井手英策のレビュー一覧

  • ベーシックサービス ~「貯蓄ゼロでも不安ゼロ」の社会~(小学館新書)

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    ネタバレ

    井手先生が仰る通りの社会が実現するならば、消費税が20%になっても誰もが安心して暮らせる社会が実現できるのではないかと思わされた。
    ベーシックインカムを実現させるために年180兆円の予算が必要。
    ライフセキュリティの視点。
    真のライフセキュリティに必要なもの。
    ・ベーシックサービス
    ・品位ある最低保障
    ・ソーシャルワーク
    日本国内でも静かに分断か起こってきていることを示唆している。
    人任せにせず、自分事として社会について考えなきゃいけないと気づかされた。

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    2024年08月13日
  • いまこそ税と社会保障の話をしよう!

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    長年日本が燻っている根本の原因が上手く言語化されており、読んでいてとてもすっきりした。租税や財政が存在する本来の理由を再認識し、現在の日本に合った税制や社会保障制度を考えていきたいと思う。

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    2023年11月24日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    社会の一員として、私たちの問題を私たちで考え、決め、動かして行く人が、大人だとわかった。

    ・情報を盲信せず、自分の頭で考え判断すること
    ・変化を捉えるためには過去を理解すること
    ・人は忘れ、解釈も変わる、だからこそ事実を記録に残すこと
    ・一分野に固執せず、視野を広く保つこと

    社会で生きていく上で大事なことぎゅっと詰まってた。

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    2023年07月16日
  • 18歳からの格差論―日本に本当に必要なもの

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    資本主義に行き詰まりを感じていて、かといって共産は違うしなぁと思っている私にとってはとても納得のいく本だった。

    実現には、現在の政治に対する不信感があって難しそうだし、悪い意味での島国根性も邪魔しそうな気もするけれど。

    近頃やけに、強盗事件が多くなってきている気がして。本当に生活が立ち行かない人たちが増えているんだと思う。
    最低限の生活の基盤がしっかりしていたならば、犯さなくてもよい罪もあったのではないだろうかと思っている。

    本気で考えていかなければいけない時期なんじゃないかなぁ。
    その考え方のひとつとして良いと思う。

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    2023年04月20日
  • 幸福の増税論 財政はだれのために

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    今の日本社会は勤労と貯蓄という従来の価値観ではやっていけなくなっている。
    税金は生活保障サービス、子育て、教育、病気、介護などにもっと使われるべき。

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    2023年04月11日
  • 平成史【完全版】

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    1989年に始まった平成時代は、30年後の2019年に幕を閉じた。本書は平成が終わり、令和が始まった2019年に、平成史を書くという試みのもとに編まれた本である。編者は小熊英二、それ以外に7人の執筆者が参加している。最初に小熊英二が、「総説」を書き、以降、政治・経済・地方と中央・社会保障・教育・情報化・外国人/移民・国際環境とナショナリズムというテーマで、それぞれの専門家が執筆している。

    小熊英二は、「総説」の中で、平成について下記のように述べている。
    【引用】
    「平成」とは、1975年前後に確立した日本型工業社会が機能不全になるなかで、状況認識と価値観の転換を拒み、問題の「先延ばし」のため

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    2022年12月24日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    ポピュリズムに危機感を持つ「大衆」が読むのにちょうどよい本。
    答えを示してくれるわけではないが、それこそが答え。
    各人が考えるべし。それが「社会人」の本来の意味ではないか。

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    2022年09月14日
  • 財政から読みとく日本社会 君たちの未来のために

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    衰退していく日本。
    「経済、経済」と言うわりに、バブル崩壊後の25年間で平均0.9%の実質成長率しか達成できない日本。
    子育て、教育にかかる家計の負担が大きく、子供を持つことを諦める。
    働いても働いても貯蓄は増えず(ピーク時の貯蓄率を維持できていれば、麻生太郎には及ばないものの、労働者は1500万円の貯蓄ができているはずだった)老後の生活は不安。
    障害を持った人への支援は皆無。
    中間層は税を取られるだけ。

    こうした日本は、あらかじめ天井が決められた予算からパイを奪い合う財政、互いの無駄を監視し合う不信感に満ちた社会、福祉のために増税できない政治、さまざまなファクターが絡んで生まれた。
    筆者が

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    2022年05月04日
  • ふつうに生きるって何? 小学生の僕が考えたみんなの幸せ

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    「今、頑張らないと、ふつうの生活を将来
    送ることができなくなるぞ」

    大人が子どもに言うよくある言葉です。

    でも「ふつう」って何でしょうか。

    何か基準があるのでしょうか。

    世間には明らかに「ふつう」の生活を送れ
    ていなさそうな人は存在します。その人た
    ちは、頑張らなかったからそうなったので
    しょうか。

    小学生の主人公の目を通して「ふつう」と
    は何か。

    「今頑張って得られる将来」とは何か。

    今を楽しんで生きてはいけないのか。

    多くの日本人が見落としている「今を生き
    る」という大切さを学ばせてくれる一冊で
    す。

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    2022年04月05日
  • ふつうに生きるって何? 小学生の僕が考えたみんなの幸せ

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    「ふつう」とは何なのか。「ふつう」とは正解なのか。人によって違う「ふつう」を多くの人が理解し合い、尊重し合えば、僕たちはもっとのびのびと生きていけるんだと感じた。
    今という今にしかない時間を精一杯生きる人生をこれからも送りたいです。

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    2022年01月24日
  • ふつうに生きるって何? 小学生の僕が考えたみんなの幸せ

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    感動した。
    登場する愉太郎みたいな人になりたい。
    こんな風に過ごしたいなと思う。
    読んでみてください!

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    2021年09月01日
  • 財政から読みとく日本社会 君たちの未来のために

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    財政の構造的な問題点がよく理解できた。少子高齢化が急速に進み、従来の成長を前提としたやり方では立ちゆかなくなるのは明白なのに、転換できない。なにか、戦争に突き進んだかつての日本と同じように感じてしまう。徹底的に打ちのめされないと変えられない。破滅が待ち受けていようとも、突き進むしかないと・・・我々日本人は政府に何を期待するのか、自助努力で何とかなる時代ではない。安心して暮らせる社会の実現のために、財政はどうあるべきなのか、増税は回避できないと思うが、財政破綻は回避できるのだろうか・・・著者の「何が必要かでなく、何がいらないかをきそいあう。他者の長所ではなく、欠点をさがすことに一生懸命になる。批

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    2021年02月20日
  • 欲望の経済を終わらせる(インターナショナル新書)

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    本書を読むと、経済・政治ともにどん詰まりの日本において、何をすれば現状を抜け出すことができるのかの「解」がようやく仄見える思いを持つ。やや硬い内容だが、パンドラの箱に残った「希望」に見えた。少なくとも現状の経済無策の自民党政治への対抗軸には充分なるだろう。
    2000年代の自民党や民主党が改革を競って主張した時代を思い起こすが、小泉旋風と新自由主義が世の中を席巻した時代があった。しかし改革と既得権攻撃をしても経済は成長しなかった。それらの状況の経済史的な位置と意味が本書では俯瞰できる。
    また、日本の都市部と地方の相反する利益と中央の政策の構造をリアルに解剖したり、日銀の政策の現実的な結果をはっき

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    2020年10月26日
  • 平成史【完全版】

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    厚みがすごい。平成という時代が多様な時代であったためか、中身は骨太な思想がひとつ詰まっているというより、ぺらぺらな印象がしてしまうが、そのぺらぺらな時代をよくこのようにまとめ切ったな、という雑感をもった。日本のインターネットはタイムマシン的であり、アメリカの発展をなぞるようなものだという濱野智史の主張や、小熊英二のいうような、昭和のハコモノ的な、工業的な発展から、平成は情報通信的な、細かい技術的な発展があり、目に見えやすい変化ではなかったという指摘は興味深い。

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    2020年08月19日
  • 欲望の経済を終わらせる(インターナショナル新書)

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    あとがきまでいって、著者が神野直彦さんの弟子であることがわかった。とすると書かれていることはさもありなん。師匠との連続性を感じる。新自由主義とリベラルが相反するものではなく、後者が前者を呼び込んでしまう、との指摘は鮮やかだった。政府の再分配機能への見解は、わたしはもっと懐疑的だが、方向性としては理解できる。

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    2020年08月15日
  • 分断社会ニッポン

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    井手先生の著作を何冊か読んでみたが、一般向けにはちょっと読みづらいと感じた。そもそも日本社会のネガティブな現状を直視した分析であるため、読んで楽しくなる本ではない。
    その中では、本書は対談書であるせいか読みやすく、主張する内容が理解しやすい。日本社会の現状がリアルに実感できる本だと思った。
    前原誠司氏は「不運な政治家」と思っていたが、本書を読みその感をさらに深めた。本書で語る前原誠司は光ってる政治家である。
    そもそも民主党政権時代に世界経済が不振を極め、安倍政権になってから世界経済が回復するとは「運」としか言いようがない。
    ともあれ、本書は井手英策氏の思想を理解するのに良い本であると思った。

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    2020年01月19日
  • いまこそ税と社会保障の話をしよう!

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    面白い。本書は消費税を大幅に上げることにより再分配を果たし、日本社会の破綻しかけた社会保障を再構築するそんな本である。感じる事が多すぎてまだ整理できていないがレビューする。また読み返したい。
    ポイントは3点。
    1、消費税の増税は公平な徴税感がある。
    2、弱者ではなくすべての人へのサービスの提供により、すべての階層の人に受けいられる。
    3、資本主義を突き詰めたために、社会は人間らしさを失ってしまっている。そんな社会を見つめ直すのは今しかない。

    筆者の主義主張は相容れない部分はいくつかある。さらに本書での対談形式は正直お人形遊び感が非常に強い。しかしそれらを差し引いたとしても本書は非常に優れた良

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    2020年02月07日
  • いまこそ税と社会保障の話をしよう!

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    本書ははどん詰まりに落ち込んでいる日本の政治と経済への処方箋となるのではないかとの感想を抱いた。
    本書の「勤労国家」という概念は実に秀逸な認識である。そう捉えるとここ数十年の日本社会の変化の多くの不可解な分析データの理由が納得できる。
    「消費税を上げて等しく配ると格差は縮小する」。少し考えると当然のことだが、やはり普通は富裕層にも配るモヤモヤ感の方に意識は向かってしまう。社会の分断線をつくらせないとの視点は目からウロコだった。
    本書では著者の少年時代の家庭事情や貧困にも言及しているが、それを原点とした論理には説得力と共に何としても実現したいとの政治性をも感じる。
    小生は政治的にはリベラルを自称

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    2019年12月23日
  • ソーシャルワーカー ──「身近」を革命する人たち

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    格差社会の現代日本において、多様性と包摂が求められている。「一人ひとりのおかれた状況を理解し、家族や地域も含めた関係者たちの作った環境を受け止め、変えていく、自らの意思を十分に表現できない人たちの暮らし、そして権利を徹底して保証する、そんな仕組みづくりがいま求められている」。その中で大きな役割を果たすのがソーシャルワーカーである。本書はソーシャルワーカーとは何か、日本の資格制度で歪んできたソーシャルワーカーの理論や教育、特に「社会変革」の観点が欠如してしまったことが大きな問題あることを指摘する。社会福祉士や精神保健福祉士と国家資格はできたが、その事によって本来のソーシャルワーカーの働きが見失わ

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    2019年12月06日
  • 18歳からの格差論―日本に本当に必要なもの

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    18歳から何歳でも読む価値がある書籍。
    筆者の生い立ち経歴を見ると、筆者の社会に対する真摯で愛情を持って臨んでいる姿がそうぞうされ、感動しました。

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    2019年12月05日