浅倉秋成のレビュー一覧
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ネタバレ読み物としてとても面白かった。途中のたるみや、退屈なシーンがなく、読む手がとまらなかった。考えさせられたり、登場人物に感情移入させられたりはなかったが、展開が二転三転したり、心理の読み合いの場面がとても印象的だった。シンプルにめっちゃ面白い作品。登場人物の一面だけで善人と悪人に分けられないと言うのがこの作品の伝えたいことだと思うが、それには同意する。だからこそ、同級生のあいつ変やで、とか、あいつは性格悪いから関わらん方がいいよ、とかのうわさにも、でも実際に喋ったことないしほんまかわからんからなぁと思うことが多いのだと思う。結局人はいいところも悪いところもあると言うことを、波多野も含めて全員が表
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Posted by ブクログ
少々間抜けな主人公たちの日常がSFとして昇華されている。小さな意地の張り合いや学生時代のトラウマも、この読後感の悪い物語になることで輝いてくる。一つ目の「そうだ、デスゲームを作ろう」を読んでいるときに、小学生時代にハマっていた江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを思い出した。好きだったのは「行列のできるクロワッサン」と「花嫁がもどらない」の二作品。ゆるふわ地獄。そしてSF。作品を通じての共通項は「こだわり」かなと思った。この本を読んだ人達同士で、この癖のある登場人物たちをキャスティングする遊びがしたい。途中ちょっと中弛みを感じたところもあった。もう少し短い方が好みだった。
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Posted by ブクログ
常識(=結末)は得られない、
"答えがある"と思って読んではいけない作品。
ネタとしてサラッと読むなら面白い。
しっかり読み解きたい人には向かないかな。
日常から一歩踏み外した人が近くにいたら…といった少し大げさな作り話。短編集。
個人的には『花嫁がもどらない』が一番みんなクソで面白かった。
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①そうだ、デスゲームを作ろう
⇒取引先の気に入らないヤツを始末するために、別荘を買い、長い月日をかけて作りあげたが…。
②行列のできるクロワッサン
⇒自宅近所にできたパン屋。はじめは数人程度の列だったが、いつしかTV取材もくる程になり… -
Posted by ブクログ
・著者のパワーに振り回される一冊。パワーが強い系の作品が好きな方におすすめします!
・著者の作品は、大どんでん返しがあるミステリーが有名だが、全く違った一面を見ることができた。
「そうだ、デスゲームをはじめよう」
・行き過ぎたカスハラに対する報復がデスゲームを主催すること。
・『報復したい』に心血を注ぎすぎている。努力の方向性間違ってないか。とツッコミを入れたくなる。
・ギャグなのか本気なのか分からないところも面白い。
「行列のできるクロワッサン」
・真面目。行列ができているってだけで並びたくなる真面目さ。
・仲間の裏切り、子どもを悲しませる、悩みの多いこと。
・行列に並ぶために装備を購入する -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。阿部寛ピッタリじゃん。
SNSにおける成りすましというテーマは極めて現代的なのに、ミステリー的な趣向は古き良き新本格であった(別にあの作家が先鞭をつけたわけでもなさそうだが) 。伏線はこの手のものにしては少ないし、映画化しているという前情報も目眩しになって見破れる人はかなり少数なのではないか。
わざわざ阿部寛に成りすましてまで貶めるほどの動機があったとは思えない上に、連続殺人の動機も深くまでは書かれていない。幼い頃からそういう奴だったと納得するしかない。
誰もが陥る他責思考「俺ではない」は魔法の考え方だが、ときには他者への鋭利な刃物になるということを再認識すべきなのでしょう。おお -
Posted by ブクログ
あらすじを読んで気になっていたものを読んだ。すごく現代のネットというものが現れていたと思う。たびたび入る「リアルタイム検索」で、細かいことを知らない第三者たちが真偽のわからない情報や少ない情報から自分勝手な投稿をしていて、でもそれは、わざと嘘を流していない人は純粋に自分が思ったことを書いているだけで、それが本当に気持ち悪いと思った。それと同時に、自分の信念を曲げない人というのは、立派な人かもしれないけれど人のことを見れていない、わかっていないこともある、ということがすごく伝わってきた。
読み終わってみて、小説トリックに感動した。読んでいる間は気が付かないのに、読み返してみるとそうなっているのが