あらすじ
少年院に収監される非行少年たちの中で、少なくない確率で境界知能の少年がいる…!『「子供を殺してください」という親たち』の鈴木マサカズ最新作!! 累計60万部突破の新書漫画化! 少年院と境界知能の闇に迫る!!
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リアル
表面的な事件しか知らない私たちは、なぜこんな事件が起こるのか、どうしていくべきをもっと考えるべきで、人を見る目も養い出来るだけ近づかないようにしたいけど、通りすがりに暴行を受けたことがある私はどうやっても回避できない事も知っている。命は助かったけど、やはり未だに恨めしいし、犯人は一生出てこれないようにしてほしい。
自分だけの世界から
原作ではコグトレのことを学んだけれど、漫画ではカッとしてつい犯罪になってしまったという心理や、その人の具体的な背景がわかりやすくて良かった。思いやる気持ちってやっぱり人間として大切だわ。それがないと自分だけのために何でも行動してOKな世の中になってしまうし。子どものときから思いやりの気持ちを培うように助長すべきだなと感じた。
考えさせられる
質問に対してどこかズレた返事が戻ってくる。こういう人は意外に周りにいます。やはり健全な人間関係が育たず軋轢が深まり人は距離をおいていく。かといってこちらから歩み寄ろうという気にはなれない。そういう人たちに正面から向き合い仕事にしている人は本当にすごいなと思います。
境界認知
話題になった本のコミックス化。
少年院で精神科医をしている六麦という男。
休憩中のテレビで報道された事件の犯人が、かつて自分の担当した少年だということに気づく。
少年・田町雪人は父親の暴力によって離婚した母親に育てられたが、母親の精神不安定による入院などで施設で暮らす。
その中で万引きを繰り返す素行不良によって少年院に連れてこられる。
最初は表情に乏しく自分の考えてることを言葉に表せないことがイライラにつながり悪循環につながるが、六麦との面談や集団生活のなかでの相手とのやりとりで、他者を思いやって行動することが、相手も自分を思いやってくてることにつながることに気づき、人のことをちゃんと考える事で自分の人生も前向きに考えることができるようになる。
やがて出所するときに代表でスピーチを任されるほど見違えっていたのである。
そんな彼が数年後殺人事件を起こした。
その数年で彼にどんなことが起きたのか。
そして全国にいるであろう境界認知の人々がカウンセリングや療育を受けられず、自分がどうして社会になじめないのか、どうしたらいいのかわからず、自分の考えてることを言語化できず、それが怒りと衝動として行動に現れ事件を起こしてしまうのかと思うと、とてもやるせない。
人間の多面性
初対面の人やよく知らない人を評価する時、その人の一面しか見ないで判断しがちだけど、人には何面もあって、様々な問題を抱えている。この漫画もそういった人間の一部しか見せられていないとは思うけれど、自分の知らない世界を見せてくれて勉強になります。
Posted by ブクログ
『ケーキの切れない非行少年たち』を読み、罪を犯した少年たちの背景には多くの苦難があることを知りました。彼らの多くは、自分の行いを反省し前に進もうとしています。しかし、能力的な困難を抱えているためにうまくいかず、再び負の循環に陥ってしまうのだと感じました。
特に心に残ったのは、いわゆる「グレーゾーン」と呼ばれる子どもたちの生きづらさです。努力をしても報われにくく、学校生活の中で周囲との違いに苦しんでいる姿が目に浮かびました。教員という立場で関わるなら、そうした子どもたちの生きづらさを少しでも軽くできるようにしたいと強く思いました。
また、社会全体についても考えさせられました。私たちは目に見える困難には比較的優しくできる一方で、能力的な困難、特に「努力すればできるはず」と思われがちな部分には冷たいことが多いのではないでしょうか。しかし、世の中には「努力しても他の人のようにはできない」人がいるということを、もっと理解する必要があります。本当の意味で平等なのは、すべてを同じに扱うことではなく、その人に合わせた支え方を考える「公平さ」なのだと思いました。
偉そうに書いてしまいましたが、私自身が自分に厳しく他人に厳しい見方をしていました。まずは自分自身が視野を広げ、努力が報われにくい人にも寄り添えるような見方をしていきたいと感じました。
これは衝撃的でしたね。本でも読みましたが最初タイトルの「ケーキの切れない〜」は何かの比喩だと思ってたんですよ。それが・・・。
漫画で読むのもいいですね、絵が上手で表情がリアルです。これから続き読みます。
Posted by ブクログ
知的障害とは言えない境界知能の人の生きづらさ、支援する職種、親の苦悩がリアルに描かれている
この生きづらさが、犯罪を犯してしまう理由のひとつになっている。ニュースでは報じられない、現状を教えてもらえた
こういう作品ってあまり読んだことないしどうなんだろうなぁと思いながら読み始めましたが、おもしろかったし、何より色々考えさせられました。社会のグレーゾーンにいて犯罪、病気スレスレなんだけど行政の目が届かない位置にいる人たちに手を差し伸べる仕事は、本当に必要だと思います。
Posted by ブクログ
漫画版も読んでみると、よりリアルに環境を想像することができた。漫画家の技術の素晴らしさもあり、少年少女たちの苦しみや悩み、もがき続ける姿がありありと描かれていて、読みながら胸が痛くなった。
Posted by ブクログ
自閉症で、少年院に来て、窓の蝶とか、机の上のものとか、他のものにすぐ気がそれで話に集中できていない。いま、ADHDの存在が世の中に広まってて、それがひとつの言い訳、、、じゃないけど、「仕方ないとも言える部分」に甘えて、約束守れないとがあっても開き直ってた。「仕方ない」って思いすぎてた自分にハッとした。約束は、全力で守れるよう努めるもの!
私自身、常に、自分に「約束をすっぽかす。守らない」傾向があるってことを忘れずに、考えて備えて、対策をしていこう。
逆にの立場で考えた時、周りに「気が散りがちな人」がいても、そこは、相手を理解しようと努めよう。辛抱強さが大事。生きていて、私自身が誰かに対して不満に思うことがあっても、相手の人生に何があったのか、深く考える気持ちをもとう。(慮るってやつ)犯罪など、人を傷つけることは「仕方ない」で片付けられることでは無いけど、少なくとも「仕方ない」側面を持つ人もいる。って言うことを忘れてはいけないと思う。
人生で1回読んで、知っておくと世の中の見え方が変わる気がする。
勉強になりました
本書のキーワードの一つは「認知のゆがみ」。本書では、知的障害、そのボーダーも理由に極めて歪んだ形でものごとを認識している人たちの様子を、著者が勤務した医療少年院のケースなどから詳述している、その1巻です。
Posted by ブクログ
これは事実? 読み切りで読みやすいし、出来事について考えを促す行間が設けられてる。実際の少年院って、私語厳禁で人らしい過ごし方ができない場所ってイメージと、描かれている様子とのギャップが気になる。
再犯多すぎるし。
Posted by ブクログ
原作は難しいのかな?と気にはなるけど避けてきた本でした。
漫画になったことにより、親近感と読みやすさが増してすっと話にのめり込むことができました。
考えさせられる
犯罪者、と一括りにしてしまいがちですが、その裏に隠された問題を淡々と描き出されていて、とても考えさせられます。普段目にしない状況だからこそ、そんなこともあるのかと驚きました。
犯罪と知能
難しい社会問題の一つかもと思った。
知的障害患者が全て犯罪に繋がるとは思えないが、
ケアする機関がないのは問題点なのだろう。
考えさせられる漫画だった。
悲しくなる
生育環境はもちろん、軽度の知的障害や、障害に気付かれなかったが為に社会に馴染めず、少年院に入ってしまった少年たち。ケーキを三等分できないことはその象徴です。
普通ってなんだろう?適切な支援を受けられていれば、彼らは法を犯さずに済んだんじゃないか?などと色々考えさせられます。
ドキッとする
精神的な問題て難しい問題で、誰もが抱える問題だと思うし、私もりんご5つを3人に上手に分けられる自信はちょっとなくてドキッとしちゃいました。
原作本を持っています。
難しい話ですよね。知的障害があるからと言って犯罪を犯していい理由にはならないです。犯罪までは行かなくとも実際社会の中で大騒ぎしたり他人に嫌な思いをさせていいはずがありません。そんな事してたら健常者が割りにあいません。そして大抵が家庭に事情がありますよね。親の生活力のなさや判断力のなさ、そして親自身も知的障害があったりもしますよね。倫理的に色々あるとは思うのですが、子供を作る資格?なようなものがあれば違うだろうな、とかも思ってしまいます。
社会とは何か
知的な凸凹が招く、社会的受容感の欠落からの犯罪
少年院の中では優等生で明るい表情をしていた少年が殺人罪を犯してしまう悲しみ。社会構造が生み出す能力の凸凹による苦しみ。
自分より下の世界に行けば、生き生きと光り輝き自由に振る舞え、自分の良いところが目立つ
対して
自分より上の世界に行けば悪いところばかりが浮き彫りになり、苦しくて息もできないような毎日を送ることになる
そんな経験、誰にでもあるのではないだろうか
いろんな人間がいる
どこで何をすれば良いのか
どの場所なら苦しまずに生きていけるのか
そういうものを探す勇気や探すことを諦めずに手伝える人のサポートが
圧倒的に不足している社会だし
そういうサポートは行政には一応あるのだが、そこに繋がることのできる人が全体数に対してあまりにも少ない。
改めてそういうことを感じた一冊でした。
生育歴の中で誰にも励まされず、受容されず、教師からも友人からもダメな奴だと烙印を押されることの苦しみを
一体どれだけの人が知っているだろう。
少年院に入り、殺人を犯し、実刑判決を受け入れた彼の人生が、彼にとって本当の望みであったわけがない。
知的障害の傾向があるために責任能力を問うことで刑期は短くなったかもしれない。けれども彼はそれを拒んだ。それが彼自身の矜持であり、自分はみんなと同じ人間なんだという主張なんだろうと思うと。
少年院から出所したあとの彼をどうして社会が上手くサポートできなかったのかと、そう考えずにはいられないのです。
少し苦しくなり、考えさせられる
子どもに関わる仕事をしていると、子どもたちがみんな同じことをさせられていることに違和感を持つ。勉強も同じペース。みんな同じタイミングで中学生になる。それが苦しい子どもたちがたくさんいる。その子達の苦しみを読んでいるかのよう。
Posted by ブクログ
ずっと気になっていた本の漫画版を電子書籍で見つけたので、早速、読んでみました。
少年院に入所している少年たちの実態。
・社会の変化で犯罪者を減らすのともできるのだろう。
・当たり前は、人の数だけある。
そのようなことを思いました。
匿名
少なからずある現実
この作品を知りこの際に見てみたがこういう現実があり少なからず自分の近くにもいるのかもしれない
この作品を読んで初めて知った
匿名
責任を持てない話
本作を見て、安易に犯罪はダメだ、恐ろしい人がいる、と思うことは間違っていないが、その結論で終わらせてしまう限り、こういった非行や犯罪はなくなることはないだろう。
もちろん、だからといって肯定もできないことは事実で、被害者のいることを許せだの仕方ないだのと割り切らせることは弱者に順番をつけるだけで何も変わらない。
どの立場に立っても憎しみや怒りを向けられるしかない問題、と考えたとき、それは確かに闇というしかないのかもしれないが。
Posted by ブクログ
iQが低く家庭環境が悪い。
そんな少年たちが非行を繰り返す。
障害児として守られるべき存在が被害者となり、そして加害者となる。
初めて見る世界に驚いた。
少年院を出たあと、社会に出て頑張ろうとするが、そこでも認められず、結局犯罪を犯してしまう。
iQが低い障害児をどのように周りの人は対応するべきか。
家庭に問題がある場合はどうしたらいいのか…
現実を目の当たりにした。
軽度知的障害者・・刑務所、少年院の入所者の大多数を占めるこれらの人々をどうすればいいのか度々問題になるが、真正面からその問題に取り組む六麦先生には頭が下がる
匿名
無料分しか読んでいませんが、短い話でも考えさせられる内容の作品でした。犯罪や事件のニュースを見るとどうしてこんな事になってしまったのかと理解出来なかったけれど、中にはこの話に出てくる様な少年や少女が関わっている場合があるのかもしれないな。と感じた。
Posted by ブクログ
障害グレーゾーンの少年少女を主な題材にしている作品。一人一人をしっかり深堀していてわかりやすいし面白い。原作が読みたくなった。
家族が原因にもなれば救いにもなるのが難しい。
知的障害があるとは言っても…
知的障害が、知的な障害のために犯罪を犯すことがあるのは解った。
ケーキを3等分出来ないなんて、きっとクラスでもバカ扱いされてきたことだろう。
本人も辛いかもしれないが、それをサポートする周りもかなり辛い。
そして、いつキレるか解らないから、危ない。
知的障害者を批判する気は無いが、何を考え、何をするのか解らないから、取り合えず自己防衛のために避ける事しか出来ない。
おとなしい知的障害なら良かった。
犯罪を重ね、暴力的なのは最悪!
治療で治るとも思えない。
偏見?
失明させられても、そんなこと言える?
根本的な問題
少年犯罪は、残念ながら家庭環境や親御さんが原因というイメージが少なからずあると思います。知能の問題については全く知りませんでした。そういう方々への教育や支援を向上させていければ良くなっていくのでしょうか。それも簡単な事ではないですが。
社会全体の問題ですね。
匿名
大人が読むべき教育本として
おそらく、多くの人が普通に生活していたら知ることのない社会の裏側・側面の世界の話だと思います。
これを読んで偏見や決めつけた見方はしたくない。軽度の知的障害だから犯罪を犯しやすい訳ではないはず。詰まる所、外部も含めた育った環境なんだろうと。読んでて正直気が滅入ります。でもこの作品には関心が高いです。
絵柄はリアルに入り込めやすい感じ、ただ表紙絵の少年が少年に見えませんでした。
マンガ内では、精神科の先生より老けて見えます。そこの描き分けを求めたいところ
期間限定無料に惹かれて読了。
読んでいてとても気が重くなる。だが、今こうしている間にも起こっている出来事なのだと思うと目を背けるのも憚られた。
タイトル通り、非行少年達はケーキに見立てた円形をベンツマークのように三等分できないのだが、もう一つ印象深いテストが物語冒頭で出てきた。四角形や円形、三角形がごっちゃになった複雑な図形を見ながら真似して描き上げるというもの。
「できました」と誇らしげに渡してきた彼の描いた図形は、フリーハンドだからとかというレベルをはるかに超えていた。別物だ。列車の線路のようにまっすぐな図形を描いてきたシーンに、ぞっとした。
働く主人公には畏敬の念を覚える。
ケーキ
何か問題を起こしたときに、その行為を反省できれば、その人は成長できるであろう。しかし、自分の行為やそれが周囲に与える影響を認知することができなければ、反省することすらできない。その結果として、成長できずに同じ問題を繰り返してしまう。
試し読みのところまでだと導入編という感じだった。こういう作品はこういう人がいるんだよで終わっているだけなら読みたくなくて、どうしたら改善できるのかとかどうしたら何があれば変われるのか変わらないのか…を知りたい教えてほしいと思って読むので(自分は)どんな内容なのか最後まで読んだ方のレビューが増えたらまた検討したい。
どんな苦しみが
少年院で優等生、模範生として頑張っていても、社会に出ると犯罪を犯してしまう。試し読みなので詳しい事情はわからなかったが、少なくとも、何かしらの苦しみを抱えて社会で生活していたのだろうなと思った。
うーん
興味深いですけど、まだためし読みなのでもやっとした気持ちになりました。非行少年と先生の話ですが、知的障害の非行少年の話の始めだけでした。
これがリアルなのかな。
なかなか少年院に入ってる人たちのことを、知る機会はないので、これがリアルなのかな、と思います。精神科医の視点から描かれてるので、理解が難しい部分はそのまま書いてあり、分かりやすいかな?
Posted by ブクログ
ケーキと刑期がかかっている。
少年院で働く精神科医が関わった院生の話。
原作小説があるらしい。
漫画としては作画がもう一つ固いかな。
話としてはいかにして犯罪を起こしたか、その背景を語るだけなので、内容はなんら救いがない。
これではカタルシスもないなあ、当然ではあるが。
境界知能というと最近ではただの罵倒のための用語と化しているが、本来の意味はこっちなのか。
しかしIQの差だけでここまで変わるものか。
いやそうかもしれない。
自分とわずかでも差があるIQの人間は理解できないと言うが、そんな感じかも。
だからってそれで全部片付けられても困るが。
問題はわかるけど、だからってどうできるって何も出来ることがあるようにも見えない。
ただ悲惨な人の救いのない身の上を聞いても発展性はないなあ。
見ていると弁護士が感化されて死刑囚に異常に入れ込んでいたのを思い出す。
心情としてはまだわかるけど、対策もなくただ寄り添ってもやっぱり益はなさげなんだよなあ。
Posted by ブクログ
原作を読んでたから気になって借りた漫画!
漫画で見たらリアルすぎて、、、。
気になるので読み続けたいと思う。
知ろうとすることは大切だな、、、。
Posted by ブクログ
精神科医の六麦克彦は、勤務する少年院で、ケーキを上手く三等分出来ない非行少年と出会った。
田町雪人、彼は仮退院式で、『もう誰も悲しませたくありません』と言っていた。
あれから4年。
まさか、再びこの場所で再開することになろうとは...
決して、犯罪=知的障害ではありませんが、そこに何か関係があるのか?
知的障害への対応の難しさに、考えさせられました。
Posted by ブクログ
紹介文を目にした時、これは読んでおくべきだなと使命感に強い気持ちで手に取りました。内容としてはタイトル通り重いものとなっている一方、文章は読みやすかったです。さまざまな意見があるものとは思いますが、日本の実状として、理解するきっかけをいただけた事に感謝しています。
ケーキの切れない非行少年たち
まだまだ世間に理解されないことがとても多く、自分も知らないことが多いなと感じました。外からはわからないことだけど、理解する人が増えないと、いつまで経っても安心して暮らせないことが悲しいですね。
深い
考えさせられる話ですね。知的障害と犯罪の話はよくニュースでも話題になりますね。非常に重い話なのでマンガを娯楽と考えている私にはきついですね。新書はよめるのですが。
Posted by ブクログ
ニュースとか見てると自分には信じられないようなことしている人がいてびっくりするけど、こういう人たちもいるんだなあ...と複雑な気分になった。軽い知的障害を持っている上に罪を犯した、となるとやっぱり本人達はかなり生きづらいのかなぁ...と考えさせられたし、そういう子達が35人に1人もいるのは驚いた。
車校に通ってる時に、座学はどうしてこんな簡単なことを繰り返して強調するんだろうな、と思っていたけど、社会にはそういう子達がいるんだってことを当時の自分に教えてあげたい。
でもそういう子達を、かわいそうって思うのも違うと思うし、軽蔑するのももちろん間違っているし、自分はどうやって接していこうかなと思った。
Posted by ブクログ
原作は未読。そのうち読みたい。
私は常々、どういう人間になるかは親の教育によるところも非常に大きいと思っている。
最近こういう事言うと怒る人多いけど。
何でもかんでも子供の性質のせいにする。
ケーキが切れないのは果たして本人に能力が無いからなのであろうか。
私は初めてホールのケーキを1人で切った時、うまく切れなかったと思う。4等分ならまだしも、3等分、6等分は難しい。それまでずっと親が切っていたし。
この本に出てくる少年達はホールのケーキを食べる機会が人生で一体何度あっただろうか。「当たり前の事ができない」の本質はそこではないか?
皆が当たり前と思っているホールのケーキを切る経験、これが無かったのではないか?
私は中学の頃、訪問した家の間取り図を書けと授業でいきなり言われ、部屋の配置は頭に完璧にあるのに、出来上がった図は意味不明の図形だった。(間取り図って書いてみると意外と難しいんですよ。私はブロック遊びなどをしてこなかったのでそのせいもあるかも。)
誰でも初めての事を完璧にはできないと思う。
ケーキを食べる機会がない子供というのが理解できないという人は、漫画の「透明なゆりかご」などを読んでみるといいかもしれない。あれはまだオブラートに包んで描いてある方だけど。
虐待され放置され、何も与えられず社会から切り離される子供達。ケーキなんてとてもじゃないがありつけないだろう。
ノンフィクション小説の「シーラという子」もいい。才能のある子供達がその才能を活かせないで陰鬱な人生を強いられている。
少年院に来た子供達が僅かずつ更正していくのも、やはり能力が完全に無いわけではないことを示しているのではないだろうか。
しかし、現実問題、親がちゃんと教育してこなかった子供を他人が何とかするのってすごく大変なんだよね。
最近何でも保育園が、幼稚園が、学校がちゃんと教育してくれない!って主張する人多いんだけど、一番やらなきゃいけないのはやっぱ親だよ。
機能不全家族に生まれた気の毒な子供達に教育リソースが割けるように、機能不全でない家はちゃんと教育、経験を子供にさせなきゃ。
そのためには女性の就職・職場復帰、男性の育休取得の困難を改善することが必須だろう。
なお、生まれつきの知能程度にばらつきはあるのだろうとは私も思う。
文字が書けない障害のように、ケーキが切れない障害もあるだろう。
そういう子供に不可能な事をやらせ続けるのはしてはいけないと思っているし、それだけで暗い人生を強いられることがあってはならないと思っている。
-----追記------
出所しても犯行を繰り返してしまうことについて思うこと。
最近刑務所での人権とかうるさいよね。
刑務所入っても、危険はない作業・運動に3食健康なご飯。
睡眠はたっぷり取れる。
人とも話できる。
これって、外の世界よりよっぽどマシって人(少年)多いんじゃないか?
前科がついたからって交友関係が乏しかったら人目を気にする事もない。
経歴も別に詐称したってバレるもんでもない。
だったら、その時の感情に任せて思いっきり人を殴ったり、性的暴行した方がいいじゃん、て彼らは気づいてるんじゃない?
無敵の人ってやつか。
死刑にならない限り。
塀の中より、出てからのケアも大事では。
外の世界の方が自由で明るいことも多いよ、と教えられるような社会でないといけないのでは?
途中で尻切れトンボ
なぜか三話までしか収録されていません。
奥付も付いていないのでファイルが壊れているのでしょう。
紙の本を買ったほうがいいと思います。