浅倉秋成のレビュー一覧
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ネタバレ殺人事件は起こらないけど、日常の謎というほど平和でもない。ぐるんぐるんにひっくり返されて、ジェットコースターに乗ったあとのような疲労感。人を信じるということは、人を疑うことより難しい。最低な就活だと思っていたけど、真実を知った時には、就活の記憶は蓋をするものではなく、若かりし頃の過ち程度の傷にはなったのかな。波多野はスピラリンクスにはもったいない人だった。犯人はいたけど、やっぱり主犯はスピラリンクスの人事だと思う。ごちゃごちゃと言っているが、仕事の責任を放棄した結果、子どもたちにトラウマを植え付けた最低の採用担当だ。そう思うのは、社会人になって10年以上経っているからだろうか。
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Posted by ブクログ
ネタバレ本作を一言で表すならば、「展開」に尽きる。物語は読者の予想を幾度となく裏切り、そのたびに視点を揺さぶりながら進行していく。その構成は巧妙であり、読み手は常に不安定な立場へと置かれることになる。
本作の特筆すべき点は、単なるどんでん返しにとどまらず、読者自身の「ものの見方」そのものに疑問を投げかけてくる点にある。私たちはいかに限られた情報をもとに他者を判断し、どれほど容易に印象を固定化してしまうのか。本作はその危うさを突きつけ、視点や視野、さらには情報の受け取り方そのものを根底から問い直させる。
読後には、単なる驚きではなく、自らの認識に対する不信にも似た感覚が静かに残る。この余韻こそが、本 -
Posted by ブクログ
日常に転がっている違和感や異常性を煮詰めて濃縮させたような短編が5編収録されている短編集。
どの物語も、現実的なテーマがふっと非現実的な方向に入り込んでいったり、逆に非現実的なことが真面目に現実的に進んでいったりしていて、現実と非現実の境界線ってすごく曖昧で、地続きなものなのかもしれないなと思わされる。
そんな現実と非現実の間をスルッと通過していく感じが、クセになる楽しさだった。
楽しい話はないのだけれど、皮肉やブラックユーモアを多数散りばめられていたこともあって、不思議と読後感はどれも悪くなく面白く読むことができた。
浅倉さんの作品は長編のミステリーを2作品ほど読んだことがあったけれど、短 -
Posted by ブクログ
6人の大学生が、人気の企業の最終面接で、1つの椅子を取り合って、集団面接に挑む話。
インタビュアーとインタビュイー、それぞれの視点が重なり合うことで、一つの出来事が全く違って見えてくるのが面白くて、一気に引き込まれた。
読み進めるうちに、「自分も誰かを一面だけで判断していなかったか」と考えさせられた。人は表裏一体で、善人か悪人かなんて簡単に割り切れるものじゃない。そう気づいたとき、少し怖さも感じたし、同時にすごくリアルだとも思った。
就職活動という特殊な状況の中で、人の本音や弱さがむき出しになっていく展開に、終始緊張感があって、ページをめくる手が止まらなかった。ただのミステリーではなく、