浅倉秋成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ4.5
この作品はどんでん返しのミステリーと家族とは何かについて考えさせられる傑作です。
まず家族については、これまであった家族のあり方の常識を覆されました。あすなの「自分の家族は何人か?」と喜佐家全員に問いたシーンはハッとしました。いざ言われてみると一体何人だろう、あの人とあの人は家族として数えようかと誰もが僕の様に苦悩すると思います。それと同じ様に僕からしたあの人とあの人は自分を家族としてくれるだろうか、と悲しい想像をしてしまいます。しかしそこを逃げずに考えることで喜佐家のように誰かが勝手に植え付けた家族はこうあるべきという常識を打ち破ることができます。周のように結婚しても母親の家で妻と同 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・めちゃくちゃ面白かった
・人は誰しもいい面悪い面など色んな面を持っていて、一つの側面だけでその人のことは語ることの愚かさを突きつけるような作品だった。
・それぞれの登場人物に対して、読み進める度に印象が180度かわりまくるところが秀逸。
・ミステリとしても、犯人が誰か考えながら読むのが面白かった
・伏線がめっちゃあって読み返すと楽しい
・結局、久賀は就活というシステムに対する怒りによって事件を起こすわけだけど、久賀自身も、仲間の悪く見える一面だけを切り取って、その人のことをクズだと断定していて、一面だけ見て中身を全然理解できてないのはお前もじゃんっていうブーメランが刺さってたのは愚かな犯人だ -
Posted by ブクログ
ある高校の教室で、生徒がひとりずつ消えていくという不可解な出来事が起きる。残された生徒たちは、不安と疑念に揺れながら、その理由と真相に向き合っていく。日常と地続きのはずの教室が、静かに異質な空間へと変わっていく学園ミステリー。
最後に明かされる動機のインパクトがあまりにも強烈だった。一見すると現実離れした設定でありながら、この設定があるからこそ動機の感情はむしろ生々しく浮かび上がり、物語の見え方が一瞬で反転する。同著者の『六人の嘘つきな大学生』で味わった、オセロのコマが一斉に裏返るような感覚を、再び体験することになった。
そして印象的だったのは、その動機が決して遠い世界の話ではなく、読む側 -
Posted by ブクログ
ネタバレすごく新鮮で目まぐるしい話だった。
スピラリンクスに入社したい就活生6名の話。
真実が少しずつ明らかになり、犯人と思われる人物もコロコロ変わる展開で、ドキドキが止まらなかった。
最終選考に残った6人は、とても優秀な学生たちかと思いきや、告発された過去もインタビュー時のエピソードや振る舞いも、少し引いてしまうような人間性を帯びていて、完全な人間はいない、みんな裏表がするることを突きつけられる。かと思えば、最後にどんでん返しもあってびっくり。本当に、いつも見えているのはその人の一面に過ぎなくて、裏表のない人間は良くも悪くもいないのだなと。
月の裏側は見えない。素敵な複線でした。
就活生の苦悩