決策が1つ(強盗など)しか出てこない
④不適切な自己評価
自分はやさしい人間だ、思い込んでいる
→対人関係のフィードバックを歪んで受け取っている
⑤対人スキルの乏しさ
悪友からの誘いを断れない、他者に助けを求められない
⑥上記+身体的不器用さ(スポーツ経験者など除く)
運動音痴、お皿を割る、じゃれ合ったつもりが傷害罪
目立つので体育の時間や運動会でバレ、イジメられる
第4章 気づかれない子どもたち
・小2くらいからサイン(問題行動など)を出し始める
単に問題児として扱われたり、保護者や社会から気づかれない
・現在IQ70未満は知的障害、70~84は境界知能とされている
→50年代では85未満が障害だったが、多すぎたので下げられた
→境界知能は14%、クラスに5人程度いることになる
・小学校までは先生になんとか支えられて卒業できる
→中学で異性関係、部活、上下関係、テストなどのストレス
成人して社会に出ると、完全に忘れ去られる
第5章 忘れられた人々
・いい歳をした大人なのに、なんでこんな犯罪をしでかすのか?
IQは高かったりして、健常者と見分けがつきにくい
・元衆院議員 山本譲司の「獄窓記」
刑務所は凶悪犯罪者ばかりと思っていたら、障害者ばかり
・検査が不正確で、実際よりもIQが高く見積もられてしまう
→一度「知的な問題がない」と判断されると厳しい処遇をされる
→少年たちは理解できず暴れるという悪循環、最後は薬漬け
第6章 褒める教育だけでは問題は解決しない
・「褒める」「話を聞いてあげる」は、その場を取り繕うにはいい
解決策ではないので、問題を先送りにしているだけ
・子どもへの支援は①学習面 ②身体面 ③社会面
→ほとんどの学校の先生が③を重要視しつつ、何もしていない
・学習障害や軽度知的障害の子どもが病院に来ることは稀
→病気というより「勉強ができない」という教育の話になるので
→医師も慣れておらず、「医療的には問題ない」となる
→医療的に問題ないと言われると、学校としても対処しようがない
→スクールカウンセラーは心の問題の専門家
教育の専門家ではないので学習の問題に具体的に対処できない
・知能検査で一般的なWISCはザル検査?
子どもの能力の一部しか見ていない
→一度「問題ない」と判定されると、怠けていると判断される
第7章 ではどうすれば?1日5分で日本を変える
・「自己への気づき」「自己評価の向上」で非行少年たちは変わる
悪いことをする自分に気づく→もっといい人になりたい
・学者の土台にある認知機能を向上させるコグトレ
認知機能の5つの要素 記憶、言語理解、注意、知覚、推論・判断
→対応する 覚える、教える、写す、見つける、想像するを鍛える
・犯罪者を納税者に
受刑者を一人養うのに、年間約300万円かかる
Posted by ブクログ 2023年05月10日
犯罪を犯してしまう人の様々な事件の中には、知的障害が隠れていることもある。知的障害が原因というよりそれを受け入れる教育や社会のシステムがないことが問題。反省を促してもそれが理解できないし、かえって歪めてしまう。精神科の治療でも薬物投与が中心となってしまっているのが現状。後半ではトレーニングの実践的な...続きを読む方法も出てくる。これを読むことで、様々な事件対する見方も変わる。
Posted by ブクログ 2023年05月08日
何故か突然新書にハマりました。
新書に全然詳しくなくても知っていた本!
反省するしないではなくそれ以前の問題。
非行少年に限らず、見えてる世界はみんな同じとは限らないっていう根本的な気付きを得られた気がする。
Posted by ブクログ 2023年05月06日
平易な誰でもわかる文体で書いてくれており、テーマに対して知識がなくても読める。
認知機能の問題をトリガーにして、様々な問題に派生することや、認知機能適正化のトレーニングを紹介している。
IQ70以下は知的障害者として定義されており、学校教育の場で保護する仕組みが整っているが、IQ85-71は境界知能...続きを読むで学びにトラブルを抱えているが表面化されない。また日本ではIQ100ないと生きづらいと感じるらしい。
様々な感情の名前テープをつけたペットボトルを袋にまとめ背負ってみて、感情を一人で持つのは重くて苦しいことを体験してもらい、だから周りと共有するんだよと教えるのはいいなと思う。大人でもできない人はたくさんいるし、そのペットボトルを相手に投げつけると傷つけてしまうから、そっと共有するというのも大事な示唆である。
Posted by ブクログ 2023年04月28日
非行少年を作ってしまうのは教育の敗北だという考えは、非行少年に対する考え方見方を変えてくれる言葉になった。
その子その子に合わせた接し方教育の仕方をすれば、トレーニングをすれば驚くほど子供は変わる。
元々グレてる子供はいず、みんなまっさらな状態で生まれてくるのだから、そうさせてしまう教育や社会の仕組...続きを読むみが、大人達に問題があるんだね。とても勉強になりました。教育の現場に携わってはいないし、子供もいないのだけど、子供を持つ事があればぜひ参考にしたいと思う一冊です。
Posted by ブクログ 2023年04月26日
児童精神科医の著者が医療少年院で出会った非行少年達の認知力の弱さを問題視する
「境界知能」「軽度知的障がい」の少年達が
気付かれず、生きにくさを抱えたどり着く犯罪
学校 社会で支援が必要なはずの人達が
うまくケアされなければ
犯罪者や再犯をするものを増やしてしまう
学校で生きづらさを感じて
支援...続きを読む級なのにつまづいて
不登校中の息子は
まさに見た目は普通の子
2歳の時から数年間彼の生きづらさに向き合う
多分これからも家族として向き合う
まずは情報と子供をしっかりみて支えたい
Posted by ブクログ 2023年04月11日
少年たちが生きづらさから非行に走ってしまうのはわかる気がする。社会面、学習面、身体面で、疎外されない程度の能力が必要。ふと、皆が文字を読めたり計算ができたりする現代のほうが、教育が普及してなかった昔より生きづらいではと思ったりした。
Posted by ブクログ 2023年04月09日
世の中には善悪を判断できない人がいることに愕然としつつも、これを解決する手法を提案しているこの本は希望を感じさせる。将来我が国のリーダーになるだろう若者に是非読んでもらいたい。
Posted by ブクログ 2023年04月02日
グレーゾーンの子どもや無理解な大人。不適合により、非行にはしるストーリーはあるだろう。学び直しは大切な構造だが、現場が追いついていない印象はある。社会性を教育するべきと言う筆者の考えには賛成したい。
Posted by ブクログ 2023年03月31日
仕事上かなり興味深かった、
現実、子のような親が子を育てていることもあるし
社会の繋がりが薄くなっている今、その中で成長していく子どもたちを社会が見捨てないように、みんなで見て育てていくことが大切だと思った
本当にSOSを出しているのは非行をする子どもたち、それを取りこぼさないこと。責任重大
犯罪自体は良くない事で、判断能力に欠けておりなどニュースで聞くと、そうは言ってももし被害者家族だとしたら、許せるわけが無いと言う考えでした。
基本的には変わりませんが、
この書籍を読んで、自分たちのあたりまえの感覚を
もてない、知能だったり、そうなっている環境、
また、脳との関係、これを知っ...続きを読むているかどうかで
自分の価値観が少し変わると思いました。
この本を読んでから少年犯罪がニュースで報道されると、何故こんなことをしたのだろう・・という疑問プラスもしかしたらこの本の内容に
書かれている少年少女のような感じなのかもしれないといった考えを持ちながら報道を捉えるようになった。
子供の頃から周囲の大人の気づきや対応次第で差が生まれるのかもしれない...続きを読む。すごくすごく難しい問題。読んで良かった。
漫画版の第1巻を読んだ後、購入しました。読書が苦手な方に漫画版、とてもおすすめです。
過去を振り返って、知らず知らずに見過ごしてきた発達障害、発達遅延、知的障害の人達もいるのだろうと思いながら読みました。将来自分に子供ができたら、そしてもしその子が何らかの障害があったら、どうやって育てていくべきなの...続きを読むか、考えさせられる書籍でした。
目に見えづらく、目を逸らしがちな、しかし向き合うべき少年達と彼らに関わる人々の苦悩をご自身の経験からわかりやすく説明してくれている筆者の方に感謝いたします。
Posted by ブクログ 2023年05月26日
犯罪少年の中には、自分の犯した犯罪を反省でするだけの能力がない,という視点は斬新でした。凶悪犯罪は後を絶ちませんが、その背景にはこのような問題が潜在している,という視点が持てたのは良かったと思います。
Posted by ブクログ 2023年05月24日
非行に走る少年たちは小さい頃から障害を持っており勉強についていけなかったり、いじめられていたことが多い。
という内容が印象的だったし、繰り返し書かれていた。
へぇー、そうなのか!と思った反面、障害を早い段階でみつけるのは難しいのではと思った。
教員の友人が小学校で障害を持っていないが、集中が...続きを読む続かない子に教えるクラスを持っていることを聞いていたのを思い出した。
私が小中学生の頃、集中力がなかったり暴力的だった子たちを思い出したが、今は立派な親、社会人となっている。
どこで自分は変わろうと思ったのだろう、
非行に走る子たちと違うところはどこだろう、
そもそも、どれくらいのレベルの子たちが落ちていくのだろう?
Posted by ブクログ 2023年05月21日
普段小説しか読まないため、たまには新書でも読むか!ということで購入。文章は読みやすく、分量も少なめなため二時間くらいで一気読みできた。
内容はというと、2020年のベストセラーというわりには薄いかな、というのが個人的な感想。
本書をざっくり要約すると
「非行少年はそもそも認知能力が低いんだよ!ケー...続きを読むキ三等分にしてっていったらこんなやべー切り方するんだよ!こんな感じで、非行少年の多くは普通の人とは世界の見方、聞こえ方が違うんだよ!なんとかサポートしてあげたいよね!」
って感じ。
本書では非行少年の認知能力やべーんだよ問題を長々と、しつこく、何度も説明してくれるので、読みながら「さっきも同じこといっとったやん」と突っ込みたくなった。
オススメの読者層としてはやっぱり教育関係者かなという印象。
逆に、教育関係者じゃない人たちは何を思って本書を手に取ったんだろう?どういう経緯でこの本がベストセラーになったのかまったく分からない。
内容としては可もなく不可もなくということで☆3つ。
Posted by ブクログ 2023年05月18日
問題を起こして少年院に入らないと発達障害や知的障害に気づかれない少年たち。少年院に入るまでの過程では彼らの問題は見過ごされていた訳で、日本の教育や福祉の至らなさを実感する。結局日本は問題が起こらないと何も変わらない…。
懸念として、この本を読んだ人が発達障害への偏見を持たないといいなとは思った。(...続きを読む障害の個人モデルに依拠していると感じる。)この本の趣旨は寧ろ、支援が必要な少年たちに支援が届いていない社会の至らなさを著わした本だと思うので、それが適切に読者に伝わっていてほしい。変わっていかなければならないのは個人ではなく社会。
Posted by ブクログ 2023年05月17日
ちょっと巷で話題になった本。野次馬的な根性で犯罪にはしる少年たちはこんなに人間が未熟なんだよと紹介しているような本かと思いきや、かなり真面目に、少年院に入る少年たちに知的障害や発達障害が多いと思われることを述べ、適切な支援がなされるべきだと訴えている。
少年院に入所した少年たちに限らず、たとえば学校...続きを読む現場でも同じようなことがあり、見ないようにしたり見過ごされることで、生きにくい思いをしている子どもたちがいることも述べている。そして彼らがそのまま、あるいはさらに生きづらさから来る不満や怒りを募らせて大人になったら……。
解決の一策として学校で社会性を身につけるための対応をもっとすべきだというんだけど、それはそれで学校にまた負荷をかけるようで、マンパワー的な問題などでなかなか難しいんじゃないだろうか。それこそもっと学校以外の社会でも家庭でも適切な対応がなされるべきでは。
こういう本を読んだときの常だけど、自分もこうした素養をもつ人間なのではないかと思わされる。特に、融通が利かないというところ(p.71)の記述はかなり当てはまってる気がしてしまう。
Posted by ブクログ 2023年05月08日
非行に走る少年たちの認知機能に問題の原因を見出し、その改善(トレーニング)の必要性を訴えると言う主題は大変興味深かった。タイトルにもなっているケーキを等分できないエピソードに代表されるような状態を「認知機能」の観点でとらえ、紙に書いた点を線で結んだり、大きさの異なる形状の同じ図形を見つけたりと言った...続きを読む認知機能のトレーニングで改善させるというアプローチは大変興味深く拝聴した。字が読めない、計算ができない、図形が認識できないといった内容は、極端な話小学校入学前の幼稚園レベルの話だと感じた。
例えば子供を幼稚園ではなく保育園に入れた際、そのような読み書き算数認知機能の教育の機会はどのように担保されるのだろう?小学校受験の塾で習ったような気もするが、何かワークブックのようなものをやらせた方がよいのか…(わざわざそういったものを強制するのは良くないと思っていたが、認知機能を早期に発達させておかないと後が大変と言うのはわかる気がするし悩ましい)。ほちつ考えさせられるきっかけになった。
一方で主張の中では「〜な人もいる」と言った非定量的な表現も多く、主張の根拠に客観性があるのか懐疑的な場面も散見されたように感じる。著者が認知機能トレーニングの教材を出版していることもありそちらに誘導したい意図も感じた。どこまで客観性や普遍性のある主張なのかは本書だけではわからなかったが、視点としては参考になった。
Posted by ブクログ 2023年05月02日
認知機能が低く、図形が書き写せていないものを見たとき、本当に衝撃を受けた。たしかにこれでは、漢字の書き取りとかはできないはずだ。
内容は示唆に富んでいたが、同じ内容を別の事例で繰り返し書いていることが多く、飽きてしまった点はマイナス。
Posted by ブクログ 2023年04月18日
ここに書いてあることが現実なら、この本を教育に関わっている人に知識として持ってほしいと思った。
世間では当たり前に出来ると思われていることがそうではないことが書いてある。だからといって犯罪を犯していいわけではない。虐待をしている親にもこの傾向があてはまってしまうことに衝撃をうけた。簡単なトレーニング...続きを読むで未然に犯罪が抑制できるならそうしてほしい。
Posted by ブクログ 2023年04月18日
仕事柄、この本にかかれているような境界線の子どもたちをたくさんみている。いつもこの子たちの将来はどうなっていくのだろうと考えていた。
"褒める""話を聞いてあげる"はその場を繕うのにはいいが根本的解決策ではないので逆だとに問題を先送りにしているだけ…
長い子供...続きを読む時代のほんの少しだけの時間関わるだけの自分にできることはほとんどないと思うが、関わった子たちが少しでも困りごとが減らせるように何かできたらと思う。
「コグトレ」調べてみよう。
Posted by ブクログ 2023年03月29日
いつもは小説が多いので手記みたいなものは久しぶりに読んだ。
話題になった本だし、読む前からなんとなく概要は掴んでいたが、具体的に例を挙げられると自分の想像を超えていた。
まずは知ることが大事だなと感じた一冊だった。