井手英策のレビュー一覧

  • リベラルは死なない 将来不安を解決する設計図

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    若手の立憲民主党、国民民主党の精鋭が、それぞれの主張を展開している面白い本だ.発想の原点になっているのは、財界でも大企業でもない庶民の目線だと感じた.自民党の政策は多くの部分で現代社会に対してミスマッチの感が否めないが、安倍の発想からして野党の考え方は拝聴してみようというスタンスはない.もう退陣は時間の問題になってきたが、積みあがった難題は厳として存在している.与野党は柔軟な発想で問題解決の糸口を探ってほしい.様々な提案の中で、集合住宅型リバースモーゲージが面白かった.

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    2019年09月04日
  • 18歳からの格差論―日本に本当に必要なもの

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    読みやすく、わかりやすい、経済的側面からの格差論。

    私たちの間に引かれている「分断線」。
    私たちの見方に影響を与える3つの罠。

    「救いの手」が人を傷つけるという側面。

    「政治」からの解決策の提案。

    経済とか、政治とかが苦手な私にとって、問題の概要をつかむのに適切な一冊でした。井手さんの他の本も読みたくなりました。

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    2019年08月15日
  • 18歳からの格差論―日本に本当に必要なもの

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    日本には大きな分断が横たわっている。これをなくすにはみんなを受益者にする。
    深く同意したけれど、実際にこういう社会に変えていくにはどうしたらいいのかな。
    経済を論じた文章で、著者の情熱?あたたかさ?を感じたのは今までになかった経験でした。

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    2019年06月23日
  • 未来の再建 ──暮らし・仕事・社会保障のグランドデザイン

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    <目次>
    はじめに(今野晴貴)
    第1章  生活困窮者を絶え間なく生む社会(藤田孝典)
    第2章  引き裂かれる日本社会(井出英策)
    第3章  日本の「労働」はなぜこれほど苦しいのか?(今野晴貴)
    第4章  身近な世界を政策につなぐために~「ベーシック・サービス」の提唱(井出英策)
    第5章  限定的で狭小な社会福祉からの脱却(藤田孝典)
    第6章  「職業の再建」で分断を乗り越える(今野晴貴)
    第7章  未来を再建せよ(井出英策)
    あとがき(藤田孝典)

    <内容>
    日本の現代社会の問題を示した本。この本の優れているところは、3人の知恵者が、彼らなりに解決策を提案していることだ。それも実現不可能な夢物

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    2018年12月24日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    大学の先生が、大人のために、個人主義とかGDPとか多数決とか公正や信頼などについて解説してくれる本。

    多数決は何かを決めるときに必ずしもベストな手段ではないとか、なるほど。

    利己主義は昔からあるけれど、個人主義は比較的新しいもので、国によって発生過程が異なり、「フランス革命に反対する勢力が、社会を解体する良くないものだと否定する文脈から登場し、19世紀半ば以降の英国では、個人の自由な経済活動が『小さな政府』とセットで強調されるようになり、哲学と文学が盛んだったドイツでは多様な個性を重んじる個人主義が重んじられ、アメリカでは他人の力を借りず一人でやりとげる『セルフ・メイド・マン』の概念と結び

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    2018年12月02日
  • 富山は日本のスウェーデン 変革する保守王国の謎を解く

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    私の周りで話題になっていたので読んでみました。
    外からみえる富山ってこういうようにも見えているのですね。
    富山県民がよく言う「なんもないちゃ」じゃない、
    魅力がたくさん詰まっている場所だとは県外出身者からみて感じていました。

    保守とか革新とかで、私達がどちらかに当てはめようとしていること自身、
    考え直さなければならないというのは、なるほどと思いました。

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    2018年11月04日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    現代社会の抱える課題について、経済学・歴史学・政治学・社会学の視点から考えている作品です。

    経済成長の基準とされる「GDP」について、その数値が示すものの意味と、GDP値を上昇させることの意味。
    また、日本において根深く残る「勤労」感(働かざる者食うべからず、として貧困層をかれらの努力不足と断じる姿勢など)がどのように醸成されてきたのか。
    多数決で物事を決定してゆく民主主義が抱えているシステム的な「課題」や、また「社会福祉」として行われる弱者救済が「人びとのニーズ」に合致しなければならないことなど、「これから先の社会」を考える前提としての「現代の社会」について、どのような仕組みで動いているの

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    2018年03月27日
  • 18歳からの格差論―日本に本当に必要なもの

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    ネタバレ

    高負担高福祉ベーシックインカムの話。わりと見えにくいところに話が行く。税金上げても還元してないとか。これはこれでよく出来ている。

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    2018年03月03日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    公平、多数決にかかわるパートは共感。ただし歴史認識のところは、単純に現在の取り組みに対して批判的なスタンスに寄り過ぎな気がする。

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    2018年10月14日
  • 財政から読みとく日本社会 君たちの未来のために

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    高校生向けにかかれているので、財政とは何か、税金がどのように使われているかがとてもわかりやすく書かれていた。
    「経済の時代から人間の時代へ」は正に、そうなんだ!と心に刺さった。税の使い道を政治家の好きなようにさせてはならず、そのためにも仕組みや現状をこれからの日本を作っていく若者が理解して、選挙に政治に関わっていかなければならないと痛感。
    そのきっかけとして、この本をみんなに読んでほしい。

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    2018年01月05日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    のっけから、「上から目線で書きます」んんん、何、上から目線?
    社会について本を書くというのは、もう言わなくても上から目線だろ。
    カチ~~ン。でも、おもしろかった。GDPもこんな風に考えたことなかった。

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    2017年12月29日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    前々から気になっていた井出英策。今年一発目の本として「日本財政 転換の指針」を開き、ちょうど就任式を迎えたトランプ大統領の移民を排斥しようとする政策がなぜ得票に繋がるのか?の不思議に始めて明快な説明を受けたような気がして、講演会も聴きに行き、そこで民進党の前原誠司のブレーンとして研究だけじゃなく現実にコミットする!という宣言を聴き、著作も辿りながら、「財政」という自分にとっての新しいキーワードを手繰ってきた2017年は「大人のための社会科」を読んでの締めくくりとなりました。たぶん彼の案による「all for all」にも強いメッセージを感じ期待もしていたのですが、呆気なくテイクオフ出来ず瓦解崩

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    2017年12月04日
  • 財政から読みとく日本社会 君たちの未来のために

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    1995年は財政危機宣言が出された年であった。それ以降医療、年金など社会保障、教育などへの国家支出はマイナスシーリングされ、それでも景気回復のために国債に依存したインフレ誘導が続けられた。それは間違っている。租税は高くなってもかまわない。互酬のサービスー教育、医療、介護、子育て、環境などに現物支給として使うことを高らかに提案している。それがどのように可能なのかは困難な道のりだがとりあえず言い切ってしまうすがすがしさがある。

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    2017年06月04日
  • 分断社会ニッポン

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    某所読書会課題図書.非正規問題,高齢者問題,子どもの貧困問題,税金問題など重要な解決すべき問題を最適な人材による鼎談で明確にしていくことを試みた好著だ.ただ,個々の問題の議論でお互いに強烈な個性派ばかりなので,敢えてかわざとか論点を微妙に逸脱させることがあって,読んでいたイラつくことがかなりあった.読み返してみると答えを回避しているようにも見えた.確かに数学のようにはっきりした答えが出てこない問題ばかりだが,再読して論点を把握するつもりだ.

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    2017年05月06日
  • 18歳からの格差論―日本に本当に必要なもの

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    予想通り、『分断社会を終わらせる』の要約版だった。1時間もかからず読めてしまうので、誰にでもおすすめ。まずは、「増税前に公務員を減らして経費削減!」と主張する夫に読んでもらって、感想を聞きたいと思う。
    願わくは、みんなが必要とするサービスを提供し、将来的には借金も返済できるだけの財政と税収はどれくらいなのか、具体的数字で示して欲しかった。
    私の想像では、現状は低負担中福祉で、現状を維持するだけでも相当な増税となると思う。
    受益感がでるだけのサービスは、果たしてどれくらいの増税になるのだろうか。

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    2017年02月12日
  • 分断社会を終わらせる ──「だれもが受益者」という財政戦略

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    なぜ、日本人は増税をこれほどまでに嫌がるのか。
    今の日本の閉塞感はどこからきているのか。
    研究者らしく分析していて面白かった。
    日本の借金返済にはまだ余裕があるから、まずは普遍的な福祉を充実させてから増税につなげるべきという考え方。
    どうしたら増税ができるのか、それを考えなくては、財政再建もままならない。
    支出を切り詰めるより、収入を増やすことを考える、成長神話は終わってるという考えは至極納得できる。
    ただ、じゃあ増税に納得できる福祉ってなんだ、という部分が少し弱い気もした。
    そこを考えるのは、また別の人、もしかしたら私たちなのかもしれない。

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    2017年02月06日
  • 日本財政 転換の指針

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    タイトルが財政なので、経済の話が中心かと思って敬遠しそうになったが、どうして財政赤字なのか、何にお金を使っていくべきかが社会構造の変化と一緒に書いてあってわかりやすい。

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    2014年08月01日
  • 日本財政 転換の指針

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    ネタバレ

    一刻も早い財政再建が望まれる日本。なぜ財政再建ができないのか。本書は、政府債務が対GDP比で200%を超えている日本の財政構造を明らかにする。
    我が国民は痛税感が強い。なぜか。税が債務の返済や低所得者ばかりに費やされているからである。そのため、多くの中間層は、受益なき負担を強いられている。ここに日本が増税をできない理由がある。
    日本は「公共投資偏重型財政システム」であり、ここに減税による中間層への所得配分が加わった、いわゆる土建国家であった。公共投資が雇用を生み出し、一定の生活保障の役割を果たしたほか、中間層への減税によって受益感を与えていた。しかし、この土建国家のフレームワークが今や破たんし

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    2013年08月19日
  • 日本財政 転換の指針

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    戦後の日本財政の歴史を考察し、現行の財政がいかにして破綻したかがよくわかる1冊。再建するための指針についても示されていますが、同時に実現のためには大きな障壁が多数あることもわかります。それをどう越えるか?なんですよね。

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    2013年04月25日
  • 令和ファシズム論 ――極端へと逃走するこの国で

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    主に財政とファシズム・エスクトリーミズムに走ることの関連性を説いてなるほど、となるのだが結局は全て理解しきれているのか自信がない。

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    2025年10月24日