あらすじ
「頑張る人を応援します」。世間ではそんなメッセージがよく流されるが、実は「どうしても頑張れない人たち」が一定数存在していることは、あまり知られていない。彼らはサボっているわけではない。頑張り方がわからず、苦しんでいるのだ。大ベストセラー『ケーキの切れない非行少年たち』に続き、困っている人たちを適切な支援につなげるための知識とメソッドを、児童精神科医が説く。
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Posted by ブクログ
『ケーキの切れない非行少年たち』で大感銘を受け、続編も購入。
これまた『どうしても頑張れない人たち』という直接的でグサグサと刺さる表題であり、ドキリとしてしまうのですが、読んだあとは前回と同様に「その表現しかないですね……」と頷くしかできない。
私もこの感想では「頑張れない人」と記載しますが、そこに蔑みの念は全くなく、事実としてそのような表現をしていることを冒頭に記します。
今回の最大の拍手ポイントは「支援者の支援」が議題に上がっているところ!!嬉しい!
少年たちを支援する人(この本では伴走者と呼ばれますが)はどのような行動をしたらよいか?という議論の後に、ではその支援者を支えるためには?という題が提示されているの本当に嬉しい。そこです、そこが大事だもの。支援者の支援をしたい、私は。
私の将来の夢はパトロンなのですが、恐らく「頑張っている人を支援する」をしたいんだろうな、と自覚した。
「頑張れない人を支援する」、これができたらどれだけいいだろう。そのような「頑張れない人」が表面化されない事実にも目を向けるべきだ。私に何ができるだろうか。傲慢だけれど。
ここに対しての答えは出ずですが、この視点をいただいたことはこの後の人生で私の糧になる。絶対に。
「第5章 それでも認められたい」での、非行少年から聞いた3つの願いトップ10、入院時と出院時の違いで「自分が死なない」が10位から5位に上昇していたことに大泣きしてしまった。
自己に目を向けるようになれたのだろうと思う。自分が死なないということがどれだけ大事か、それを願いトップ3に入れる人が増えたという事実、嬉しい。私は、死ぬことや自殺が悪いこととは全く思っていないのですが、自分に目を向けていられなかった子どもたちが自分を愛することができたのならば、それは本当に嬉しくて……よかったなと……泣いてしまうね……