金子浩のレビュー一覧

  • ねじまき少女(下)
    ダラダラした展開だった上巻に比べて、スピーディーに物語が進み、一気にハラハラドキドキの展開になります。
    ただ、結局何が言いたかったのかよく分からない感じで消化不良で終わってしまった感が強いです。
    この作品は大きな賞をいくつも受賞したそうですが、何がそれほど評価されたのかも今ひとつ判りませんでした。
  • ねじまき少女(上)
    未来のタイを舞台に、ねじまきと呼ばれるアンドロイド少女や野心満々な外国人たち、何もかも失い再起を期す元中国人実業家、激しい権力闘争を繰り広げるタイの官僚たち、と多彩な登場人物それぞれの視点から物語が進んでいきます。
    物語の設定は興味深いものなんですが、今ひとつピンきませんでした。翻訳が下手くそなのか...続きを読む
  • インターネットを探して
    インターネットを機能させている通信線や光ファイバー、ルーター、大小のネットワーク接続ポイント、海底ケーブル、データセンターといったインターネットの物理インフラを見たいと思い立ち、世界中を旅した著者のルポ。
    ある事件を機に、著者は、自宅のパソコンやモバイル機器がインターネットに「つながっている」ことを...続きを読む
  • 隣の家の少女

    前評判から分かっていたので、胸の奥が刺し込まれるような
    痛さが終始付き纏う、読みながら本気で辛くなる作品でした。
    分かっていて読んでるので、仕方ないですが、まさか
    ここまで....とは。ここまで読み途中でシンドくなる作品は
    過去に出会ったことないかも。
    なのに、最後まで読んでしまうのは、自...続きを読む
  • 黒い夏

    自分にとってケッチャム作品はこれが2作目。
    構えていたよりも鬼畜度は抑え目で、どちらかと
    いうと人間の内面がジワジワと崩壊していく様を
    かなり冷淡に根気強く描いた、ある意味陰湿な
    作品のような気がします。

    もともとイカれていた? 主人公の「レイ」のある夏の
    殺人事件の冒頭から入る今作...続きを読む
  • ねじまき少女(下)
    上巻の混沌とした都市での実業家奮闘記とはうって変わって2大勢力のぶつかり合いが大きくクローズアップされている。
    正直、上巻に比べワクワクする要素も少なく、淡々と登場人物たちの行く末を見守るような気持ちで最後まで読み終えた。

    エミコ・カニヤの2大ヒロインには明るい未来が訪れることを切に願います。
  • ザ・ウーマン
    ただただ展開に身を任せながら。なぜそこまでの残虐性が発生してなぜ家族もそれを受け入れるのか、理由となる記述が無かったので疑問は残るがそんなものは本書では二の次。ただただエログロの展開に半笑いで身を任せるのが正解。
  • ねじまき少女(上)
    まず上巻まで。奇抜だけどあり得そうなグロテスクな近未来を描いたSF作品。石油が枯渇しゼンマイ動力やバイオテクノロジーに支えられている混沌とした近未来社会。
    上巻では、タイのバンコクを舞台に、主要な五人の人物が出揃う。それぞれの背景説明のため、ストーリーの動きはまだ鈍いですが、作物を牛耳るバイオ...続きを読む
  • ねじまき少女(上)
    読むのに時間をかけすぎたせいで、ちょっと全体像を掴み損ねてしまった。
    細かいモチーフとかは、非常に好みだったので、また読み直したい。
  • 襲撃者の夜
    前作の「オフシーズン」、結構ケチョンケチョンな感じの感想を書いてしまいましたので
    続編はさらに「2冊まとめて買って失敗したか」と思いながら
    期待せずに読んだのですが、ハードルを下げまくったせいか、
    ストーリーというか登場人物のキャラクターが前作より生きていたせいか
    こっちの方が良いかも~、と感じまし...続きを読む
  • 襲撃者の夜
    1992年5月12日から13日の朝までの悲劇
    暴力夫にくたびれた女がベイビーシッターと娘スザンナが待つ家にパートから帰ってきた途端、バラバラにされちゃうところから物語は始まる
    この時点で血みどろ、血まみれ
    そんな気狂い事件が11年前にも起きていて当時の警察官ピーターズに相談が持ち込まれる
    ピーターズ...続きを読む
  • ザ・ウーマン
    オフシーズン、オフスプリングの続編。もはや悪ふざけになっている気もした…今さらか。

    今作は、「文明」の中に潜んでいた鬼畜男対食人族の生き残りウーマン。男対女。男は家族総出でウーマンを矯正しようとするが、家族の一部は、ウーマンが秘めた野性の強さ(美しさ)に惹かれていく、というお話。

    これまでの「文...続きを読む
  • 襲撃者の夜
    オフシーズンの続編。

    前作は「文明人」対食人族の戦いを通じ、人間の根幹について考えさせるお話だったのに対して、今回は母対女族長。

    言わば、ミサエ(クレしん)対フネ(サザエさん)。核家族化はコミュニティの一員という自覚を欠きうんぬん。という話ではたぶんない。

    食人族の長は前作唯一の生き残りで、子...続きを読む
  • ねじまき少女(上)
    エネルギー資源がゼンマイと遺伝子組換動物に変わった後の世界、様々な遺伝子操作の結果、食の安全も崩壊した世界。タイ・バンコクを舞台にした群像劇。
    汚染されていない植物の謎を追う欧米人、失った富を取り戻そうと機会を狙う老中国人、不正を許さないが故に身内からも狙われるタイの役人、そして日本製の新人類である...続きを読む
  • ねじまき少女(上)
    登場人物表がないせいでややごっちゃになってしまいますが、SFなのに設定や世界観がリアルすぎるのですいすい読めます。エミコ、幸せになってほしいな…。
  • ねじまき少女(下)
    この小説の主人公は誰なのだろう?最後まで印象がばらけ、視点が定まらず、不完全燃焼のままとうとう最後まで行ってしまった!あえて言うならこの汚辱にまみれ、不正と権力闘争の、虐げられた人々の怨嗟の声が通奏低音で響くバンコクの街自体かもしれない。とにかくこのくらい展望の物語は、ねじまき少女エミコのささやかな...続きを読む
  • ねじまき少女(上)
    前半の終わりにきて少し面白くなりかけた。なかなか新しい世界の言葉に理解が及ばず、登場人物も整理しにくく、訳が悪いのか原作自体の分かりづらさかその辺は分からないが、もう少し工夫が欲しいところ。
    後半に期待する。
  • 地下室の箱
    忌まわしい「隣の家の少女」に続いて、著者が“監禁・虐待”テーマに挑戦した……ってことで、読む前からかなりブルーになっていた(ってこれは、この作者に関する限り「ガッカリ」とはやや意味が異なるんだが)。
    愛人の子供を身ごもった主人公のサラ。中絶することを決めた日、産婦人科医院の目の前で男女二人組に拉致さ...続きを読む
  • 地下室の箱
    懐かしのジャックケッチャムを読んでみた。
    「隣の家の少女」の衝撃が根強いせいで、ちょっと食い足りないかんじだった。いや、えぐい話なんだけど。
    これ、結局生まれてくる子供が一番可哀想なんだよなぁ。こんな惨劇がなければ中絶されるはずだったメーガン。
    今後の母子の人生こそが読んでみたかった。
  • 地下室の箱
    中絶を決意した女の人が拉致監禁されてぼっこぼこにされる話。なんというか、先に”隣の家の少女”を読んでしまったからインパクトにかけたけど十分えぐい。
    ただ隣の家の少女の圧倒的絶望感に比べたらまだマシ。中途半端とも言うけどw