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Posted by ブクログ 2024年05月05日
これは……ミステリなの?人間ドラマなの?
はたまたロードムービー的成長譚なの?
読んでる最中どうしても決めたがってる自分に
気づいてハッとさせられましたね。
終盤、これまでの浅倉さん作品を考えると、
伏線回収に物足りなさを感じるかもしれないな…
と思ったのも束の間。
最後の「いえ」を読んで、
直前の...続きを読む「この物語の中に、しっかりと、存在していた」で
あ……………………………
気づいてしまってから鳥肌ものでした。
もう一度読まねばならない使命感。
評価が低い方、このトリック気づいていないのでは………?
めちゃくちゃ作り込まれた一冊ですよ。
浅倉秋成さん、読めば読むほど好きになる。
Posted by ブクログ 2024年04月14日
「本当にこの家族、こんな形で終わっていいと思う?」
大好きな浅倉先生の最新作!
家族解散まであと3日に迫った喜佐家の物語。
文体も分量も読みやすく、3時間ほどで読破。
読んでるときの違和感がする〜っと回収されるあの感覚、たまらんよね。
そして、なかなかに面白いテーマ。
肝心の事件終わっちゃった?...続きを読むと思ったらまだ半分。むしろそこからが本題だった。
家族っていいよね、で終わるかと思いきや、家族って何なんだろう?と深く考えさせられました。
家族の誰がご神体を盗んだのか?と、「嘘」をめぐるエンターテインメントを楽しみ、「家族」さについて考えを巡らせる。
この本でしか味わえない体験でした。
Posted by ブクログ 2024年03月31日
作品のタイトルに騙されたということが完読後の感想です。
タイトルにもある千キロメートルはなんの距離を表すものでしょうか?このことを考えながら読むことがとても面白い作品でした。
また、この作品も身近な人のことほど自分が考えているほど知ることができていないことを知ることができる作品です。逆に身近な人...続きを読むにだからこそ言えないことや相談できないこと、隠したいことがあります。
今、隣にいる人が隠していることがあるというのは自分にとっては不快なことなのかもしれません。ただ、個人的にはこれをマイナスに捉えるのではなくて、他人はどこまで仲良くなってもどこまで時間を共有しても他人だからこそ面白いというか考え続けることができるのだと思います。
話は少しそれましたが、家族とは何か、これからどのように家族と接していきたいのか。これらのことを再考することができる作品です。
Posted by ブクログ 2024年05月05日
『家族とは何か』を考えさせられるミステリーでした。
どうなるんだ、どうなるんだ、とハラハラドキドキで読み切りました。
家族とは…人によって価値観も違うし、今と昔とでも違うし考えると難しい問題だと思います。
私自身、結婚するまでは複雑な家庭環境でとても悩んだ経験あります。
何よりできるだけ無理せず、...続きを読む思いを打ち明けられるような家庭や、思いやりが大切だと思いますね。
最後の○×どっちを選んだのかすごい気になる!!
Posted by ブクログ 2024年05月02日
プツと吹き出すユーモア溢れる会話にスピード感は伊坂幸太郎か?家族愛は山本幸久?と引き込まれたが、終盤はなんだか、意味不明。わかったようで、わからない…家族解散はあるとしても…意欲的な作品だけど、浅倉さん、コネ過ぎ。
Posted by ブクログ 2024年04月22日
実家を解体する事になったバラバラな家族。ところが庭の倉庫に十和田の神社御神体の仏像を見つけてしまう。と同時にニュースでは盗まれた仏像を今日中に返せば不問にすると神主が言った事から、バラバラ家族が仏像を山梨県都留市から十和田まで返しに行くロードムービー的な話。
かと思えば、盗まれた仏像は、実は…。
...続きを読むバラバラ家族がそれぞれに盗まれた仏像に関与していたと告白を始め、いつの間にか家族がそれぞれに嘘をついていた事が判明する。集団嘘つき話の得意な作者らしい迷宮的な展開に先が読めない楽しみ満開。
が、話は父親、母親、息子、娘の存在や関係性や、それぞれの抱く家族という姿に言及してゆく。
コミカルなテイストから真摯な家族愛の結末に満足した一冊だった。
Posted by ブクログ 2024年04月22日
中盤まではロードムービー的なミステリー。誰が犯人何だと楽しめた。神社に着いて、ああ丸く収まった、良かったね。となるのが普通なのだが、残りページの多さにまだ終わんないよねと邪推してしまう。浅倉さんの話がこんな簡単で気持ちよく終わるわけあるかー。
終盤は家族のあり方、定義なんかを考えさせられる。これが当...続きを読むたり前、普通、昔からだから。常識から外れた奴は変。下に見られる。多数派が決めつけた考え方。みんな無意識に刷り込まれているのかも。
多様性がどうとかと理解があるようにいう人もいるけどそんな人も所詮は上から目線。
意地の悪い気持ち良さを感じてしまうなあ。
周と咲穂はどんな選択をしたのか、二人が異なる答えを出した時、その先の想像を掻き立てられる。
Posted by ブクログ 2024年04月15日
奇想天外な展開だが、最後は家族とは何かを考えさせられる。
この小説を映画化すると、もっと面白いものになると思う。個人的には、お父さんの家族への想いをもっと全面的に出すようにして、ハッピーエンドとしてもらいたかった。
Posted by ブクログ 2024年04月16日
あなたは何人家族?
家族って何?
どうして浮気をしてはいけないの?
山梨にあるボロボロの住居
かろうじて家族の体裁を保っていた喜佐家
子ども達の結婚を機に、家族は外身も中身も解体・解散する手筈だった。
1月1日に集まった面々が倉庫で見つけたのは、青森にある神社のご神体。数日前の引越見積の時にはなか...続きを読むったこの大きな代物、誰がー?
誰もが前科持ちの父による仕業だと決めつけ、憤り、「日付が変わる前に返却されればお咎めなし」という宮司の言葉を信じて…山梨から青森まで陸路で運ぶことになった周・惣太郎・母・あすな婚約者の賢人。あすなと惣太郎妻の珠理は不在の父を見つけ出して合流する流れに。
しかし道中で周は気づく。かつて倉庫で浮気の現場を家族全員に発見された父は、その後に取り付けられた南京錠の番号を知らない。倉庫を開ける手段がないのにご神体を搬入するのは不可能だ。
ご神体騒動が全体の2/3ページで収束し、この後は何がと思っていたら家族の定義の話に。ちょっとしたミステリー要素もありながら、描きたかったのはここかぁと最後まで一気読みしてしまった。
勿体ない、2日で読んでしまった!でも面白かった!
落ち着いてもう一度読もう。
勢いのまま読んでいても、ちょっとずつ散りばめられた違和感に気づけたり気づけなかったり。浅倉作品やっぱり面白いな。
どなたかあの家の間取り図作ってくださいw
Posted by ブクログ 2024年04月06日
『六人の嘘つきな大学生』や『俺ではない炎上』で知られる著者の新刊。今作は『六人の〜』に近い。家族の中に容疑者がいるのだが、その真犯人を突き止めるミステリーとタイムリミットのあるサスペンスが同時並行で進む。一気読み必至。しかし本作が真のテーマに到達するのは事件解決後。近年小説に限らず多くの作品で描かれ...続きを読むてきた「家族という呪い」に真正面から挑んでいく。正直2024年の作品として何か新しい視点があるかというと微妙だが、単なるミステリーやエンタメで終わらせないという気概は感じた。ミステリーが終わった後にドラマが来る構成なので物語の引力は衰えており退屈に感じる人もいるかも。あと一点、アセクシャルの扱いというか言及はやや中途半端な気はする(「触れるな」とか「出すなら物語上の機能を持たせろ」という意味ではなく、一文だけの説明的な記述の後にすぐ次の文で「でも結局そうではなかった」となるので)
Posted by ブクログ 2024年03月30日
築50年で増築を重ねた家に住む家族。兄姉僕の三兄弟と父親と母親。
兄は結婚して家を出た。姉は結婚するということで婚約者と一緒に正月を家で過ごす。主人公も結婚が決まっており、家を出る。父親は昔浮気をし庭の倉庫で行った情事を家族全員に目撃されて以来、家にいないことが多い。母親は家族を壊したくない。
子...続きを読む供が全員居なくなるので、家を解体してそれぞれの環境に引っ越す予定の正月。庭の倉庫で謎の仏像が発見され、しかもニュースでそれが盗まれた青森の仏像と知る。
どうせ父親が盗んできたもの。警察にばれると兄の会社も主人公の結婚もまずい。返しに行こう!ってことで青森を目指して車でかける。途中窃盗団に尾行されたり、パンク事件などを経て。
結局この騒動は姉引き起こしたもの。姉は職場に住みたかったが認めてもらえないと思って、結婚を装いつつ、家族の在り方を問うた。
それぞれのトリックは
・仏像はパーツを姉が倉庫に入れて、婚約者が倉庫内で組み立てた。倉庫を見張っていた主人公は電話で隙を作った。
・パンクはレシートも釘も予め作成しておいた。ハンマーは下車時に準備。婚約者。
ーーーー
概ね大体の人が結婚をする『皆婚社会』のほうが特殊なんです。歴史的に見ても一九五〇年代から七〇年代の間くらいしか達成されていません。そういう意味では、ですよ。普通に結婚するほうが実は変、
Posted by ブクログ 2024年05月03日
チームワーク最弱家族、トラブルに巻き込まれつつ家族の在り方を再考し… #家族解散まで千キロメートル
■あらすじ
元日、喜佐一家の面々が集っている。新年を祝うのではなく、実家仕舞いのために集まっていたのだ。母、長男、次男、長女とその夫が片付けに着手すると、倉庫の中から見知らぬ巨大な木箱を発見する。訝...続きを読むし気に思いながらも作業を進めていると、テレビから御神体が盗まれたという衝撃のニュースが報道されて…
■きっと読みたくなるレビュー
おもろい設定で爆笑、ドタバタ家族コメディですね。読者に疑問と興味を持たせるのが上手、どうなるのか気になってどんどん読んじゃいます。スピード感が抜群だし、画になるシーンもいっぱいあるので、映画でみてみたくなりますね。
本作は日本中のどこにでもいそう家族がテーマ、なかなかどうして油断なりません。なぜなら悪い人たちではないんですが、ひとりひとりが腹にイチモツを抱えているのが怪しすぎるんです。そして恐ろしいほどにまとまりがない、チームとして弱すぎて爆笑です。
そんな彼らの大混乱劇場ですが、物語が進むとともに家族ひとりひとりのバックボーンが語られてゆく。当初は受け入れられなかったのに、いつの間にか親近感がわいてしまって、終盤ではすっかり家族の一員になってしまいました。
こんな家族の物語ですが、道中は様々な謎が提示される。さっぱり理解できないことばかりなんですが、真相はかなり鋭角な答え。先生のチャレンジ精神と発想力に感服しました。
■ぜっさん推しポイント
バラバラだった家族、全員でトラブルに挑むことで、家族の在り方について各々が思いを巡らしてゆく物語です。本作で色々な家族のカタチや価値観が語れることになりますが、これを読んで皆さんは何を思うのか。
私の父は人付き合いが苦手で、再就職をしなければいけなかったときに仕事が見つけられませんでした。母も入院、姉は海外で仕事赴任、ひとり残された私は当時フリーターという… しかしなんとか頼りない人脈で、私は父と一緒に働ける仕事を見つけることができました。いま思えばいい思い出ですが、当時は辛かったし、正直恥ずかしかったです。
人間ひとりひとりって、弱い生き物だと思うんです。
誰でも得意なことも苦手なこともあるし、体が弱い人も、お金を稼ぐが不得意な人もいる。家族の問題は迷惑なことも多いですが、苦しいときこそチームで助け合い、励ましあいながら生きていけると信じたい。色々な価値観が変わりつつある時代、様々な生き方があっていい。しかし支え合うことの大切さは忘れずにいたいです。
Posted by ブクログ 2024年05月02日
家族とはなんだ。解散とはなんだ。就職して家を出ること、結婚して家を出ることは別に珍しくともなんともない。仲良くはないが大喧嘩して縁を切っているわけでもない。何をもって「解散」と仰々しくしているのか。ここのところ鼻炎で頭がボーっとしているせいもあってか作者のメッセージがスッと入ってこないのが残念であっ...続きを読むた。とはいえ凝った構成や細部への伏線回収は流石といったところ。『嘘つきな大学生』や『俺ではない炎上』のような面白さや感嘆は味わえなかったが次作も期待したい。
Posted by ブクログ 2024年04月30日
途中までドタバタのロードムービーのようで、しかも真相は?誰がご神体を盗んだの?とハラハラドキドキしながら読めて面白かった。
宮司さんの言動にしっくりこないなとは思いつつ、真相にたどり着いたのかもと思ったら、ここからまだ転回するのかー!
家族の間でも全てさらけ出せる訳じゃなく隠したいこともあるだろう...続きを読む。
家族とはこういうもの、夫婦とはこういうものという固定観念は結構強力だと思う。ここから抜け出すのは、そんなに簡単じゃない。
それに気付かせるための一手としては、なかなかに強引な手だなあ。
周と咲穂の結婚式の最後、モヤモヤした。
どちらかは読者に任せるやり方?
家族解散して、それぞれすっきり幸せな方向に向かったのかと思わせといて…。
周のトラウマは、隠したまま結婚したら必ず波乱があるよね。咲穂が気の毒。
Posted by ブクログ 2024年04月30日
ここ数作読んでいる浅倉秋成さんの作品。評価としてはとにかく難しい。ミステリーとしてはどうか?家族とは何かを問う小説としては?要素が混在してるものの、ごった煮状態かといえばそうでもなく、きれいにまとまっていると思う。
ミステリーから、一歩踏み込む挑戦的な姿勢はとても評価できるが、果たしてこれで良かった...続きを読むかと言えば、繰り返しになるが難しいところ。自分だけかもしれないが、小川哲さんの「君のクイズ」の読後感に近いものを感じた。
低評価をつける気持ちも分かるので、かなり好き嫌いは分かれそう。
Posted by ブクログ 2024年04月29日
浅倉秋成さんなので、ミステリーかと思って読んでいたら、家族小説らしいと途中でわかりましたが、何を言いたいのか私にはよくわかりませんでした。
「作家の読書道」でちょうどこの作品が解説されていてわかりやすいと思いますので引用させていただきます。
ネタバレはないと思いますので、このストーリーを読まれて...続きを読む面白そうと思われる方はどうぞ。
手抜きレビューですいません。
「作家の読書道」より
家族の解体が決まり家族がばらばらになる予定の喜佐家で倉庫から仏像が見つかる。
どうやら厄介者の父が青森県の神社から盗んだご神体らしいと気づいた一家は山梨県から青森県まで車でご神体を返しにいこうとする。
解散寸前の家族が一致団結してトラブルを乗り切る話かと思いきや意外なことが起こります。
物語は車で仏像を返しに行く「くるま」のパートと、実家に残った姉たちが意外なものを見つける「いえ」のパートが交互に進行していきます。
ここに仕掛けがあるんですよね。
物語の中で明確に真相は明かされます。
読み終えたあとも仕掛けに気づいていない人もいるようですが。
でもまさに、これがどういう物語なのか気づかせてくれる仕掛けです。
痺れました。
※私はたぶんこの仕掛けというのに気づけなかったのだろうと思います。
Posted by ブクログ 2024年04月26日
『六人の嘘つきな大学生』でハマった浅倉さん。
今回のテーマはズバリ家族。
事件の発端は引っ越し準備中に倉庫で発見された謎の御神体。
どうやらこの御神体、青森の神社から盗まれたものらしい。
家族解散する予定が一転、一致団結し御神体を返却する為の長距離家族ドライブが始まる。
途中まではロードムービー...続きを読むのような味わいだが、事件の真相が見えて来ると家族の物語だと分かる。
家族とはこうあるべき、そんな伝統的な価値観に縛られていた事に気付かされる。
エンタメミステリーを期待していたので終盤の哲学的な展開は残念。
一風変わった家族小説。
Posted by ブクログ 2024年04月19日
何だかくすっと笑えるところもあったりしておもしろく読んだ。
終盤の展開にはびっくりしたけど、最後なんだか切なかったなあ。
清々しく解散したけど、お父さんがなんだか不憫に感じた。
Posted by ブクログ 2024年04月14日
とある事情で青森県十和田市まで行くことになった「家族」。私にとってその道程は、ワクワクして、ハラハラするものであった。本の中盤には目的地に着きそうだったので、後半はどんな話になるのか楽しみにしていた。が、「家族」とは何か、という哲学的話題に推移してしまったのが残念である。
Posted by ブクログ 2024年04月11日
古い実家を取り壊して、家族ばらばらに暮らすことになったのは、兄も結婚して別に家を構え姉も婚約者がいて、末の弟である周も結婚が決まったからである。
家族解体の三日前の元旦に家族総出の片づけ中、倉庫にあった見慣れない箱。
それが今、世間で騒がせている青森の神社から盗まれた仏像⁉︎
ここには居ない、い...続きを読むつも居ることがない親父の仕業かと思われたが、とにかく返さねば…という思いで家族全員が慌ただしく青森へと車を走らせるのだが…道中何度か一悶着あり、ただならぬ気配あり、でスムーズにはいかない。
これはどういう終着点なのか…という思いで読み進める。
なんだかんだとあってもこんな家族もいるかもしれないと思う。
世の中には、信じられない⁈という家族もいるし、家族のない人に比べたら歪であっても羨ましいと思うかもしれない。
「じょーないじょーない」という家族だけがわかる言葉を使っているのだから仲が悪いとは思えない。
ただ、みんな本音を隠しているから纏まらなくて、親父の本音もわからずじまいで、姉が考えたことなんだろう。
普通とはどんな家族かなんて考えなくてもいいのではないか。
何を基準に普通というのかさえ疑問なんだが、ただ家族はずっと一緒にいるもの…とする考え方も違うのだということ。
Posted by ブクログ 2024年04月06日
浅倉秋成作品なので、どうしてもどんでん返しや伏線回収に期待してしまうけど、今作はそちらよりも「家族」というテーマに重きを置いていて、多少頭でっかちになったとしても「今、このテーマを描き切りたい」という作者の気迫めいたものが伝わってきた。
Posted by ブクログ 2024年04月04日
「6人の嘘つきな大学生」が面白かったので作者さん買い。
いまひとつ前作よりはまれなかったのは、前作は「就活生が内定を得るために、他の候補者の暗い過去を暴く(堕胎、いじめなど)」というある程度動機にも納得できる展開であったのに対して、今作は「父が盗んできたかもしれない仏像を山梨から青森まで返しに行く...続きを読む」という、なんというかシチュエーションと出てくる家族像が突拍子もなくてあまり感情移入できなかった。終始展開に「?」が浮かびながら読んでいく感じ。
・家族の絆を取り戻すために、神社の職員に個人情報を伝えて、仏像が欲しいと願ってしまった
・その青森の神社の職員が引っ越し業者に扮して仏像を家に届けに来た
とか、なんというか発想が突拍子もなくて、そんなことあるー?と思いながらどこか冷めて読んでしまう感じ
前作を読んでいた人なら、怪しい人には気づけたはず。前作も爽やかな男性がただ爽やかな好青年では終わってくれなかったですからね。
前作を踏まえて裏切ってくれるかな、と思ったらあんまりそんなことはなかった。
なんでもかんでも、「この家は父親がクズだから仕方ない」で片付けていいのか、と家族感を問うメッセージ性は良かったのだけれど、そのためにストーリーの展開が無理矢理すぎた、というような印象です。
Posted by ブクログ 2024年04月03日
〈家族の嘘〉が暴かれる時、本当の人生が始まる。
どんでん返し家族ミステリー。
前半は実家の倉庫で見つかったご神体を返却しにドタバタ劇が繰り広げられ、道中もハラハラする展開で面白かったです。
物語の後半になると、誰が何のためにご神体を盗んだのか?という謎が、喜佐家の〈家族の嘘〉と結びついていくのですが...続きを読む、この関連性にやや強引さを感じてしまいました。しかし、話しの展開が読めず、この先どうなるの?と一気に読んでしまいました。感想が難しい作品ですが、定番のミステリーに飽きている方にオススメします。
Posted by ブクログ 2024年03月30日
んー。浅倉さん大好きで新作楽しみにしてたけど
総評的には微妙かな…。
展開はドキドキしたし、盗品事件解決で終わらず
ラストの展開に行ったところはよかったけど
なんだか好きじゃない締め方だったなー。
Posted by ブクログ 2024年03月29日
やっぱり私の中では、浅倉秋成さんの小説には期待があって、本作も発売日にしっかり購入して拝読しました。割とテンポの良いストーリー展開と、謎が深まるミステリー展開でスラっと読めましたが、個人的には着地点があまり好みではなかったかなと思います。
本作のストーリーとしては、結婚を間近に控えた主人公が年末年...続きを読む始の休みに実家に帰省することから始まります。主人公の実家は割と古い慣習が残る家で、結婚するまでは家から出られないといった風習がある。そのため、今回の結婚は主人公が家から離れる機会であった。そんな矢先、引越しの準備をしていると、倉庫から盗品の仏像が見つかる。結婚前に家族の罪が世間に露呈することを恐れた主人公一家は仏像を返しに行くことになるというストーリー。
お話の展開的には割とコメディ感の強い作品で、ドタバタ劇という感じで割と軽めにスタートしますが、終盤に割と転調がしてる感じがあり、そこがちょっと温度差あったのかなと思います。浅倉さんの小説をこれまで数冊読んできましたが、設定が割と変わってる作品が多くて、それがハマればめちゃくちゃ好きな作品になるんだろうなって思いました。