あらすじ
複雑きわまる世界史も、たったひとつの歴史=全世界史として読めばもっとわかる、もっと面白い。歴史書一万冊を読んできた著者ならではの切り口で文字の誕生から混迷の現代までを縦横無尽に語る。古代オリエントからローマ、中国、イスラム、モンゴルの歴史がひとつに融合することで日本史の見え方も一新する。現代社会を見る目が変わる、世界史教科書の新・定番。『「全世界史」講義I』改題。
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Posted by ブクログ
文字資料が残る紀元前5000年を1000年紀ごとの5区分に分け、世界史を概説。氏の膨大な知識量に圧倒されるとともに、人類の歴史は愚行の歴史と総評しつつも氏のゆるぎない人類への歴史の信頼を感じることができる。
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わかりやすくて、トリビア的な情報も書かれている。ことがらをストーリー形式で述べてくれており、のちの時代にどのような影響があったのかが
わかる記述が嬉しい。
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学校の勉強だと、テストのために単語や西暦のみを暗記しがちだが、この本では、各事象のつながりが記載されているので、歴史は全てつながっているということを再認識させられた。
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文字の誕生から始まる人類5000年の歴史をまとめた本。上巻は文字の誕生からルネサンスの頃(14世紀)まで。
世界が進歩や退歩を繰り返しながらダイナミックに動いていく流れを、本書を読むことで体感できます。
基礎教養として世界史の知識を身につけたい方は、最初に本書(下巻も含めて)を読むことをお勧めします。
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人類5000年の歴史を千年ごとに全世界横並びに俯瞰して解説してくれている本。わかりやすくて本当面白い!高校時代に世界史マニアだったことを思い出しました。カッシートとかミタンニとか久しぶり…一条鞭法…あったなそんなん…みたいな。地域別に時代を追うのもいいけれど、この見方だと東も西も世界は繋がっていて、一つの事件の裏には全然違う地域の出来事の影響があったりとか、そういうことがよくわかって本当に面白かった。世界史もう一回勉強しなおそう。
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かつて「歴史」という「教科」は、ただ歴史的事実を直線的になぞり、いつどこで何が起きたのかを記憶するという意味で、極めて無味乾燥なつまらないものでした。そもそも「記憶」する意味や理由が、まったく理解できません。つまり、歴史を学ぶことの意義を理解しないまま、ただやみくもに教科書の記述を憶えるだけのものであったと思います。
ということは、本書を読んで、大げさに言えば「初めて」歴史を学ぶことの意義を、少なくともその楽しさを知ることができたと言えるでしょう。
歴史とは、ただ直線的に過去に起きた出来事をなぞるものではありませんでした。歴史的事実が発生するのには、すべてその理由が存在します。同時に、ある出来事を契機として、次の出来事が起こります。出来事は、別の出来事の発生に影響を及ぼし、影響をもたらす地域も大陸の遠く離れた場所だったりします。あまたの歴史的事実が相互に関連して、大きな意味での「世界史」が構成されています。その「関連」を理解することこそ、歴史(世界史)そのものを理解することでした。そして、理解するという体験は、とても楽しいものだったのです。
本書には、下巻という続きがあります。つまり今一度、同じくらいの楽しい体験ができるということでしょう。出口氏が著した『全世界史』に出会えたことは、天啓でした。早く続きを読んでみたいと思います。
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著者は言わずと知れた起業家で、世界史の研究者ではない。
おそらく趣味が高じて書いたものだろうが、それでも知識量には舌を巻かざるを得ない。これだけのものを書くのであれば、最低でもこの数倍の資料を読み込んだ上で、自分なりの視点で整理しなければならない。
著者は「文字の誕生」を世界史のスタート地点と捉えている。したがって四大文明のうち、エジプト文明にはあまり触れていない。
それでもアジアからヨーロッパまで満遍なく取り上げている。
しかも平易な言葉で書かれており、読みやすい。
Posted by ブクログ
堅苦しくなく、読みやすいです。
元のグローバル政策な後の反動で保守的、反グローバルな明の朱元璋が出てきた流れはトランプ大統領登場に酷似しており、歴史は繰り返すのだと思い知らされました。
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世界史は学生の頃に習ったきりだったけれど、ぷちぷち途切れ途切れの習い方で点と点がつながらない感じでした。こうしてキレイにまとめて書いてあって一気見すると分かりやすい。欲を言うなら年表と地図がもっと付いててくれた方がスッとアタマに入りやすかった。
昔に習った歴史と変わっていて(モンゴルの評価など)つくづく歴史は勝者の作るもの自分の見たいように語るものだと思います。今起きている事柄ですら自分の都合の良いように解釈(善意でも悪意でも)して情報発信するくらいだから昔の出来事となったら言わんや…な感じです。
100%公平な見方はおそらく誰にも出来ないと思うので色々なものを見聞きして自分なりの判断を作っていくしかないのかなと思います。
こちらの本は世界史がいい感じにサラッとまとまっててよいと思いますが、日本も世界の一部なのでもう少しでててもいいかなと思いました。
Posted by ブクログ
まさに全世界史。時代毎に横軸の出来事を紹介してくれる。知らなかったのか?忘れただけなのか?驚きのエピソードがたくさんあり、非常に楽しい通史だった。
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歴史もどんどん「発見」されてるんですね。イスラムとモンゴルの歴史。事実をきちんと抑えないといけませんね。誤ったイメージが浸透している気がします。
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世界史を分かりやすく、平易な文で解説。
表面のみを軽く述べるだけで、人物や国の内情までのような、
深い考察は無い。
なので、軽く思い出すくらいの目的で読む人向きであろう。
初心者はこれを元に、
気になった各国の歴史を深く勉強するのが吉か。
Posted by ブクログ
超AI時代の生存戦略を読む中で、より歴史について広く知りたいと考えて、この本を購入した。人類史として、"人類"誕生から1000年毎に区切られており、人類の歴史の流れを、滑らかに書いている。ただ、歴史を熱心に学んで来なかった理系の大学生が読むには知らない用語が多く、多くの時間がかかってしまった。歴史初心者には、辞書やパソコンの近くで読むのが良いかもしれない。
Posted by ブクログ
著者の出口氏は、いまは、立命館アジア太平洋大学の学長を務められていますが、それ以前には、ライフネット生命の創業社長をされていました。元々は、日本生命で社会人を始められています。
そう言う意味では、アカデミアの世界に身を置いてきた方では無いのですが、趣味で学ばれていた歴史について書かれたのがこの本。「趣味」とは言いますが、ここまでの中身を描くことが出来ると言うのは、中々できる事ではありません。
また、元々学者の方では無いので、書き方が平易で、わかりやすいたとえもあって、理解しやすく、読みやすい本になっています。
Posted by ブクログ
世界史の知識がまったく無く、まとまったものを読んでみたいなと思い、手に取りました。
結論、なかなか面白く読むのは難しいなと感じてしまいました。目まぐるしく王朝の名前や地域の名称が変わるため、世界地理の知識も欠けている私にとってはイメージがつかず、ただ文章を読むだけになってしまいました。
一方で、知っている事象が出てくると、やはり面白さを感じます。天童説の周転円説を唱えたプトレマイオスがそのまま王朝の名前になっていたり、「対円」のトゥースィーが天文台長で暦の作成に関わっていたり。
広く知識を持っている方には、とても刺さる書籍なのではないかと思います。本書中で何度も、「これが有名な〇〇のモデルです」といったような文句がありましたので、それを歴史の流れの中で捉えることができる、という醍醐味があるかと思います。(私は知らないことだらけで楽しむことはできませんでしたが、、、)
まとめますと、広く歴史に触れることができてよかったと思います。「あっ、この名前どこかで聞いたことあるな」と思うだけで集中力が高まることがしばしばありますので、そのための種まきだったと今はとらえています。
Posted by ブクログ
読書録「全世界史 上巻」3
著者 出口治明
出版 新潮社
p55より引用
“ 気候変動によって、北方の民が食べ物を求めて南下した
ことで、民族間の玉突き現象が生じ、その結果、大規模な民
族移動が起きた。海の民と呼ばれた人々は、アナトリア半島
やバルカン半島から押し出された人々だったのではないか。
今日では、そのように考えられています。現在のヨーロッパ
が直面している難民にも似た問題ですが、歴史を動かしてき
た大きな原動力は人々の移動なのです。”
目次より抜粋引用
“文字の誕生と最初の文明
世界帝国の時代
知の爆発の時代
唐宋革命とイスラム帝国の分裂
寒冷化とペストの時代”
世界を旅して歴史への造詣が深い著者による、文字が発明
されてからの人類の歴史を、時間の大きな流れに沿って記し
た一冊。同社刊行作『「全世界史」講義Ⅰ古代・中世編』
改題文庫版。
最初の文明誕生から世界が迎えた苦難の時代まで、穏やか
な語り口調で書かれています。
上記の引用は、文明や国の衰亡について書かれた一節。
どれ程進歩したと思ったところで、人も自然の一部でしかな
いのかも知れないと思わされる一節です。夏の暑さで死にそ
うになるこの頃ですが、寒冷化するよりはまだましなのかも
知れないなと思ってしまいます。
著者の人柄でしょうか、お祖父さんから昔話を聞かせても
らっているかのような読書感。起こった事を並べるだけの歴
史の本よりは、物語を楽しむように歴史を追えるのではない
でしょうか。
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Posted by ブクログ
同じ著者の『哲学と宗教全史』がおもしろかったので、こちらも期待していたのですが、思っていたほどではありませんでした。
歴史を早足で追う形で、人物名が多すぎて把握が難しかったです。もしかすると、下巻から読んだ方が理解しやすいかもしれません。
Posted by ブクログ
モンゴル愛に溢れている一冊。流れるように歴史を学びつつ、第三章で空前絶後のモンゴル帝国について触れる。読み終わる頃には、モンゴルについてもっと知りたいと思ってしまった。
以下、お気に入りの箇所を抜粋。
「(人間の)楽しみは、馬の背の上、本のなか、そして女の腕のなか」アラビア人の好奇心を語る、当時のことわざ
「十進法の軍制。モンゴルの人々は、一の人間が面倒を見ることのできる部下はせいぜい10人ぐらいが限界であると認識していました。したがって、一人が10人の面倒を徹底的に見る。10人の部下を持った隊長10人をもうひとつ上のランクの人間が見る。」モンゴル帝国の合理的発想
「遠方の支配地に長男を配置する」モンゴル帝国の合理的発想
Posted by ブクログ
グローバリゼーションとダイバーシティを国が行わないと発展しないのは、歴史が物語っている。
また学生の頃に学んだ歴史は順次新しい説が出てきて古くなっているんだなと。アップデートが必要。
Posted by ブクログ
上巻。14世紀まで。ヨーロッパは細かく詰め込んでいてわかりづらい。モンゴルについて比較的紙面を割いて好意的に書かれてる印象。2019.6.15