宮口幸治のレビュー一覧

  • ケーキの切れない非行少年たち 1巻

    無料版購入済み

    悲しくなる

    生育環境はもちろん、軽度の知的障害や、障害に気付かれなかったが為に社会に馴染めず、少年院に入ってしまった少年たち。ケーキを三等分できないことはその象徴です。
    普通ってなんだろう?適切な支援を受けられていれば、彼らは法を犯さずに済んだんじゃないか?などと色々考えさせられます。

    5
    2020年12月14日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

    A

    ネタバレ 購入済み

    事実として

    自分にはあたりまえのことでも、
    人によっては当たり前ではないということ。
    ケーキを人数に切り分けるだけのことなんて
    特別な訓練をしなくても当たり前にできるようになることだと、
    大抵の人は思ってしまうが
    現実として、それができないどころか
    等分にわけるということも思いつかない人々がいて
    そこには、善悪以前の課題があるということを
    思い知らされた。

    3
    2020年01月22日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

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    ネタバレ

    学力試験や知能検査だけでは認知機能の弱さは見抜けず、一度「問題ない」と判断されると、本人や親の責任とされてしまう。しかし実際には、認知機能の低さなどを背景に学校からドロップアウトし、非行や犯罪を経て少年院に至るケースも少なくない。さらに、認知行動療法は一定の認知力を前提とするため十分に効果が出にくく、教育・医療・更生の支援がかみ合わないというミスマッチが生じている。

    貧困との関連は本書では扱われていないものの、脳機能の弱さが学習や就労を阻害し、それが貧困につながるという負のループも指摘されている。こうした背景を踏まえると、脳の可塑性を生かした支援や訓練の確立を期待したくなる。

    0
    2025年12月06日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

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    非行少年は認知機能に問題があり、そこへのアプローチが必要だという趣旨の内容。とても読みやすい本。

    一つ反論したい点は、学校教育現場は、認知機能に問題がある生徒を気づいていないという点だ。正直教員は認知機能に問題がある生徒だと気づいている。しかしそこへアプローチする手段や時間もない。保護者の方も自分の子供を障害者扱いするなと言い、対応が難しいのが現状なのではないかと感じた。

    一方認知機能トレーニングの向上をもっと教育現場でできたらなとか、トレーニング方法をもっと沢山知りたいなと感じさせられる本だった。

    0
    2025年12月04日
  • 境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ

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    再読。発達方面で仕事をしていたこともあるし、今もかかわっている。ときどき自閉系でもなく、多動があるわけでもない、でも集団行動になじめない、という子はいるものだ。院生時代、Mikd mental retardationというのは、論文で読んでいたし、知識がないわけじゃない。ただ、統計上何人に一人は必ずここにあてはまる、といわれると、どこかキツネにつままれた、という気はしてしまう。能力で統計をとると、正規分布を描くし、一定の割合この中にはいるというのは、理屈ではわかるんだけどね。

     実行機能の役割とか、最近読んだ別の本でも出ていた。自分が論文を書いていた時、プランニングとか実行機能って研究してみ

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    2025年11月30日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

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    結局、子供勉強できるかできないかで幸福度が大きく変わる。グレる子供のほとんどが勉強できない。勉強できないと、学校行ったって楽しくないもんね。
    でもそれが知的な障害ならば周りの大人が早い段階で気が付いてあげて、適切な施設で成長させてあげて欲しい。
    それしか言えない。

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    2025年11月25日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

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    認知の歪み、境界知能の関係があると。
    本書の中にあるケーキの切り方なんて顕著に現れているよね。

    恐らく本人も何かしらの違和感なりを感じているはず。

    今でこそ発達障害など世間の認知も広がってきたけど。
    やっぱり周囲の環境は大事よね、と。気付いてもらえたり、適切な対処が受けれたりしないと、ね。

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    2025年11月24日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

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    ネタバレ

    犯罪者はなぜ捕まるというリスクを負ってまで罪を犯すのか。今まで、到底理解できなかったが、その実情の一端を知ることができた。

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    2025年11月18日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

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    簡単な計算ができない、読解能力がない、計画性がない。少年犯罪者の中には、こうした脳の認知機能に欠落のある子どもが多いということは理解できた。認知機能トレーニングにより脳機能の障害を克服するという活動は素晴らしい。ただ、それを普通の学校へ求めるのはあまりにも負担が大きいのではないかと思う。

    なぜやったのか?どうすれば防げるのか?という著者の問いかけに対して、まず最初に浮かぶのは家庭環境の見直しと改善。変わろうと思った少年たちの実際の声を見ると、家族からの承認や愛情に飢えていることがわかる。「先生は僕のことを真剣に考えてくれる」「先生から信頼されていると気がついた」「先生を裏切りたくない」等。

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    2025年11月17日
  • ケーキの切れない非行少年たち 10巻

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    『くらげバンチ』2024.9〜2025.1

    第九巻より続く。

    覚醒剤使用で女子少年院に入ってきた子の使用経過と退院。
    幻覚に苦しめられていた瑠花が、ようやく退院することになるが、すぐに、新しい薬物依存の女子が入ってくる。

    また、九巻に出てきた認知機能に問題がある少年への矯正教育のため、主人公の六麦医師が開発した認知機能強化トレーニング。
    開発当初は少年からも意味がないと反発され、職員からも反対が多かった。改良を重ねて、少年たちのやる気もでてきた。
    小学校から中学校に上がるにつれ、急に勉強の難易度が上がり、ついていけず非行に走る子供たち。急に方程式など教えるのではなく、考える習慣をつけさせ

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    2025年11月11日
  • ケーキの切れない非行少年たち 9巻

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    『くらげバンチ』2024.2〜2024.7

    今回は、彼氏に使用させられた覚醒剤のフラッシュバックで、幻覚に苦しめられる女子のその後と、小学校からずっと面倒を見てきた障害を持った子が少年院に入ってしまい、葛藤する小学校の先生のストーリー。

    特に、小学校で手を焼かれていた友典が、特別支援教育コーディネーターの井伊先生に心を開き、小学校卒業の頃には得意分野を他人に教えられるまでになり、前向きになる。読んでいる私までうるっときてしまう。
    しかし、中学からは勉強も難しく、先生も厳しく、人間関係も複雑になり、孤立化して非行の道に入る子どもが非常に多いということだ。

    とりあえず次の巻に進みます。

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    2025年11月11日
  • どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―(新潮新書)

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    本書では頑張れない人への適切な支援方法が書かれていた。以下、箇条書きで個人的に重要と思ったことを抜粋する。

    「後のフォローがない指導もどき」は、やる気を奪うと指摘している。特に教育現場では教師の威厳を示すための指導が、それに該当するとのことである。もちろん、現場には子どもを指導する場面は多々あるだろう。しかし、子どもを指導することのみに留まるのではなく、その後にどうしたらいいのかが分かり、相談できる誰かがいるなど、しっかりとした受け皿が用意されている必要がある。

    「頑張れる」を支える3つの基本として、①安心の土台②伴走者の存在③チャレンジできる環境があげられている。②の伴走者の存在について

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    2025年10月28日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

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    イジメや虐待で被害者だった少年達が加害者になってしまっている現状、また支援がされていれば加害者ならずに生活できていたかもしれない少年達。
    会社にいる境界知能だと思われる人達も同じミスを繰り返したり、質問に対する返答がズレていたりする。
    彼らの子供の話を聞くと、遺伝してるなと感じる事が多い。
    知能の高い低い関係無く、子供の教育の一環にコグトレの様な内容を入れても良いのでは無いかと思いました。
    家庭学習としても楽しめそうな気がしました。
    そもそもイジメや虐待は、しなくて良い経験だと思うので早く無くなって欲しいかぎりです。

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    2025年10月23日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

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    図形が正しく模写できないことが衝撃だった
    今目の前に広がっている光景が歪んで見えてるのか
    自分が見えている世界とは違うかもしれないとは
    共感できるはずもないと思った
    またそうしたことが気づかれずに大人に、親になって虐待を行うということも、恐ろしいと同時にああそうかとも思った
    普通だと思っている忘れられた人が気づけないことはもちろんだが、おそらく普通の大多数が気づいてあげられないことが恐ろしいと思った
    自分の中のかもしれないがひとつ増えたので読んだ価値があったと思う

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    2025年10月21日
  • 「頑張れない」子をどう導くか ――社会につながる学びのための見通し、目的、使命感

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    三宅香帆・新聞書評から。どのタイミングで、どんなものに対して、どの程度、頑張れるのかって、あまりに未知数過ぎて、しかも自分のことしか経験したことがないから、子の塩梅が掴めず、つい口出ししてしまったり…。どこまでが寛容でどこからが放任なのか。考えは尽きませんな。

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    2025年10月15日
  • 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

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    前著までと比べるとインパクトが少ない。話が堂々巡りで著者の引き出しがもう尽きているのでは?と感じた。または自分の視点がすでに広がったものになっていたから、かもしれないが。

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    2025年09月28日
  • ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

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    非行少年は元より脳に障害がある点にフォーカスしてた。例示読んでくると自分に当てはまってる気がした。非行止まらん。

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    2025年09月19日
  • 歪んだ幸せを求める人たち―ケーキの切れない非行少年たち3―(新潮新書)

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    根っこに幸せを求めている気持ちと解釈と判断と行動をみていけばよくわかるのかもしれない。
    少年たちはあまりにも突飛な行動すぎて、どうして!?となったが、わかる部分もあった。
    特に可愛がっていた後輩からの悪口や、子供に料理をつくったが食べなかったことで、否定された気分になり、虐待をしてしまった親など、湧いてしまう気持ちがわかる部分はあった。
    個人的にはもう少し、ではどういう考え方をすればいいか、通常の認知ではどんな捉え方をするかなど詳しく書いてほしかった。スティーブンキングみたいに。
    そしたらもっと自分の認知の視野が広がったかもしれない。
    結局のところといってはあれだけど、最終的にはやはり今できる

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    2025年09月08日
  • どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―(新潮新書)

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    一歩違えば自分もこうだったかもと思うくらい内容が身近。教育とか社会とか考え方を改めて接していけば変わることはたくさんある気がする。少子化なのだからこそこういうところに力を入れればいいのに。

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    2025年09月06日
  • どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―(新潮新書)

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    第4章の「大人になって人から期待されることが一番嫌いになった」というエピソードは、一般社会で人にばかり仕事を振られてキャパオーバーになり、嫌気がさす状況とよく似ていると感じた。
    また、第5章の「それでも認められたい」というテーマでは、目的と目標は異なるという考え方や、やる気を引き出すために〈見通し → 目的 → 使命感〉というプロセスを踏む点が示されており、大いに共感できた

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    2025年09月05日