【感想・ネタバレ】黒い夏のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年09月11日

やっと終わったって感じです
約600ページの作品
過去の殺人を犯した男
当時の被害者で生き残った一人の女性も4年後の
現在死んでしまう
あとは刑事が男をどのように追い詰めるかの
展開なのかなと思ったがそうではなかった
終盤の展開はやっぱケッチャム でした

にしても読むのに長くかかってしまいました

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Posted by ブクログ 2012年10月07日

田舎町に住む老若男女の群像劇。そして猫。それから、お約束の阿鼻叫喚の地獄絵図。
ただ、食人族シリーズとは違う渋味が臓腑にじくじくと染みる。

暴発しやすい不良少年レイが起こした惨劇、それを隠す幼なじみのジェニファーとティム。
惨劇の被害者家族を気にかける、家庭に問題を抱える刑事チャーリー。
恐ろしい...続きを読む悲劇から逃れるため引退した元刑事のエドと、若く聡明なサリー。
精神を病んだ母親との関係に苦しむキャサリン。

日々の暮らしの中、それぞれの行動が少しずつレイを刺激していき、そして突然、暴力の雪崩を呼ぶ。

もちろん、レイの行いには何一つ褒められたものはない。ナルシストで傲慢で独りよがりであまりにも無知。だけど、中盤辺りからどことなく、愛すべき一面もみえてくる。キャサリンを手に入れようと無理してみたり、彼女の挙動に一喜一憂する。彼も恋したら変わるだろうか?なんて、淡い幻想を楽しんだりもした。

しかしキャサリンの母親の死で、レイの恋は終わってしまう。他にも悪いことが重なった。レイは獲物を追って罠にかけられた猫のようだった。後には止めようのない落下しかない。そしてその墜落に、繊細で善良な人々が巻き込まれ傷つくのだ。レイを木の上に追いやったことをほんの少しずつ背負いながら。

レイのようなブラックヒーローの魅力はどこから来るのだろう。

清廉潔白な人々は、レイなんぞ虫ずが走るのかもしれない。しかし私のごとき臆病で狡く矮小な人間は、レイや「時計仕掛け」のアレックスのようなキャラクターがちょっと好きだ。
とんでもなく理不尽で乱暴で傍若無人。私の心そのものだ。ただ、社会からつまはじかれては何かと不自由なので、善良な一市民を演じている。挙げ句高尚ぶって分厚い本にカバーをかけ、スーツにパンプスという真面目腐った格好で静かに電車に座り、人知れず猟奇ポルノを楽しんでいるというわけだ。

つまり社会へご迷惑を撒き散らす彼らブラックヒーローは、私の復讐を代行してくれているように思えて、胸がすくのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2009年10月19日

邪悪で残酷な人狩りの話。
でもパラグラフが短く、どんどん読み進んでしまう。
巧い作家だと思う。
確かに、殺人シーンは容赦のないサイコスリラーなのだけれど、
各人物・背景の描写がしっかりしており、
良質のハードボイルドを、読んでいる錯覚すら覚えた。
ラストをもう少し膨らませてもらえたら、嬉しいのに…。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

たのしい。おもしろい。指がどんどんページをめくる〜

おまけ的ヨロコビ・・・ラスト,「レイ」がガチムチアフリカ系にーちゃんに刑務所でヤられるシーンはおいしかったぁ☆
ごちそうさま〜

ふぇてぃっしゅ的たのしみ・・・「ギンプ」.....猫のなまえ。おきにいり。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

昨今の社会情勢から、てっきり自主規制がかかったのかと思っていた、
ケッチャムの久々の新刊!
なんの理由もなく、キャンプ場に来ていた二人の少女を撃ち殺したレイ。
刑事のチャーリーとエドは、最初から彼を疑っていたが、証拠がなく逮捕できなかった。
4年後。
レイは麻薬とセックスに明け暮れるだけで、特に何も...続きを読む起こさない。
チャーリーは、レイがボロを出すようにプレッシャーをかけるが……
あらすじだけだと、割とおとなしめ。
……いやー、やっぱり初っ端から狂ってました。
後味も悪いし(いいのないけど)
今までと比べて、登場人物が多い。
全体の3分の2くらいまでは、それぞれの生活や、
暗い過去も含めて、キャラクター造型がかなり描かれていて、
それが「殺されないで!」と「どんなひどい目に遭うんだろ……」
という相反した感情移入をすることに。
特に主人公と言えるレイは、短期で偏執的、女と麻薬のことしか頭になく、
プライドが異常に高い様子が積み上げるように書き込まれ、
物語が進むに連れ、彼の中で圧力が高まり、ひび割れれていく様子がわかり、ひどく緊張させられる。
そして、ついに爆発し……
ちょっと平野耕太の『ガンマニア』を思い出しちゃった。
漫画化してくれないかな(笑)
いつものように犯罪の理由は描かれない。
この作品も、ラストに至る過程は細かく描かれているけど、
最初のキャンプ場での事件の理由は書かれず、レイの人格形成も全く描かれない。
ケッチャムは天才だと思うんだよねぇ。
悪も正義も語らず、ただ単に起きている鬼畜な事柄だけを描写する。
しかも、救いのないラスト(『老人と犬』は例外か)
よく、本の売り文句に徹夜本って使われるけど、ケッチャムはまさにそれ。
読み終わるまで安心できない。
ちなみに、オススメもしない。

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Posted by ブクログ 2013年05月02日

ジャックケッチャムの長編。
相変わらずの後味の悪さは流石。

レイの徐々にエスカレートしていく行動に対し、反抗できない
取り巻き達。
伸びる警察の捜査。

分厚いけどハラハラドキドキと読める。
但し、読後感は悪い。

そういうのが好きな人にはちょうど良いと思う。

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Posted by 読むコレ 2013年03月02日

自分にとってケッチャム作品はこれが2作目。
構えていたよりも鬼畜度は抑え目で、どちらかと
いうと人間の内面がジワジワと崩壊していく様を
かなり冷淡に根気強く描いた、ある意味陰湿な
作品のような気がします。

もともとイカれていた? 主人公の「レイ」のある夏の
殺人事件の冒頭から入る今作...続きを読むですが、そもそも、
その「レイ」が人格破綻者に至る経緯も一切なく
どこの都市にも普通にこういったヤツは普通に
暮らしているんだぜ...的な描き方が恐い。

鬱屈して行き場のない若者の苛立ち。
その冒頭の事件の犯人である「レイ」にたどり着きながらも
決定的な証拠を挙げれずに放置させている刑事の
鬱屈。このネガティヴなオーラが暴発した時に再度
「レイ」は凄惨な事件を引き起こす。
その引き金が”シャロン・テート事件”という構成は
圧倒的な上手さ。褒められる話しではないんだがw。

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Posted by ブクログ 2010年11月08日

自分にとってケッチャム作品はこれが2作目。
構えていたよりも鬼畜度は抑え目で、どちらかと
いうと人間の内面がジワジワと崩壊していく様を
かなり冷淡に根気強く描いた、ある意味陰湿な
作品のような気がします。

もともとイカれていた? 主人公の「レイ」のある夏の
殺人事件の冒頭から入る今作ですが、そもそ...続きを読むも、
その「レイ」が人格破綻者に至る経緯も一切なく
どこの都市にも普通にこういったヤツは普通に
暮らしているんだぜ...的な描き方が恐い。

鬱屈して行き場のない若者の苛立ち。
その冒頭の事件の犯人である「レイ」にたどり着きながらも
決定的な証拠を挙げれずに放置させている刑事の
鬱屈。このネガティヴなオーラが暴発した時に再度
「レイ」は凄惨な事件を引き起こす。
その引き金が”シャロン・テート事件”という構成は
圧倒的な上手さ。褒められる話しではないんだがw。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

高校生が殺人を犯していく話。
ケッチャム作品の中で一番の長編というから、さぞかし猟奇的なことが詰まってるのだろうと期待してたが、“シチュエーションを丁寧に描いている”というだけでソフトな仕上がりだった。
「隣の家の少女」は越えれませんねぇ。

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