【感想・ネタバレ】ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)のレビュー

あらすじ

児童精神科医である筆者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。

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講義で教われないこと

教員をしています。この本で書かれていることを知らずに過ごすことで、どれほどたくさんの子どもたちのSOSを見逃してきたのかと思うと、より学んでいかなければならないと身に染みました。

1
2020年08月07日

購入済み

多く教育者に読んでもらいたい

困っている子どもは見つかる。
本人は何に困っているかわからない。
でもその困り感を取り除いてあげることで楽に生きることができるだろう。
最後に書いてあったように、まずそれを担うのは間違いなく学校。
非行を犯し、少年院で反省する前にできることがある。
教育や学習の力を信じたくなりました。

1
2020年01月08日

Posted by ブクログ

これから教員になろうとしている人、実際教育に携わる人、保護者、保護者になろうとしている人、そして職場にいる人に困っている社会人に読んで欲しい1冊だった。
筆者は精神科病院や医療少年院に勤務した経験を持つ、教授である。勤務経験から、日本の教育の問題点や困り感を抱えた生徒たちにどのようにアプローチしていくと良いかが本書にて書かれていた。
私も教員の経験はあるが、まさしく筆者の言う「効果のないアプローチ」をしていたのかもしれないと思った。当時この本を読めていれば、何か変えられたかもしれないと思い、後悔した。
本書には困り感を抱えた子どもたちへの支援方法も少し紹介されている。詳細は他書を参照しなければならないが、本書に書かれた内容でも充分、朝の会や帰りの会や普段の教育に活用できるので、必読の1冊と思う。
そして子どもの発育に携わらない方々に対しては、社会構造、障がい者が抱える困り感、犯罪と障がい、脳の認知機能の関係など、(もしかしてあの人ってこうかも?)と思える内容になっている。
実際この本を読んでいて、私は自身の叔父を思い浮かべた。軽度障がいほぼ当てはまるように感じる。叔父と姪の関係上、私が直接どうこうできる訳では無いが、毎度私の父や母に怒られている姿を見ているので、父や母へのアプローチを考えてみたい。頭ごなしに怒るのではなく、認めて理解して支援する姿勢が必要だと思ったからだ。

この1冊が、困り感を抱える全ての人への支援に繋がりますように。

0
2026年03月20日

Posted by ブクログ

犯罪者と一括りにされてしまう人々の中にもこういった少年たちもいるのだと知見が広がった。
彼らの思考や見ている世界は驚くものだが、本当にそのような世界を見ているのなら、いかにこの世の中が生きづらいものなのか、想像すると苦しくなる。
境界知能という気づかれざる知的障害の存在を知ることができてよかった。

0
2026年02月28日

Posted by ブクログ

知的にハンデのある青少年たちが、その特性ゆえに被害を受け、やがてあらたな被害者を作り出してしまう悲しい現状をわかりやすく教えてくれる作品
軽度知的障害、境界知能と言われている人たちこそじゅうぶんな支援が必要、「できることを褒める」「じっくり話を聞いてあげる」は根本的解決にならない、など、現在の学校教育の課題が浮き彫りになり、対策は急務である
教育関係者だけでなく、生きずらそうな人と関わるすべての人に読んで欲しい本でした

0
2026年02月19日

Posted by ブクログ

自分にも当てはまるところもあったりしてドキッとしながら読んだ。
出版されてから5.6年経ってるが、いまはもう少し良くなっているんだろうか?
問題の原因とどう問題かということ、概要ではあるが解決案とその理由どれも簡潔で説得力があった。

0
2026年01月25日

Posted by ブクログ

今までずっと疑問だった、
「なんでどうせ捕まるのにこんなしょうもない犯罪犯すんだろう」
という疑問が解けた。

後先を考える力が弱い人が、安易な非行を行ってしまっているんだということ、それが私にとっての大発見。

目標が立てられないと人は努力しなくなります。
この一文は、自分の身体を貫くような衝撃。まさかこの本から喰らうと思っていなかった一撃。

怒りの背景の一つに、
相手への要求が強い、つまり、相手に期待し過ぎてしまっている(普通の人ならこうしてくれるはず、なのにしてくれなかった)、固定観念が多い(〇〇すべき、〇〇するはず、〇〇しないのはおかしい)
当たり前のことを当たり前と思わないほうがいい、良くも悪くも。

0
2026年01月05日

Posted by ブクログ

非行少年たちには、軽度の知的障害、認知能力の低さが見られ、これによって授業についていけない、同級生の輪に入れない、そして不安や苛立ちが募り、非行に繋がっていく、と。
自分が小中学生の頃には、周囲から浮いた子を指して○イジと呼ぶ文化があった。当時もその発言は教授ら大人に叱られたし、現代ではいよいよ使われないだろう。ただ、当時の使われ方とは違えど、呼ばれていた子たちは、この本でいうところの「救うべきなのに救えていない子たち」なのかもしれない。
自分の息子(5歳)にこどもちゃれんじを受講させているが、これも認知能力を測定して育てるツールの一種なのだとすると、ベネッセさんすごいなぁ。

0
2025年12月26日

匿名

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大切なのは気づくこと

認知機能についてなど知らなかったことが多く、勉強になりました。褒める、話を聞くだけでは子どもは変わらない。根本的な解決が必要だと気づきました。

#タメになる

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2025年12月14日

購入済み

感想ですが

28歳、おそらく境界です。。
辛さの集約でした
これからどうしたらいいんだ…?
こんなに沢山の人が買って
読んでいるのは自分と同じような人たちなのだろうか??

0
2021年07月09日

購入済み

根深い

あまりにも根深くて、地道な導きが必要なんだと思いました。
基本がわからない以前の問題。
まわりにも勧めました。

0
2020年12月11日

Posted by ブクログ

子供を守り育む最前線は、やはり教員。福祉や医療には、限界がある。
障害のある子が、医療少年院に行くのは教育の敗北だ。
反省以前の子供たち。
後先考え計画し、効果的に実行するのが実行機能。
小学校二年生からのサインを見落とすな。
認知機能の弱さ。
では、どういうこと?と、聞き返す
感情フィルターは、認知の前に脳で通る
適切な自己評価大切
発達性協調運動症は、6%
障害には、4次障害までがある
知的障害の8割以上は軽度
軽度は、困った時に柔軟な思考や対応ができない。だから、支援いる。
軽度とは、支援がいらないわけではない。

ウィスクはザル
恋は最も難しい
子供の心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない



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2026年02月21日

A

ネタバレ 購入済み

事実として

自分にはあたりまえのことでも、
人によっては当たり前ではないということ。
ケーキを人数に切り分けるだけのことなんて
特別な訓練をしなくても当たり前にできるようになることだと、
大抵の人は思ってしまうが
現実として、それができないどころか
等分にわけるということも思いつかない人々がいて
そこには、善悪以前の課題があるということを
思い知らされた。

3
2020年01月22日

Posted by ブクログ

もっとゆっくり生きて、ゆとりを持って、
毎日穏やかな気持ちで過ごしたい。

人生はあっという間。何もかもはできないんだから、得意なことだけ頑張ればいい。
勉強しても英語なんぞ話しておらんし。
足し引き算すら、スマホでしてる。
好きなことを好きなだけ。
興味のない授業は実らない修行のようだ。

煉獄さんのお母さんの言葉、思い出したわぁ。

ひとに優しく、ひとから優しくされたいわぁ。

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2026年03月07日

Posted by ブクログ

なぜ彼らは罪を犯してしまったのか。その裏側に潜む「認知機能の低さ」という、教育や社会が見落としてきた決定的な課題を、鮮やかな筆致で描き出しています。
犯罪を個人の資質として片付けるのではなく、彼らが直面している「世界の見え方」を順序立てて解説する構成には、蒙を拓かれる思いでした。現状への批判に終始せず、具体的な支援のあり方を提示している本書は、教育関係者のみならず、現代社会を生きるすべての人にとって必読の「共生のバイブル」です。

0
2026年02月23日

Posted by ブクログ

今さらだけど読んでみた。
低知能や発達に問題があること、いじめ被害などによる心の問題など。罪を犯した彼らのことを可哀想とは思えないけど、気の毒な一面があることは認める。
我々大人の役割は、説教や叱責などによって無理やり子どもの心の扉を開けさせようとするのではなく、子ども自身にできるだけ多くの気づきの場を提供すること、という部分に共感した。
むずかしいことだけど。

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2026年02月21日

Posted by ブクログ

子どもと関わる仕事をしているので、とても役に立つためになる本であった。子どもの変化を見逃さず、小さい頃から一人ひとりにあった関わりをすることで少しでも非行少年と言われる子たちが少なくなる社会になればいいと願う。

0
2026年02月12日

Posted by ブクログ

今まで考えたことのない視点での話で興味深かった。新たな視点を持つことができたが、偏見にならないように気をつけたい。

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2026年02月06日

Posted by ブクログ

刑務所に入ってる非行少年たちの実態として、反省以前の問題、知的な障害をもっていることに衝撃を覚えた。
それゆえに、反省という考えが出てこなかったり、衝動的な行動による先を考えてない犯罪を犯してしまうなど、常識的には考えられないことに驚いた。
子供の知的な障害についても勉強になり、子どもへの支援や、教育現場での今後の支援の仕方、家庭でもできそうなコグトレについて考えさせられることばかりであった。

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2026年01月24日

Posted by ブクログ

題名だけ聞いたことがあり、偶然見かけたので手に取ってみた。ケーキが切れないってそういう意味か。
非行少年の身体と精神の状態について冷静に分析し、変に肩入れすることなく淡々と解決方法を提案する筆者の姿勢が良かった。
非行少年は見る力・聞く力・想像する力が弱いために認知能力が低く、そのせいで集団生活で失敗して自信を無くし社会からドロップアウトするとの説明、正直言って程度の差こそあれ自分にも似た部分があるので他人事とは思えず、少し緊張しながら読んだ。こうして自己分析できている時点で筆者的には非行少年よりも認知能力はあるという事になるのだろうが...(いつまで維持できるのか)。それはそうと、筆者の言う通り認知能力を鍛える教育が小中学に導入されれば、救われる子はたくさんいるんだろう。

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2026年01月14日

Posted by ブクログ

後先を考える力の弱さが犯罪に繋がっているのだと知って納得した。今まで未成年者に対して法が甘すぎると思っていたけど、適切な学校教育が受けられなかったことで非行に走ってしまう少年が多いのなら、まず教育制度を改めることが必要なのかなとも思った。

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2026年01月07日

Posted by ブクログ

とても心に残ったのが、『子どもの心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない』『発達障害については勉強されているが知的障害については定義すら知らない先生方が多いのが現実』『褒める教育だけでは問題は解決しない』
私は保育士1年目で発達については勉強してきたつもりだが知的はあまり深掘りしていないなと反省した。
なぜそんなことするの?とよくニュースを見て思っていたが、犯罪を犯してしまう子どもたちもなぜ自分が犯罪を起こすのかもわからない、困っている子どもたちがすごく多いのが現実で、その中で知的があるのにも関わらず気付かれないまま大人になり社会に出てしまった人たちも多くそれが犯罪に繋がるのがとてもショックだった。これからの日本で犯罪者を減らすにはまず困っている子どもたちの早期発見、支援が必要だと思う。難しい言葉も何回か出てきたが調べながら読むことで少し知識が増えたように思う。読んで良かった

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2026年01月04日

Posted by ブクログ

なぜ努力しないのだろう。と他人に思ったことがある。自分が無知だったのだ気付かされた。

この分野の知識がない自分にとってはとてもわかりやすく、読んでいて色々な子ども頭によぎった。
聞く力、見る力が弱い子はとても多い。
自分にできることはなんだろう。
困り感を見逃さない。というのは簡単だけど。

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2025年12月29日

Posted by ブクログ

以前何かの本で、加害者の多くが元々は何らかの被害者で、まずは自身の被害者性を認識できて初めて罪と向き合うことができると読んだ気がします。でもこの本を読み、それ以前に認知能力の問題があることが多いということが分かりました。
境界知能や軽度知的障害の方々から世界がどのように見えているか、また支援の在り方についても学ぶことができました。
感情のペットボトルという、感情を抑圧せずに適切に言語化して誰かと共有する大切さを視覚的に伝える方法が、小さな子どもや知的なハンディキャップがある方にも分かりやすく画期的だと思いました。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

少年院で医師として勤務した著者による、非行少年達の実態とそれに対する解決策を提示した本。
非行少年達は、見る・聞くと言った認知機能が弱い傾向があり、それにより自分の犯した犯罪を反省する土台ができていない。
しかし、認知機能の弱さは気付かれ辛く、社会から「忘れ去られた人」となってしまうことが多い。
彼らの再犯を防ぐためにも、どうやって認知機能を高めれば良いのか。
順序立てて書かれており、非常に読みやすい&わかりやすい。

認知機能の強さは、言うなれば地頭力(機転を利かせる力)とも言えると思った。
親が、学校が、社会が、早期に子供のサインをキャッチし、適切なサポートをすることが、非行を減らし、被害者を減らし、社会を良くする第一歩だと痛感。
子供が出す多くのヘルプサインについても取り上げられており、子育てのヒントにもなる本だと思った。

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2025年12月27日

Posted by ブクログ

非行少年(用語として「少年」は女性も含む)たちは、知的障害には分類されないものの、学習能力・身体制御・社会性などの能力が不足している故に非行行動に至ってしまっている子が多いという説明をしている本


非行少年たちに、ただ「反省」を促しても上手くいない
問題を抱えた非行少年は「見る力、聞く力、想像する力」がとても弱く、自分のやった非行としっかり向き合う事、被害者の事を考えて内省する事、自己分析する力が不足している
そういった子は学校生活にも上手く馴染めず、イライラを貯め、その発散のために、または善悪の判断を上手く出来ずに誘われるまま暴力行為や犯罪に至ってしまう
そんな、本来は保護しなければいけない子達を、非行行動に至る前に如何に支援するかが非常に重要
という主張

非行少年たちとの面談で判明する事
・簡単な足し算や引き算ができない
・漢字が読めない
・簡単な図形を写せない
・短い文章すら復唱できない

現在は一般的に、IQが70未満で社会的な生活に障害がある人が知的障害と定義されている
この基準は1970年代以降のもので、1950年代の一時期はIQ85未満が知的障害とされていたことがある
ただ、この定義では全体の約16%の人が知的障害となり、あまりに人数が多過ぎ、支援現場の実態にそぐわないなどという理由で、基準がIQ70未満に下げられた経緯があるらしい
そのため、IQ70以下の2%を除くと、以前は「軽度知的障害」とされていたであろう14%もの人が現代は「知能に問題はない」という前提の存在として扱われている
時代によって知的障害の定義が変わっても、境界知能はである事実が変わるわけではないため、社会生活を送る上で困難を抱えているケースが多いとの事

また、知能指数の測定方法にも問題がある
知能指数を判断する項目は限定的なため、各項目の平均値で算出された知能でその人の特性は現せられない
知能を測定する前段階に必要な能力がない場合がある


鑑別書から送られてくる書類の紋切り型の文言
「自尊感が低い」
非行少年自身も「褒められ」たいと思っている事が多い
ただ、「褒める」だけでは問題の根本的な解決にならない
必要なのは、適切な自己評価
そして、適切な自己評価は他者との適切な関係性のなかでのみ育つ
自己評価は高すぎても低すぎても不適切であれば対人関係でトラブルを引き起こす


少年たちの能力が低い根本的な原因を理解できていない
原因がわかっても、どう改善すればいいかわからない
改善のための適した方法論がない
外国の手法をそのまま真似しても、文化的背景が異なるので効果は疑問

著者が発案した「コグトレ」による脳の機能を鍛える必要性
Cognitive Training(認知機能トレーニング)の略
見る力・聞く力・記憶力・注意力・想像力といった、学習や生活の土台となる脳の機能を鍛えるトレーニング
ゲーム感覚で行える
1日5分からでも始められる


受刑者が一人生まれると年間400万円の社会コストがかかる
もしそんな人が社会的に自立した生活ができるのであれば、逆に納税者として換算できる
経済的にも「困っている子ども」の早期発見と支援が欠かせない
学校教育においても、全ての学習の基礎となる認知機能面のトレーニングが必要



内容は大体知っていたので、然程の驚きはなかった
ただ、非行少年達のうち、何割くらいが境界知能なのだろうか?
普通の知能でも家庭環境から非行に至る少年も結構いると思っているのだけど
もしかして、境界知能でなければそんな境遇でも非行に至りにくいということなのだろうか?

読んでいて、「みいちゃんと山田さん」を思い出した
最近何かと話題に上がる作品ではあるけど
正にこの状況を描いているのだなぁ……


適切な支援と言うけれども、まず学校でその対象をスクリーニングするのが難しいと思う
小学校2年生くらいからついていけなくなるという事が書かれてあるものの
そのぐらいの年齢なら発達の遅い子も普通にいるだろうし
そんな子も一緒くたに特別支援学級に入れるべきとなると、それはそれで問題も多い
親の心情として、正常化バイアスが働いて「うちの子がそんなわけない」と頑なに受け入れないケースも多そう

普通学級でコグトレを取り入れるにしても、1日5分で十分なサポートにはならないだろうし
「できる」子にとってはいくらゲーム形式とは言っても飽きる
なので授業はどうしても平均的な子の学習能力に合わせたものになりがち

よしんばそんな子たちを選り分けられたとして
どうやって適切な教育を行うというのだろう?
今の学校にそんな配慮を行えるような余裕はなさそうに感じる


人口の14%が該当する区分になるのであれば
1学年100人程度の学校だとしたら、1学年で14人、6学年合わせて84人が対象になる
2学年ずつ1クラス作れるくらいになってしまう

やはり、保護者としては受け入れにくいでしょうねぇ


アメリカとかだとどうやってるんだろ?
向こうは日本よりも知能の分布は広そうだし、知能だけでなくそれまでの教育環境も影響してそうな多様性がありそう

まぁ、向こうは飛び級もあるわけで
逆に、できない子の場合は小学生の頃から自主的にもう一年同じ学年に留まる選択ができる州もあるようだ
ただ、その子にあった教育プログラムを提供出来てるのか疑問

まぁ、この問題は日本だけでなく先進国で世界共通の課題なのだろうとも思った

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児童精神科医である著者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。

目次
はじめに

第1章 「反省以前」の子どもたち
「凶暴で手に負えない少年」の真実/世の中のすべてが歪んで見えている?/面接と検査から浮かび上がってきた実態/学校で気づかれない子どもたち/褒める教育だけでは問題は解決しない/一日5分で日本が変わる

第2章 「僕はやさしい人間です」と答える殺人少年
ケーキを切れない非行少年たち/計算ができず、漢字も読めない/計画が立てられない、見通しがもてない/そもそも反省ができず、葛藤すらもてない/自分はやさしいと言う殺人少年/人を殺してみたい気持ちが消えない少年/幼児ばかり狙う性非行少年

第3章 非行少年に共通する特徴
非行少年に共通する特徴5点セット+1【/ 認知機能の弱さ 】見たり聞いたり想像する力が弱い「/不真面目な生徒」「やる気がない生徒」の背景にあるもの/想像力が弱ければ努力できない/悪いことをしても反省できない【/ 感情統制の弱さ 】感情を統制できないと認知機能も働かない/ストレス発散のために性非行/ “怒り"の背景を知らねばならない/ “怒り"は冷静な思考を止める/感情は多くの行動の動機づけである【/ 融通の利かなさ 】頭が硬いとどうなるのか?/BADS(遂行機能障害症候群の行動評価)/学校にも多い「融通の利かない子」/融通の利かなさが被害感につながる【/ 不適切な自己評価 】自分のことを知らないとどうなるのか?/なぜ自己評価が不適切になるのか【?/ 対人スキルの乏しさ 】対人スキルが弱いとどうなるのか?/嫌われないために非行に走る?/性の問題行動につながることも【/ 身体的不器用さ 】身体が不器用だったらどうなるのか?/不器用さは周りにバレる/身体的不器用さの特徴と背景

第4章 気づかれない子どもたち
子どもたちが発しているサイン/サインの「出し始め」は小学2年生から/保護者にも気づかれない/社会でも気づかれない「/クラスの下から5人」の子どもたち/病名のつかない子どもたち/非行化も懸念される子どもたち/気づかれないから警察に逮捕される

第5章 忘れられた人々
どうしてそんなことをするのか理解不能な人々/かつての「軽度知的障害」は人口の14%いた?/大人になると忘れられてしまう厄介な人々/健常人と見分けがつきにくい「/軽度」という誤解/虐待も知的なハンディが原因の場合も/本来は保護しなければならない障害者が犯罪者に/刑務所にかなりの割合でいる忘れられた人々/少年院にもいた「忘れ られた少年たち」/被害者が被害者を生む

第6章 褒める教育だけでは問題は解決しない
褒める教育で本当に改善するのか「?/この子は自尊感情が低い」という紋切り型フレーズ/教科教育以外はないがしろにされている/全ての学習の基礎となる認知機能への支援を/医療・心理分野からは救えないもの/知能検査だけではなぜダメなのか「?/知的には問題ない」が新たな障害を生む/ソーシャルスキルが身につかない訳/司法分野にないもの/欧米の受け売りでは通用しない

第7章 ではどうすれば? 1日5分で日本を変える
非行少年から学ぶ子どもの教育/共通するのは「自己への気づき」と「自己評価の向上」/やる気のない非行少年たちが劇的に変わった瞬間/子どもへの社会面、学習面、身体面の三支援/認知機能に着目した新しい治療教育/学習の土台にある認知機能をターゲットにせよ/新しいブレーキをつける方法/子どもの心を傷つけないトレーニング/朝の会の1日5分でできる/お金をかけないでもできる/脳機能と犯罪との関係/性犯罪者を治すための認知機能トレーニング/被虐待児童の治療にも/犯罪者を納税者に
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2025年12月22日

Posted by ブクログ

教育現場において対人関係や対人マナーを学ぶための授業がないことに疑問を持っていました。そんなことは学校生活や日常生活の中で自然に培われるものだと言われればそうかもしれませんが、運動や勉強ができなくてもいいから最終的にはコミニュケーション能力が大切。というのはかなり矛盾したことだと思ってしまいます。子どもたちがこれからの社会を生き抜いていくためにしっかりと授業に取り入れたり、何か活動をしていかない限り苦しんでいる子どもたちは救われないと思いました。また大人でも息苦しさを感じる世の中なら世の中を作っている大人たちが行動を起こさない限り、変わっていかないのかなと感じました。とても勉強になる一冊でした。

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2025年12月25日

ネタバレ 購入済み

新しい考え方に出会えた書籍

犯罪自体は良くない事で、判断能力に欠けておりなどニュースで聞くと、そうは言ってももし被害者家族だとしたら、許せるわけが無いと言う考えでした。
基本的には変わりませんが、
この書籍を読んで、自分たちのあたりまえの感覚を
もてない、知能だったり、そうなっている環境、
また、脳との関係、これを知っているかどうかで
自分の価値観が少し変わると思いました。

#深い #タメになる

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2023年03月11日

購入済み

この本を読んでから少年犯罪がニュースで報道されると、何故こんなことをしたのだろう・・という疑問プラスもしかしたらこの本の内容に
書かれている少年少女のような感じなのかもしれないといった考えを持ちながら報道を捉えるようになった。
子供の頃から周囲の大人の気づきや対応次第で差が生まれるのかもしれない。すごくすごく難しい問題。読んで良かった。

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2022年09月13日

Aya

購入済み

子どもを持つ前に読めて良かった

漫画版の第1巻を読んだ後、購入しました。読書が苦手な方に漫画版、とてもおすすめです。
過去を振り返って、知らず知らずに見過ごしてきた発達障害、発達遅延、知的障害の人達もいるのだろうと思いながら読みました。将来自分に子供ができたら、そしてもしその子が何らかの障害があったら、どうやって育てていくべきなのか、考えさせられる書籍でした。
目に見えづらく、目を逸らしがちな、しかし向き合うべき少年達と彼らに関わる人々の苦悩をご自身の経験からわかりやすく説明してくれている筆者の方に感謝いたします。

0
2021年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 児童精神科医で、病院や医療少年院といった施設での勤務経験を持ち、非行少年と接する著者が、生育環境によって治療も受けられない、発達障害や知的障害を持つ少年たちが非行を起こしてしまう実態やそのメカニズム、構造上の問題、認知トレーニングによる改善の手立てについて述べた本。
 本の帯には「2020年のベストセラー」となっていて、確かにひと昔前に、ケーキがいびつに「三等分」された図とともに話題になっていたような記憶がある。確かに今の学校でも「スペクトルの中に位置付けられた発達障害や学習障害」を抱える生徒たちに接することは結構あるし、なんだったらその保護者とか、なんだったらおれも、ある意味では発達障害的傾向があるよな、という世の中だから、別にケーキが多少いびつな三等分になっても仕方ないよね、不器用で下手くそだね、というレベルだけど、ここの本に登場する少年たちはもはやそのレベルではない認知の偏りがあって、でもそれは普通に話していると気づきにくく、さらに貧困とか親にきちんと育てられない環境とか、あるいは誤った指導によってますます悪化し、その結果非行、犯罪という形で発露する、という実態について述べられており、援助のためには親や教員や社会の理解が不可欠、ということは分かった。
 ただ、正直に言ってしまえば、学校の教員をやっているおれにとってはとても不愉快な内容で、怒りすら持ってしまった。と感じるのは今のおれには余裕がない証拠で、これは学校批判、教員批判というよりはそれこそ社会や政治の構造上の問題の指摘なのだと思うようにはしたけど、やっぱり結局は教員の理解や努力が足りない、という主張のように思えてしまい、そこで著者が開発した極めて短時間で出来る(と謳う)「コグトレ」と言うものをホームルームで定期的にやれば解決の一助に、みたいな締めくくりだったが、基本的に今の学校現場をなめているのかと思う。その短時間のためであっても、クラスや学年全体に対して、普段の業務に加えて一体誰がその準備や実施や評価や整理や報告やフォローをするのか。だいたい著者の経験談では、自分の指導が通じない少年たち相手に「私はだんだんと指導するのが嫌になり、投げやりになりました。(略)『では替わりにやってくれ』と彼らを前に出させ、私は少年側の席に移りました。彼らに私の苦労を体験させようと思ったのです。」(p.155)という、それくらいの指導しかできない著者になんでそんな努力について提案されるのか、じゃああなたが40人の担任やって成績処理と保護者対応と、加えて担任業務以外の意外と時間と頭を使わされる業務を日々こなす教員をやってみて下さい、と「苦労を体験させようと」思いたくなる。もちろん著者にしてみれば私は教員じゃないので教科や生徒の指導は専門ではありません、と言うのだろうが、だったら「褒めることよりも、忘れ物をしないような注意・集中力をつけさせないと問題は根本的に解決しないのです。こうした問題が発生している場合の『褒める教育』は、問題の先送りにしかなりません。」(p.29)とか、「根本的な解決策は、勉強への直接的な支援によって、勉強ができるようにすること以外では有り得ません。」(pp.123-4)とか、「つまりこの少年の場合、中学校で先生が障害に気づいてくれて、熱心に勉強への指導をしてくれていたら非行化しなかったでしょうし、被害者も生まれなかった」(p.26)とか、「これら社会面は、集団生活を通して自然に身につけられる子どもも多いですが、発達障害や知的障害をもった子どもが自然に身につけるのはなかなか難しく、やはり学校で系統的に学ぶしか方法がない」(p.128)といった厳しい注文や提言やコメントをする前に、学校の教員や多様な生徒の実態とか指導の方法とか、そういうことを十分に知って下さい、という感じだった。「医療現場で超多忙の医師にできるのは、診断と見立て(治療方針)、投薬くらいに限られてしまいます。診察につぐ診察で時間がなく、具体的なトレーニングを実践する機会がなかなかないのです。」(p.131)ということで、医者はそのくらいの理由で時間や労力のかかるトレーニングや指導はできないことが正当化されている。そして学校には色々注文をつけて提言する、という著者の態度が受け入れられない。
 という、何ら建設的でない文句をひたすら言うのは良くないと思うのだけど、それこそ医療と学校の溝を深めかねない著者の態度はどうしても受け入れられない。急いで付け加えれば、もちろん少年の実態や、まずい指導の方法についての著者の話はよく分かる。特に印象的だったところは、「現在の矯正教育では本人の理解力などあまり考慮しません。ひたすら矯正局から指定された難しい教材を黙々とやらせていることが多いのです。少年たちも『分からない』と答えると叱られるので、分かったふりをしている、という状態なのです。同じことは学校教育にも当てはまります。悪いことをした子がいたとして、反省させる前に、その子にそもそも何が悪かったのかを理解できる力があるのか、これからどうしたらいいのかを考える力があるのか、を確かめなければなりません。もしその力がないなら、反省させるよりも本人の認知力を向上させることの方が先なのです。」(p.57)という部分で、その話はよく分かる。最近も生活指導の案件になった生徒と話をしたり、ノートを読んでいて、たぶん何が悪いのか結局よく分かっていないんだろうなとか、たぶん起こった事象についての認知がちゃんと出来ていないんだろうな、ということが推測されるようなことがあり、これは反省とか向き合うとかそういう話ではないよな、と思った。そして最悪なのは「悪循環を繰り返していると今度は精神科医が呼ばれ、少年の気持ちを抑え教官の指示を聞けるようにするため、精神科薬が投与されます。効果が出なければ次第に薬の投与量も増え、少年院を出る頃には精神科薬なしではやっていけない患者になってしまうこともあるのです。そもそも弱い存在である、障害のある少年に厳しい処遇をするとどうなるか。多くはうつ病のような状態になったり、精神科疾患を発症したりして、精神科薬で対処することになってしまうのです。本来なら必要でない薬を飲ませ、出院後ももともと必要のなかった精神科病院への通院を余儀なくされるなど、われわれ大人が彼らの人生を台無しにしてしまっている」(p.119)という部分で、これは悲劇。ただ思うに、親でも「自分の子供は発達障害」と言って、やたら薬を飲ませて、親の思う通りに子どもが動かなければ薬の種類や量を変えて云々、という人はいる。多少の発達障害はあるのは認めるけど、それはどっちかと言うと思春期上の問題ですよと思うけど、そう言っても「先生は分かってない、こんなに特殊な子どもはいない」の一点張りで一切通じず、本人は薬漬けになっている、みたいなことも昔あった(一方で、明らかに鬱傾向があるのに薬に頼りたくないと言って無理をさせてどんどん悪化させるケースもあるから難しい)。
 あとこれは教員のおれでも活かせるというか参考にできると思った内容は、「人が自分の不適切なところを何とか直したいと考えるときは、『適切な自己評価』がスタートとなります。(略)そして、理想と現実の間で揺れ動きながらも、自分の中に『正しい規範』を作り、それを参照しながら"今度から頑張ろう"と努力し、理想の自分に近づいていくのです。そのためにはやはり、自己を適切に評価できる力、つまり"自分はどんな人間なのか"を理解できることが大前提」(p.150)という話で、そうすると「自覚状態理論」(同)という、要するに理想の自分でない自分が気持ち悪いので直したいと思うようになる、という話らしい。「この理論が正しいなら、学校で先生が子どもに対し、"あなたを見ていますよ"といったサインを送るだけでも効果があります。」(pp.151-2)という、その結論部分は教員の基本だと思うが、とりあえず「適切な自己評価を促す」というのは方法の一つになりうるのだろうと思った。
 ということで、どうしてもおれは教員としてこの本を読むから、もちろんこの本の中で書かれているような、著者の研修に参加する教員は尊敬するし、ここに書かれている実践をやればできる教員はたくさんいるのも事実だと思う。でも例えば研修だったら、教員が参加すべき、あるいは参加したいと思う研修というのはそれこそたくさん職員室には掲示されているわけだし、そういう教員は例えば教科教育や「探究活動」に力を入れたり、保護者対応や学校マネジメントに力を入れたり、という、それぞれ取り組むべき部分に労力を使っているということもある。なのである一つの視点や自分の経験しか参照しないで、現場を知らない(最近の担任経験のない)「専門家」が教育を語り、しかもそれがベストセラー、ということにどうしても寛容になれず、非行少年の実態について分かりやすく知れて考えられる点では良い本だと思うが、結構苦々しい思いを持ちながら読んだ本だった。(26/02)

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2026年03月19日

Posted by ブクログ

少年院にいる少年たちと発達障害の関連を実例と共に述べた本。
発達障害によって認知が歪み、それが犯罪の原因になっているというのは、改めて言われてみると「そりゃそうだよな」と妙に納得してしまった。
親としは、定型発達であることを前提にせず、少しでも子が何か困ってそうなことや違和感があれば、すぐにサポートできるようにしたいと思った。

一方で、発達障害があっても真っ当に生きている人はもちろんいるし、逆に高IQで超優秀な人でも罪を犯すことがあると思うが、こういう人達の共通因子って何なんだろうか。

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2026年03月13日

Posted by ブクログ

少年院に入るような少年達の中には、犯罪に加担していると気付かず罪を犯しているとは衝撃だった。犯罪をおかしてしまうことを正当化できないが、大多数が知的障害であることや家庭環境に恵まれないなど、社会的弱者であることを世間が知って理解してあげることで彼らが犯罪をおかすことなく生きやすい社会になることを望む

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2026年01月27日

Posted by ブクログ

非行少年の非行行動は、実は認知機能の低さに起因しているとが多い、という著者の見解なるほどと思いました。ケーキを3等分に切る、というのはあくまでも一例であるが、今般、問題視される軽度知的障害や境界知能を持った人の生きにくさ、それゆえに犯罪に至ってしまう現状がよくわかった。本書の良いところは教育現場で何をすべきかを提案しており、ただの解説本になっていないところだと思った。

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2026年01月18日

Posted by ブクログ

見る力、聞く力、想像する力などの認知が歪んでいるから、どんなにしかったり反省させても理解できないことが根本原因

勉強ができない→いじめられる→イライラする→自分が加害者になる

自己評価がズレている

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2026年01月11日

Posted by ブクログ

子を持つ親として、非常に示唆に富む一冊だった。

「褒める」「話を聞いてあげる」といった関わりは、その場の空気を和らげることはできる。しかしそれだけでは、子どもが抱えている本質的な困難は何も変わらない。問題を先送りしているに過ぎないのだと気づかされる。

大切なのは、できなくて悩んでいることに対して、できるようになるための具体的な支援をすること。環境調整や学び直し、本人に合った方法を一緒に探すこと以外に、根本的な解決はない。

また、本書で印象的だったのは「自尊心」についての考え方だ。
自尊心が低いこと自体は、必ずしも問題ではない。問題なのは、自尊心と実際の能力や状況が大きく乖離していることだという指摘には納得感があった。

大事なのは、低い自尊心を無理に持ち上げることではなく、低い自尊心の自分をそのまま受け入れられる強さなのだと思う。

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2025年12月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

犯罪を犯す少年たちが社会から「忘れられた」少年たちであるという点が印象に残りました。一見普通の子の様に見えていても、実際には歪んで物事が見えてしまっていることによって苦しんでいる…。でも社会からはその苦しみを見つけてもらえず、先のことを考える力がないため、その瞬間の欲望を満たすためだけの気持ちで簡単に犯罪に手を染めてしまう…という負のループに陥ってしまっていることに気づかされました。物事が歪んで見えてしまっている彼らを救うためにはどうすれば良いのかと考えさせられました。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

IQが基準値でも、他の箇所に問題があるかもしれない。そういう子たちは気づかれない。「知能は正常」と判断されるので、反社会的な態度を取ると「怠けている」「性格が悪い」と言われてしまう。そういう子たちにはただ厳しくするのではなく適切な方法で寄り添うのが大切だ。
自分の子供や周りの人がそうだった時、この本はきっと役に立つと思う。

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2026年02月13日

Posted by ブクログ

ケーキの切れない非行少年たち。母親が、教員であり興味本位で手に取る。著者は、精神科に勤めていたが、根本的な解決方法について疑義を持ち、少年院に法務技師として勤務。

重要なことは、発達障害と知的障害は異なり、知的障害も、軽度と境界線知的障害があるということ。定義上は、IQ70未満が知的障害LDとされるが、80〜70の間の少年も苦しんでいる。彼らは、反省以前に、認知能力、感情コントロール、計画スキル(遂行機能、実行機能)、対人スキル、身体的不器用さなどが絡み合い、極端な思考に陥ってしまう。見る力、聞く力、想像する力といった、基礎的な能力が乏しいにもかかわらず、それを飛ばして、計算や漢字の勉強をさせる、社会的なことを教えるなど。本当に、根本的な問題解決になるのか。周囲からの認知度が低い故に、本来は支援を必要とする人に支援が届いていない現実、いじめの被害者が加害者となり、社会的コストが発生している現実。

大人になってから矯正することは難しい。症状、SOSは、小2から出ている。大事なことは、周りがSOSに気づき、適切な支援をすることである。問題を起こす少年たちも、逃げて行き着いた先の自己表現、ストレス発散がそうなのである。

改めて、教育現場の重要性を学ぶとともに、加害者も支援されるべき人々なのではないか、という新しい視点だった。社会としてどう取り組むか。

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2026年01月18日

購入済み

新たな視点を持って

普通の大人になってから非行少年達に接する機会はほとんどありませんが、自分の子供時代を考えて、クラスでも何人か問題行動のある子達がいたな..と考えました。その子達の中には、非行に走った子もいましたが、彼らが知的に障害があった可能性もあることを考えさせられました。彼らの行なった非行に対して、「なぜそんなことを?」と思っていましたが、本書を読んで、ミョーに納得するところがありました。

#タメになる

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2021年05月24日

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