あらすじ
結婚して八年たったいまもパトリックとサムは深く愛しあっている。ところがある日の真夜中、パトリックはサムの泣き声で目を覚ます。なぜかサムの心は五、六歳児並みの幼い少女になってしまっていて「わたしはサムじゃない、リリーよ、あなたなんか知らない」と言い張るのだ。パトリックはなんとかしてサムを取り戻そうと決意するが…。不条理な試練にさらされる夫婦の姿を描く新境地の連作二篇に加え、ケッチャム節炸裂の衝撃作「イカレ頭のシャーリー」を併録。これが鬼才の現在進行形だ!
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Posted by ブクログ
「わたしはサムじゃない」I'm not Sam ☆4
序盤、夫婦のラブラブがうざかった マジで途中放棄しようかと思うくらいうざかった パトリックの忍耐力は称賛ものだけど、P126「ひとりでに治るんじゃないかと思って」えっ、セラピストに連れて行ってなかったんかい!? なんでなん(・・?
「リリーってだれ?」Who's Lily ☆3
男は好きな女の足毛は(100歩ゆずって)許せても、ワキ毛には萎える⤵
「イカレ頭のシャーリー」Squirrwly Shirley ☆3.5
「イカレ頭」普段こんな言葉使わないし聞かないんですけど…東京の人は使うのかな
Posted by ブクログ
ありゃりゃ。ジャック・ケッチャムとラッキー・マッキーのコンビでイヤミスに走ったのか。『ザ・ウーマン』の出来が非常に良かっただけに期待を大きく裏切られた。ケッチャムの序文に寄れば、映画化を前提とした短編であるようだ。
表題作の『わたしはサムじゃない』と『リリーってだれ?』の二つの短編で一つの作品となっている。『わたしはサムじゃない』の解決編が『リリーってだれ?』である。幸せな結婚生活を送るパトリックとサムが見舞われた悲劇。或る日、突然、妻の検死医・サムがリリーと名乗る幼い少女になってしまう…
物語の冒頭に妻のサムがスティーヴン・バックマンを解剖するくだりがあるのだが、もしかしたら、スティーヴン・キングを茶化しているのだろうか。リチャード・バックマンは確かスティーヴン・キングの別名だったはず。
以上の2作に加え、『イカレ頭のシャーリー』を収録。こちらはケッチャムらしさが窺える作品。