丹地陽子のレビュー一覧

  • 乙女椿と横濱オペラ

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    ネタバレ

    非常に好みの話だった。
    真っ直ぐでお人好しな(そしてまことの恋を夢見る)女学生と、一回り上の京都弁を喋るぐうたら絵描き青年のコンビ。
    この二人の組み合わせがとにかく尊い。
    京都弁がこれまた非常に耳に心地よい。
    文字で読んでおいて「耳に心地よい」というのも何なんだが、まさしくそんな感じだった。

    また毎回話の最後に彼がほんの少し本音を覗かせるところもよかった。
    相手には全然伝わっていないけれど。
    まことの恋や愛を見つける前に、彼女は彼を「まことの家族」に引き入れちゃっているからなあ。
    そこからまことの恋や愛に転化するところも見てみたいが。
    蕾が花開くような、そんな瞬間を。

    主役二人はそんな微笑

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    2020年12月05日
  • ナイチンゲール (新装版)

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    ナイチンゲールの伝記

    ナイチンゲールは裕福な家庭に生まれたものの、自分は幸福ではないと思っていました。
    では、本当の幸福とは何なのか?
    それは人それぞれ感覚が違いますから、これといった答えというのはないんです。
    それがただ、ナイチンゲールの場合は人を助ける事が幸せだと感じたんですね。
    皆さんの場合はそれが違って、もしかしたらお金持ちなのが幸福だと感じる人もいるかもしれない。
    もしかしたら生きていることを幸福だと感じる人もいるかもしれない。
    でも、良いんです。
    別にナイチンゲールみたいにしないといけないわけでわないんです。
    感覚は人それぞれだから。
    いたずらをするのが幸福だと思っても良いんです

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    2020年11月02日
  • 極彩色の食卓

    老女と青年と美味しいに決まっているお料理。そして、ノスタルジーな感じ。心の闇が垣間見える。でも、なんかずっと読んでいたい。

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    2019年10月19日
  • 極彩色の食卓

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    この小説は沢山の色で溢れていました。
    世界的に有名な女流画家である「律子」と絵を描かなくなった青年「燕」の物語。

    生活能力のない律子と一緒に暮らす中で、燕は数々の料理を振る舞いますが、そのどれもが豊かな色によって表現されています。律子は食べたいものを色で指定していくので、燕はそれに合った料理を作る。この時点でもう師匠と弟子のようでした。

    わたしは、自分が本当にやりたいことを、「自分には才能がない」「もっと上手い人が沢山いる」と思って辞めてしまうことが今まで沢山ありました。まさに燕もそんな風に夢を諦めた男の子。

    本を読み終えた後に、
    自分の好きなことをやってもいいんだ。
    と思わせてくれる小

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    2019年07月26日
  • 大草原の小さな家シリーズ 大きな森の小さな家 (新装版)

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    たかだか200年弱前なのに、こんなにも現代とかけ離れた暮らしだったのかと驚く。
    小さい頃は主人公の目線でワクワクしながら読んでいたけど、自分も母になり、ローラの母親の目線で読むと、さぞかし苦労しただろうと頭の下がる思い。

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    2017年12月27日
  • ピースメーカー

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    赤星中学校は運動部と文化部の総合顧問の先生のいがみ合いからトラブルが起きていた。そのトラブルに対して架け橋となり平和をもたらす「ピースメーカー」となるのが放送部のふたりだった。

    これは実に楽しい物語です。中学校の放送部の楽しさ、放送部の利点アレコレを使っての情報収集、そしてトラブル解決のカタルシス。それらが魅力たっぷりに書かれています。
    短めの話がポンポンと詰められています。トラブルがあり情報収集があり解決策が思い付いたところで、ポンと結果は後日談として語られます。そのためテンポよく読めるのですが、登場人物たちとともに解決を経験するという部分では物足りなさもあります。しかし一番山となる事件に

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    2017年12月23日
  • 転校生とまぼろしの蝶

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    この物語は、1人の女の子のとなりのクラスに、蝶好きの男の子が転校してきた。それから、女の子のおじさんが、2人に昆虫セットをあげて、女の子と男の子が仲良くなっていくお話です。

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    2013年02月21日
  • ヘンダワネのタネの物語

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    国際理解のもう一歩先に踏み込んだ感じかなぁ。
    いつも絵を描いていて「ヘン」といわれる直と、ヘンなガイジン扱いされたくなくて、ペルシア語を話さないイラン人のアリ。
    日本でまわりに溶け込んでやっていくのに、イランが好きなことを隠していたり…。
    いろんな葛藤があって胸が痛いです。
    人を理解しようとする気持ち。本当は、皆持ってる筈なのに、現実ではそうでなく、生きにくさを感じるって、悲しいですね。
    直とアリの素直な言葉と真っ直ぐな気持ちがまぶしかったです。
    「ヘンダワネのタネの物語」。
    タイトルが秀逸!と思いましたが、本の中からいろんな色や鮮やかでキラキラした世界が飛び出してくるようで、ステキでした。

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    2012年11月22日
  • 跳べ、暁!

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    藤岡さんの教育系、頑張る子供たちの話ですが、中学生日記ではなくて、大人の格差社会と競争社会とか、親子、友人といった人間関係が縮図のように描かれ、バスケ部の話も面白く、もう一気に読んでしまいました。

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    2025年11月12日
  • 極彩色の食卓

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    読書習慣を身に付けたくて、わたしが少しずつ、毎日大切に読んでいた小説です。
    短編になっているから、どんなに疲れていても読みやすくて、癒されました。
    料理が題材の本が好きな私は、グッと惹き込まれました。料理と美術の融合面白いなと思いました。好きな作品です!

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    2025年10月20日
  • 相続ゲーム エイブリーと億万長者の謎の遺言

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    インスタの広告で何度も出てくるから、だんだん気になって読んでみた。
    翻訳物特有の文章の不自然さや、名前の覚えにくさはなくて、読みやすかった。

    ただ世界500万部突破!という煽り文句で期待感を高めて読むと、ちょっとガッカリする。
    4人の御曹司×女子高生の謎解きロマンスミステリーっていうから、花男に謎解きがプラスされた感じかの思ったんだけど、謎解きは読者も考えられる感じではなく勝手に何かを見つけて進んでいくし、ロマンスも特にキュンポイント無くキスして勝手に盛り上がってるし、よく分からなかった。

    でも最後の二巻に続く謎の提示だけは上手いんだよね~。
    二巻を読むかは、発売されてから考えよう。

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    2025年10月15日
  • 極彩色の食卓

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    絵が描けなくなった美大生・燕は、日暮れの児童公園で、世界的に有名な女流画家・律子と出会う。

    律子が燕の素描を描きたがったことから、律子のアトリエ兼自宅に居候し、描き始めると寝食を忘れる律子のために、料理を作るようになった燕。
    互いの過去を明かすことなく、ただ季節の手料理をはさんで食事をするふたりに、少しずつ変化が…


    みおさん、初読。
    またまた、丹地陽子さんのイラストにつられて手にしたが、まずまず楽しめた。

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    2025年09月21日
  • 極彩色の食卓 ホーム・スイート・ホーム

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    シリーズ3作目。
    女流画家律子と美大生燕。
    絵画と料理を軸に
    心と体が満たされていく

    色のない文面から頭の中に
    様々な色が広がって
    まるで冷えた心が温まるような心地良さ

    美味しい食事と
    綺麗な色は
    人を癒す力がある

    そう思えたシリーズでした

    燕が社会人になってからも
    続きが読みたかった

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    2025年09月01日
  • 悍馬は西天に過ぐ 金椛国駿風

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    幼なじみの二人は金椛国の裕福な家の息子たち
    劫宝国への使節団に紛れ込んでしまう
    さて どうなることやら

    周りの大人に教えられ、経験を深めることで成長するんだね ふたりとも

    なるべく無茶はしないで、でもがんばれ!!

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    2025年08月08日
  • つくしちゃんとながれぼし

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    『つくしちゃんとおねえちゃん』続編。こどもあるあるな言語化するのが難しい感情を上手に掬い取って寄り添ってくれる素敵な作品。

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    2025年07月30日
  • きよのお江戸料理日記2

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    出勤途中、流れてきた女性を発見した。

    店の近くだったので全員で…という、慌て草。
    短編で、犯人分かって終了、でしたが
    女の人が怖いのか、思い込みが怖いのか。

    そして店の次男登場。
    この頃はこんなもの、と言われればそうですが
    うわぁ…な状態。
    自分がされて嫌な事は、な発想はないのだな、と。
    修行に出ていたのにどうなったのか等
    じんわり分かってきましたが
    その状態は確かに、こうするかも。
    しかし、還る場所がある人だけが、できる選択。

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    2025年07月06日
  • 悍馬は西天に過ぐ 金椛国駿風

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    いよいよ旅が始まった。阿燁と天賜の行動にハラハラした。これから二人がどんな大人になるのか気になるし、二人の関係が変わらないことを願わずにはいられない。

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    2025年06月26日
  • きよのお江戸料理日記

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    諸事情で末の弟と一緒に江戸に出て来た主人公。
    下働きをしている料理屋にて、弟の嘘によって
    料理を出す羽目に。

    この弟懲りてない…な状態から始まっています。
    甘やかしすぎた、というより、考えない人に??
    1冊終わる頃には、成長していますが
    侍相手にすごい嘘を吐くものです。
    案外、江戸は狭いというのに。

    少しずつ出されていく、主人公の料理。
    女だから、というのは当然あると思いますが
    配膳係の女性の言う通り、女性の方が
    料理に携わっている時間は長い。
    プライドの問題、と言われればあれですが。
    これから先、こちらもそうですが
    あちらもどうなるのか…気になる所です。

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    2025年06月14日
  • 極彩色の食卓

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    出てくるご飯がどれも美味しそうで、絵の描写の部分には何故か色を感じられる作品でした。
    続編もいつか読みたい。

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    2025年06月10日
  • きよのお江戸料理日記6

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    千川のみんなで、たまには潮干狩りへ行く事となりとても楽しんだ後に、料理腕比べを開催。意外にもおまけ?で作った蒲鉾が一位になる。なんだかんだでおきよが一位となった。
    源太郎が伊勢参りから帰ってくると、途中で知り合った料理人から、出店をお願いしたいと言われ承諾した。その出店におきよとおれんが行く事となり、他のみんなでサポート体制をしきながら、今まで以上の売上を達成。コレを気におきよが自分の店を持つことに更に近づく。次回作では暖簾分け?とかなるのかなぁ?楽しみです。

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    2025年05月13日