浅倉秋成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
憎い取引先の男、人気店の行列、結婚式の途中に控室に引きこもってしまった花嫁、新人野球選手の裏切り行動、子供の名づけに悩む父親…始まりは些細な事から、次々にそうはならんやろという展開が淡々と広がっていくのがなんともいえないシュールな面白さとちょっとした恐怖を掻き立ててくる、不思議な短編集。
以下、お気に入り作品。
「行列のできるクロワッサン」
商店街にできた行列のできるクロワッサンのお店。お店の評判はどんどん広がり、行列は日に日に伸びていき、ついには県を超えるまでになっていく…
正体のわからない名前だけが独り歩きしてる都市伝説みたいで面白い。
これ店頭にできてる行列を見て思いついたのかなぁ。作 -
Posted by ブクログ
ネタバレ冤罪なのに殺人の有力容疑者にされてしまった男性が
主人公の逃亡劇ミステリー。
おもしろかった。よくできている。
生きた心地のしない数日だっただろうなぁ。
無罪とわかっているのは自分だけ。
自分の周囲からの評価の低さが発覚して、誰にも頼れない、逃げる先もないと感じてしまうシーンの絶望よ。
みんながそれぞれの「自分は悪くない」を抱えていた。それがリアルに描かれていて、人間味を感じるとともに、恐ろしかった。
警察側の人間もそう思ってることに1番戦慄したけれど、普通に考えてみて警察官も人間だし、捜査は仕事だし、事件はその1つだけじゃないし、ありとあらゆる可能性を考え、精査して動くなんてこと、当然す -
「SNSの怖さと可能性」
映画を視聴してから原作を読みました。
映画を一度見ただけでは完全に理解しきれていない部分があったので、
改めて原作を読んでみてよかったです。
若干違う箇所もありましたが、大筋は大体一緒でした。
エンディングの部分では原作と映画で描かれ方が違うシーンがありましたが、
どちらも良かったです。
ただ映画を視聴せずに原作を読んだらどのような驚きがあったのか味わえなかったのが残念でした。
記憶を一旦削除してからまた読みたいです。
改めてSNSの怖さと、それとは逆に良い使い方をすれば無限の可能性があることを改めて思いしらされました。 -
Posted by ブクログ
自分にとって朝倉秋成さん二冊目の作品。
短編集で5つの話が入ってるんやけど、どの話も設定が面白い。
1.リアルにデスゲームを作ってムカつく取引先をぶっ殺そう!
2.異常なほど、行列を作るクロワッサン屋さん。行列が出来るその理由は…。
3.結婚式の二次会の会場で何故か花嫁が閉じこもってしまった。その理由がわからない参加者がその場で会議を始めて原因を探る。
4.野球の試合中に奇行を繰り返す選手。
5.初めての子供につける名前とその未来を考えるお父さん。
ざっくりあらすじを書くとこんな感じやけど、もうね三つ目とか普通にコント笑
ガキの使いとかでやってそうってか、こんな感じのあるもん。あと、1の終