金子浩のレビュー一覧

  • 黒い夏

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    ジャックケッチャムの長編。
    相変わらずの後味の悪さは流石。

    レイの徐々にエスカレートしていく行動に対し、反抗できない
    取り巻き達。
    伸びる警察の捜査。

    分厚いけどハラハラドキドキと読める。
    但し、読後感は悪い。

    そういうのが好きな人にはちょうど良いと思う。

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    2013年05月02日
  • ねじまき少女(下)

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    ダラダラした展開だった上巻に比べて、スピーディーに物語が進み、一気にハラハラドキドキの展開になります。
    ただ、結局何が言いたかったのかよく分からない感じで消化不良で終わってしまった感が強いです。
    この作品は大きな賞をいくつも受賞したそうですが、何がそれほど評価されたのかも今ひとつ判りませんでした。

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    2013年04月28日
  • ねじまき少女(上)

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    未来のタイを舞台に、ねじまきと呼ばれるアンドロイド少女や野心満々な外国人たち、何もかも失い再起を期す元中国人実業家、激しい権力闘争を繰り広げるタイの官僚たち、と多彩な登場人物それぞれの視点から物語が進んでいきます。
    物語の設定は興味深いものなんですが、今ひとつピンきませんでした。翻訳が下手くそなのか元々の文章がそうなのか知りませんが、文章がとても読みにくいし、物語の背景が複雑すぎてゴチャゴチャになりすぎている感じがしました。下巻でスッキリすることを期待したいと思います。

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    2013年04月25日
  • インターネットを探して

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    インターネットを機能させている通信線や光ファイバー、ルーター、大小のネットワーク接続ポイント、海底ケーブル、データセンターといったインターネットの物理インフラを見たいと思い立ち、世界中を旅した著者のルポ。
    ある事件を機に、著者は、自宅のパソコンやモバイル機器がインターネットに「つながっている」ことを実感し、実際に、どこでどうつながっているのか、そもそも、インターネットの実態は何かを調べ始める。社会の重要なインフラとなったインターネットは、セキュリティの関係から秘密ばかりかと思いきや、案外オープンで、著者は、高性能の通信機器や光ファイバーだらけの施設を見て歩き、それを本書で報告しつつ、その歴史に

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    2013年04月06日
  • 隣の家の少女

    Posted by 読むコレ

    前評判から分かっていたので、胸の奥が刺し込まれるような
    痛さが終始付き纏う、読みながら本気で辛くなる作品でした。
    分かっていて読んでるので、仕方ないですが、まさか
    ここまで....とは。ここまで読み途中でシンドくなる作品は
    過去に出会ったことないかも。
    なのに、最後まで読んでしまうのは、自分もこの
    語り手である「デイヴィッド」同様に残酷な傍観者に
    なりうる可能性が充分にあるから...なのか?

    内容やあらすじを書こうとするだけで、辛くなるので
    書けませんが...決して人に「是非!」と勧める作品ではなく、
    人間の残酷さ、狂気、そして子供といえども、こういった
    部分を支配下

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    2013年03月31日
  • 黒い夏

    Posted by 読むコレ

    自分にとってケッチャム作品はこれが2作目。
    構えていたよりも鬼畜度は抑え目で、どちらかと
    いうと人間の内面がジワジワと崩壊していく様を
    かなり冷淡に根気強く描いた、ある意味陰湿な
    作品のような気がします。

    もともとイカれていた? 主人公の「レイ」のある夏の
    殺人事件の冒頭から入る今作ですが、そもそも、
    その「レイ」が人格破綻者に至る経緯も一切なく
    どこの都市にも普通にこういったヤツは普通に
    暮らしているんだぜ...的な描き方が恐い。

    鬱屈して行き場のない若者の苛立ち。
    その冒頭の事件の犯人である「レイ」にたどり着きながらも
    決定的な証拠を挙げれずに放置させている

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    2013年03月02日
  • ねじまき少女(下)

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    ネタバレ

    上巻の混沌とした都市での実業家奮闘記とはうって変わって2大勢力のぶつかり合いが大きくクローズアップされている。
    正直、上巻に比べワクワクする要素も少なく、淡々と登場人物たちの行く末を見守るような気持ちで最後まで読み終えた。

    エミコ・カニヤの2大ヒロインには明るい未来が訪れることを切に願います。

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    2013年02月28日
  • ザ・ウーマン

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    ただただ展開に身を任せながら。なぜそこまでの残虐性が発生してなぜ家族もそれを受け入れるのか、理由となる記述が無かったので疑問は残るがそんなものは本書では二の次。ただただエログロの展開に半笑いで身を任せるのが正解。

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    2012年12月12日
  • ねじまき少女(上)

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    読むのに時間をかけすぎたせいで、ちょっと全体像を掴み損ねてしまった。
    細かいモチーフとかは、非常に好みだったので、また読み直したい。

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    2012年11月04日
  • 襲撃者の夜

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    前作の「オフシーズン」、結構ケチョンケチョンな感じの感想を書いてしまいましたので
    続編はさらに「2冊まとめて買って失敗したか」と思いながら
    期待せずに読んだのですが、ハードルを下げまくったせいか、
    ストーリーというか登場人物のキャラクターが前作より生きていたせいか
    こっちの方が良いかも~、と感じました。
    続編でガッカリさせられるパターンの方が多い気がするので
    そこは得した気分というか・・やはりハードルの調節の問題でしょうかね。
    前作と比べて、生き残り率が高いし、「爽やかエンド」と言っても良いので
    ひたすら鬱々を希望して読むと「そんな都合の良い話あるかー」と
    感じるかもしれませんが、私としては、

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    2012年11月03日
  • 襲撃者の夜

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    ネタバレ

    1992年5月12日から13日の朝までの悲劇
    暴力夫にくたびれた女がベイビーシッターと娘スザンナが待つ家にパートから帰ってきた途端、バラバラにされちゃうところから物語は始まる
    この時点で血みどろ、血まみれ
    そんな気狂い事件が11年前にも起きていて当時の警察官ピーターズに相談が持ち込まれる
    ピーターズは奥さんは亡くなっちゃってるし、
    11年前の事件を思い出したら飲まなきゃヤッてられないほど
    じゃあ、どんな事件かっていうと詳しくはわからないけれどイントロの事件のような被害者が何人も居たっぽいくらいの変態殺戮事件
    そして、犯人は一人じゃなくて複数の様子!?しかも、子供がいる!?
    なんだよこれ
    メリケ

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    2012年10月16日
  • ザ・ウーマン

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    オフシーズン、オフスプリングの続編。もはや悪ふざけになっている気もした…今さらか。

    今作は、「文明」の中に潜んでいた鬼畜男対食人族の生き残りウーマン。男対女。男は家族総出でウーマンを矯正しようとするが、家族の一部は、ウーマンが秘めた野性の強さ(美しさ)に惹かれていく、というお話。

    これまでの「文明人」対食人族の戦いは、文明人側に軍配が(一応)上がっていた。その理由は、銃器という圧倒的な暴力。「文明人」は、暴力で食人族を制圧してきた。
    ところが、今回は食人族が勝利する。理由は、鬼畜男の娘ペグが、ウーマンに惹かれてしまったからだろう。なんだか皮肉な話。

    ペグは、鬼畜親父に虐待を受けていた。彼

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    2012年10月07日
  • 襲撃者の夜

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    オフシーズンの続編。

    前作は「文明人」対食人族の戦いを通じ、人間の根幹について考えさせるお話だったのに対して、今回は母対女族長。

    言わば、ミサエ(クレしん)対フネ(サザエさん)。核家族化はコミュニティの一員という自覚を欠きうんぬん。という話ではたぶんない。

    食人族の長は前作唯一の生き残りで、子供を盗んで子孫を増やそうとしていた。一族の再生を目指す彼女は母でもあり、赤ん坊という存在に霊的な力を感じているらしい。「地下室の箱」にも語られた、力強くどこか不気味な誕生のエネルギーになにかを感じているようだった。ウーマンの出産についても読んでみたかったなぁ。

    全体的に、人物像が丁寧に描かれていた

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    2012年10月06日
  • ねじまき少女(上)

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    エネルギー資源がゼンマイと遺伝子組換動物に変わった後の世界、様々な遺伝子操作の結果、食の安全も崩壊した世界。タイ・バンコクを舞台にした群像劇。
    汚染されていない植物の謎を追う欧米人、失った富を取り戻そうと機会を狙う老中国人、不正を許さないが故に身内からも狙われるタイの役人、そして日本製の新人類である「ねじまき少女」。
    湿度が高く、不快指数の高いアジア特有の空気感がどんよりした世界の雰囲気と良く合う。そしてどん底の状態でも精一杯、したたかに生きようともがくそれぞれの姿も興味深い。

    ただ、状況が見えにくい上に独特の語彙が多く、入り込み辛くもあった。下巻に期待。

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    2012年10月03日
  • ねじまき少女(上)

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    登場人物表がないせいでややごっちゃになってしまいますが、SFなのに設定や世界観がリアルすぎるのですいすい読めます。エミコ、幸せになってほしいな…。

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    2012年07月03日
  • ねじまき少女(上)

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    前半の終わりにきて少し面白くなりかけた。なかなか新しい世界の言葉に理解が及ばず、登場人物も整理しにくく、訳が悪いのか原作自体の分かりづらさかその辺は分からないが、もう少し工夫が欲しいところ。
    後半に期待する。

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    2012年06月24日
  • 地下室の箱

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    ネタバレ

    忌まわしい「隣の家の少女」に続いて、著者が“監禁・虐待”テーマに挑戦した……ってことで、読む前からかなりブルーになっていた(ってこれは、この作者に関する限り「ガッカリ」とはやや意味が異なるんだが)。
    愛人の子供を身ごもった主人公のサラ。中絶することを決めた日、産婦人科医院の目の前で男女二人組に拉致される。彼女は地下室に監禁され、箱のようなものを被される。待っていたのは暴行の嵐だった……。

    訳者による後書きにもあるが、この作品、「隣の家の少女」「オフ・シーズン」と同様に実際にあった事件を材に取って書かれたらしい。とは言え、似ているのはその状況のみで、人物の性格や事件の経過等は異なっており、単な

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    2012年03月14日
  • 地下室の箱

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    ネタバレ

    懐かしのジャックケッチャムを読んでみた。
    「隣の家の少女」の衝撃が根強いせいで、ちょっと食い足りないかんじだった。いや、えぐい話なんだけど。
    これ、結局生まれてくる子供が一番可哀想なんだよなぁ。こんな惨劇がなければ中絶されるはずだったメーガン。
    今後の母子の人生こそが読んでみたかった。

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    2012年02月20日
  • 地下室の箱

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    中絶を決意した女の人が拉致監禁されてぼっこぼこにされる話。なんというか、先に”隣の家の少女”を読んでしまったからインパクトにかけたけど十分えぐい。
    ただ隣の家の少女の圧倒的絶望感に比べたらまだマシ。中途半端とも言うけどw

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    2011年05月15日
  • 黒い夏

    Posted by ブクログ

    自分にとってケッチャム作品はこれが2作目。
    構えていたよりも鬼畜度は抑え目で、どちらかと
    いうと人間の内面がジワジワと崩壊していく様を
    かなり冷淡に根気強く描いた、ある意味陰湿な
    作品のような気がします。

    もともとイカれていた? 主人公の「レイ」のある夏の
    殺人事件の冒頭から入る今作ですが、そもそも、
    その「レイ」が人格破綻者に至る経緯も一切なく
    どこの都市にも普通にこういったヤツは普通に
    暮らしているんだぜ...的な描き方が恐い。

    鬱屈して行き場のない若者の苛立ち。
    その冒頭の事件の犯人である「レイ」にたどり着きながらも
    決定的な証拠を挙げれずに放置させている刑事の
    鬱屈。このネガティヴ

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    2010年11月08日