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Posted by ブクログ
ある高校の教室で、生徒がひとりずつ消えていくという不可解な出来事が起きる。残された生徒たちは、不安と疑念に揺れながら、その理由と真相に向き合っていく。日常と地続きのはずの教室が、静かに異質な空間へと変わっていく学園ミステリー。
最後に明かされる動機のインパクトがあまりにも強烈だった。一見すると現実離れした設定でありながら、この設定があるからこそ動機の感情はむしろ生々しく浮かび上がり、物語の見え方が一瞬で反転する。同著者の『六人の嘘つきな大学生』で味わった、オセロのコマが一斉に裏返るような感覚を、再び体験することになった。
そして印象的だったのは、その動機が決して遠い世界の話ではなく、読む側自身の記憶と静かに重なってくることだった。学校という閉じた世界の中で生まれる感情は、誰もが無関係ではいられないものだと思う。タイトル『教室が、ひとりになるまで』の意味に気づいた時、この物語が描いていたのは単なる事件ではなく、人の内側にある普遍的な感情のかたちだったのだと感じた。
Posted by ブクログ
特殊設定ミステリにパッケージングされたYA
限定的な「嘘を見破る能力」を手に入れた主人公が、高校で起きた連続自殺事件の真相に迫る。
この事件が別の能力者による他殺であり、その犯人が学校内にいると確信する主人公。正体不明の能力を持つ犯人探しと、自分が殺されるかもしれない恐怖。読んでいてハラハラしっぱなしだ。
また、本作のテーマがスクールカーストによる同調圧力であることが徐々に明かされていく。
「全員が仲のいい最高のクラス」というスローガンによる欺瞞に胸が痛くなる。
これによって、終盤に犯人と対峙するときに、ミステリとしての構造がハウダニットからホワイダニットに綺麗に転換していく。
また、中盤に出てくる「富国強兵ゲーム」の長セリフは圧巻。本作のスクールカーストの構造を2ページ半に渡って言語化してくれる。
読後感はとてもしんどい。
非常にヒリヒリとした、胸にグサグサと刺さる青春ミステリだ。
Posted by ブクログ
「全員が仲のいい最高のクラス」で起きた連続自殺。主人公は、幼馴染みの同級生から信じがたい話を打ち明けられる。「自殺なんかじゃない。みんなあいつに殺されたの」“他人を自殺させる力”を使った証明不可能な罪を暴いていくお話。
タイトルだけで手に取ってみましたが、思ったよりドロドロした感じはない青春ミステリーという感覚でした。「あ、こういう方向なんだ」と思う瞬間があるのですが、それと思春期特有の心の揺らぎが絶妙にマッチして一気に読み切りました。
設定が凝っているのでもう少し事細かに書いて欲しい気持ちもある一方で、最後の終わり方がすごく潔く、素敵で良かったという気持ちもあるんですよねぇ。
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