読書備忘録916号。
★★★★★。
浅倉さん!神!こんなすごい作家さんだとは思わなかった!
あとがきに書かれていましたが、サブカルとしてのアニメの神!
ジャンルとしては特にラブコメ!神!
物語は一言でいえば、ラブコメアニメの主人公になって感動を味わえるシステムのテストに招聘された男子高校生の激動の1ヶ月を描く!
システム名はフラッガーシステム。
フラッガーの方程式とか言われると、そんな大層な数学の方程式ってあったっけ?と思いましたが、なんてことはない物語の変化とストーリー展開の肝となる"フラグ"のことだった。笑
ジジイの理解は、ごまんとある世のラブコメアニメを機械学習させたAIシステムですね。
そして、なぞの電波で人心を操るシステム。おいおいどこの周波数帯を使っているんだ?
周波数は全て国の管理だからそんなおいしい周波数帯残っていないぞ!海賊電波か?
そんなことはさておき。
うだつの上がらない男子高校生、東條涼一の目の前に突如現れた男。
村田静山(これは浅倉さんですね!間違いない!)。フラッガーシステムのシナリオ担当であり広報・営業担当。涼一にシステムの被験者にならないかと持ち掛ける。
普通、こんな怪しい誘いには乗りませんが、クラスメートで憧れの佐藤さんとウフフになりたかった涼一は被験者に!
そして12月(クリスマスというラブコメイベントがあるのがみそ)の1ヶ月間、フラッガーシステムが起動する。
12/1。まず涼一の両親が排除される。突然のアフリカ転勤。
これは、意中の女子を家に誘うときに、両親がいるという興ざめ設定を排除しているんですね!
そして登校するとクラスメートの男子が排除されている。男子だけ集団はしかに罹り学校を休むという事態。
これは、ラブコメの王道として、主人公のへぼ男が恋に落ちるためには男子は少ない方が良いという王道ですね!
そして、怪しい電波で操られている女子から涼一はモテモテ状態になる!
ただ、佐藤さんが遠い!遠すぎる!
近づいてくる女子は、
・生徒会長で、御園生財閥令嬢の御園生怜香!バーン!
・突然東条家に居候することになる米澤ひなた。メイド喫茶で風俗嬢!バーン!
・魔術研究会の会長で唯一のメンバー一ノ瀬真!魔術を使えると!バーン!
とかとか!
そんなこんなで幾多の障壁を乗り越えて佐藤さんへのアプローチがやっと開けていく!
しかし、ゴールはそんなにたやすく手に入らないのがラブコメアニメ!
佐藤さんに災難が降りかかる!
果たして涼一は災難を潜り抜けて佐藤さんとウヒヒになれるのか!
めちゃくちゃハマりましたよ!
なんせ、次々に発出するフラグの数々。それらフラグが作り出す伏線と回収!
全ては、ジジイが今も慣れ親しむアニメワールドの黄金律の世界!
サブカルとしてのアニメを愛する読者の皆様には評価★5つは軽ーく超えるでしょう!逆に、この世界に縁の無い方には、意味不明な単語の連発で苦痛でしかないでしょう!読み手を選ぶ作品と言ったらカッコよすぎるか!
涼一を取り巻く登場人物のボケと涼一のツッコミはイメージとしてはサンドイッチマンのコント。
若干しつこいキライはあるが、ウケまくる!
時々登場する村田が行うラブコメ解説はミルクボーイの漫才。同じくウケる!
500pの文庫ですが、こんなに笑いながら読書したのは過去に記憶がない。