丹地陽子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読メにて知り着手。児童書だし面白くてあっという間に読めたー^^変と言われることを恐れて本当の自分を隠すイラン人のアリと、変と言われても自分を貫き通すナオ。クラスメイトだけど特に接点のない2人が、ナオの伯母さんの家に泊まることによって急速に接近する。子供の言葉は率直で容赦がないからこそ傷付く。悪気ない言葉で大人でも傷付くのだから、柔らかい心の子供の傷、防衛本能どのくらいなのか。私は結構ナオに近くて、変わってるとよく言われ、今でも変と言われるけど、それこそ褒め言葉と思ってるし我慢してまで群れたいと思わない。それでもやっぱり異国の地で育つアリが「絵はやめられるけどイラン人であることはやめられない」と
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Posted by ブクログ
絵ばかり描いていてヘンな子だと思われている小学生、直と、イラン人の同級生、アリのお話。
不思議成分をふくみつつファンタジーではない現実のお話。
ヘンダワネとはイランのスイカのこと。
直と直の弟の暖とアリは直のおばさんのリコちゃんの家で一晩あずかってもらうことになる。
ヘンだと思われてもひとりで絵を描きたい直と、ヘンだと思われたくないアリ。
でも日本人の変わり者と、出自が違う異物の「ヘン」は同じ「ヘン」ではない。
日本語が下手な親や祖国に対する複雑な感情、アリが語る魅力的なイラン、アリがおじさんにきいた物語。
知っている世界と知らない世界と物語の世界が違和感なく溶け込んで、新藤悦子の物語世界に -
Posted by ブクログ
料理長の弟が、店を持つことに。
先に…という状態で、心中穏やかではないです。
それは当然だろう、というのもありますが
読者としては、なるほどな展開に。
ある意味もてもて?w
一国一城、というのに、本人は我を通そうとしているし
どうして思う通りに進む、と思っているのか
非常に謎です。
合わせてもらえるのが当然、と思っているのか
どうにかすれば引っ張れる、と思っていたのか。
店を持つ前のやらかし、もそうですが
確かに紙は高いですし、書いておけるものはないですが
ちょっとこれは…な弟君。
物理的にも離れましたし、次に入った人からも
言われてしまう予定ですし、どうにか…なる?
今回は、あっちと -
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Posted by ブクログ
これからもっと読みたい少女小説ガイドを読んだ後に、こちらの本を見つけたので読んでみました。
私の少女小説歴史は80年代の氷室冴子、新井素子から始まり、藤本ひとみ、唯川恵、花井愛子‥と読んでましたので、当時の小説の解説は興味深く読めました。最近でも、村山早紀さんを読んだりします。
冒頭、人気作家さんに独占インタビューを読んで、もっと読みたい少女小説ガイドでも読んだのと同じように、作家業の大変さを知りました。
興味深く読んだコラム
独断と偏見の花井愛子読み
甘やかな夢はどこから生まれる
藤本ひとみの世界
「コバルト文庫」レーベルが2019年をもって休刊に
なっていたんですね。
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Posted by ブクログ
前作は料理と色彩の組み合わせで、何とも美味しそうな食卓風景を描きだしていたけれど、本作はさらに音楽の要素が加わって、より豊かな食卓になっている!
音楽を専攻しているけれど人前でピアノが弾けない高校生・桜が、美術の道に進む燕と出会って、少しずつ自分の気持ちや過去の記憶と向き合っていく物語。
家族に甘えたいけれど、甘えられない。
ピアノを楽しく弾きたいのに、弾けない。
色んなジレンマを抱えている桜の苦しさに、胸が押しつぶされそうになる。
でも、燕の料理と、律子の絵が、彼女の気持ちを解放させる。
お腹も耳も目も満足させてくれるこの本、疲れている時におすすめです!