あらすじ
「本当のこと」を教えてくれない授業に違和感を感じ高校を中退し、何の目的もなく怠惰な日々を送っていた少年時代の著者。好きなことは本を読むこと。高村光太郎の詩集、そしてケルアックの『路上』。本の中に広がる世界に憧れた彼は、ひとりアメリカに旅立った。古書店カウブックスを営み、『暮しの手帖』編集長として多くの若者に支持される著者が綴った青春と「働くこと」についてのエッセイ集。
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"くちぶえサンドイッチ"、"場所はいつも旅先だった"に次ぐ、手元に置いておきたくなる本。
仕事に対する姿勢、将来の展望、旅先での楽しみ、訪れたい街。
明日からの人生が、楽しみになる一冊でした。
また読み返して新たな発見を。
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松浦さんの本屋さん遍歴。
いろんなことを自ら、周りの人ものから学び今に至るまで。
常にアンテナ全開、という感じ。自ら学ぶこと動くことが大切。
この本の、中目黒、の手前でカウブックスに行きました。懐かしい本に出会えて嬉しかった反面、中目黒の章を読んでから行けばよかったのに!
また、行って松浦さんの感じた中目黒を見に行きます。
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こういう歩き方をしてみたい。人生も、目の前にあるその道も。
“自分が何をしたいのか” “どんな本屋をつくって行きたいのか”
それが大事だよね。そうこなくっちゃ。 って同感できる松浦さんのエッセイ。
LONDON,N.Y.,L.A.,PARIS,台湾,中目黒。
この地を歩く時は、ポッケにこの一冊を。
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松浦弥太郎さんがどういう人か全然しらなかったけど、
実はすごいひと。cowbooksのことは知っていた。
すごく面白い人生を歩んでいる人で、
参考にできるかはわからないけどパッションはもらえる本。
とりあえずやってみなきゃわからないし、
やってみればどうにかなっちゃううのかなあって思える。
そんなセンスを兼ね備えてみたい。
海外にたくさん行っていてうらましい。
最近そんなことばっかり考えている。
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滲み出てる
ってな事で、松浦弥太郎の『最低で最高の本屋』
暮しの手帖(読んだことないけどw)の編集長をやっていた松浦さんの少年時代からエムカン、カウブックスの立ち上げに至るまでや世界各地の本屋や美味しそうなお店の紹介等のエッセイ集
生きた方の指針と言うのか『就職しないで生きるには』を体現したお話で、兎に角、松浦さんの人柄が滲み出てる文章が素晴らしく、こんなに優しく暖かい人物像を感じ取れる文章は西加奈子さん以来かな、いやそれ以上に人柄が滲み出た文章じゃなぁって感心して読んじゃった
2025年23冊目
Posted by ブクログ
文庫フェアで出会った本。
人と同じにしなくてはいけない、ということに耐えられず高校を中退したあと、
日雇い労働をしながら生活する。
その時出会った人たちの影響で本を読むようになり、その中の一冊に強く感銘をうける。
この本の舞台に行きたい!
気持ちを抑えきれず、つてがあるわけでもないのにアメリカへ。
さまざまな人、文化と結びつくうち、
彼の中でひとつ生き方が作り上げられていく。
路上で本を売ったところからはじまり、
今もカウブックスを続けている
『暮しの手帖』編集長としても知られている松浦さんの動き始めた頃のことに重点をおいたエッセイ集。
この本を読んでいて、最初にひっかかったのが、文末でした。
丁寧なですます調のなかに、突然放り出される著者の本音のようなぶっきらぼうな一文があって、いちいちそこで、え?と止まってしまっていました。
それがいつのまにか、その文章が声を持ってきて、明る過ぎない喫茶店で向かい合って語って聞かせてもらってるような気持ちになっていきました。
著者自身が体感したことしか書かれてないんだろうな、という信頼が最後には残るエッセイでした。
文章に誠実さと、もっと良くできる!という強い向上心と、でもそんなことよりもこの素敵なものを残していきたいんだという使命感、その中に茶目っ気が入っていて、こんな人と仕事がしたいとそりゃみんな思うよね、となりました。
人柄がきれいに文章に染み込んでいる、とっても面白い本でした。
Posted by ブクログ
“街の本屋さん”の代表格、千駄木・往来堂書店の
『D坂文庫』から選んだ一冊。
『暮しの手帖』の編集長・松浦弥太郎さんが自身の
青春時代と、そこから得たものをつづったエッセイ。
高校を中退してアメリカに渡ったといういわゆるアウト
ローから始まって、本を売ることに楽しみとやりがいを
見つけたことが軽いタッチで描かれている。
でも、このタッチにだまされてはいけないはず。きっと
大変な苦労をしているはずだから。
でも、苦労したことをまったく出さずに、こんな
タッチで書いてしまうような人をワタシは支持する。
難しいことを簡単に説明できる人と同じように。
だから、このタッチの中にときどき顔を出す人生訓も
ワタシは素直に受け入れられた。(読んでいる間は
「人生訓」なんて堅いフレーズすら思いつかなかった
けれど、これはまちがいなく「人生訓」だ。)
下手な人生本を読むよりよほど効いた、ワタシには。
これでまた気になる著者さんが一人増えた。
Posted by ブクログ
著者の歴史、仕事に対する考え方、好きなこと、生きる上での指針が詰まった本。
「本当のことが知りたい」という気持ちから高校を辞め、自由を求めてアメリカに行く、という出だしから、自分のフィールドを持って感性を活かして生きている人は、やはり子供の頃から違うのだと思ったが、昔から「探すことが得意」で取引先のために本をセレクトしていたことなど、(もちろん努力もものすごいが、)小さなことでも特技を活かす著者の姿勢が、自分にも何かができそうだと思わせてくれる。自分が介在したという証を残しながら、人に喜んでもらえる仕事をする、という働き方も理想的。
これからの生き方を考えるうえで参考にしたい本。
Posted by ブクログ
最近松浦弥太郎の本を読んでいてエッセイを手に取ってみたくなったので読んでみました。もっとはやくに読んでみたかった。できれば学生のときにという内容で、日本をはなれて旅にはいきたいなぁとおもえましたあといくつか気になった書籍もみつけられたのできっかけをたくさんもらえた本で読めてよかったです
Posted by ブクログ
books bless you! 完璧な人間がいないように、完璧な本など無いだろう。でも、素晴らしい所は幾つもある。接する側、読む側が、それを発見した分だけ、その人をまた研くだろう。有书为被感谢。
Posted by ブクログ
この著者が『暮らしの手帖』の編集長だと言うことしか知らなかったけど、いい意味で予想を裏切る人物像だった。学歴にしばられず、力強く好奇心旺盛な彼の青春時代は、同世代ということもあり、楽しく想像しながら読んだ。旅のエッセイもおもしろく、特に台湾は行ってみたいと思った。
Posted by ブクログ
始めることより続けることのほうがたいへん、
当たり前だけどとてもしっくり感じられます。
自分の中だけで完結することならよいけど、誰かの気持ちが関わる部分は慎重でいたいとおもいました。
この本全体を通じては、
自分が死んでも残るものを作りたいという思いが強烈に新鮮でした。
Posted by ブクログ
「働くこと」に関するエッセイ集。
素朴で素直な文体で綴られる。
著者の来歴自体がユニークなので仕事観を語っているエッセイも勿論面白い(「センスだけでここまでやってきた」というのはある意味凄くイヤミだが)が、やっぱりこの本で一番面白いのはP.149からの町歩き・古書巡りの部分。
旅先ではあまりあっちこっち観光に行かず、その町をじっくり歩きまわることに幸せを感じる俺としては、著者の町の歩き方はとても共感できる。
その上、古本屋を巡るのが趣味(仕事?)ときているんだから、読んでいて面白くないわけがない。
旅好きで本好きなら、この本はそのエッセイの部分だけでも読んで損はない。
Posted by ブクログ
@yonda4
古書店「カウブックス」を創り、「暮しの手帖」の編集長も勤める著者のお話。
高校を中退し、単身渡米。路上でビジュアルブックのページを切り取り販売するところから始まった。
「自由に生きる」ことはのべつまくなしに自由ということではない。
自分の中で「大切なものは何か」を決め、それを軸に生きること。
本書の中で一番好きなところは「自分(著者)がいなくなっても、本屋が続いていくようにしたい」というところ。
100年後に自分が創った本屋が続いていたら、と想像するだけでもたのしくなってくる。輪廻転生が本当にあるならば、自分が立ち上げた本屋で、本を買ってみたい。
というわけで、まずはカウブックスに足を運ばないと!
Posted by ブクログ
1965年生まれ。彼の方が少し若いけど世代はほぼ同じ。
不自由だったけど、手つかずの部分が世の中にはいっぱいあって、自分の好きなことを職業として開拓していくには楽しい時期だったかもしれない。こういった成功本を読むと触発されるなぁ。
本が大好きで、自分の感性で集めた本を理解してくれる人に売る。
贅沢な仕事です。若さゆえにできることはいっぱいあったでしょう。
年とって、経験とまとまったお金がある状態だからこそできる仕事もあるのではないか・・・・なーんて、また夢をみさせてもらいました。
影響を受けて「女子の古本屋」と「本屋さんに行きたい」という本を購入しました。彼が若い頃に読んだ「就職しないで生きるには(レイモンド・マンゴー)」という本も読んでみたいな。
彼が作った本屋「カウブックス」にも行ってみたいし・・・・・
Posted by ブクログ
弥太郎さんの本屋と旅に関するエッセイ
新刊本から昔の本まで揃っている大型書店と普段出会うことのできない本に出会える個人書店。それぞれの良さが分かるからこそ弥太郎さんの移動本屋に行ってみたい…。元々欲しい本を買いに大型書店に行くことの多かった僕ですが、ふとした時小さな本屋さんに入りました。そこで普段手に取らないような本に何故か惹かれ、購入。「あ、こんな読書体験もあるんだ」と真新しい感じがありました。それを機に、大型書店と個人書店、どちらも利用するようになり、本屋祭りの毎日です!そんな今だからこそ移動本屋というまだ体験したことのない本屋に惹かれます。
そして旅について。多くは海外にまつわるもので書店巡りや現地の職との出会い。その時その場でしか味わえない良さがあることを感じられました。でも英語苦手だからなあ。
Posted by ブクログ
著者が中目黒に本屋を出すに至るまでの経緯がわかる一冊。であると同時に、好きなことが仕事になっていくうえで、著者が働くということに対して思うことを綴っている。
自分がいなくても続いていく本屋を作りたいという思いに本への愛を感じたなぁ。
今はネットで簡単に欲しい本を探せて買える時代になってしまったけど(むしろ電子書籍もある)、やっぱりたくさんの本に囲まれて、そこから自分の目で本を探すのって楽しいし、最高にワクワクする。本屋さんはそういう本との出会いの場なんだなぁと改めて思った。
いつか私もカウブックス訪れてみたい。
Posted by ブクログ
辿ってきた人生は興味深いものがあるひとだろうし、羨ましくもある。
ただスイーツ感のある文章は好みの分かれるところかな。
巻末の対談にあるように就職する/しないではなく己が何を欲し、如何に生きるのかということを知って日々過ごすことが大切なんだろう。
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就職しないで生きるにはと興味深い出だしから始まる本。前半はなるほどねと納得したり、そういう姿勢大事だなと勉強になるって思いながら読んだけど、後半からは弥太郎さんの旅行記になって海外のことを知らない私には理解に苦しんだ。弥太郎さんの努力は並大抵のものではないけど、そんな生き方ができる人になりたいと思った。
Posted by ブクログ
旅行記の章だけは、とても面白い。
この方は男性だけど、感性や趣味嗜好が女性的で、おっさんおばさんという感じがどうしても拭えない。
で、ところどころに若かりし頃の自分のモテ話や恋バナを盛り込んでくるところがまた…現在の風貌が味のあるオヤジではなく、どちらかといえばぽっちゃりおじさんなのでこれまた…。
でも旅行記はおもしろいので読んでしまう。
Posted by ブクログ
夏フェア本。松浦本2冊目。生き方指南。というと、大げさだけど、生きるヒントnot五木寛之、仕事のヒントが詰まっている。気がする。
編集者やデザイナーってのは特別な人や肩書ではなくて、生きている以上、みんなが編集者でデザイナーなんじゃないかと漠然と思っていて、そのコツはなんぞやっていったら「複雑なことを単純化していく作業」なんだなって。ストンと心に落ちた。
Posted by ブクログ
学校の画一的な教育になじめなかった筆者が自分の思いを信じて立身していく様子を、力まない文体で描いた自伝的なエッセイ。私とほぼ同世代であるが、遙かに奥深いものを感じさせる。
筆者の成功は自分の感性を信じ、それを迷わず行動に移したこと。既成の尺度にとらわれることなく、自らをスタンダードにするくらいの意気込みを示したことだと思う。
また世界を旅した筆者のエッセイもさわやかな味があってよい。
表紙絵も本人の作のようだ。そこにもメッセージがある。
Posted by ブクログ
松浦弥太郎さんはすごい人だと思っていたけど、そんな彼にも若い頃には色々と苦悩があったことを知ることができた。最初から順風満帆なわけではなくて、色々と悩みながら、苦しみながら、もがきながら、try&errorを繰り返していたんだと知った。自分の弱い面やカッコ悪いところもさらけ出せるこの人はやっぱりすごい人だと思う。これを読んで自分も励まされる所があったし、他の読者もそう感じると思う。今、成功してる人も、昔は「これでいいのかな?」って悩みながら生きてたんだなぁと。
そんな中でも自分の信念は貫いたり、仕事に関しては真剣であらゆる工夫をしたり、周りの人に感謝する心を忘れないようにしたり。。。本当に色々学べる本だと思った。
前半はこのような内容でしたが、後半は旅行記などで、軽い感じで読めました。この温度感のギャップが私の中ではちょっとイマイチ。できたら別の本としてまとめてくれたら良かったのになぁ。
Posted by ブクログ
「就職しないで生きていくには」という命題のもと、「自由について」「書くこと」など、学校を飛び出し「本当のこと」を探し続けた著者の経験を通じて語りかけてくれる一冊。
Posted by ブクログ
就職しないで生きる方法は、どんな方法なのかと問われたら、こう答えます。絶対に諦めないこと。自分がいちばん得意とする何か。他人が喜んでくれることで自分もうれしくなる何か。いちばんにはなれないけれど自分にはこれしかできない何か。色々あります。その道のりは長いかもしれません。辛くて大変かもしれません。生活も苦しいかもしれません。でも、きっと幸せと感じる一瞬は手にできるはずです。一日のなかで、良かったと思えるひとときと出会えるはずです。君でなければだめなんだと誰かから必要とされるときが来るはずです。(p.11)
当時はたくさん悩みました。色々な人に誘ってもらって、色々なことをすることで、発生してしまうリスクというものをはじめて知ったのです。忙しすぎるリスクに気づいたんです。それまでは、忙しく仕事をすることが目標でもあったのに、忙しすぎるってろくなことがないんだとはじめて思った。(p.53)
毎回書くためのテンションを保つには、やっぱり正しい生活。絶対に規則正しい生活しかないと思います。ちゃんと睡眠をとって、美味しいものを食べて、適度に遊んで。人によってリズムはあると思うから、毎晩早く寝なさいというわけではないんですけど、規則正しい生活は必要だと思います。体調が維持できて、はじめて精神的な部分もコントロールできるのです。(p.99)
僕はあまり執着ってないのです。冷たいかもしれませんが、人に対しても、モノに対してもあまりベッタリするのが好きじゃない。それは僕が、常に起こり得ることを受け入れようと考えているからかもしれません。家族とだっていつか別れてしまうかもしれないし、どんな事件が起きるかわからない。何かを失うことというのは、人生のなかで不可避なこと。そう考えると人間は、孤独であることを受け入れないと生きていけないと思うのです。(p.119)