あらすじ
文明の誕生から現代まで、人類5000年の歴史をまとめる著者のライフワークの第2巻。漢とローマという東西の二大帝国が衰退、世界は分断化の時代へ。また、キリスト教、大乗仏教が生まれ広まった(紀元後元年-500年)。イスラーム教が興り、唐、イスラーム帝国、東ローマ帝国を含めた海と陸のシルクロードの時代が幕を開けた(501-1000年)。8世紀に入ると、「日本」という国が誕生した。
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今回もユーラシア大陸を東西行き来しながらの歴史タテヨコ。自分的には、今まで頭に入ってなかった五胡十六国時代、イスラム帝国の進展、東ローマ帝国の形の変遷がイメージできて良かったです。地理と歴史、ぜーんぶ繋がってることを再認識しました。ただ、どうしてもインドだけは何故か頭に入りません。ここは別途勉強が必要と認識しました。
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文字の使用開始から現代までの人類5000年の歴史をまとめた本。IIでは紀元元年~1000年までの歴史が書かれています。
西暦に入り、歴史の流れもよりダイナミックになってきます。
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紀元元年〜1000年の間における人類史の通史。
イエス誕生から、ローマ帝国の絶頂期と衰退、中国やペルシャなどの勃興、ヒンドゥー教や大乗仏教やイスラム教の興り、日本の誕生など、地球規模で文明の繁栄と衰退をまんべんなくバランスよくおさえてある。
1000年というスパンの中で1冊を割いているので、例えば宇宙誕生からの通史や文明史5000年間の通史と比べると、細かい事柄がより含まれているので密度が高い。
その意味ではある程度歴史の知識を得ることで益々面白く読める本と言えるだろう。
この1000年間の歴史の中で特筆すべきは、
ペルシャで大量に「翻訳」されて保存された古代ギリシャ・ローマの古典の数々。
キリスト教が国教となったローマ帝国では、キリスト教に関係ない書物を、始皇帝が行った焚書坑儒のようにことごとく破棄し、それまで積み上げられてきた人類の知の遺産は相当なダメージを受けた。
だが、それらは実はペルシャで翻訳され保存されたのだった。
そしてやがてルネサンスの時代にヨーロッパでこれらの古典が息を吹き返し、復活するのだった。
つまりここで翻訳され保存されていなければ、
プラトンもアリストテレスもキケロもセネカもカエサルもマルクス・アウレリウスなど、それらの人物の古典を現代で読むことができなかったということだ。
翻訳大国日本のこの翻訳の価値が
構成の世に効いてくる日が来るかもしれない。
これほど、大量に多くの国の翻訳本を読める国もおそらくそうないだろう。
非常に恵まれた国にいるのだと実感する。
これを活かさないでおれるか。
万巻の書を、世界の歴史を作ってきた本を、天才たちの頭脳に、ぶち当たりにいってやる。
そう改めて思った次第だ。
Posted by ブクログ
紀元元年から1000年までの世界史をまとめた本。
Ⅰに続いて購読してみた。
内容自体は引き続き網羅的で、情報量が多いため結構読むのに時間がかかった。
詳細な地域史やざっくりとした通史は世の中にたくさんある中で詳細な通史は貴重。
マニアックすぎてついていけない部分もあるが、
文化、風俗、言語、国民性や同時代比較、現代との比較など教養溢れる切り口で読んでいて知的好奇心を擽られる内容だった。世界史が好きな人にはいい本かも。
世界史Bの教科書を読み物として読むのが好きだった人が次に手を出す本かな、という感じ。
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1巻に続き、紀元元年くらいから、西暦1000年くらいまでの1000年分。これも詰め込みすぎだなあ。ローマ帝国が帝政に移行し、キリストが磔になったと思ったら、本の後半では中世が始まる。仏教が誕生したかと思ったら、唐が滅亡する。概略を理解するにしても、簡潔にしすぎな気がする。
Posted by ブクログ
出口治明先生の歴史に関するとても深い造詣を感じる。失礼ながら学者でもない著者がどうしてこのような歴史本を著すことができるのだろう。
先生の著書、いつものことながら巻末の参考文献が圧巻である。
Posted by ブクログ
以前読んだ人類5000年史Iの続編ということで気になって購入。世界史の面白さを再認識させてくれる本でした。
高校時代に世界史が好きだった人には特におすすめできる本かなと思います。特に宗教が世界史を大きく動かしだしており、そのあたりの理解を助けてくれます。
歴史を順序通り並べているだけで、筆者独自の目線はあまり書いていないように感じたのが少し残念なところです。一方で知らなかったことを知れてよかったと感じた部分も多くありました。一例を出すと、唐代の則天武后が残した影響・功績は少なからず日本の政治にも波及していたことなどです。
本書の次に筆者が書かれている「哲学と宗教全史」に興味が湧いてくる内容でした。
Posted by ブクログ
<目次>
第6章 第四千年紀前半の世界(紀元元年~500年)
第7章 第四千年紀後半の世界(501年~1000年)
<内容>
ライフネット生命会長から立命館アジア太平洋大学の学長になってしまった出口さんの本。語り口がやさしく、世界を広く俯瞰している分、わかりやすいのだが、駆け足になってしまっている。世界史の場合、人名や用語をどのように扱うか(現地読みなのか人口に膾炙したものなのか)など難しい点が多い。どうしても読みながら地図や系図が必要となる。より理解を深くするためには、このテキストと共に、学校で使う「図表」のようなものが必要かな?