九螺ささらのレビュー一覧

  • 神様の住所

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    九螺(くら)ささら氏は、神奈川県生まれ、青学大文学部英米文学科卒、2009年春より独学で短歌を作り始め、2010年に短歌研究新人賞次席、更に、2014年より新聞歌壇への投稿を始め(朝日歌壇、日経歌壇、東京歌壇、ダ・ヴィンチ「短歌ください」等で掲載無数)、2018年に発表した初の歌文集である本作品でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。第一歌集は同年発表の『ゆめのほとり鳥』。
    尚、Bunkamuraドゥマゴ文学賞とは、パリのドゥマゴ賞のユニークな精神を受け継ぎ、Bunkamura創立1周年の1990年に創設された文学賞で、毎年代わる一人の選考委員によって選ばれる。(2018年の選考委員は作家の

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    2022年01月13日
  • きえもの

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    あぁ、と思う。
    この人の本を読んだのは、神様の住所に続いて2冊目。
    発想がすごい、とかそういう言葉ではなくて、この人は世界をこんな風に切り取れるんだ、と感じる。
    普通に、普段に、生きているこの同じ世界から彼女はこの掌編を切り出すことができる人なのだ。
    そのことに嫉妬し、安堵し、嬉しく思う。

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    2020年10月30日
  • 神様の住所

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    2020.8
    短歌とエッセイ。短歌の潔さやその中の言葉の瑞々しさにはまっていく。エッセイも特に言葉についてのもの、濁音、アナグラム、ゲシュタルト崩壊、部首、なぞなぞ、重複、同音同義語などについてのものがおもしろかった。さすが言葉を扱う人。九螺ささらさんの言葉の使い方やぽっと出てくる単語も思わず笑ってしまうユーモアがある。好きだわ。言葉は音でありリズムであり響きであるということがよくわかる。音楽のようだ。楽しい。

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    2020年08月30日
  • 神様の住所

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    読みながらニヤニヤしてしまった。口に出して読まないと頭がおかしくなりそうな。言葉のおもしろさが詰まったすてきな本。

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    2018年11月18日
  • 神様の住所

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    20180916 言葉や文字の音や見た目に、こんなイメージを展開できる人がいる事に驚かされた。自分にはない感覚なので書いて頂いた作品で味わうしかない。真似しても中身のない表現にしかならないだろう。こういう才能は絶対文感とでも呼ぶのだろうか。

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    2018年09月16日
  • 神様の住所

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    ネタバレ

    世界の可笑しさ、面白さ、不思議さ、怖さ、の果てに宇宙の真実が見つかりそうで見つからない作品だった。短歌+散文でそんな不思議体験ができちゃう、この作品を読んで頭がおかしくなっちゃった…いい意味で。

    お題に対する短歌と、その短歌に関するエッセイ、それともう一つ短歌。という構成。
    短歌はもちろんだけど、その短歌の意味を深く理解するための、著者の脳内を覗けるエッセイがとにかく面白い。

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    「ふと思う」の「ふと」は両生類であるこの世とあの世を「ふと」は行き来す

    三面鏡の中の無限のわたしたちごめんわたしが抜け駆けをして

    夢の中に影がなかった発見を夢の

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    2023年07月19日
  • 神様の住所

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    同音異義語などを発想のきっかけにして、短歌に昇華している。日本語の同義語や掛詞などの言葉遊びの楽しさを思い出させる。発想のジャンプ力に啓発された。

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    2023年02月25日
  • 神様の住所

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    久々に 短歌って 詠むものなんだなぁ
    と思って 思わず口に出してみる
    現代短歌は革新的で 感覚的だけど
    やっぱり 身にじんわりと染みる
    音の響きの良さがありますね

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    2019年11月13日
  • きえもの

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    久々の”読む”という快楽。
    言葉も中身も魅力的。
    物事の捉え方が今までにない。
    一つ一つが短く、しかし印象的。

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    2019年11月10日
  • きえもの

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    20191102 思考が硬くなったと思った時、この人の描いたものを読む。足元が崩れて別のところに運ばれる。そんな発想もあるのかという驚きの後に来る興奮。定期的に読み続けたいと思う。

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    2019年11月02日
  • 神様の住所

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    短歌とエッセイの組み合わせ。

    ものすごく興味深い魅力的な本だった。
    言葉に対する感性と文字に対する感性とが
    哲学的というのだろうか
    (そもそも哲学をよくわかっていないのだけれど)
    この人が凄い感性を持っていることだけはわかる。

    最初から最後まで
    とてつもない引力に引き寄せられるようだった。

    増殖する「ふえるわかめ」の話とか
    「!」「?」で進む会話も面白かった。
    「赤の他人と白い恋人」とか。。ククッ

    是非とも、最初の歌集も読んでみたいと思った。

    だが、しかし、こういった圧倒的な人を知ると
    自分の能無し感ばかりが感じられて
    嬉しいが落ち込む。

    隠された感情を言葉と言葉の間から
    引っ張り

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    2019年07月13日
  • 神様の住所

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    84編の短歌と散文.この散文が楽しく合わせて一つの短歌となっているかのよう.共感できる延長上の感性とはっと目を見張るような考えたことのなかった表現.そしてその表れ方が変わっていても,とても健全でまっすぐな気持ちが読んでいて心地よかった.

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    2018年12月26日
  • 神様の住所

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    情緒もあるメタ文学って感じだった。読むのに時間かかった。。
    短歌のあとにあるエッセイがよかったり冗長だったりした。

    短歌だけじゃ成立しなさそうな短歌もあるっちゃあるんだけど、短歌と短い文章の組み合わせの本って、どっちかが負けちゃうような気がする。

    国境がリウの形に閉じていてその国のリスは二重人格

    標識の「月まで三キロ」あたりから次第に軽くなる地球人

    上二つはちゃめっけがあって好き。歌集を読みたい。

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    2018年12月17日
  • 神様の住所

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    ネタバレ

    好きだったやつ
    標識の「月まで三キロ」あたりから次第に軽くなる地球人

    ついてた解説?みたいなやつが地に足ついてなくてそんな好みじゃなかった ざっと読みメモ

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    2023年06月17日
  • きえもの

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    『神様の住所』が良かったのでこちらも読んでみた。きえものって何かと思えば、全編食べ物がテーマだった。アラザンは名前知らなかった…。

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    2020年11月12日
  • きえもの

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    「泣き過ぎると枕が逃げる」という『はんぺん』がよかった。『アンズ』の「昨日の過ちが赦されたようにシウマイ弁当にアンズがひとつ」という歌も好きだ。
    部分的には面白い、いいなと思うところもたくさんあるのだけれど、全体としてはあまり消化がよくない。

    こういう作風って、”いいと言わないと通じゃない”という踏み絵みたいなところがあるよね。
    読む人を選ぶ。

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    2019年10月28日
  • きえもの

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    短編と主題に沿った短歌集。

    主に主題は「きえもの」と言うだけあって

    食品、食べ物。



    だが切り口は、鋭く

    真新しい紙で、間違って切ってしまった

    肌の様に、いつまでもヒリヒリと痛い。



    鑑賞すると言うよりも、

    見てはいけない危ない景色を

    見ては、忘れてしまいたくなる様な

    危険な印象。



    たおやかな、、、短い文章といった

    イメージを持っていた短歌とは違っていた。

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    2019年10月21日
  • きえもの

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    きえもの=食べ物をテーマにした九螺氏の短歌から始まる短編集。
    独特の作風の短歌から生まれるシュールな小説。時々とっても怖くなる。

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    2019年09月17日