姫野カオルコのレビュー一覧

  • 昭和の犬

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    この作品で直木賞を受賞した時、ジャージで走ってきた事が話題になりました。
    主人公・イクは、昭和33年滋賀県生まれ。姫野さんは、同世代同郷の女性を、昭和から平成を振り返りながら語るという構成で、その時代を描きました。
    全八章からなります。イクの幼児期から年代順に、時代の背景、イクの生活、そして、流行していたと思われる種類の犬が書かれていきます。タイトルには、その時代印象的だったアメリカのテレビドラマの番組名が使われます。タイトルと内容は、関係するところはありません。
    シベリア抑留経験を持つ気質の荒い父親。そんな夫を嫌悪する為か、娘への慈しみを見せない母親。イクは居心地の悪い家庭で、高校生まで、寡

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    2022年11月13日
  • レンタル(不倫)

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    女は強い。女はシビア。
    改めて、そう感じた一冊。

    主人公の理気子は、男性経験のない34才ポルノ作家。
    その肩書き(?)を聞くと、容姿が著しく悪いのかとイメージしてしまうけど、そうではないように思わせる描写も。
    長身で、怪力であることは間違いないようですが。

    彼女は、自身には女としての魅力が著しく欠けているのではないかと考えており、けれど、とにかく経験はしておきたい、という願望を強く抱いています。

    そんな彼女が惹かれ、そんな彼女に惹かれた男性は、妻帯者でー。

    とにかく面白おかしい一冊。けれど単なる、薄っぺらなラブコメではありません。

    恋愛中の盲目・陶酔・自己保身…そういったものが、恋愛

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    2022年10月03日
  • ひと呼んでミツコ

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    気分爽快になる、勧善懲悪のお話。

    多数派であれば正しいと思っていて、自分は他と違うと思っている多数派の不道徳な悪を許せないミツコ。
    彼女の盲腸痕が熱を帯びると、彼らに罰が下る。

    文章の巧みさも同時に楽しめる、エンターテイメント作品です。

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    2022年10月03日
  • レンタル(不倫)

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    「処女三部作」のラストらしい。
    文体に馴れなくて面食らったけど、徐々に馴れた。1,2も読んでみようかな。

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    2022年09月13日
  • リアル・シンデレラ

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    ずっと静かに圧倒されてしまった…。
    泉のことを可哀想と言ってしまいそうになるけれど、可哀想と思うのは他人である私であって泉本人ではなく、自分のその感性の乏しさこそ可哀想なのかもしれないと思った。
    『彼女は頭が悪いから』もそうだったけど、こういう、人間の醜くて単純で純粋な本質的部分を文字で描写するのがすごく上手い、すごい。
    うまく言えないけど、現状の自分から生まれる選択肢の範疇で、理解できるものごとと理解できないものごとを選別しようとするのってとてもナンセンスだなと思いました。

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    2022年04月12日
  • 蕎麦屋の恋

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    最近、新書や対談ばかり読んでるから、小説サイドにズレたい感覚から、女性作家の短編という、読みやすそうな着地点へ。しかし、40のオッサンが、恋と名の付く、カオルコと名乗る人の本を電車で読む勇気をわかって欲しい。

    姫野カオルコの本は、「リアル・シンデレラ」以来。短編は初。

    なんて言うんだろう、気持ちの良い読後感。
    アッパーでもダウナーでもない、ニュートラルって気持ち良いよねー、って感じ。恋だからって別に燃え上がらなくても良いし性行為の描写が無くても良いやん、バックバク心臓打たんでも燃え上がるほどヒート!しなくても良いやーん、って感じ。

    女性作家が書いた、村上春樹短編的な?違うかな。
    恋とか性

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    2022年02月03日
  • 結婚は人生の墓場か?

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    価値観が極端に違う夫婦の日常。妻の望みを叶えるために日々仕事に奔走する夫は、妻に愛情を感じたことがないことに気づいてしまい愕然とする…悲しい。最初から最後まで負のオーラ全開だった。

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    2021年11月01日
  • 整形美女

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    完璧な美女、「繭村甲斐子」はいわゆるブスに整形手術し、一方、高校の同級生可愛いけど美人ではない「望月阿部子」は甲斐子をモデルに美女に整形手術してもらう。
    そして、手術後の二人の運命はどうなったか。

    まず、
    なんで美女なのにブスに変身するの、もったいない!とは下世話な話。
    もっと高尚な理由が。

    『自分が醜いと信じている、どすぐろい強欲な未練を断ち切れないから、整形手術という手段を使えばこの状態から抜け出せるのではないか。ブスになったら健康であることを神に感謝できる。』

    これでも訳、解らないよね。
    甲斐子は精神も完璧に強かったのだ。個性も美人ということ。

    他人は個性的な人に『変わっているね

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    2021年09月15日
  • 昭和の犬

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    短編集かと最初は思ったが、柏木イクという女性の幼少期から初老までの物語。各章傍らにはいつも犬。
    イクは昭和33年生まれの設定だから第一章はかなり古臭い。馬車やらカラーテレビやら登場。捕虜から戻った父、父を疎ましく思う母との三人暮らしで、心をギュッと縮こませていた日々が彼女の土台になっていていつも傍らにいたのは犬。なかなかに鬱屈した世界が延々と続くのだが最後までイクは実に真っ当に生きていて、それはいつも側に犬が居たからなのか。その時々でイクのまわりにいる人々が実に温かいからなのか。
    著者の本は初めてである。直木賞受賞作。
    私はこの世界嫌いじゃない。他の作品も読んでみたい。

    直木賞、私設図書にあ

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    2021年08月14日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    分厚いので身構えましたが、案外サクッと読み進められました。

    主人公は隼子なんだろうけど、他の登場人物にもそれぞれストーリーがあって、意外なところでキーマンになっていたり、逆にあっさり出て来なくなったり。

    どこか懐かしさを感じる雰囲気の恋愛小説でした。

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    2021年05月29日
  • 整形美女

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    ネタバレ

    整形の話だけど、「顔としての美しさ」と、「それがどう他者から見られるか」を切り分けて描こうとしているのが伝わった。
    そもそも美人とは何なのかという話。

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    2021年04月16日
  • 受難

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    フランチェス子に魅了され、ちょいと泣けてきたりする。
    が、古賀さんとのやり取り、他のキャラクター達など、普通に笑わせてくれる作者の力量に心が転がされる。

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    2021年01月02日
  • 忍びの滋賀~いつも京都の日陰で~(小学館新書)

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    滋賀県は京都の影に隠れて印象が薄い、佐賀とか千葉とかよく間違われると嘆かれる作者は滋賀のご出身。
    昨年、連続テレビ小説の舞台にもなりましたが、あの舞台が滋賀だと認識している人がいかほどおられるか・・・などなど。
    いくら説明してもわからない人には京都と言っておくなんてそんなことはないでしょうが。
    そう嘆くわりにそんなに郷土愛が感じられないのはどうしてでしょう?
    やんわり毒舌で、適度に厳しく、なんだかすがすがしい。
    そして全編を通して出てくる話題がお酒。
    鮒ずしにはどんなお酒が合うとか琵琶湖の魚にはこんなお酒とか、小さい頃からの思い出や現在までほとんどお酒が出てきます。行ける口なんですな、姫野さん

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    2020年12月21日
  • 整形美女

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    視点が面白い。
    読後はもやもやが残る。答えがでる話じゃないから。。。
    色々考えさせられる内容で、読んだ後に誰かと話したくなる1冊。

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    2020年11月28日
  • 謎の毒親(新潮文庫)

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     こちらの作品に限っては、著者のあとがきを読んでからの方が、物語に入り込みやすいかもしれません。というのもかしこまった書簡形式(著者は相談小説と表現)という独特の文体故に、とても読みづらく感じたため、そのような構成に至った著者の意図とプロセスを理解した方が物語を理解しやすいだろうと思ったからです。さらにこの物語は不可解な出来事の羅列なのですが、なんと全て著者の実体験だそうです。本書では凄惨な暴力などの痛ましい事件などはほとんど書かれず本当に小さな不可解で理不尽な出来事しか起きないのですが、何も知らずに読んでいると正直「しょーもな」という気持ちが先行して内容がいまいち入ってきません。ですが、それ

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    2020年11月24日
  • 整形美女

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    二十歳の繭村甲斐子は、誰から見てもいわゆる美人。だが、彼女は名医・大曾根に懇願し、彼女の思う美人に(一般的には可愛くない)全身整形をする。一方、同郷の望月阿倍子も、上京を機に整形。甲斐子の卒業アルバムをみせて、そっくりにしてもらう。
    甲斐子のだんだん狂気じみてくる心の中が恐ろしく、本当の美しさとは?と考えることになる。

    このような小説は読んだことがなかった。
    読後感よくはないが衝撃の作品。

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    2020年11月13日
  • 昭和の犬

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    直木賞受賞作ということで読んでみた。
    終戦後の昭和から物語が始まっているせいか、昔っぽいタッチで描かれており個人的には最初入り込み難かったが、徐々に読み進めていくうちに面白く感じられた。

    犬がタイトルにも使われておりそういった作品の多くが感動系であるから、そういう心持ちで読んでいたが、これにはいい意味で裏切られた。この小説は昭和から平成にまでの1人の女の人生を、その都度関わりのある犬と共に書き綴っている物語で、特にこれといって何か大きなイベントが起きたりするようなことや犬の死に寄り添う涙ちょうだい系の話は無く、その時代背景というか匂い?みたいなものに徐々に誘っていくといった不思議な雰囲気の小

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    2020年11月11日
  • 謎の毒親(新潮文庫)

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    「毒親」ということばの元は、アメリカのセラピスト、スーザン・フォワードの著書『毒にやる親』です。あとがきより
    相談小説と表紙にもあるように、すごく丁寧なデスマス調でのやりとりが多少読みにくかったけど、内容は濃くとても怖かった。
    これをドラマや映像にしたら、とんでもないサイコパスな両親として話題になるだろう。
    育った環境が違いすぎて、主人公ヒカルちゃんを理解することは出来なかったが、彼女の壮絶な未成年時代を辛く思った。

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    2020年10月11日
  • 忍びの滋賀~いつも京都の日陰で~(小学館新書)

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    滋賀出身の連れ合いと出会うまでは、この本に出てくる県外の人と同程度の認識だったので
    「そうそう、夏は琵琶湖で湖水浴するなんて知らなかった!」
    「確かに鮒ずしは押し寿司の仲間だと思ってた!!」
    などなど「滋賀県人じゃないあるある」をひとつひとつ堪能して笑いました。

    後半、滋賀菜ちゃんの合コンやみうらじゅんさんの話のあたりからは「?」と感じたり読んでいてムズムズする箇所が多くなり、前半の面白さとは違うテイストに(勝手に)少しがっかり。

    本筋とは関係ないけど、自分もかつて参加した旺文社ラジオ講座のスクーリングの話が出てきてビックリ&懐かしかった!

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    2020年09月03日
  • 昭和の犬

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    直木賞受賞作という事で買った一冊。

    初めてよんだ姫野カオルコさんの小説でもあった。

    1人の女性の人生ドラマだった。

    この女性の人生を読んでいるとよくどこかで躓かなかったなと思う。

    たんたんと進む話で大きな出来事があるわけでもないが、なぜか話に引き込まれた。

    犬との交流は本当にこの女性は犬が好きなんだなと感じた。
    犬がいたからグレなかったのかな?

    時代の流れも感じられる小説でした。

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    2020年07月03日