井手英策のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本は、本屋で見るたびに気になっていた本であるが、結果的には読んで本当によかった。今の財政は、政府が日銀と一体となって赤字国債を発行しまくり、お金をばら撒きまくっている状態である。税で集めたお金であれば、その使い道について議会が厳しく目を光らせるという財政民主主義が機能するが、いくらでも低金利で借金できるのであれば、国民に受けのいい減税とバラマキだけやっていれば、選挙で厳しい審判を受けずに済むからだ。
トランプの高関税の脅しに屈して、80兆円の投資を約束するなんてことができるのは、国民へ増税をお願いするのではなく、赤字国債を発行できると思っているからだ。この著者は財政学者で、現在の財政の現状について深刻な危機感を抱いている。財政を問題にすると、まるで財務省の手先であるが如くディスられてしまう傾向があるが、赤字国債を発行しまくった30年の結果が、円安とインフレを招き、株高を演出している。
情けないのは、この30年間膨らませた借金で政府は一体どんな将来投資をやったというのだろうか?一人当たりのGDPは2位から38位まで落ち、OECDの底辺国に成り下がった。一人当たりの教育に支出する税金はOECDで最下位、アメリカに留学している日本の学生の数は、中国の1/20、韓国の1/3しかいない、ベトナムや台湾よりも少ないのです。借金してまで若者に投資するのならわかるが、若者に借金させているのだから、若者は勉強どころじゃないのだ。もちろん結婚や出産も、それどころじゃないのだろう。
財政の問題については、日本人はきちんと向き合わなければならないと思いました。 -
Posted by ブクログ
主人公である小学生の目を通して世の中の仕組みの矛盾や生きづらさが書かれた本。
今の子供たちは主人公のようにはっきり言語化できているわけではないが、生きづらさを感じているのだろうな。私たちの時(80年代生まれ)はそこまで生きづらくなかったような。
これが新自由主義なのかな?格差社会、自己責任…。
母子家庭の母、子、路上生活の女性の我慢というワードが重く感じた。自己責任のことを言っているんだろうが、自分が選んだからって全て自分が責任を負わなくてはいけないというのは苦しすぎる…。もう少しみんな余裕があれば寛大になれるのにな。
生きづらさをなくすためには主人公のように当たり前を当たり前と思わず、感じていることを素直に表現したり、疑問を投げかけたり、自分が間違ってると思ったら謝ったりを繰り返していくことが大事なんだと思った。 -
Posted by ブクログ
アベノミクスのおかげで円安になり株価のほうは調子がいいみたいです。ドル資産を持っていた人は円安で円換算の資産はきっと増えたことでしょう。一方フツーの人にとっては実質賃金は下がり続け将来への不安は増えるばかりです。不安があるので結婚できない、教育費も心配で子どもも作れない(そもそも子育て中の収入減が不安)、小金を貯め込んだ団塊世代も老後が心配でお金を使わない・・ デフレマインドはそう簡単には消えそうもありません。
確かに基本的なサービスが低価格・無償になれば人生のオプションは増えるでしょうし、経済も回り始めるように思います。実感できるメリットがあれば消費税も我慢の範囲でしょうか。実際にはメリットと負担とのバランスを取ることが難しそうですが・・ 個人的には地方に住めば相対的にベーシックサービスが低価格で受けられるようにすれば一極集中も改善すると思うんですけどね。もちろん、GDPを上げるには一極集中の方がいいんでしょうけど、借金抱えて経済を回すのに馬車馬のように働かされるのは勘弁してほしいです。 -
Posted by ブクログ
仕事柄、初心に帰ろうと思い読みました。
精神保健福祉士資格化の経緯とその裏の秘話を知ってじゃあ自分には何が出来るだろう、と考えさせられた…
4章は一番読みやすく心に染みました。
もちろんそうだよねって分かってはいるけど
現場にたつとその場の流れとか、権威とか、雰囲気にまみれてあたりまえを押し付けてる感覚になる時もあったり。
いやほんとソーシャルワークの価値、倫理って言われるけど完璧にこなすことなんて難しいし
それもストレスになるのでは。
ソーシャルワーカーとして疑問を持てる人になりたい。けど人として空気読まないといけないとかそういう圧に立ち向かうのも難しい。
色々ぐるぐる考えながら読みました。 -
Posted by ブクログ
『幸福の増税論』というタイトルの割には、幸福感を受ける内容ではなく、むしろ重い印象を受けました。
また、あまり親切な内容ではなく、わかる人にしかわからない印象を受けましたし、現実に即した内容、というよりは、机上の空論、という印象を受けました。
とはいえ、税金や社会保障のあり方を考える上では、参考になる本だと思います。
また、基本的には中立的な考えに徹する姿勢を感じ、その点については好感を持てました。
税金や社会保障のあり方については、少なくとも日本においてはビジョンがないように思います。
ひとまず、仮で構わないので、日本としてのビジョンを政府が明確にすることが必要だと、個人的には思っています。
もし間違っていても、修正していけばいいのですから。
ただ、そのためには、まずは、税や社会保障についての教育が大切だと思います。
時間がかかったとしても、最も確実な方法だと思いますので、小中高で、税や社会保障についての知識が身に付くようにすべきだと思います。