井手英策のレビュー一覧
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【読もうと思ったきっかけ】
格差について何かできることがないのかと思い、こちらを手に取った
【感想】
ベーシックサービス自体の内容は調べていただけたらと思う。
筆者の熱い気持ちが伝わる書籍。作中でも述べられているが、生い立ちに関わるところが強いのだと感じた。厳しい環境にいてからの東大となると、思うところがあるのだろうなと思う。自分も似たような境遇なのでこの「ベーシックサービス」については同意。ちなみに賛否はあるが私も北欧的な制度設計はいいと思っている。
ただ筆者の思想自体には全て賛成というわけではない。健康・幸福・人間観というところを重視すべきという考え方には同意しつつも、コロナの政府のや -
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ネタバレ日本は現役世代への暮らしの保障がとても弱く、「自分だけの力」で生きていくことをとりわけ大切にしてきた国である。
生活保護は「救われる人間の心には屈辱が刻み込まれる」もので、日本では「他人様の厄介になるくらいなら」と不況時には自殺者が急増する。また「救済してくれる人たちの気分一つで未来が左右されるため、他者への服従が強いられる」性質をもつものである。
お金はサービスと異なり、誰もが欲しがってしまい、「もらえる人=受給者」と「もらえない人=負担者」の間に分断が生まれてしまう。よって、だれもが受給者になるしかない。そこで、不正受給できず、必要な人しかサービスを使わないからコストを大幅に減らせるベ -
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・タイトル通り、働く大人が社会の問題点を考えるときの土台を教えてくれる本でした。
多分学生時代に社会で習ったことも多くあると思いますが、ピンときていないから覚えていないんですよね。
同じことを学んでも社会に出て経験を重ねることによって「あれは、こういうことだったんだな」と理解出来ることが多くあると思います。
そういうことが学べる本です。
・「労働の義務」ではなく憲法27条「勤労の義務」(まじめに労働にいそしむ)
を定めているのは日本だけ。
勤労の義務は25条「すべての国民は文化的で最低限度の生活を営む権利を有する(生存権)」と結びついている。
勤労の義務を果たしていなければ、生存権は保障され -
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現金を支給するベーシック・インカムとは違って、教育や医療、介護などの社会保障へのサービスを分厚くするベーシック・サービス。読んでいて確かにこれが実現するのなら、現在の日本が持つ問題が大部分が解決されそうに思える。
財源は消費税から。現在の10%から16%まで上げる。そう聞くと怯んでしまうが、それでここまで社会保障が充実されるのならばやっても良いと思えた。
刺激的なアイデアだし、これが機能するならば多くの人が助けられるだろう。
ただ、どうしても現在の日本でこのベーシックサービスが機能するとは思えなかった。
現状の消費税の10%から6%引き上げただけでここまでの社会保障が行き渡るだろうか?
それ -
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教育・医療・介護・障害者福祉をベーシックサービスとして無償化する。加えて、品位ある最低保障を実現して「貯蓄ゼロでも不安ゼロ」の社会を実現する。その理論と、実際の方法論を提供する。財源は消費税。16〜20%にすれば、ベーシックサービスを無償で提供できる社会が実現する。そうすると、将来の不安から解放され、将来のために貯蓄に回っていたお金が今を生きる、楽しむために使うことができるようになり、経済も活性化する。
実際、北欧社会はそれを実現している。将来の不安、長生きするのがリスクの社会、チャレンジするのがリスクでしかない社会、息が詰まりそうな社会を変える処方箋。
具体的な行動に移そう、という -
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本書に考えさせられた記述が多々。
一つは、「働かざるもの、食うべからず」の価値観。我々は生活保護受給者を快く思わないが、それは不正受給への疑念もあるが、根底には、真面目に働く自分がバカみたいに見えたり、支給に対して感謝されるような実感がないからではないか。しかし、これは保険のようなもので、本当に困ればお互い様、と考えても良さそうなものだ。
こうした価値観を補強するように日本には、勤労の義務と生存権がある。通常は、これらを両立させる必要があるが、前記は生存権のみの主張だ。ソ連の憲法の中にも、働かざるもの、食うべからずの原則に従った義務と言う記載があったという。ここでの「働かざるもの」とはレー -
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ブックカフェにて流し読み
富山市在住です。
歴史的変遷や、統計の数字を並べながら、富山の住み心地の良さを分析している本。
そうだったのかー!とか、(他との比較で)そうなの?とか、色々な発見がありました。
スウェーデンは世にしれた高福祉国ですが、富山の在り方をスウェーデンと比して書いてあるのは、なんだか目から鱗な気分でした。
なーん、そんなことないちゃ
(いやいや、そんなことはないですよ)
と、自己肯定感が低めの県民性ですが、外側から客観的に見た豊かさの指摘は、なるほど!と思わされると共に、自信や心のゆとりにも繋がりました。ありがとうございます。