吉森大祐のレビュー一覧
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2025年の大河ドラマは蔦屋重三郎!
島田荘司さんの【写楽 閉じた国の幻】を読んで以来、蔦屋重三郎を主人公にした作品を探しており、久々に出会えました!
蔦屋重三郎を知らない人の為に紹介します
江戸時代の田沼意次から松平定信の時代を生きた本屋さん!?
喜多川歌麿、山東京伝、十返舎一九、写楽や葛飾北斎をデビューさせ吉原の再興と傾きかけた江戸歌舞伎の復興に力を注ぐ!
江戸の粋を地でいく男、相談すれば知恵を出し、無名な人間に箔をつける!!
時代に愛され江戸を愛した名プロデューサー!!
美女礼讃:若い絵師が病床の妻の負担を減らす為に自分の流派の禁忌を破り、女性の絵を描く!?
桔梗屋の女房:松平定 -
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宝箱
7人の作家の小品集で、江戸人情小話が、いっぱい。どれも、ちょっぴり切なく、ホロリとさせられる。次々と色々な話が、ポンポン出てくる宝箱のようだった。
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ネタバレ史実に基づいた作品。
寛政10年、白河の〜と称される松平定信が老中をやめた頃。
ここに一人の後に、江戸落語の礎を築いた「又五郎」がいた。櫛職人の名人源兵衛親方の厳しい修行を9年続けていた。
まだ江戸には、金を取って落とし噺をする場所はなかった。
旦那衆の粋な趣味としての集いであった。
ある時、大阪から芸人が興行に来る。
そこで、又五郎たち若い衆が大阪に負けてられぬと、興行をするも全然受けずにたった五日で終える。
又五郎は、親方の娘に葉っぱをかけられたこともあって、修行の旅に。。。。。
時の「笑い」「滑稽」「洒脱」を切磋琢磨した芸人達。場所によって笑いも変わる。真似だけでなく独自の笑いを -
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増え続ける莫大な借財を抱えた藤堂高虎の津藩。
誰も成そうとしなかった改革に打ち進んで行こうとする若き奉行の物語。
一気に読ませるのは、現代も又持てるものと持たざるものの二極分化とその閉塞感に立ち往生しており、その社会構造が似ているからかもしれない。
カンフル剤にも似た力技でしか世の中を変えることができないのか、正しき答えは無いと思うが、それでも私たちは一人一人自分の頭と心を総動員して考え続けなければならないと思う。
物語の最後の主人公の茨木理兵衛の言葉、
「自ら学び、自ら考え、視野を広く持ち、信念を貫け。必ず乗り越えられる。何があろうと、胸を張って生き抜くのだ。」
が、そのまま作者のメッセージ -
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ネタバレ2025年NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』の予習として。
全く知識のない世界だからこそ、史実と創造の両面から楽しめた。
○美女礼讃
狩野派鳥山石燕の弟子勇介が蔦重の斡旋で、売り出し要員遊女の水揚錦絵を描く。絵師として、病む妻のため。
勇介は喜多川歌麿、そしてその妻於理世の名は本当に妻の名なのか不明とのこと、節末の解説もありながら創造の部分も楽しめる。
○桔梗屋の女房
恋川春町(武士倉橋寿平)は田沼時代の黄表紙絵師でもあったが、松平定信の娯楽統制の余波により謹慎、切腹。それに際して蔦重が昔馴染みの吉原引手茶屋桔梗屋女房トメから手紙を託されるところから話は始まる。
○木挽町の -
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鎌倉三代将軍家の時代の13篇の短編アンソロジー。
タイトルは『旅する』だけど、旅自体を扱った作品はなかったような?(^_^;)各作品の冒頭に、作品にちなんだ名所の写真と説明がついています。
前半は頼朝と政子の逸話が多く、後ろになるにしたがって時代があとになります。
砂原浩太朗さんの「実朝の猫」が好きかも。鎌倉に行きたくなりました(^.^) -