浅倉秋成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
浅倉秋成の長篇小説『九度目の十八歳を迎えた君と(英題:The Girl Who Was Eighteen Years Old Nine Times,and...)』を読みました。
ファンタジー? ミステリ? 青春小説? 恋愛小説? うーん、色んな要素が入り混じっている作品でした。
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駅のホームに君を見つけた。
僕が恋した18歳の姿のままで―
彼女が18歳に留まる原因を探るため奔走しながら、僕は高校時代を追想する。
ほろ苦い、“青春の空回り"を巧みに描いたミステリ長編
伏線の狙撃手・浅倉秋成初の文庫化作品!
印刷会社で営業職をつとめる僕は、通勤途中のホームで、同級生の姿を目撃する。
僕が恋した高校時代の姿のままで。
周囲は何ら不思議とは思わないようだが、未だ十八歳として高校に通っているという。
何故か僕だけが違和感を拭えない。
何が彼女をその姿に止めているのだろう? 最初の高校三年生の日々の中にその原因があるはず、そう推理した僕はあの頃を思い出しながら同級生たちや恩師のもとを訪ねる……。
いま注目の著者による、追憶と青春のミステリ、待望の文庫化。
解説/若林踏
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2019年(令和元年)に刊行された作品です。
いつもより遅めの通勤途中、僕は駅のホームで偶然、高校の同級生・二和美咲の姿を目撃した……他人の空似ではなく、18歳のままの彼女を、、、
誰も不思議に感じないようだが、彼女に恋していた僕だけが違和感を拭えない……彼女が18歳に留まる原因は最初の高校3年生の日日にある? 僕は友人や恩師を訪ね、調べ始めた。
注目の俊英が贈る、ファンタスティックな追憶のミステリ。
ファンタジーのような設定の中で、青春とミステリが交錯する物語……色んな要素が同居する中、間瀬と二和美咲の過去を辿りながら、青春の切なさ、儚さと成長の意味を考えさせられる作品でした、、、
終盤、伏線がしっかり回収され、事実が明らかになる展開が愉しめましたが、何だか物足りなさも感じました……決して面白くないわけではないし、読みやすい作品だと思うのですが、読み終えたあとに強く残る“何か”があるかと言われると、少し曖昧なまま終わってしまった感覚がありましたね、、、
自分自身が青春時代の気持ちを忘れつつあることが要因なのかもしれませんね……。 -
Posted by ブクログ
なるほど、なるほど。
こういう話なんだー!!
現実派のミステリーが好きなので、超能力は論外。でも浅倉さん気になる〜!って思って読み始め。ちゃんとルールがあるから頭の中を整理しながら読むことができた。ただ、ちょっと登場人物が多めで混乱!
スクールカースト。意識下においても無意識下においても、全人類避けられないこと。一体自分はどの立場から読むのだろうか。分かるような気もするし、分からないような気もする。大人になった今は明らかに『ひとりが大好き』笑 読者好きな人は絶対こっちがマジョリティな気がする。
でも、人は一人で生きていけないからね。
回収されなかった震えの声がたくさんあって。それはそうだよね。うん、生きてくってそういうウソの積み重ね。大事なウソ。 -
Posted by ブクログ
映画化で話題になっていたので、もっとわかりやすいエンタメ寄りの作品かと思っていたが、想像以上に鬼気迫る物語だった。
身に覚えのない炎上に巻き込まれていく怖さ、SNSで一気に追い詰められていく息苦しさがかなりリアル。ネット上の言葉が暴走していく怖さだけでなく、その中で父親として、社会人としてどう振る舞うべきなのかという葛藤も描かれていて、単なる炎上ミステリーでは終わらない重さがあった。
勢いで読ませるエンタメ性がありながら、浅倉さんらしい緻密な構成もしっかり感じられる。登場人物の見え方や出来事の意味が少しずつ変わっていき、最後に向かって物語が組み上がっていく感覚が面白い。
正直、初読では終盤の結末をうまく理解しきれなかった部分もあったが、再読してようやく腑に落ちた。読み返すことで仕掛けの細かさにも気づける作品だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレSFは好んで読まないけれど、やはりこの人の本は面白い。
完全な悪人は居なくて(殺人はやはり許されない。壇優里は罰を受けるべきだが)、いわゆるスクールカースト上位のやつも、犯人の壇も良かれと思ってやった。
主人公:垣内友弘も仲の良いクラスがウザくて、全員嫌いにだったし、思春期の一人になりたいような、誰かと仲良くしなきゃと焦る気持ちを思い出した。
タイトルに納得感のある感情の機微。
最後、犯人を殺さなかった主人公はよくやった。美月も嘘をつかず主人公の力になると言ってくれて少しホッとした。
主人公は恐らく苦学生。家の狭さや機能不全の家庭の様子が特にリアル。きっと家族のことも嫌いではなさそうなので、自立し家族にちゃんと感謝できるようになるといいなと思う。
受取人の能力の生かし方も上手。 -
Posted by ブクログ
一気に読み終えた。
ストーリーの構成や文章も読みやすく、
ページをめくる手が止まらない。
「全員が仲のいい最高のクラス」を目指す取り組み。
たまになら良いかもしれないが、
これを毎週強制されるのは、
自分だったら正直かなりしんどい・・・。
作中に「いじめ」は描かれていない。
それなのに学生特有の閉塞感や生きづらさ、
価値観のズレが克明に描写されており、
胸が締め付けられるような感覚になった。
ミステリーとしては犯人の目星が
比較的早い段階でつく構成。
しかし「他人を自殺させる力」とは一体何なのか、
その正体を推理していく過程にこそ
この物語のおもしろさが詰まっている。
単なる特殊設定ミステリの枠に収まらない、
「教室」という歪な空間を鋭く切り取った傑作。