丹地陽子のレビュー一覧
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これはすごいガイド本。
少女小説の黎明期から最近の作品までを取り扱っている。
津原泰水氏・若木未生氏のインタビューも読みごたえがあり、間に挟まれるコラムがまた面白い。
それにしてもすごい巻数の作品も多い。
コバルト文庫やティーンズハートなどの紙の本から始まった少女小説は、ジャンルとしての看板は消えていっても、その傾向は個人のweb小説を経てなろうなどの投稿サイトへと広がっていく。
ここで紹介しきれない作品もたくさんあるだろう。
電子版になっていない作品は、なぜあの時代に見つけられなかったのかと悔しくもある。
少女小説レーベルで発表されていない中でも琴線に触れる作品があるに違いない。
第二弾も期 -
Posted by ブクログ
ネタバレ非常に好みの話だった。
真っ直ぐでお人好しな(そしてまことの恋を夢見る)女学生と、一回り上の京都弁を喋るぐうたら絵描き青年のコンビ。
この二人の組み合わせがとにかく尊い。
京都弁がこれまた非常に耳に心地よい。
文字で読んでおいて「耳に心地よい」というのも何なんだが、まさしくそんな感じだった。
また毎回話の最後に彼がほんの少し本音を覗かせるところもよかった。
相手には全然伝わっていないけれど。
まことの恋や愛を見つける前に、彼女は彼を「まことの家族」に引き入れちゃっているからなあ。
そこからまことの恋や愛に転化するところも見てみたいが。
蕾が花開くような、そんな瞬間を。
主役二人はそんな微笑 -
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ナイチンゲールの伝記
ナイチンゲールは裕福な家庭に生まれたものの、自分は幸福ではないと思っていました。
では、本当の幸福とは何なのか?
それは人それぞれ感覚が違いますから、これといった答えというのはないんです。
それがただ、ナイチンゲールの場合は人を助ける事が幸せだと感じたんですね。
皆さんの場合はそれが違って、もしかしたらお金持ちなのが幸福だと感じる人もいるかもしれない。
もしかしたら生きていることを幸福だと感じる人もいるかもしれない。
でも、良いんです。
別にナイチンゲールみたいにしないといけないわけでわないんです。
感覚は人それぞれだから。
いたずらをするのが幸福だと思っても良いんです -
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この小説は沢山の色で溢れていました。
世界的に有名な女流画家である「律子」と絵を描かなくなった青年「燕」の物語。
生活能力のない律子と一緒に暮らす中で、燕は数々の料理を振る舞いますが、そのどれもが豊かな色によって表現されています。律子は食べたいものを色で指定していくので、燕はそれに合った料理を作る。この時点でもう師匠と弟子のようでした。
わたしは、自分が本当にやりたいことを、「自分には才能がない」「もっと上手い人が沢山いる」と思って辞めてしまうことが今まで沢山ありました。まさに燕もそんな風に夢を諦めた男の子。
本を読み終えた後に、
自分の好きなことをやってもいいんだ。
と思わせてくれる小 -
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赤星中学校は運動部と文化部の総合顧問の先生のいがみ合いからトラブルが起きていた。そのトラブルに対して架け橋となり平和をもたらす「ピースメーカー」となるのが放送部のふたりだった。
これは実に楽しい物語です。中学校の放送部の楽しさ、放送部の利点アレコレを使っての情報収集、そしてトラブル解決のカタルシス。それらが魅力たっぷりに書かれています。
短めの話がポンポンと詰められています。トラブルがあり情報収集があり解決策が思い付いたところで、ポンと結果は後日談として語られます。そのためテンポよく読めるのですが、登場人物たちとともに解決を経験するという部分では物足りなさもあります。しかし一番山となる事件に -
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国際理解のもう一歩先に踏み込んだ感じかなぁ。
いつも絵を描いていて「ヘン」といわれる直と、ヘンなガイジン扱いされたくなくて、ペルシア語を話さないイラン人のアリ。
日本でまわりに溶け込んでやっていくのに、イランが好きなことを隠していたり…。
いろんな葛藤があって胸が痛いです。
人を理解しようとする気持ち。本当は、皆持ってる筈なのに、現実ではそうでなく、生きにくさを感じるって、悲しいですね。
直とアリの素直な言葉と真っ直ぐな気持ちがまぶしかったです。
「ヘンダワネのタネの物語」。
タイトルが秀逸!と思いましたが、本の中からいろんな色や鮮やかでキラキラした世界が飛び出してくるようで、ステキでした。 -
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常連と常連が盛り上がり、酒合戦が開催される事に。
初っ端から、右往左往。
尾ひれ背びれがどこまで進化するのか、というぐらい
すごい内容になってしまった飲み比べ。
話を大きくすればいいというものでは…な状態に
酒の仕入れ問題も発生するわ、参加者問題もでるわ。
引っ越してきた夫婦の姑がすごい2話目。
今までこれで生活してきたのだから
ここから変わるわけもなく。
想像しえる姑、を超えた人物でしたw
さらわれてきた、という3話目の少女。
あれ? と思う語り内容でしたが、やはり…な展開。
しかしそこに思いもしない兄妹、という所が
ものすごく善良に育っているな、と。
よい状態に終了しましたが、1年で -
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ネタバレ上方で修業していた「千川」の次男、彦之助が戻ってきました。女ながら厨房に入って料理しているきよを敵視して嫌がらせをしてきます。きよは悩んで体調を崩しますが —— 。
嫌な奴だと思っていた彦之助も修業先で兄弟子たちからの嫌がらせを受けていました。彦之助の修業先はきよの姉が嫁いだ店でした。姉から事情をきいたきよは彦之助のために居場所を譲った方が良いのではないかと悩みます。同時に料理の楽しさややりがいを感じてきたところなので、誰にも譲りたくないとも思います。
今まで自信無さげなきよがやる気を出したのも嬉しいし、周りの人達の優しさにもほんわりしました。 -
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