浅倉秋成のレビュー一覧

  • 教室が、ひとりになるまで

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    きっと誰しもが一度は考えたことのある教室内でのカースト、ヒエラルキー。その時の自分がどこに所属していたのかによって、この事件の犯人の気持ちが理解できるかどうかが変わる。
    殺人という手段をとってまで教室のカースト制を平らにしようとする犯人の気持ちはあまり共感できないものの、少なくとも作中に出てくるようなカースト上位の人たちは、犯人のような思いを持つ層があることもきっと理解できないだろうと思う。
    形としては特殊設定ミステリーだが、そのトリックよりも登場人物の心情にフォーカスして読んだ時、辻村深月のかがみの孤城をふと、思い出した。

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    2025年07月24日
  • 教室が、ひとりになるまで

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    特殊能力。
    特別な感じがして手にしたいと思う気持ちもあるけど、なんでもかんでも自分の思い通りに使ってられないもんね。特殊能力者が殺意を持つのは怖い。

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    2025年07月21日
  • 教室が、ひとりになるまで

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    ネタバレ

    三人の生徒が自殺したと知るところから物語は始まる。
    犯人もその動機も大体わかった状態で、犯人の『人を自殺させる』という能力がどういうものなのかを解き明かしていくという特殊ミステリーだった。
    おもしろくてあっという間に読めた。
    動機と孤独の心理描写にたくさんページ数が割かれていたが、こういった「自分の居場所がどこにもない感覚」や、「無自覚に自由を制圧しようとする人への嫌悪感」を持つ人は多数いると思う。小早川はそれにより自死を選び、優里はそれを招いた教室のシステム自体を壊すため、超能力により数人を殺害する。
    垣内と優里は同類のように描かれているが、垣内程度の厭世観の持ち主はクラスの半数くらいいるの

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    2025年07月15日
  • 教室が、ひとりになるまで

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    ゾンビとミステリーの組み合わせは別の作者の作品で読んだが本作は超能力とミステリーの組み合わせ。さらに言えば学園モノといえる。犯人探しよりも能力バトルの要素の方が強い気がする。能力を突き止める件はスタンド使いに近しいものがある。本作の良い点は超能力に制限があるところ。何でもありになると興を失うが本作は成功していると思う。

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    2025年07月09日
  • 教室が、ひとりになるまで

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    浅倉秋成さんの本にハズレはないという信頼感がある。
    今作も面白かった。先入観入れたくなかったので、前情報なしで読み始める。特殊設定ミステリーだった事にちょっと戸惑ったけど、楽しく読めました。
    タピオカ屋ののり子さんが、スクールカーストを富国強兵ゲームだと自論を展開する所は面白かった。分かりやすい分析。確かにそうかも。
    ただ中盤くらいであっさり犯人が分かって、そこからはどうやって犯行に及んだかの追求になっていく流れがどうもなあ。没入できんかった。その点は残念。
    個人的には私も主人公や犯人側の人間なので、そっちには感情移入できた。八重樫くんは無理。苦手なタイプだわw
    終章の最後の終わり方が綺麗。読

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    2025年07月01日
  • 家族解散まで千キロメートル

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    ネタバレ

    最後まで読んで思ったのが、家族のことを1番考えていたのは何を考えてるのか分からないと言われていた姉のあすなだったと感じた。
    けど、家族再生のためあそこまでする必要はあったのかなと疑問だった。
    物語の終盤のように話し合いをすれば良かったのではと思ってしまった。

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    2025年06月29日
  • 家族解散まで千キロメートル

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    ネタバレ

    うーん、、
    結末はどうなっていくんだろうというワクワク感はあるものの、そもそも「誰が何故仏像を盗んだか」という、私にはそこまで心惹かれないテーマだった。

    全員の行動の意図もよく分からないし(家に知らん盗品の仏像があったらまず真っ先に警察に言う、車で神社まで届けるにしても電話の一本でも入れてから行けばいいだろ)、最後のあすなの主張が???すぎて全然共感できない上に、態度がイライラしてだめだった。笑
    最終的な結末が作者の言いたいことなんだろうけど、確かに価値観や常識にとらわれすぎることはよくないと思うが、ある程度の倫理観や常識はないと困る。
    浮気しても、家にいなくても、子供にトラウマ植え付けても

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    2025年06月26日
  • 家族解散まで千キロメートル

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    勢いがあって、続きや真相が気になる感じではあるが、「勢いがあるな」という印象を脱しない。なんだか真相もパッとしないというか。
    家族という形や常識に囚われるなというメッセージはわかるけど、そもそもそのメッセージ自体が安直というか。
    「家族は何人か」の質問は確かに答える人によって変わってくるのかなあと思った。

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    2025年06月25日
  • 家族解散まで千キロメートル

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    スピード感があって面白かった。
    意外な展開に見事に騙されました。

    現実には絶対に遭遇したくない事態。
    父、母、長男、長女、ぼく(次男)
    家族の危機が発覚してから、怒涛の展開で息つくヒマもないくらい。何が本当のことで何が嘘なのか、家族の姿の在り方ってなんだろうって思った。

    ドタバタ劇だけでは終わらない、作品の中でもシリアスなシーンとの温度差がおもしろい。
    これまで見えていた世界が変わる体験が何度も……。
    途中で読むのを止められず、ほぼ一気読みでした。

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    2025年06月20日
  • 教室が、ひとりになるまで

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    全員が仲のいいクラスで連続して自殺者が発生。
    主人公は“受取人”の力を使った“殺人”ではないかと疑い調査を始める。
    非常に読みやすい特殊設定青春ミステリ。ホワイダニットに納得できるかで評価が分かれるかも。
    能力に差がありすぎなのは御愛嬌かな。
    若い世代の読者の方が共感しやすい作品!

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    2025年06月15日
  • 九度目の十八歳を迎えた君と

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    「六人の嘘つきな大学生」の浅倉秋成さんの作品を続けて
    内容未確認予約本で こちらも特殊設定ミステリでした
    高校の同級生の少女がタイトル通り、9回目の18歳で未だ高校生の姿
    たまたま駅のホームで見つけた29歳になった青年
    そして同じ歳を繰り返す事は日常に受け入れられて、なぜ抜けることができないか?をたどるミステリです
    少女にもいろいろあったんだな、と思いました

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    2025年06月09日
  • 教室が、ひとりになるまで

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    超能力が存在する特殊設定ミステリー

    高校の中で女子1男子2名が次々と自殺していく
    それはほんとうに自殺なのか
    というところと、他殺ならば犯人は誰?どんな能力を持つのかという謎解きです
    幾つかの方向からミステリを楽しめます

    特別に仲の良い最高のクラスの中で誰が何を思っていたのか
    そのあたりは特殊ではなく、現実的です
    住野よるさんの「かくしごと」
    を読んだ時 特殊設定青春小説にお驚きましたが
    こういうSFのような設定を異端ではなく日常に
    落としていく作品が定番の一つになってきてるのでしょうか

    “教室がひとりになるまで”を念じる弱者も
    「近くに人がいるのは叫びだしたくなるくらい煩わしくて、一人

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    2025年06月08日
  • ノワール・レヴナント

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    初めの方は面白かった。なんか色々謎でスッキリしなかったな。未来予言と壊す子が好きになれなかった。いやいや考えキモすぎって感じ。あと厨二病。

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    2025年05月31日
  • 家族解散まで千キロメートル

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    ネタバレ

    どんでん返し系ミステリーだと思って読み始めたのですが、ある意味そうなんだけど、思っていたのとは違いました。
    どんでん返し「家族」ミステリーでした。

    主人公に家族やら普通とはを考えさせるところはわかったとしても、大掛かりな設定に無理を感じてしまったのと、性的虐待経験が招いた結果であるとしても、お父さんが不憫すぎて読後がよくなかった。軽く読みたい人には向きません。重い話です。

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    2025年05月31日
  • 教室が、ひとりになるまで

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    SF青春学園ミステリ
    学校の敷地内だけで使用できる(4人の生徒だけが代々引き継がれる)特殊能力を持った高校生がその力を使いクラスの連続自殺事件に挑む。
    条件設定は面白く全く万能ではない能力がなぜか愛おしい。
    陰キャな主人公がクラスの闇に立ち向かう姿が応援したくなるし、その他3人の能力とミステリが良い感じに絡み合う。

    最後の伏線回収も良く面白く読めた。

    けど、6人の嘘つきな大学生の方が好き!

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    2025年05月29日
  • 家族解散まで千キロメートル

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    どことなく、読んでいて伊坂幸太郎さんの作品を思わせる作品だなぁと感じました

    正直なところ、ここまで考えさせられる作品だとは思いませんでした
    家族とは、常識とは、もっと言えば『普通』ってナニ?
    綺麗事や周りの目を取っ払った時、自分は何に縛られているのだろうか
    そんなことを考えるきっかけの作品です

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    2025年05月24日
  • 教室が、ひとりになるまで

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    能力者が出てくるのは、「ワンピース」と「JOJO」でいいかな
    お話の内容は…
    陰キャの私には、すこーし分かる!
    陽キャ撲滅しろ!と日々思っていた(笑)

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    2025年05月23日
  • 家族解散まで千キロメートル

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    ネタバレ

    家族について考えさせられた。私自身も父に、ここまで育ててくれたことややりたいことができるように頑張ってお金を稼いでくれたことは感謝しているが、どうしても人間的に尊敬できない。人の気持ちを考えられないし人に横柄な態度を取るところも嫌いだ。家族だからって必ずしも好きでいなければならないわけではない、そんな風に思ってもいいと、この本にそう言ってもらえた気がした。

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    2025年05月11日
  • ノワール・レヴナント

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    物語として、作者の理想の話に仕上がっていたのだろうなと思う(特にあとがきを読んで)。
    実際疑問が残る点が多少あり消化不良感は否めないものの、面白くはあった。
    中々予想はつかなかったけど、良い意味で、とは言い切りづらいかな。ミステリー及第点。

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    2025年04月29日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    作家7名によるアンソロジー。
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    年齢を偽り、マッチングアプリで

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    2025年04月27日