出口治明のレビュー一覧
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今、私達に求められているのは、「すべての物事を原点から考え直す」ことです。
トレードオフ 何かを選べば、結果として何かをあきらめなければならない。何かを選べば、何かを失う。仕事であっても人生であってもこれが真理です。何かを決めるときには、このことを強く肝に銘じておかなければなりません。
何かをとれば何かを失う。決していいとこ取りはできない。
直感はその人のインプットの集積で決まります。
リーダーというのは、「わからないことを決められる人」のことです。
森の姿をしっかり捉えられなければ、木を育てることはできない。
森の姿をみるためには、歴史からみること タテ思考
他の地域や国からみること ヨコ思考
何か基準になる数字は、必ず覚えて、常にそれと比較するというようにしたほうがいい。
キッシンジャー 人間はワインと同じだ。人間は気候風土の産物だ。要するに世界中すべての人間は自分の生まれた土地を愛し、自分のご先祖様が立派な人であって欲しいとねがっている。人間はそのように愚かしいいきものだ。しかし、これが現実である以上、私たちは必死に地理と歴史を勉強し、時間の許す限り、自分の足で世界を歩いてみないと、世界中のひとと胸襟を開いて話しあうことはできない
読書というのは食事と似ています。何を食べたか忘れてしまっても、栄養分は確実に身体に吸収されてその人の骨や筋肉やエネルギー源になっている。
ナポレオン 風が吹いてきたときにそれを逃さず瞬時に凧を上げることができる体力と知力と勇気、それと強運をもっていること
リーダーに必要な条件 やりたいことをもっている 仲間を集められる チームをまとめて引っ張っていく
定年なしは、究極な実力主義
優秀な人材を確保するために働ける限りは働いてもらう
最後に勝つための戦略をたてる
何かを変えたい時に注力すべきは、意識ではなく、行動で、言い換えれば適切な行動を起こさせるようなしくみが必要
常識にとらわれず、数字と事実とロジックを武器に自分の頭で考えるクセをつけてほしい
永川玲二 アンダルシーア風土記
山室信一 キメラ 満州国の肖像
若桑みどり クアトロ ラガッツィ
猿谷要 検証アメリカ500年の物語
田島英一 上海
塩野七生 チェーザレ ボルジア
大山誠一 天孫降臨の夢
網野善彦 日本社会の歴史 上中下
広河隆一 パレスチナ
杉山正明 遊牧民からみた世界史 -
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生命保険業界の中で独立系として74年ぶりにスタートした生保のベンチャー企業の社長による著書。
内容は会社の理念・マニフェストからそれを実現するために実行して来たこと。
還暦ベンチャーを立ち上げる出口社長の熱い思いとそれを忘れることなく忠実に実現しようとしている姿と気持ちが伝わってくる。
これを読めばなぜココまで生命保険料を安く出来たのか、安いなりの理由を納得できます。(たぶんWEBだけでも説明されているはず)
5章の著者の来歴は本を厚くするために書かれていたのか、別に読みたくなかったかな~。
TVでCMをバシバシ打てるわけでもないので、
この本自体もひとつの宣伝活動のひとつとして出版されているのかなという印象。
内容はこれ以上であっても、これ以下であってもおかしいのでこんなもんかな言うところでしょうか。というところで★3
加えて会社の志と応援の意味を込めて+★1 -
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◼️ 出口治明「哲学と宗教 全史」
貸してくれたはいいけども、分厚いしむつかしそうだなと長年積んでいた。読んでみたら、サクサクいけた、の好例だった。ニーチェは興味湧く。
そもそも分量が多い本は苦手なところへ、どんだけ難しいことが書いてあるんだろ、というのが鈍器本への印象だった。はるかギリシャ、中華の古代から現代の哲学まで。
実はタッチが重すぎず、されどもそこまで軽すぎずの紹介本であり、なかなか知的好奇心をくすぐる内容。時代にも触れている。時間がかからなかったわけではないけれど、それなりに興味を持って読み進めることができました。はい。
B.C.1000年ごろ、世界最古の宗教と言われるゾロアスター教が生まれる。しばらくして"知の爆発"の時代が来てギリシャでは B.C.400年代にソクラテス、その弟子プラトン、そして「万学の祖」アリストテレスが出現した。中華世界ではB.C.500〜B.C.400年代に孔子、墨子らが戦国時代に思想を唱え、諸子百家へとつながる。バラモン教が広まっていたインドではブッダが生まれ仏教の教化を始めた。年月は下って、世界はヘレニズムの時代を迎える。
そこから哲学では快楽主義のエピクロス、ストア派が生まれる。宗教ではバビロン捕囚からのユダヤ教、キリスト教、さらにイスラム教と続いていく。断片的にしか覚えていない仏教の歴史もひもとかれている。
ルネサンス、仏教、儒教の変貌、宗教改革を経て近現代へ。カントと、弁証法のヘーゲルの哲学は国家、社会論に結びつく。巨人ヘーゲルを批判し越えようとした、ショーペンハウアーにキルケゴールにカール・マルクス、そしてニーチェ。
惹かれたのはニーチェかなと。「神は死んだ」とかニヒリズムという言葉は知識としてはあったがその意味合いと思想までは寡聞にして知らなかった。
神は死んだ、絶対的なものはない。頼るものもとらわれるものもない。虚無。歴史は永劫回帰。人類は進歩しない。腑に落ちるんだよね。
不勉強な本読みは「ツァラトゥストラかく語りき」からおそるおそる始めてみようか。サルトルの小説「嘔吐」、言語論的転回のウィトゲンシュタインにも興味あるな。 -
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出口さんがおっしゃられていることは、どのご著書でも変わらずに、以下の通り。
逆境に直面したら、数字とファクトで目の前の現実を把握する。
過去は過去。失ったものを嘆いても、もっとこうすればよかったと後悔しても、しょうがない。現実を受け入れて、ロジカルに導き出される「自分に必要なこと」「自分ができること」を実行すること。行きつく答えはただ1つ。
人間の能力はみんなどっこいどっこいで、チョボチョボ。
今はつらくてクヨクヨしてしまっていても、どんな人でも必ずそこにたどり着いて、逆境を乗り越える事ができる。終わらない逆境はありません。そこを信じて、ベストを尽くすこと目指す。
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ネタバレマネジメント層何名かのおすすめの本ということで、手に取った。
記載されている内容としては、聞く耳をもつことの重要性、人の振り見て我が振り直せといった考え、歴史から学べ、人を信じ良い組織にするといったよく知られているようなリーダーとして重要なことが記載されていると感じた。必読というほどではないかなと感じたのが正直なところだが、中国古典というコンテクストも把握をした上で知っておく必要もあるのかなという印象。
一点、「人格は濁っていてはいけない。しかし、輝くほど澄んでいてもいけない」というのは腹落ちしなかった。清潔すぎるひとは他人を息苦しくするとのことで、人間の二面性を理解して清濁合わせ呑むことが必要らしい。がどうなのだろう、現実的にそういう場面も生じうるのだろうが、清廉潔白を目指すべきではないのだろうか。歳をとると考えが変わったりするのだろうか。 -
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俯瞰するというのはこういうことをいうのだろう。
頭の中の知識を確認・整理するのに効果的だ。
部分部分の細かいことや大体のことは読んできたが、このようにかいつまんで通して読むのは初めてだ。
歴史の流れが現実的に感じられ快感すら感じる。
多読家で博覧強記の筆者が溢れる知識をまとめようとした思いが伝わってくる。
昔日本史の教科書で習ったこととは違うところもあるが、これはその間の専門家による研究の成果なのだろう。世界との関わりや背景、ことの本質も丁寧に説明している。相当推敲を重ね削れるだけ削って丹精込めて作り上げた作品であることがわかる。
趣味が昂じて楽しく書いている感じも滲んでいる。
実証や研究と称して固い思考で難しく書くだけが能ではない。ポイント毎の関西弁の使い方も絶妙だ。
新しい歴史の読み方を知った意味は大きい。
『一気読み世界史』も早速読もうと思う。
教科書もこういうふうに「流れるように」読めるものにしたらどうだろうか。 -
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ネタバレ楠木 僕自身が人間観として大切だと思っていることは、人間は多面的で、一貫性がないものであるということです。選書でも触れたサマセット・モームの本から学んだことですが、あれだけ人間について洞察を重ねた作家が行き着いた結論が「首尾一貫した人はいない」。そして、その理由は「誰もが結局のところ自分だけは特別だと思っている」からだと言うのです。
出口 本当は愚かなのに、自尊心だけは強いですからね。
楠木 ええ、自己愛です。これは誰しもがそうですね。僕は、それを無視して人に一貫性を求めるのは無理があると思います。「声高に正論を言う人」が僕は大嫌いですね。そういう人ほど、すぐに自分を棚に上げる。
出口 大脳生理学者の研究では、人間の脳の構造からしてリテラシーの高い人ほどコロコロ自分の意見を変える傾向があるとの実験結果が出ています。つまり、相対的に賢い人でもコロコロ意見を変えてしまうものなのですね。脳は、自分を保護するために見たいものを見えるようにできていますし、都合が良いように考えてしまうのです。
出口 また、先ほども述べたように、僕は「人間は不器用な動物だ」と思っているので、何事もプロに教えてもらわないと上達しないと思います。
スポーツでも、先生が教えてくれたことを真似して上達していきますよね。それと同様に、自分の頭で考えて、自分の言葉で自分の意見を言うことも、これまでの歴史の中で優れた脳を思っていた人がどういうロジックを組み立てたかを学べば身につくと思うのです。
例えば、アダム・スミスはどういう数字・ファクトを積み重ねて『国富論』や『道徳感情論』などを書いたのかなどと考えながら読むことで、彼の思考のプロセスを追体験できます。それを丁寧に読み込んで真似していくことで、能の筋肉は鍛えられていくのだと思います。僕は人・本・旅の中でもとくに本に過大な期待をかけているのかもしれませんが、他の二つに比べていいものを選びやすい点と、効率がいい点、それから考える力を養える点で、本以上のものはそう簡単には見つからないと思うのです。
楠木 僕は、人間が取りうるあらゆる活動の中で、読書が最もコストパフォーマンスが優れていると思っています。しかも、他の活動に比べて桁違いに優れている。
人間の不合理さが分からなければビジネスはできない
そもそも経済学とはどのような学問か。経済学は合理的な意志決定をするための「選択の学問」だ。文字通り、ビジネスにおいて選択を間違えると致命的になる。だからこそ、「選択」について解明が必要だ。経済学は、人々が、いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのような方法で「選択」をするのかを解明する学問なのだ。選択の5W1Hを知るには、伝統的刑事額と行動経済学の二つがヒントになる。それぞれを説明していきたい。
伝統的経済学とは、情報を集めて、合理的な推論に基づいて、課題解決への最適ルートを求めるための学問であり、未来の選択をどうすべきか最適解を模索する。これが可能とされるのは、合理的な人、言い換えれば導き出した最短ルートを通ることができる人を前提条件にしているからだ。原理原則上の最適解を叩き出し、ベンチマークを知る点では伝統的経済学は必要な学問と言える。組織の経営理念やバリューなどのグランドビジョンを求め、システムを構築するのに有効だ。そもそもの目標、ベンチマークがなければ実務にブレイクダウンすることができない。
しかし世の中の多くの人は、合理的な行動を取るばかりではない。頭で理解できていても、行動は感情に左右されてしまうものだ。
そうした人々の行動を描写するのが、行動経済学だ。つまり、人がなぜ想定とは異なる道を選び、行動したのかを探る学問だ。そして得られて成果から、人が選択するときに囚われがちな思考におけるトラップの理屈、理論を解明する。
この二つをPDCAサイクルに当てはめると、伝統的経済学で決めた理想的な計画を考え、行動経済学的に実現可能な形に定式化し、実際に実施した結果を、行動経済学の観点からチェックし、計画の修正を図ることができると言える。
リーダーは両者を学ぶ必要がある。学ぶ順序はどちらでもいいが、リーダーのレベルによって求める思考スタイルは変わるだろう。企業のビジョンやバリューを打ち出し、時代に合った人事システム、経営戦略を企てるには伝統的経済学が適している。一方で、長時間労働の解消や日々の改善のノウハウなど、社内の小さな制度改革には行動経済学が役に立つ。後者はアジェンダが明確なものほど、より具体的に解決できるメリットを持つ。繰り返しになるが、両方の経済学をどちらも学ぶことを推奨したい。「両方」を強調する理由の一つは、伝統的経済学で捉える原理原則と、行動経済学で捉える現実のどちらが欠けても、学び手の社会に対する現状認識が偏ってしまうと考えるからだ。
経済学から「未来のことを選択するのか、過去に選択したことなのか」を学ぶと、ビジネスで成功の道を切り開く手がかりとなる。拙著『経済学のセンスを磨く』(日経プレミアムシリーズ)ではレタス農家の経営を例に挙げつつ、経済学のセンスを持つと、個人や企業の判断が、果たして合理的判断かどうかチェックできるようになると説いた。過去に選択したが現在の選択によって戻ってこない賃金や労力はサンクコストと呼ばれる。未来の選択を行う上でサンクコストを考慮しても意味がない。しかし、私たちは過去にこういう選択をしたのだから、それを続けるべきだ、と考えがちだ。サンクコストのバイアスから逃れることができれば、ビジネスに携わる上で有利に働く。なぜなら合理的判断は損得勘定に関わり、判断を下せるか否かによって、事業の利益を大きく左右するからだ。
『いつも「時間がない」あなたに』センデイル・ライナタン、エルダー・シャフィール
私たちは追い詰められると、素晴らしい成果を発揮できる。しかし同時に、それ以外のことは目に入らなくなってしまう。貧困者が、貧困から抜け出ることができないのは、毎日のお金のやりくりに注意を集中させるため、長期的に有利なお金の使い方に気を向けられないからだ。これは貧困者だけでなく、高所得者にも言えることだ。例えば、仕事に集中しすぎると子育てや家庭生活を犠牲にしてしまうことがある。その集中した状態を、まるでトンネルの中にいるみたいに視野が狭くなり、先の出口しか見えなくなる状態に喩えて「トンネリング効果」と呼ぶ。
本書は、人が欠乏状態に陥ると優れた能力が発揮できると同時に、代償として失うものがあることを説得的に示しており、頼もしいことにそれへの対応策も提示してくれる。
「トンネリング効果」を知ると、長時間労働を減らすべき理由も分かる。長時間労働で、一次の集中によって瞬発的な生産性を高めても、重要なことを無視してしまったり、自分の健康を悪化させてしまったりして、長期的な生産性を下げてしまうのだ。労働の集中を敢えて断ち切らせるため、インターバル時間の意識的な導入などが本編には挙げられている。もちろん、これは従業員だけの話ではない。リーダーこそトンネルに入ってしまうとそのコストが多大になることを留意しておきたい。