【感想・ネタバレ】どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―(新潮新書)のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年03月09日

著者は、支援対象者への絶望や、「支援」を理解しない支援者との軋轢等あっただろうに、心が消耗しきってないことがまずすごい。私なら疲れ果てて引退してしまうと思う…。
1冊目から連なる、支援する側の技術書。読み終わって、最も大切なのは自分の心を殺さないことだと思った。できる範囲で。

■マズロー 欲求の5...続きを読む段階説
■境界知能 普通の年齢の8割くらいの発達
■子ども自身はどう思ってるのか。本当に「できなくて良い」と思ってるのか
■夜と霧 ビクトールフランクル 見通し、目的、使命感
■意味のある承認を。
Aが苦手でもBができる!と言うけど、Aが出来ないこと(それによって本人が困ること。)は、事実。100点満点で30点。「30点もとれたんだね!」は、一時の気休めにはなっても、70点取れなかったことは事実。
なんでもないことを褒めても意味がない(=本人の心には一切響かない)。本人が一生懸命取り組んだことに対して適切なタイミングで褒めることに意味がある
■子が求める親 安心の土台、付かず離れずでチャレンジしたいとき見守ってくれる伴走者

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Posted by ブクログ 2024年04月07日

読み応えがあった。
頑張らない、と、頑張れない、の違いは何なのか。それらを分けているのは何なのか。
重要なのは「その人自身」に目を向ける事である。どういったタイプの人間で、何が得意で、何が不得手なのか。それによって支援の形も違ってくる。

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Posted by ブクログ 2023年04月05日

560

非行で誰にも止められなかった少年が少年院で更生した話聞いて、少年院の仕事のすごさに感動したんだけど、この本は医療少年院で働いてた精神科医の本だからそのことが中心に書かれてて興味深かった。こんな素晴らしい仕事をしてくれる所には税金払うのは全然いいと思った。

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Posted by ブクログ 2023年03月18日

頑張れない人たち。例えば家庭の問題。生徒の家庭が大変な状態なのに勉強が頑張れるか?頑張れる子もいるかもしれないが、「先生の家が家事だったり、食べ物が全くない状態でも仕事を頑張れますか?」著書の言葉に私もハッとする。「毎日勉強しろと言っても勉強しない」と言う母親には「もしあなたが周りから毎日『もっと痩...続きを読むせなさい』と言われたらどうですか?」と言うそう。人から言われてやるのではなく本人が何かを実現したいと考えて行動することが必要。かと言って「頑張らせない」も良くないのだと言う。人は何をするにしても、努力して頑張らないと生きていけないのだ。「この子には無理かな」と思うトレーニングでも、周りが驚くほど熱心に取り組んで、学力が向上することもあると言う。
【だからだめだと言ったじゃない】
何かに失敗して辛いのは子供自身。ダメ出ししてとどめを刺したら「もうチャレンジするのは止めよう」となる。
【どうしていつもそうなの】
後ろめたい気持ちを持ちつつなかなか変われない子供にそんなことを言ってはダメ。
【伴走者が必要】
少年院の成人式に親が来てくれない少年に、教師が「仕事が休みでも見に行く」と言ったら、自分のために時間をとってくれる人がいること、自分の成長を願う人がいることにすごく喜んだ。人生に必要なのは伴走者。

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Posted by ブクログ 2023年03月09日

関わると面倒な人ほど支援が必要なのは納得感がとてもあるが、同時にかなり協力な認知的不協和を生み出すので、こういった支援や介護といったところに難しさがあるのではと感じてしまった。

これからはやはり「認知」を知ることが何においてもポイントになってくるような気がする

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Posted by ブクログ 2024年03月03日

支援する側へ向けた内容。
自己評価を上げるには他者からの評価が絶対に必要。
やる気は達成と承認で生まれる。
確かにと思った。でも承認ってなんでもかんでも頑張ったね〜ではだめなんだな〜って。わたしもよく子供にいってしまいがちだけども。例えばテストで80点で本人が悔しがってた。でも80点取れてすごいね〜...続きを読むは子供納得しない。でもこれやりがちだな〜などと思いながら読みました。

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Posted by ブクログ 2024年02月06日

親に気付いてもらえない障害。何かおかしいと思っていてもそれが障害であることに気付かない、気付いても放置する親たちによってもたらされる悲劇。誰か一人でも向き合って気付いてくれる大人が居たら‥

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Posted by ブクログ 2024年01月24日

今回は支援する側のことも多く書かれていて、より身近に感じた。
非行少年、障害を持つ人に対してだけじゃなく、現代を生きる人はみな、こういう感覚を持っていた方がいいんじゃないだろうか。

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Posted by ブクログ 2023年11月26日

前作は支援される子ども側、今作は支援する大人側の話がメイン。間違った声掛けや接し方についても書かれている。頑張るとは何か、「頑張ったら支援する」や「頑張らなくていい」の危うさは考えさせられる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月12日

・支援したく無いような相手だからこそ支援しなければならない

・本人は望まないけど支援しなければならない。
困ってないように見えるから支援しなければならない。自分で来られないから支援しなければならない。
支援の現場は、そういった矛盾と葛藤に満ち満ちているのが現状です。

・安心の土台には、ずっと支援...続きを読むし続けるといった姿勢も不可欠です。

・どうやったら相手に好感を持ってもらえるか。基本的なことをしっかりと続けること。
親切に接してくれる人に、人は親切に接するものです。

・頑張れない人たちが何かに一生懸命に取り組んだ後に、それに対して適切なタイミングで声をかけてあげることが大切なのです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月08日

頑張れない人にこそ支援が必要であるというのは、言われてみれば当然の気もするがこれまで気づかなかった視点だった。確かに人は頑張ってる人を応援したくなるしそれ自体は何も悪いことではない。だが支援、救済は本当に必要な人はその手の届く範囲には声の届くところにはいないことのほうが多い。

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Posted by ブクログ 2023年10月02日

売らずにずっと棚に置いておきたい1冊。自分が子どもの立場になった時に、大人になんと声を掛けられたらやる気が出るだろうと想像することが大切だと思った。

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Posted by ブクログ 2023年07月30日

"ケーキの切れない非行少年たち"の続編。
頑張れない人たちを支援する側の人に、より焦点を当てている。

関わるのが大変な人こそ支援が必要な人だという話にハッとさせられた。頑張っていることが周りから見て分かりやすい人、助けを求められる人というのは自然と支援者も応援やサポートをしたい...続きを読む気持ちになる。
逆に周りから見て頑張る姿勢が見えない人、支援を遠ざけてしまう人はどうしても、そういった気持ちは減っていってしまう。しかし、そういう人だからこそ、支援が必要。
支援する人は家族、学校教員、医療関係者、福祉職員と様々だと思うが、いずれにしても支援する人が支えられ、認められるような環境や人間関係があることが大事だと思った。
支援する人が一人で抱えることなく頑張り続けられることが、より良い支援に繋がっていくのだと思う。

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Posted by ブクログ 2023年07月18日

頑張れない人たちを見限ってしまいそうになるが、そうのような人たちこそ1番支援を必要としている人たちであるという。
自分だけでは困りから抜け出せないからこそ支援が必要ではあるが、そのような人たちを支援するには、息の長い関わりが必要である。
しかし、どうしても頑張れない人たちを支援することは容易なことで...続きを読むはなく、時には裏切られたと感じるようなことも感じこともしばしばである。支援する側が支援を続けられるように支えられるような声かけや環境というのも必要である。
筆者自身も支援するを諦めてしまいそうになると述べており、私自身もそう思っても仕方ないと感じたことは何度もある。
そのような時に、この本のことを思い出して、支援を継続することを諦めないように心がけたい。
支援をするにあたって、技術的なこと加えて、この本で述べられているようなメンタリティの両輪を意識しなければ、取り組めないと思う。むしろこの、メンタリティがベースになければ技術も活かせないとも思う。

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Posted by ブクログ 2023年05月24日

"彼ら"を支援する人にも支援が必要で、その支援をする人にも支援が必要で、、、これが悪循環になるのか好循環になるのか。
言葉だけではいくらでも言える、彼ら自身にも支援する人にも頑張ろうと思ってもらえるような"ホスピタリティ“が大切。頑張らなくてはいけないのは彼らだけでなく...続きを読むその周りにいる人たちも共に成長しなくてはいけない。そして支援しやすいような環境をつくるのも大切だと思った。

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Posted by ブクログ 2023年05月09日

「頑張ったら支援する」という言葉は裏を返せば「頑張らなければ支援しない」ということ。しかし実際に支援が必要な人は「頑張りたくても頑張れない人」。

また世の中「頑張らなくてもいい」という風潮があるが、実際頑張らなければ評価されず生きていけないのが世の常。無理をさせるのは良くないが、本人が頑張る必要は...続きを読むある。

しかし頑張りたくても頑張れない人がいるのもまた事実。そんな人がなぜ頑張れないのかというと認知機能の弱さや見通しの弱さが原因だ。

やる気につながるのは主に3つの視点で見通し/目的/使命。この3つがあれば人は努力できると言われている。

そこで支援者がどういうスタンスでいればいいのかというと安心の土台/半走者の存在/チャレンジできる環境の整備この3つである。

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Posted by ブクログ 2023年05月08日

「ケーキの切れない非行少年たち」の漫画を読んで、ずっと気になっていたため、今回読んでみました。
認知能力の低さや貧困などから、頑張りたくても頑張れない子どもや大人の背景を知れる本になっていると思います。
また、支援をする側を経験している大学生や社会人は一度読んでみるといいかもしれません。
個人的には...続きを読む、しんどい人たちだけでなく、普段人と関わる上でも大事なマインドや姿勢を学べると思います。

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Posted by ブクログ 2023年03月31日

ベストセラーの前作を読まずに、
こちらから読みました笑
ちょっと私とは関係ない気もするけど、
「いや、そうですよね!」
という思いは、何度も起きました。

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Posted by ブクログ 2024年02月26日

 前作ケーキの切れない非行少年たちにはなかったどう支援すればいいの?という疑問に答える本で、個人的には会社の中での活用というより、子供との関わり方として参考になった。
 この本では、ボランティアなど直接お金に結びつかない意義のある活動はたくさんあるが、現実は「頑張りの基準」=「お金になること」となっ...続きを読むている事実があるという。確かにそう思うし、職場でやる気のない同僚に対して、会社の中でどのようにマネジメントしていけばいいかの答えは見つけれなかったためです。
 子供に対しては、認知能力が弱くないか観察しつつ、”生理的欲求”、”安全の欲求”、”社会的欲求”、”承認欲求”を欠かさないこと、さらに、誰から承認されるかが重要とのこと。これが本の中盤にある「頑張れるを支える3つの基本」につながるので、支援する側も尊敬に値する人間になる努力が必要だと感じた。

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Posted by ブクログ 2024年02月06日

★★★
今月2冊目
前作の続編。
難しいですね、頑張れない人たちは支援しなければいけないけど、その支援の仕方が難しい。
これは何度も読んで理解しないといけない。
承認だけでもだめ、教えないとだめだけどもっと背景も理解しないと難しい

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Posted by ブクログ 2024年01月18日

支援する側の職業。
前作で境界知能を知りました。支援で難しさを感じていたのはこれだと実感し、さらに支援者視点を学びたくなり読みました。

エピソードも多く、とても分かりやすいです。
見捨てず理解してくれる”安心の土台”、いつも見守ってくれる”伴走者”の大切さを、著者が出会った事例から納得できました。...続きを読む

”勉強を頑張らなくていい”は保護者が決めていい問題だろうか。子どもの可能性を潰し、障害を作り出してしまう可能性もある。時間経過とともに周りとの違いが明らかになり、辛くなるのは本人。将来、折り合いをつけなくてはいけないのは本人。

↑いちばん心に残った部分。大人になり社会に出て荒波に揉まれるのは本人。支援者の勝手な判断が、辛い目をみる本人の将来をつくり出すと思うと、とてつもない重責を感じました。

支援する側はとてつもなくエネルギーを消費すると感じました。支援者が精神的に健康でないと、仕事であっても、親ならなおさら、伴走はしていけないと憂いの気持ちもうまれました。

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Posted by ブクログ 2023年12月03日

●話題の本の続編みたいだけど、こっちだけ読んでみた。特に目新しいことはないけれど、事例を交えて書いているのでわりとサクッと読める。
●支援したくないような人間こそ、本当は支援しないといけない人間というのは、真理だと思う。人に助けを求めることも既に才能だからね。まあ、難しいよね…社会福祉の永遠の課題だ...続きを読むと思う。
●真理はそうでも中々納得しずらいし、世間的にオーソライズを大変受けにくいし、社会的リソースも分けてもらいにくいし…しかし、考えようによっては、日本社会の安定性維持のためにも必要なんだと言えば、多少は理解を得ることが出来るのではないか。まあ、そんなことを言わずとも助けるような社会になって欲しいけどね…

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Posted by ブクログ 2023年12月01日

・可能性がある子に対して最初から、やらせてもどうせ無理だから、可哀想だから、と勉強やトレーニングをやらせなかったら、我々が障害を作り出してしまうこともある

・親がみんな違ってみんないいと言っても、みんなが出来ているのに自分だけ出来ていなければ辛い思いをするのは子供

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Posted by ブクログ 2023年09月03日

「ケーキの切れない非行少年たち」では、社会でどうしてもうまくやっていけない少年たちについて書かれた本だったが、この「どうしても頑張れない人たち」は、そういった問題を抱える少年たちを支援する立場の人たちに向けて、どういうふうに支援していけばいいかという事について書かれた本です。
どういった言葉かけがど...続きを読むんな影響を及ぼすかなどについての話は、世間一般の家庭や学校や職場などでも応用の利く話で参考になった。
また、自分自身が頑張れない時に、どうしてそうなっているのか、分析するのに役立ったし、これからより良く生きていくためのヒントになる本だと思った。

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Posted by ブクログ 2023年08月23日

1冊目の「ケーキの切れない〜」と基本的には言ってる事は一緒な感じに感じたかなー。なのであまり印象に残ってない。
頑張れって言う事が追い詰めてしまったり、でも期待(信じる事)は大事だったり。
言い方や関係性にもよるかと思うし、その人の性格によっても変わるし。読んでて分かりやすく「ハイこれが正解です!」...続きを読むみたいな答えはなくて(当たり前なんだけど)。
個々の背景を知る事、知ろうとする事を大事にしておけば、いったん今の私にはOKなのかなと思う。
正直に言うと、いいか悪いかは別として、今の私の生活の中で、こういった人たちと関わる事ってないので、これ以上どうしようもない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年08月11日

2巻目では、知的ボーダーの方たちをどう支援していくのが良いか作者の考えがまとめられている。
知的ボーダー×恵まれない家庭環境で犯罪者がうまれる。身の回りにいる考え方が違ってついていけないような人や、関わり合いたくないと思う人こそ助けてあげないといけないというのが記憶に残っている。
というのも、生まれ...続きを読むたときから周りに比べ知的に遅れていることより成功体験がなく、負の連鎖に入ってしまって犯罪に行き着くからである。
この著者はその負の連鎖を断ち切るために彼らの学校教育を充実させることを提案していた。
私はこの意見には反対である。理想論であって、実現性が低いから。だからといって代替案が出せるわけではないが、少なくとも近づきたくないタイプの人に今までよりかは寛容になれると思っている。日本がもっと余裕があって豊かな国になれば、家庭環境が改善して知的ボーダー犯罪の沼に入ってしまって苦しむ人も減るのかな。

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Posted by ブクログ 2023年07月12日

1作目(前作)は軽度障害の当事者の話。
2作目(今作)はその両親など支援者の話。(正確には、支援者の頑張りにも限界があるので、それを周りがどう支援・支えていくかという話が主。)

私にも同僚で経験がある。
同賃金、同待遇にも関わらず、軽度知的障害や境界知能であるから自分の仕事もしつつ彼らのこともカバ...続きを読むーしてやってくれ、というのは納得できない。なぜ頼んでいたことをきちんと(細部まで確認して)やらないのか、ミスがあるのが当たり前だからあの子の仕事は後から再チェックしてやってくれ、と、チェックの上に修正で、初めから自分でやっていた方が早く終わったのに…というもやもやが溜まる。対し、当人は申し訳ない気をつけるとたまに謝罪してくるが、若干マシになりつつも何かしらミスを繰り返す。
最終的に、その同僚はしばらくして辞めた。
やはり軽度とはいえ障害者としての制度を整えないと、長く仕事を続けることは困難であり、続けられたとしても非常に仕事を選ぶ。

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Posted by ブクログ 2023年07月06日

支援が必要な人こそ世間には分かりづらい
もう頑張らなくていいよ、という言葉は何度も聞いたことあるフレーズだし今まで何の疑問もなかったけど頑張れない人にとっては受け止め方が違うこと、頑張れば応援するというのは頑張らなければ応援しないという意味にとらえられ条件付きになるということ、なるほどなと思った。
...続きを読む支援者は、安心の土台となり充電器のような役割だという例えは分かりやすかった。

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Posted by ブクログ 2023年04月15日

家族から勧められて読みました。こうした背景や活動が存在する事を知れて良かったです。福祉に命を燃やす上司にもおすすめしましたが、感想はイマイチの様子だったので、やっぱり捉え方は人それぞれだとも感じました。難しいです。

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Posted by ブクログ 2023年04月04日

非行少年だけではなく、障害児のことについても記載があった。現在進行形で障害児が増えている世の中になっている。その点でも、これからも本書に書いてある内容は学べることが多いと思った。

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