児童精神科医である筆者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。
教員をしています。この本で書かれていることを知らずに過ごすことで、どれほどたくさんの子どもたちのSOSを見逃してきたのかと思うと、より学んでいかなければならないと身に染みました。
困っている子どもは見つかる。
本人は何に困っているかわからない。
でもその困り感を取り除いてあげることで楽に生きることができるだろう。
最後に書いてあったように、まずそれを担うのは間違いなく学校。
非行を犯し、少年院で反省する前にできることがある。
教育や学習の力を信じたくなりました。
Posted by ブクログ 2023年03月22日
とても偏見に満ちていることは百も承知だが、こういった類の「タイトルが秀逸」かつ「専門家が書いた本」というのは見掛け倒しであることが多く、私にとって読むのがとても苦手な場合が多いので、今回も最初は期待していなかった。
しかし作者の経歴からしてなんだかとてもアツいものがあり、内容もアツかった。もちろん...続きを読む
28歳、おそらく境界です。。
辛さの集約でした
これからどうしたらいいんだ…?
こんなに沢山の人が買って
読んでいるのは自分と同じような人たちなのだろうか??
Posted by ブクログ 2023年03月17日
「ケーキの切れない」ということ。色々な体験上、薄々そういう世界を持っているのでは、と感じてはいたが、それにしてもそれは想像以上の世界だった。
この本も教育関係者のみならず、人をより深く知っていきたいと思う人達には必読の書です。
〈本から〉
「反省以前」の子どもたち
世の中のすべてが歪んで見えている...続きを読む