松浦弥太郎のレビュー一覧

  • 最低で最高の本屋

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    「働くこと」に関するエッセイ集。

    素朴で素直な文体で綴られる。
    著者の来歴自体がユニークなので仕事観を語っているエッセイも勿論面白い(「センスだけでここまでやってきた」というのはある意味凄くイヤミだが)が、やっぱりこの本で一番面白いのはP.149からの町歩き・古書巡りの部分。

    旅先ではあまりあっちこっち観光に行かず、その町をじっくり歩きまわることに幸せを感じる俺としては、著者の町の歩き方はとても共感できる。
    その上、古本屋を巡るのが趣味(仕事?)ときているんだから、読んでいて面白くないわけがない。

    旅好きで本好きなら、この本はそのエッセイの部分だけでも読んで損はない。

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    2011年09月23日
  • 軽くなる生き方

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    「一対一」以外のコミュニケーションなんて、存在しないと思っている。
    おたがいがもつ価値観、根底にある思いを共有するには、一対一でなければ不可能だ。

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    2011年08月27日
  • くちぶえサンドイッチ 松浦弥太郎随筆集

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    自分の中の「好き」「いいな」という気持ちに敏感になるって、実は結構難しいことで、無意識のうちに、ちょっとした手間やお金を惜しんだり見栄をはったり遠慮したりして、そういう気持ちから目をそらしてしまうものだ。でもこの人はそういう気持ちをしっかりと見据えてとらえて、素直に好きなものや人や言葉や景色を自分のまわりに置いている。目をそらすことに慣れてしまった私にはこの人のように生きることは簡単ではないけれど、少しずつでも変えていきたいなと思わされた。

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    2011年07月21日
  • 場所はいつも旅先だった

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    表紙の女性、何となく気がかりだったのだけど、本の最後の方で謎が解き明かされる。それもやはり、旅先での出来事。心地よい余韻が残るエッセイ集だった。
    著者は自分と同い年なんだけど、この本を読みながら、自分はその頃どうだったか、重ね合わせながら読んだ。

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    2011年05月20日
  • 最低で最高の本屋

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    @yonda4
    古書店「カウブックス」を創り、「暮しの手帖」の編集長も勤める著者のお話。
    高校を中退し、単身渡米。路上でビジュアルブックのページを切り取り販売するところから始まった。

    「自由に生きる」ことはのべつまくなしに自由ということではない。
    自分の中で「大切なものは何か」を決め、それを軸に生きること。

    本書の中で一番好きなところは「自分(著者)がいなくなっても、本屋が続いていくようにしたい」というところ。
    100年後に自分が創った本屋が続いていたら、と想像するだけでもたのしくなってくる。輪廻転生が本当にあるならば、自分が立ち上げた本屋で、本を買ってみたい。

    というわけで

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    2011年04月23日
  • 場所はいつも旅先だった

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    【松浦弥太郎の日常は、旅にある。】
    19歳で渡米後、西海岸、東海岸、フランスやイギリス各地での話。普通グルメや観光に終始してしまうところを、著者はコミュニケーション取るのがすごく上手だから(というかモテすぎ。。。)色んな人とのエピソードが出てきておもしろい。

    だからと言って観光話もちゃんとあって、そのバランスや語り口がほんといい。旅好きにはおすすめ!

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    2011年03月19日
  • 場所はいつも旅先だった

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    ◯本の紹介
    暮らしの手帖編集長の松浦さんの本。
    松浦さんの物事に対する姿勢が好きなのです。

    ◯読書メモ
    p83「優しさの交歓は旅の真骨頂である」
    p148「世の中には食事だけでなく、あらゆるものに対して中途半端なものが多すぎると思う。」
    p209「一つわかったことは、答えを見つけようとせず、大切なのは、ひとすら楽しく歩くこと。」
    p249「こうでなくてはいけないという枠に収まらなくても、純水であれば生きている価値がある」

    ◯考えたこと
    松浦さんの様々な著書からは、生きる中でいかに小さなことを楽しむか、工夫できるかということを言っている。
    このエッセイでは、松浦さん自身がどのようにそういった

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    2011年03月03日
  • 場所はいつも旅先だった

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    大層お洒落な。そして誰もが夢見る旅の理想型ってこんなのでしょうね。現地の人との心温まる交流、美味しい食事、人に語れる武勇伝、思ってもいなかった一獲千金、旅先の異性との甘くてほろ苦い思い出…。完璧すぎて全部実話か疑っちゃうんですが、まぁ言っちゃえばどちらでもいいのかなと。どちらにしても面白かったし旅への夢を掻き立ててくれたし。

    「月日は百代の過客にして 行き交う年もまた旅人なり」って松尾芭蕉の文章を思いだした。人生旅ですね。ニューヨークの古書店行ってみたい。

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    2011年02月19日
  • くちぶえサンドイッチ 松浦弥太郎随筆集

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    色っぽかったり あったかかったり いろんな弥太郎さんにドキドキしました。柔らかい言葉が素敵。あたしも毎日を丁寧に生きたいなぁー

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    2011年02月17日
  • 最低で最高の本屋

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    ネタバレ

    1965年生まれ。彼の方が少し若いけど世代はほぼ同じ。
    不自由だったけど、手つかずの部分が世の中にはいっぱいあって、自分の好きなことを職業として開拓していくには楽しい時期だったかもしれない。こういった成功本を読むと触発されるなぁ。
    本が大好きで、自分の感性で集めた本を理解してくれる人に売る。
    贅沢な仕事です。若さゆえにできることはいっぱいあったでしょう。
    年とって、経験とまとまったお金がある状態だからこそできる仕事もあるのではないか・・・・なーんて、また夢をみさせてもらいました。
    影響を受けて「女子の古本屋」と「本屋さんに行きたい」という本を購入しました。彼が若い頃に読んだ「就職しないで生きる

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    2013年08月01日
  • くちぶえサンドイッチ 松浦弥太郎随筆集

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    こういう本ほんとに好きだ。

    日々の事の小さいことに敏感でいたいと思う。

    空の色の変化に気ついたり、のらねこにあいさつしてみたり。

    雨粒のようなちいさくて大切なものがたくさんつめこまれている本です。

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    2009年10月07日
  • くちぶえサンドイッチ 松浦弥太郎随筆集

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    気分によって面白く読めるかどうかが
    非常に左右される本。

    面白いというときもあり、
    ゆっくり過ぎて落ち着かないときもある。
    なんというか、いろいろあるエッセイのうちの
    すべてのリズムが合うわけではない。

    自由さと女々しさに、
    共感もするし、落ち着かなく感じることもある。

    こういう生活に対する羨望と、
    ゆっくり生活しすぎてスピード感のない文章へのいらだちと。
    いつもそういう両極の感情が呼んでいるとぶつかる。

    大きな大きなクイーンサイズの毛布は
    いいなとおもう。

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    2009年10月04日
  • くちぶえサンドイッチ 松浦弥太郎随筆集

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    寝る前に少しずつ読むのにぴったりな感じのエッセイ。サンフランシスコに行きたくなる。なんというか、善人のかたまり?みたいな、品がよくてまっすぐな感じ。心がきれいそうというか。最後のほうにあった、文章を書いていくことに対する気持ち、みたいなものになんだか感動めいたものも感じた。なんとなく、村上春樹のエッセイや片岡義男っぽい感じもする。似てるといわれている植草甚一は読んだことないのでわからないけど。個人的に、昔からどうもビートジェネレーションというものがいまひとつぴんとこないので、本の趣味は合うとはいえないのかも。カウブックスは今までに二度ほど行ったけれども、なにも買わなかった記憶があります。でもま

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    2011年09月18日
  • 本業失格

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    荒削りな疾走感が爽快。
    猪のようなエッセイ。

    文章そのものの密度はともかくとして、
    著者の精神性の豊かさの萌芽がエキサイティング。

    素晴らしい感性。
    そして楽しく深い人。
    この2点のバランスがほどよい方ってなかなか希有。
    (うらやましい!)

    出会えて良かった方。

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    2009年10月04日
  • くちぶえサンドイッチ 松浦弥太郎随筆集

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    店先で、表紙とタイトルに目がとまり、パラパラ開いてなるほどと思った箇所もあった文庫本の著者は、トラックで移動することから始めた古本屋さん、現「暮らしの手帖」の編集長さん。
    さらりと書かれて、旅や本の話も面白いし、内容もとらえどころも悪くはないのだけど…
    何だろう…、フリーペーパーを編集したものだそうだけれど、文章が少々素人っぽいのかな。
    たとえば、お子さんの話を描写するのも、ほほえましいというのはわかるんだけど(苦笑)、全般にもう少し客観性があると、随筆としても練れてくるかもしれませんね。

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    2013年02月16日
  • 本業失格

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    99年ごろの、お洒落&カルチャー系雑誌に寄せたエッセイをまとめたもの。
    本屋で自分を表現したり人に何かを伝えたりしてるってのは、わたしにとってのソイポケみたいだなあ、と心にぐっときた。自分の好きなもので社会とつながることができれば最高なわけだ。
    本業失格ってのは???で、この人の本業って何?暮らしの手帖編集長? それよりも古本に夢中なのが本業失格ってワケ?
    沼田元気さんのあとがきも面白かった。二人は小学校時代の同級生なのだそうで。松浦さんはアメリカに、沼田さんはヨーロッパに傾倒していって、仲が悪くなっちゃった、ってお話。でも今はあとがきなんて書いてるんだから、お互いを認められるようになったのだ

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    2009年10月04日
  • 本業失格

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     現『暮らしの手帖』新編集長の本への思いを綴った初期エッセイ集。読んでいるうちに、たまらなく神保町に行って古本屋まわりがしたくて、そわそわしちゃう(笑)。何も買わなくても、ただ本を眺めているだけでいいという箇所に、うんうん深く頷いちゃった。 初期エッセイとのことで、アメリカでの本探しの様子など、若さと情熱が迸ってるかのよう。本当に、本が好きで好きで大好きなんですねえ。しみじみ。

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    2011年09月07日
  • くちぶえサンドイッチ 松浦弥太郎随筆集

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    まったく知らない著者でした。
    随筆とあったからいかにもな随筆っぽいのをイメージしていたらかなり違った。あか抜けててロマンチックで知的で詩的で意識高い系でコミュ強。ほどよくスノッブなところがチャームポイントか。そこらへんちょっと村上春樹っぽい。あるいは芸風は違うけど今風の『なんとなく、クリスタル』。あとこの著者のセンスは民藝運動に近いのかもしれないとも思ってたら河井寛次郎さんの話も出てきた。
    志高く独自の美意識、一冊前に読んだ『キャンティ物語』の伝説のイタリアン・レストラン〈キャンティ〉に出入りしててもおかしくない人やとも思った。
    こういう人物を前にするとぼくなんかはついつい「生きててすんまへん

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    2025年12月03日
  • 今日もていねいに。 暮らしのなかの工夫と発見ノート

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    ネタバレ

    共感できるところもあるし、できないところもあった。
    なんとなく、「周りには共感してもらえないだろうな〜」という価値観が著者と一致してたりして、嬉しかった。私はこれでいいんだと言ってもらえたようで。
    私が特に好きだった部分↓
    「読み終わったあとの記憶や、書かれていた内容はどうでもよく、読書の楽しみは"読んでる時間そのもの"にある」
    「いったい、自分はどれだけの荷物を持てるか、キャパシティを知っておくことは、とても大切です。」

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    2025年10月09日
  • 伝わるちから

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    松浦弥太郎さんは、『100の基本』がまず大好きで。日々を人間らしく、ていねいに暮らすのだという姿勢はもちろん、それをやわらかく、わかりやすく発信し続けているところが好きです。

    古き良き日本人のいいところが考え方のベースになっているのだとは思うのですけど、だからといって新しいことにもちゃんと興味も持たれているし、柔軟に取り入れているようにも思えるからすばらしい。

    実はちょっと考え方の合わないなと思うこともあるのですけど、それもまた自分への気づきのきっかけになったりして、無駄なお話がひとつもないんです。

    時をおいて、定期的に何度も繰り返して読みたくなるような、そんなエッセイでした。

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    2025年10月01日