浅倉秋成のレビュー一覧
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購入済み
The「お笑い」漫画
漫才/コントの二刀流で天下を掴めー。
「お笑い」漫画、ここに爆誕。
(私は詳しくないが)お笑いに詳しい作者さんが書かれているんだろうなと感じる高い完成度。ネタを見る客側であると同時に、ネタをする主人公側にも感情移入してネタを見ることになるわけだが、ここでウケる!ってポイントでお客が沸いたときのえも言えぬ高揚感が堪らない。好きな芸人がM-1/KOCでハネるのを見守るときのような感覚が漫画でも味わえるとは。
2022年の漫画の賞に入り込んでくるだろうと感じる作品。 -
Posted by ブクログ
600ページという分量もなんのその。
リズムの良い文章と、次々と明らかになる事実に、
寝ることも忘れて読める快作です。
オビやサイトでも伏線の巧妙さを押していますが、
読み終わった感想は、それらの印象を良い方向に覆してくれました。
なんといっても、伏線の回収の仕方がとても”粋”なのです。
些細な伏線をささやかに回収していく描写に、
ここまで感動したのは初めてでした。
ネタの配置、キャラ作り、物語の進め方、
どれをとっても素晴らしい。
その素晴らしさを読むだけで理解できてしまうのが、
唯一の欠点と言ってしまえるくらい、新人離れした出来でした。 -
Posted by ブクログ
デビュー2作目。前作の「ノワール・レヴナント」も
バリバリに才能を感じさせる作品ですが、こちらは
作風や文体もかなりくだけ、異なる手触りながら、
この方面でもビシビシと才能が伺えます。確実に
売れていく方...だと思われますね。
ごく平凡な高校生「東條涼一」が被験者となった
フラッガーシステムなる眉唾な装置。この装置は
主人公が、アニメ、コミック、ラノベ...の主人公的な
波乱とトピックとストーリーに満ちた、まさに物語の
「主人公」となる事が出来る...なるご都合主義に溢れた装置。
その装置によって翻弄される「東條」くんの密かな恋心と
ストーリーが「ご都合主義」に展開される...
というヘン -
Posted by ブクログ
第十三回講談社BOX新人賞Powers受賞作にして
その選考会で絶賛されたという期待の作品。
そしてデビュー作にして612Pの大作。
結果...かなり面白い作品でした。クセの少ない
丁寧な文章も読み易く、登場人物のキャラクターも
ライトノベルに寄ったような極端なものではなく、
自然に好感を抱く造型で非常に魅力的。その
台詞の一字一句が活き活きしてます。
絶賛...の煽りは偽りない...ように思います。
不思議な能力を持つ4人の高校生が、何者かの
声に導かれ夏休みの5日間を過ごす事になり、
そので出会った彼等の自分達の能力の真意を
探りながら、彼等の為の闘いが始まる...というような
内容です -
Posted by ブクログ
ネタバレ本作を一言で表すならば、「展開」に尽きる。物語は読者の予想を幾度となく裏切り、そのたびに視点を揺さぶりながら進行していく。その構成は巧妙であり、読み手は常に不安定な立場へと置かれることになる。
本作の特筆すべき点は、単なるどんでん返しにとどまらず、読者自身の「ものの見方」そのものに疑問を投げかけてくる点にある。私たちはいかに限られた情報をもとに他者を判断し、どれほど容易に印象を固定化してしまうのか。本作はその危うさを突きつけ、視点や視野、さらには情報の受け取り方そのものを根底から問い直させる。
読後には、単なる驚きではなく、自らの認識に対する不信にも似た感覚が静かに残る。この余韻こそが、本 -
Posted by ブクログ
日常に転がっている違和感や異常性を煮詰めて濃縮させたような短編が5編収録されている短編集。
どの物語も、現実的なテーマがふっと非現実的な方向に入り込んでいったり、逆に非現実的なことが真面目に現実的に進んでいったりしていて、現実と非現実の境界線ってすごく曖昧で、地続きなものなのかもしれないなと思わされる。
そんな現実と非現実の間をスルッと通過していく感じが、クセになる楽しさだった。
楽しい話はないのだけれど、皮肉やブラックユーモアを多数散りばめられていたこともあって、不思議と読後感はどれも悪くなく面白く読むことができた。
浅倉さんの作品は長編のミステリーを2作品ほど読んだことがあったけれど、短 -
Posted by ブクログ
6人の大学生が、人気の企業の最終面接で、1つの椅子を取り合って、集団面接に挑む話。
インタビュアーとインタビュイー、それぞれの視点が重なり合うことで、一つの出来事が全く違って見えてくるのが面白くて、一気に引き込まれた。
読み進めるうちに、「自分も誰かを一面だけで判断していなかったか」と考えさせられた。人は表裏一体で、善人か悪人かなんて簡単に割り切れるものじゃない。そう気づいたとき、少し怖さも感じたし、同時にすごくリアルだとも思った。
就職活動という特殊な状況の中で、人の本音や弱さがむき出しになっていく展開に、終始緊張感があって、ページをめくる手が止まらなかった。ただのミステリーではなく、