三上延のレビュー一覧

  • 百鬼園事件帖

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    内田百閒(閒の字は作中では敢えて間で表記)先生を探偵役に、甘木という内田先生の教え子の目を通して不思議な世界を描く。

    内田百閒と言えば「ノラや」のイメージが強すぎて猫好きな先生なのかと思っていたら、取っつきにくい怖そうな先生として描かれている。
    食べることが大好きだがこだわりがあり、整理整頓が好きで、ドイツ語教師としては鬼のように恐れられていて、だが一方で常に借金を抱えていてそこはルーズで。
    何よりも不思議な世界とずっと関わってきていて、内田先生の周囲では人死が多い。
    漱石先生、内田先生の教え子たち、そして芥川龍之介。

    芥川龍之介が描いたという『百閒先生邂逅百閒先生図』という不思議なタイト

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    2023年12月16日
  • 百鬼園事件帖

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    文豪×怪異×ミステリーと帯にあったので、怪異にまつわる事件を解決していく話なのかなと思ったら、実際は謎解き要素はほとんどなく怪異とかファンタジーとかそちらの色合いが強かった。

    内田百閒、芥川龍之介が好きな私にはグッとくる場面も多くて良かった。いろいろ読み返したくなる。とくに『山高帽子』。

    主人公の甘木くんとの師弟関係も良く、切なさと温かみがある終わり方も好き。
    まだ続けられそうではあるので、続編がもしでたら読んでみたい。

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    2023年12月07日
  • 百鬼園事件帖

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    「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズの三上延。今作は、推理物というよりはオカルト•ホラーです。
    内田百閒(1889〜1971)は、アンソロジーに収められた短編をいくつか読んだくらいで、私は馴染みがない。黒澤明の映画「まあだだよ」の人、という印象が強い。

    主人公の甘木は大学でドイツ語の講義を受けている内田教授と近しくなる。そのきっかけとなったのは教授が着ていた背広で、それはかつて内田教授が師事していた"ある人物"の形見分けの品だった…。
    「背広」「猫」「竹杖」「春の日」の4話連作です。どれもじわじわと恐怖感が増していく感じの物語で、楽しんで読めました。
    "証拠を積

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    2023年11月23日
  • 百鬼園事件帖

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    実在する人物が登場しているので背景も知りたくなり検索しながら読んでしまうと時間がかかります。

    主人公は影の薄い甘木という学生。ドイツ語の内田先生と親しくなるにつれて、怪異に遭遇してしまい、、、。

    最近多い怪異や妖ものかと思いきや、大正から昭和という時代背景もありスピード感よりもジワジワくる薄気味悪さを感じる怪異物でした。

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    2023年11月15日
  • 同潤会代官山アパートメント(新潮文庫)

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    八重という1人の人生の中に、
    新しい家族ができて、
    その一人一人がまた人と出会い、
    新しい家族ができていって、
    思い出が、記憶が増えていく

    人がいつか必ず老いていくことも、
    別れがあることも、
    哀しさ、寂しさ、侘しさを感じるけど、

    大切な人と、支え合って、暮らしを紡いでいく、
    家族が世代を超えて繋がっていくのは素敵だなと思った

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    2023年10月09日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    思ってたより面白かった。どの話もそれぞれの色が出ているなと。カラフルな表紙通りの作品群。その部屋で生活している住人たちの頭の中、独り言、生活模様を覗き見しているような気分になる。
    印象に残ったのは、三上延さんの「月の砂漠を」。
    ちなみに一つだけ異色な部屋が混ざってます(笑)

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    2023年01月14日
  • ビブリア古書堂の事件手帖(4)

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    ネタバレ

    ノベライズ1巻目が終了。笠井菊哉が大庭葉蔵で、大庭葉蔵が田中敏雄…。とりあえず逮捕にはなったが、栞子の古書を守る為とは言え、一冊の本を燃やしてしまったのは、本好きとしてはどうなのだろうか。次の小菅結衣の話は「時計仕掛けのオレンジ」だが、確かにあれを小学生が読んでいたら間違いなく保護者呼び出しだろう。まあ、小説の世界だから、目を瞑るべきだろう。

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    2023年01月04日
  • ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~

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    大輔さんと栞子さんの娘、扉子ってこんな性格なのかぁ。母親譲りの人見知りを想像していたので、ちょっと意外でした。
    とはいえ、洞察力や推理力は既になかなかのものだし、やっぱり栞子さんに似ていますね。これからの経験次第で良くも悪くも変わっていきそうなので、祖母である智恵子さんの思惑が気になります。

    『ドグラ・マグラ』、少し気になったけれど、私は頭グルグル系が苦手だから読めないなぁ・・・。

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    2026年07月06日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    一つの部屋と二人をお題として八名の作家が書いたアンソロジー。同じお題なのに全然違ってて面白い。朝井リョウさん目的で買ったけど、他の作家さんのも面白くて、なるほど、こういう風に好きな作家さんを発掘していくのも面白いなと思いながら読んだ。吉川トリコさん好き。

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    2022年10月10日
  • 同潤会代官山アパートメント(新潮文庫)

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    関東大震災で妹の愛子を亡くす
    愛子の婚約者の竹井と八重は数年後結婚
    同潤会アパートに住む
    そこから年月を経て生きる4世代の家族の物語

    激動のなかを支えあって生きていく
    ドラマチックに描くのではなく
    静かに淡々と描く
    少しずつじんわり確実に心が温かくなる小説

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    2022年05月07日
  • 同潤会代官山アパートメント(新潮文庫)

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    関東大震災からはじまる4世代の物語。
    これは映像化してくれたら嬉しいなぁ。
    『ALWAYS』じゃないけれど
    家族の物語の背景に、時代の移り変わりと
    あの代官山アパートメントの姿があれば
    きっと私も彼らと一緒に生きてきたかのように
    その中に入っていけるかもしれない。

    最初の主人公である八重と竹井の静かな人生も
    その娘・恵子の戦争をはさんだ人生も
    ふたりの孫たちの経済成長期の人生も
    八重によく似た、ひ孫の新世紀の人生も。
    二度と震災で大切な人を亡くしたくないと
    竹井が選んだ鉄骨造の最新アパートは
    そのすべての人生を包み込んで
    穏やかに朽ちていったのでしょう。

    ちなみに私、この同潤会アパートが好

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    2022年04月25日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    面白いところとそう出ないところと。
    この本に触れたおかげで、どんな作家の本を読みたいのか分かったのが学び。

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    2022年04月09日
  • ビブリア古書堂セレクトブック ブラック・ジャック編

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    『ビブリア…』5巻で取り上げられてた
    『ブラック・ジャック』から
    著者が好きな話をセレクト。

    とてもじゃないけど
    全243話分のコミックスなんて
    いまさら集めきれないので
    初心者ファンに嬉しい入門書の1冊となりました。

    なんてったって最初がピノコ登場の回ですから〜。
    読んだ覚えのある『その子を殺すな!』や
    『ふたりの黒い医者』の他に
    はじめて読んだ『不発弾』など13話が収録されていて
    最後の締めもやっぱりビノコとの物語。
    選者の愛だわ…。

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    2022年04月04日
  • ビブリア古書堂の事件手帖スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌2

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    響平とこぐちのもどかしい恋に他校生の年下の千倉が絡む。他校の美女軍団も絡んで、本の見方の広がりを楽しむ。内気な口下手な響平こぐちが、二人の恋の進展と同じで従来の殻を破って積極的になる成長物語である。

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    2022年03月21日
  • ビブリア古書堂の事件手帖スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌

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    「ビブリア」のスピンオフというが、高校生版の本をめぐる蘊蓄をビブリアバトルの形にしたもの。いかにも高校生ラブコメ・ラノベである。作者は三上延でなく別の人だが、よく雰囲気をつかんでいる。
    本については能弁だが、栞子と同じに極端に人見知りなこぐちさんと、大輔の本を読めないに代わってある秘密を持つ語り手響平という設定だが、一つだけ大きく違う点がある。こぐちさんは今のところは、巨乳ではないらしい(笑)。
    本に対しての見方や蘊蓄を示す点では、その本を再読したいと思わせるものがある。ビブリア本家の本がややマニアックなのに比べると、ポピュラーである。

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    2022年03月21日
  • 同潤会代官山アパートメント(新潮文庫)

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    同潤会代官山アパートメントという舞台と、そこに暮らした一家の物語という題材はいいと思うのだが、何せ70年間という年月に渡るものだから大風呂敷を広げたはいいものの、回収出来ていないストーリーが散見され、人物描写も深く描ききれていない登場人物が多かった様に感じた。

    人を深く描くのならこの分量なら中心人物は一人か二人に絞る。代官山アパートを深く描くのなら登場人物は空気の様な描き方に終始する。この位割り切っていたら楽しめた作品になったのではないかと思った。

    ジュンク堂書店近鉄あべのハルカス店にて購入。

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    2022年03月05日
  • ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~

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    落穂拾い、読んでみたくなりました。
    このシリーズは読んでみたくなる本が出てきますが、栞子さんから聞いてもみたいですね。
    大輔君が羨ましいです。

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    2021年12月10日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    アンソロジーは結構好きで色々読んだけど、他の著書も読みたいと思える作家さんが何人かいて、ラッキーだった。

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    2021年10月16日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    冷やし中華にマヨネーズはかけませんが、他人と暮らすってそういうことなんだろうなあと思いました。価値観の相違をどのようにして擦り合わせていくのか、どのようにして生きていくのか。いつか他人と暮らすときにもう一度読み直したい作品です。

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    2021年07月03日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    浅井リョウ「それでは二人組を作ってください」
    飛鳥井千砂「隣の空も青い」
    越谷オサム「ジャンピングニ―」
    坂木司「女子的生活」
    徳永圭「鳥かごの中身」
    似鳥鶏「十八階のよく飛ぶ神様」
    三上延「月の砂漠を」
    吉川トリコ「冷やし中華にマヨネーズ」
    以上8つの短編集。

    率直な感想を述べると、私には少し難しかった。
    同居人との間には特別な価値観があり、そしてその形の多様さはとても素敵だと思う。
    しかし、若輩者の私には実感が伴わなかった。
    この物語を楽しむには私の経験が足りない。
    逆に言えば、もっともっと多様な人と出会っていけば、きっとどこかで共感できることだろう。

    以下は、いくつか気になった作品に

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    2020年10月07日