あらすじ
児童精神科医である筆者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。
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Posted by ブクログ
知的障害や境界知能では、みる力、きく力、想像力がとても弱い。被害者の手記が読めない。読めても理解できない。相手の気持ちを想像できない。そのため内省に至らない。殺人を犯しても自己評価に乖離があり、自分は優しいと思っている人もいる。
できていることを褒める教育は根本的な解決にならない。認知機能を向上させないことは、本人の可能性を潰し、障害者を作ることになる。
時間の概念が弱い子は、昨日、今日、明日の世界を生きている。見通しが持てないため、計画や目標を立てることができず、我慢や努力ができない。
努力できないと成功体験が積めないために自己肯定感が育たない。
努力できないと他者の努力が理解想像できないため、他者の大切なものを平気で盗む。
子どもの心に扉があるとすれば、その取っ手は心の内側にしかついていない。
叱られることではなく、自己への気づきと、自己評価の向上が自分が変わる動機づけになる。
匿名
大切なのは気づくこと
認知機能についてなど知らなかったことが多く、勉強になりました。褒める、話を聞くだけでは子どもは変わらない。根本的な解決が必要だと気づきました。
事実として
自分にはあたりまえのことでも、
人によっては当たり前ではないということ。
ケーキを人数に切り分けるだけのことなんて
特別な訓練をしなくても当たり前にできるようになることだと、
大抵の人は思ってしまうが
現実として、それができないどころか
等分にわけるということも思いつかない人々がいて
そこには、善悪以前の課題があるということを
思い知らされた。
Posted by ブクログ
題名は正直、違うだろと違和感をもつ。非行少年を見下すように感じていてなかなか手に取る気になれなかった。でもこの題でないと売れなかっただろうな。
でも、中身は、反省を強制する矯正ではなく、境界線知能ゆえになんでダメなのかがわからないまま問題を起こしてしまった人に対して、いかに共存できる人になれるのかを書いている
印象的だったのは、終章。
少年院の更生の教師として、
著者がいかにして、知能トレーニング等の必要性を感じ、教壇に立ったとしても、なかなか受け入れられなかった。それが、自暴自棄になって?おまえらやってみろ(苦労を知ってくれ)と、教師役を生徒に振ったら、一気にその取り組みは受け入れられたとのこと。
ずっとわからず、自分に自身も持てなかったのが、任されて自己評価がかわり、他人を観察できる余裕を持てるようになる。それが原因の一つかもしれない。
本来性善説を信じたいと言っていながら、何か問題があると、あいつは例外。悪人はいるとすぐ翻す。それを信じ続けた著者は本当にすごいと感心した。
新しい考え方に出会えた書籍
犯罪自体は良くない事で、判断能力に欠けておりなどニュースで聞くと、そうは言ってももし被害者家族だとしたら、許せるわけが無いと言う考えでした。
基本的には変わりませんが、
この書籍を読んで、自分たちのあたりまえの感覚を
もてない、知能だったり、そうなっている環境、
また、脳との関係、これを知っているかどうかで
自分の価値観が少し変わると思いました。