松浦弥太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
松浦弥太郎氏の50代に突入して思うこと。彼の中年時代、イキっていた時代、やられてしまった時代、それぞれが今となってみると自分にエネルギーをくれていた。もうだめだとしんどい時に、最後の最後で、ありがとうと言おうぜ、と本から言われた時に、1人で思った感情は未だに忘れない。人によって、まったく弥太郎さんがいらない人もいると思うし、女性で感情のみで整理する必要さえ感じない人には、何いってるんだろうね、この人、、、となる。すごくよくわかる。だからこそ、必要な人に必要な言葉を選び抜いて提供していただきたい。
本が好きということは、人が好きということ、読書は一方的に語る作者とか登場人物、本そのものから聴くということなんじゃないか。これは、本当にそうだろうな。読書を、ただの活字の取り込みとするならば、それはAIの方が早いし、要約も、ピックアップもなんでもやってくれる。でも読書の意味に、そこはあまりない。瑣末に見える背景説明や、描写の仕方に心を揺さぶるキーが隠されている。これをどうやってAIが取り込むか、人間が取り込めるのか、すごく楽しみだ。
花森安治さんの文章を書く十箇条も、ハッとさせられる。やさしい言葉で書く、外来語を避ける、目に見えるように表現する、短く書く、余韻を残す、大事なことは繰り返す、頭ではなく、心に訴える、説得しようとしない(理詰めで話を進めない)、自己満足をしない、1人のために書く。これって、仕事そのものじゃないか。理詰めだけの、面白くもなんともない話、とにかく横文字だけで意味がわからないパワポ、長々と説明されていて、みる気が起きない資料、説得しようと必死だけど、気持ちが動かない案件。
アメリカでの経験からくる即答力、チャンスを待ちきたらすぐその場で掴む力のことを指している。これは、ニューヨーカーなら絶対に認識していることだ。音楽でも、仕事でも、チャンスが来た時にとりにく、即答でやりますと答える。答えたからには死ぬ気で夜中までやる。この熱意と、場があるのがニューヨークだ。アジアでは、こうしたものよりも予定調和やコンセンサスが優先されるところがある。でも、情熱と勝負する場はむしろたくさんある。ニューヨークよりもあちこちに転がっている。なぜなら、アジアにはより高いハイコンテクストな社会があり、ボリュームがあり、熱意があるからだ。情熱を応援する個々の心の持ちようもきっとサポーティブだろう。社会が後押しをすることで情熱を形にしていくのがアジアなのかもしれない。
視点を変えて見ることの大事さは、村上春樹さんと松浦弥太郎さんには共通するところだと思っている。ウーウェンさんが、家庭料理とは何かと問われて「どんなに高いお金を払っても食べられないもの。体が休まるもの、体が求めるもの」と答えている。土鍋で作ったお米、ご飯に、おかかをかけて醤油をひとふり。このおかかご飯のうまさといったらない。家では米を炊くには土鍋しかないが、ご飯だけでも幸せになれるということ自体、本当に幸せで、他に魚とか肉と、お味噌汁があれば完璧だ。あ、一汁一菜とは、土井善晴さんがおっしゃった言葉だったか。
夕暮れをゆっくり歩く夫婦、夫のなんとも言えない幸せな表情、妻の自由に歩ける幸せを噛み締めるような幸せな表情、ここに感動を覚えた弥太郎さん。こういう日常のきらりと光る瞬間を、数多く積み重ねていきたいものだ。
ニューヨークのビル抜け、夏の暑い中でどのビルがビルの中を通って近道できるか、クーラーになるべくあたりながら移動できるかがビル抜けである。今でこそ、そこまでの需要は無くなっているのだろうけど、ニューヨークのマンハッタンの知恵は、ニューヨーカーになった気にさせてくれる。例えば、6アベと7アベの間はビル抜けできる47から56までの道が貫通しているとか、自転車もアベニューの自動車の一通と基本は同じ、なのでブロードウェイをうまく使って降りていくと、近くまで行ける。リバー沿いが両方OKなので、縦に行くならリバー沿い。喧騒を避けて広い道で歩きたいなら5アベまで行くしかないが、意外と6アベもいいよとか。
自分自身も、家族との食事の時間なんてすっ飛ばしたくなるくらいだった。そして、早くかっこんでやりたいことをやりたかった。音楽を聴きたかったし、ゾイドを動かして遊びたかったし、本を読みたかったし、何かを描いていたかったし、もっともっとやりたいことが溢れてきた。でも、家族で過ごしたこうした団欒の時間は後から見れば、幸せの一筋の光にも似た暖かくて大切な時間だったことに気がつく。人間とはかくも儚いものなのか、と思うけれど、それを抱きしめて生きていくことが人生でもある。そうしたことは、インスタやらでいい投稿して集めたいいねよりも、尊いということを、弥太郎氏は教えてくれている。 -
Posted by ブクログ
50歳を0歳、セカンドバースデーと考え、人生の再スタートという考え方。
10歳の少年のように無邪気に生きる。
自分を知り、これからの自分のコンセプトを決める。
青少年だった頃、何が好きだったか?
どういう人と付き合ってきたのか?
その記憶を手繰り寄せて、どんなプロジェクトを描けば自分が元気で溌剌と生きていけるか考える。
自分が感動して、体験したことは埋蔵物としてが溜まっていく。それがその人らしさにつながっていく。
特に面白かったのはストレッチの話。自分で自分の可動域を決めないこと。これだ!脳にまだまだできる。まだまだ伸びる、まだまだ自分の興味やできることは増えていく。そんな意識をもって生きたくなった。まだまだ2回めの思春期。 -
Posted by ブクログ
話術の解説本だと思って前情報なしで購入、いざ開くとエッセイだったもんで拍子抜けしました。笑
思っていた本とはだいぶ違ったのですが、それでも参考にしようと思えるところが何箇所もあり、結果的には読んで良かったなと思ってます!
読みやすい文章でさらさら読めますが、読みやすいけど難解 といった類の本だと個人的には感じました
読みやすすぎるが故に咀嚼しきれないままどんどんページをめくってしまうのも罠
本当の意味で理解するには何回も読み直して、かつ自分の生活でも実践しないと自分の血肉にならない系の本、、、
最後まで読んでみると、松浦弥太郎(まつうら やたろう)さんは、春のすこやかな新芽みたいな人というイメージが湧きました
落ち着きと穏やかさがあるのに、自分の成長のために日々静かに色々とやっているというのが…
はあちゅうさんの解説が素晴らしかった!
「なんだこれは…」と思っていた感覚をここぞとばかりに解説されていたり、読みやすいなーと感じていた文章の構造はこうなっているからです、(漢字・ひらがな・カタカナがバランスよく並んでる)と。
この本の読後感を『温かいお粥をお腹に入れたような満足感と幸福感』と表現していたのも共感できるし、その表現の仕方も素晴らしいと思った
この解説を読んでこの本全体の評価が格上げされた感が私にはありました
はあちゅうさんの本も読もうーー!! -
Posted by ブクログ
絵本読んでる感覚
500個書いてるけど、
とにかく人生は今日一日のこと
根っこを見ること、空間を持つこと
あとはやっぱり自分で決めること
25年も強さと弱さを持ってゆるく生きる。
・情報よりも感動を
→情報は忘れ去られていくが、感動はいつまでも忘れられることはない
・すべて、ていねいに
→ていねいとは、心をこめること、愛情をあらわすこと
・時間に嫌われないように
→時間は貯めることも止めることもできない
・根っこを見る
→どんなものでも、目に見えるきれいなところでなく、目に見えない根っこをよく見つめよう
・空間を持つ
→心にも、暮らしにも、仕事にも、余裕という空間を持とう
・苦さの味を知る
・去るべき時を見逃さない