出口治明のレビュー一覧
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モンゴル愛に溢れている一冊。流れるように歴史を学びつつ、第三章で空前絶後のモンゴル帝国について触れる。読み終わる頃には、モンゴルについてもっと知りたいと思ってしまった。
以下、お気に入りの箇所を抜粋。
「(人間の)楽しみは、馬の背の上、本のなか、そして女の腕のなか」アラビア人の好奇心を語る、当時のことわざ
「十進法の軍制。モンゴルの人々は、一の人間が面倒を見ることのできる部下はせいぜい10人ぐらいが限界であると認識していました。したがって、一人が10人の面倒を徹底的に見る。10人の部下を持った隊長10人をもうひとつ上のランクの人間が見る。」モンゴル帝国の合理的発想
「遠方の支配地に長男を配置する」モンゴル帝国の合理的発想 -
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ネタバレ半藤一利氏は昭和5年(1930年)生まれ、方や出口治明氏は昭和23年(1948年)生まれ、と18歳もの年齢差がある。半藤氏は、自称「歴史探偵」で、「幕末史」という分厚い本も上梓されており、この対談では出口氏が、半藤氏の胸を借りる形で、対談が進んでいくんだろうなと予想していたが、実際にはまったくそうではなく、まさに「がっぷり四つ」の対談だったように思う。
半藤氏はもちろんだが、出口氏の博識はすごい! 現代における歴史の頂点対談の一つだろう。そして、そういうお二人の扱うテーマが、「明治維新とは何だったのか」だから、これは面白くないということはありえないだろう。
むしろ半藤氏のほうが、「自分の弱点である経済的な観点が、びっくりするほど完備している方」と、出口氏に尊敬の念をもって対談しているくらいだ。
この言葉どおり、対談のところどころで、当時の各国のGDPの統計データなど経済データを出しながら歴史を語る出口氏の凄さを体験することができる。出口氏は、ふだんから「タテヨコ(歴史と世界)」の視点を重視されている。
対談冒頭、この「本書のタイトル」となっている「明治維新」という言葉に、半藤氏がモノ申す。改元前後に、「明治維新」なんて言葉はなかったんだと。せいぜい「御一新」という言葉があったくらいで、「明治維新」なんて言葉は後付けだと。その理由も後の対談の中で説明されていくが、さすが探偵の歴史へのコダワリに、思わず「来ましたねー」とにやついてしまった。
一方、出口氏はやはり腰低く、謙虚に対談に入っていかれましたが、それはほんの始めだけで、「どんな球でも必ず打ち返しますよ」的な余裕さえ感じられる対談を展開していかれます。
第3章の「幕末の志士たちは何を見ていたのか」では、当時の主要な人物についてのお互いの人物談義が交わされている。「幕末の志士たちは何を見ていたか」というより、「対談のご両人は、志士たちをどう見ていたか」というのが実質的なタイトルでしょう。
そして、けっこうな点で、両者の意見は一致していたかと思う。幕末というと、維新の三傑、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允についての評価が高く、坂本龍馬や吉田松陰など小説の影響もあり、英雄的に語られることが多いが、二人の意見の一致で見ると、阿部正弘を維新のグランドデザインを描いた一番の功労者とし、そのデザインを踏襲し近代化を実質的に推し進めた、大久保利通を第二の功労者とし、半藤氏が思い入れが最も強い勝海舟の功績についても、出口氏も認めるところで、これがベスト3だったのではないか。
一方、二人そろって西郷評は思わしくなく、吉田松陰に至っては酷評でしかない。もちろん、それぞれの人物の偉大な点は認めたうえでであるが。
岩倉具視は、この時代最大の陰謀家(ワル)で認識が一致し、維新三傑亡きあと権力を握った山縣有朋についても厳しい評価だが、これらは一般の視点と一致するところかもしれない。
本書が「世界史から考える」と副題されているように、「鎖国で後れをとった世界の中の日本」という視点でとらえたときに、その後の日本再構築において、誰の功績がもっとも大きかったのかという視点からこの結論に達しているのではないかと思う。
巻末に、両著者オススメの関係書籍が紹介されている。
半藤氏15冊、出口氏20冊。これらもそうだが、両著者の他の本にも興味が湧いてくる。 -
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以前読んだ人類5000年史Iの続編ということで気になって購入。世界史の面白さを再認識させてくれる本でした。
高校時代に世界史が好きだった人には特におすすめできる本かなと思います。特に宗教が世界史を大きく動かしだしており、そのあたりの理解を助けてくれます。
歴史を順序通り並べているだけで、筆者独自の目線はあまり書いていないように感じたのが少し残念なところです。一方で知らなかったことを知れてよかったと感じた部分も多くありました。一例を出すと、唐代の則天武后が残した影響・功績は少なからず日本の政治にも波及していたことなどです。
本書の次に筆者が書かれている「哲学と宗教全史」に興味が湧いてくる内容でした。 -
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今どきのひとは勉強が足りませんよ。もっと広い視点で物事をとらえましょうね、という話が、俺は好きなんだろうなぁ。なんかそういう話を聞く(読む)と、ついほうそうなんですか、と耳を傾けてしまう。
実は再読なんだけどね。ふと手に取って読み始めたら、つるつると最後まで読んでしまった。知識的な部分も面白いし、勉強しようよと誘ってくれるところも気持ちが盛り上がる。
まぁこういう新書ってのは、読みやすさが売りだからね。こういう本で刺激を受けたら、もう少し歯ごたえのあるものに進んでいくのが筋というものなんだろうな。こういう本ばかり読んで、勉強した気になるんじゃなくてね(苦笑)。 -
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「二十歳までが人生を決める」とすれば、その1/2超は12歳未満にあると思う。
『せいめいのれきし』だけが理系。
『はらぺこあおむし』のテーマは「欲望に期限がある」ということだろうか。
『ギルガメシュ』は最古の物語で必読。
『さかさ町』は労働が苦痛であるという西欧的人生観。
『西遊記』『アラビアンナイト』はオリエント思考の結末。『アンデルセン童話』は残酷でもあり、論理的でも倫理的でもないのが訳わからないが人生はそういうものだし美しいから世界名作なのだろう。
教訓があからさまな『モモ』より奥深い『はてしない物語』の方が好きだ。
最後に児童文学とはいえない『ナルニア国物語』というキリスト教文芸を採ったのはキリスト教の、現代資本主義=グローバリズムへの迎合に対する批判かもしれない -
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ネタバレ<目次>
第6章 第四千年紀前半の世界(紀元元年~500年)
第7章 第四千年紀後半の世界(501年~1000年)
<内容>
ライフネット生命会長から立命館アジア太平洋大学の学長になってしまった出口さんの本。語り口がやさしく、世界を広く俯瞰している分、わかりやすいのだが、駆け足になってしまっている。世界史の場合、人名や用語をどのように扱うか(現地読みなのか人口に膾炙したものなのか)など難しい点が多い。どうしても読みながら地図や系図が必要となる。より理解を深くするためには、このテキストと共に、学校で使う「図表」のようなものが必要かな?