あらすじ
精神科医の六麦は、少年院で知能に問題がある少年少女を見てきた。彼らにはある一定の傾向があり、問題を抱えながら更生を進めている。覚醒剤に嵌まり込んだ大西瑠花が、少年院での日々の中で依存から立ち直ろうとした。彼女の前に最後に立ちふさがる障害とは――? そして、六麦医師が少年院の仕事の中で、非行と知能の問題に立ち向かおうとした軌跡も明らかに――!!
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ここまで読んでいて、一番疑問だった「そもそも非行少年たちがこんなにあっさりとプログラムを受けるものなのか?」という点に対するアンサーがあり、やはり先生たちも苦労を重ねてやり方を模索してきたことがわかった。
Posted by ブクログ
『くらげバンチ』2024.9〜2025.1
第九巻より続く。
覚醒剤使用で女子少年院に入ってきた子の使用経過と退院。
幻覚に苦しめられていた瑠花が、ようやく退院することになるが、すぐに、新しい薬物依存の女子が入ってくる。
また、九巻に出てきた認知機能に問題がある少年への矯正教育のため、主人公の六麦医師が開発した認知機能強化トレーニング。
開発当初は少年からも意味がないと反発され、職員からも反対が多かった。改良を重ねて、少年たちのやる気もでてきた。
小学校から中学校に上がるにつれ、急に勉強の難易度が上がり、ついていけず非行に走る子供たち。急に方程式など教えるのではなく、考える習慣をつけさせるために考えられたトレーニングだそうだ。
六麦医師によると、何かをできない子も「できるようになりたい」「やってみたい」と思っているはず。それを、トレーニングしてあげた先にあるのが多様性なんだ。最初から何もさせずに、多様性というのは間違っている。とのことでなるほどと思わされた。