宮口幸治のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「境界知能(知的障害グレーゾーン)」とはどういった性格でどのような行動をとるのか?詳しくは知らなかったので手にとってみた。
漫画なので見やすくてわかりやすい。
一見、普通の子と大差ないように見えるのでこれは子の性格だなと思いがち。
だが本人にすれば日常的に困り、何故自分はできないのか?としんどさを抱えてしまう。
彼らの気持ちを理解して支援のあり方を考えるということ。
周囲からはどう見えているのか、本人からはどう見えているかを年代別に紹介している。
第1章 小学生のウエキくん
①相手の気持ちがわからない
②手先が不器用
③本の内容が理解できない
第2章 中学生のシライさん
①力の加減がわからない
②数学が苦手・集中力がない
③悪いことがわからない
第3章 大学生のイソベくん
①会話についていけない
②言われたことを忘れる 理解できない
③なかなか免許がとれない
④資料が作成できない 会議ができない メモを取れない
第4章 社会人のコジマさん
①電話対応ができない
②飲み会の幹事ができない
③優先順位をつけるのが苦手
第5章 4人のエピローグ
それぞれのその後のフォローとまとめ
〜*〜*〜*〜*〜*〜*
「認知機能を強化するトレーニング」について「コグトレ」があり、コグトレとは「認知〇〇トレーニング」
(Cognitive 〇〇Training)の略称で
①社会面‥認知ソーシャルトレーニング
②学習面‥認知機能強化トレーニング
③身体面‥認知作業トレーニング
の3方面から構成された包括的支援プログラム。
「普通」に見えるのに「普通」ができないところの見極めがなかなか難しく、一緒に生活する親でさえわかりにくいのでは…と思った。
だが、このエピソードを見て似ていると思ったら早めに対処できるかもしれない。
-
Posted by ブクログ
知的障害とか境界知能とか、人をカテゴライズしてしまうのはよくない、と思いながらも、実際にそういう人がいる。
IQが低くても社会生活に問題がなければ知的障害と括られることはないし、境界知能も然り。
しかし、境界知能の場合は、よりわかりくく社会に溶け込んでしまっている。
言ったはずの事がさっぱり伝わっていなかったり、というのが、実は境界知能で…ということもありうるんだけど、とはいえ、本書は子どもを支援する人のための本だ。そして驚くことに、知的障害の認定基準は自治体によって違うんだとか。
そうなるとますます、いわゆる境界知能への理解が遠のいてしまうかもしれない。
子どもと直接関わることのない僕のような立場でも、こういう本に触れて理解はしつつ、偏見の目は持たないようにしたい、が、そんな綺麗事ばっかりじゃ済まないかもな…なんて思ってしまったり。
内容は平易かつ確認や支援の方法が書かれているので、当事者にとっての入り口にはとても良いのでは。 -
Posted by ブクログ
自己評価は他者との関係性の中で育つ
発達上のハンディを抱えた人間は、そもそもが他者との関係性を正しく把握できない
普通とされている人が考えずともやっている事に対して、繰り返し教えられて初めて気づけるようになり、更に意識して把握しようとして初めて一端を掴める可能性が出てくる程度
知能指数が低かった場合、ただでさえ演算できないのだから、普通と呼ばれる関係性を演算してアウトプットするのは至難の業
個人としては抱える問題も大きいが、現在はリモートやSNSなど環境面から演算に必要な情報が削ぎ落とされてしまっている
仕草、発声、雰囲気など対面で得られる多くの情報があっても普通が算出できないのに、リモートで限られた情報下では普通を算出できる筈もない
現代社会はより境界にいる人達を炙り出して苦しめることになるのではないか、と懸念される