あらすじ
地方。小さな街。閉鎖的なあの空気。渡り廊下。放課後。痛いほどリアルに甦るまっしぐらな日々--。給湯室。会議。パーテーション。異動。消し去れない痛みを胸に隠す大人たちへ贈る、かつてなかったピュアロマン。恋とは、「墜ちる」もの。
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なんと激しい純愛小説か!?
全編肉欲にあふれている。こんな恋愛モノははじめてだった。しかもそれが純愛とは(笑)
物語も登場人物もいきいきと、そしてなまなましく、ときに乱暴に描かれる。
言葉があふれてほとばしるとはこうゆうことかと思いながら読み進めた。
一章、二章の子供時代がちょっと読みにくかったけどその後の物語のスピードは凄かった。
内容的にはこれはR指定ではないのか?
表現だけじゃなく、この話は子供には解るめぇ~って感じ。
今自分の過去を振り返っても中学時代が色鮮やかにきらきらと思い出すのはこうゆうことなんだよな、と納得のお答えをもらった気分。
カオルコさん面白すぎです!!
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作者の姫野カオルコさんが直木賞をとって、懐かしいと思い出した作品。
発売当時、浪人中に読んで衝撃を受けた、今の自分の趣味・趣向の一部分を形成しているといっても過言ではない。
その独特のケレンミある比喩表現で語られる恋愛感情の生々しさに、当時そういうのに縁がなかった残念な自分は、人を好きになるってこんな大変なことなのか。。。と打ちひしがれたな。
いま読み返したらどう感じるのか、文庫本買ってみるか。
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教師と生徒の禁断の愛を描いた長編恋愛小説で、予想できない話の展開でした。
男と女の心情が激しくも切なく描かれていて、恋に「落ちる」感覚が心に残り、そしてそれぞれの年齢の男女が抱く意識や想いの違いが生々しく描かれていてとてもリアル。
好きになるはずではなかった。
忘れなければならなかった。
しかし落ちてしまえばどうしようもなく、痛さすら愛しくて、苦しいほどに幸せで不幸せ…切ない。
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今まで読んだ中でNo1の純愛小説。
14歳の少女が許されない関係に堕ちてしまう。
大人になってみれば何の問題もない「歳の差」は少女には大きすぎた。
あれから20年・・
それでも彼女の「愛」は本物だった。
素敵な結末をプレゼントしてくれたのが嬉しかった。
脇役も濃いです・・・。
これを読む前に脇役が主役の「桃」をまず読んでもらいたいな。
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始めて読んだのがちょうど隼子と同い年。その時好きな先生がいて、こんなふうに二人だけの共通の、誰にも言えないいけない秘密を持てたらなと思っていました。ちょっと下心を持ちながら。それから時間が経って、私も14歳じゃなくなって普通に大学に入って、もう一度、読みました。もし河村先生がもう少し年上で、隼子が卒業してから好きだった先生のことを忘れてしまうような子だったら……こんな大きな愛を知ることは永久になかったのだろうと思います。表向き賛成出来るような関係ではない二人ですが、二人はそういう人達には理解されることのない幸せの中に生きていることが出来たのだと思います。
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相当昔に読んだんだけど、「これは・・最高傑作じゃないか!」と思った記憶が強かった1冊。「もう一度、絶対読みたい!」と思った本。そういう本って案外少ないでしょ?
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小学生時代の、あーだこーだ、バカみたいなじゃれあい。
中学生時代の、女になりかけの、ごちゃごちゃ。
どちらも、今思えば腹立たしいくらい、
幼稚な時代だった。
だけど、あんなに毎日大事件が起こった時代もないかもしれない。
目が合った!
誰々といっぱいしゃべってて、むかつく!
バレンタイン、どうやって渡すか・・・
消しゴムを拾ってあげた。
同じ委員会になれた。
たったそんなことが、日常を埋め尽くして夢中にさせてくれた。
あんなことは、もうないだろう。
隼子は、ちょっと早く大人になっちゃったかもしれない。
あの展開は、ちょっと意外だった・・・
でも、最後はちょっと切なかったな。
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2008.07.22. 久々再読。先に「桃」を読んでたのが、かえって良かったかも。強烈な印象は変わらないけど、前より好きになった。中学生とその教師の恋(でもない?)というのは非道徳的、とか、破廉恥とか思ってしまいそうだけど、年齢はあってないようなもの。準子はすごく魅力的だと思う。ラスト、こうだったかー・・・なんだかうれしい。
2005.11.14. おもしろかったー!小学生ってあんあざんこくやったっけ?とか思いながら。私も読んでて堕ちていった。でも、準子が像を結ばない。みんな、こんな子(そして先生)やろうなぁってわかるのに、主人公だけがうすぼんやりしてる。
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激しくも、哀しい恋愛小説。
お互いを嫌悪していた教師と生徒は、互いに惹かれあい、恋に落ちていく・・・深く、深く。
恋愛小説であり、人間ドラマでもある。それぞれの想いが交差して、複雑に絡み合う人間関係。
相手を想うことは、どうしてこんなにも切なく、苦しいんだろう。
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タイトルと表紙につられてジャケ買いしてしまった本。この著者については全く予備知識がなかった。濃厚な本だった。小学生から30代半ばまでの,女性の心の内側が赤裸々に描写されたリアル感がスゴイ。中学生の頃,同級生はそんな風に考えて毎日を過ごしていたのだろうか。女性は怖いと思ってしまった。男なんかはとても太刀打ち出来るはずがない。ただ,ラストはちょっと少女マンガっぽくて,救われた感じがした。
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小学校2年生から始まったストーリーにこれからどうなるのか不安だったが、14歳中2になり最大の盛り上がりに達し、そして30代の収束に向かう。それにしても性描写が犯って犯って犯ってはないだろうとは思うのだが、これが著者独特の性描写なのかもしれない。何れにしても準子ちゃんの恋が成就できてよかった。余計な話を差し込み過ぎだとも感じたが、読むのを止められなく小説であり、癖になりそう。
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恐ろしい。女の業を何もかもわかっていて、全てさらけ出されている。
小学校のクラスメートの男達の幼さ、馬鹿さ加減に本気で腹が立った。みんな死んでしまえと思う位。
それを許してしまう隼子。
小山内先生みたいな人、隼子みたいな子は周りにはいないけれど、どうにもならない破滅的な女っているのだろうし、それは男にしか感じられないんだろう。そしてその女にぴったりとはまる男というのが必ず存在するのだろうな。
何となく、最後に、隼子には幸せになって欲しいと思った。別に性格も姿も私は好きじゃないと思うんだけど、私もからめとられたのかも。
ちょっと、教訓的な言葉が書いてあったのが笑えて泣けた。
「恋をしていたあのころがあるから、妻を心から愛しているのである。」
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うわー面白かったー
もっと若いときに読みたかったなと思いました; )
落ちたらもうしょうがないなんですね、
シンプルで不思議な隼子は、イアンの歌詞のように荷物は軽そう。でもそうじゃなくて、魅力的でした
続編あるのか!ソワソワ
Posted by ブクログ
禁断の恋なんてどう書いても艶っぽく、
もしくは安っぽくなってしまうと思っていた。
先生と生徒の恋愛関係が描かれているのに、
ここにあるのは憧れでも淡い恋心でもない。
どストレートな欲望。そこから愛しいという感情が、
生まれるのだけれどそれも妙に肉っぽい。
可愛さあまってというか愛憎紙一重というか。
比喩表現に作者が趣味を炸裂させているらしいのも面白い。
趣味が合えばとても分かりやすくもあるし…。
Posted by ブクログ
恋愛小説ふいんき語りで紹介されていて読んでみた。
ちなみにこの作品、ゲームクリエーターの御三方は大絶賛でした。
確かに準子ちゃんはとても魅力的な女の子。
でもそれ以上にインパクトがあったのは姫野カオルコさんの文体。
ときどき、おぉっ!?と思うほど暴れて、でもなんだか憎めない。笑っちゃう。
いい意味で破天荒な本だなーと思いました。
Posted by ブクログ
前半は展開が見えず、少し不安。
最後、そんなことあるかぁ〜?ドラマにありがち、というベタな感じだけど、河村先生と隼子がまた出会えて本当に良かったと思える、運命ってやっぱりあるよね〜と完全に乗せられて。
読めて良かったです。
Posted by ブクログ
一回放置してたけど久しぶりに読んだら止まらなくなった。
「はめてやろうか?」
これが、たまらなく、イイ
読み終わって、会いたいと思えるひとがいないのがさびしい
純粋とか不純とか関係ない。
大好きなひととセックスしたいと思った
匿名
タイトルと表紙絵から多少なりとも官能的な恋愛小説かと想像してしまうが、この作家さん、やはり違った。
小学、中学時代から話は始まるがいじめや恋、性に関することが読んでいて辛くなるほどに生々しく、
しかし惹き込まれてしまうなんとも言えない思いでいっきに読ませられた。
Posted by ブクログ
中学生の女の子も、真面目な教師も、一度恋する気持ちに足をとられてしまったら、倫理とかまったく関係なくなってしまうんだなと思いました。
人間の欲は怖いよ。
Posted by ブクログ
分厚いので身構えましたが、案外サクッと読み進められました。
主人公は隼子なんだろうけど、他の登場人物にもそれぞれストーリーがあって、意外なところでキーマンになっていたり、逆にあっさり出て来なくなったり。
どこか懐かしさを感じる雰囲気の恋愛小説でした。
Posted by ブクログ
面白かったです。始めの小学生時代の描写には参って、女子ってめんどくさい…と読むのを辞めようかと思いましたが、諦めないで良かったです。中学時代、隼子が恋愛に陥っていく様に圧倒されました。すごい熱量でした。墜落、というタイトルはぴったりです。恋愛って陥って、どっと流されていくものだな、と改めて思いました。残酷な展開でしたが、ラストシーンで救われました。良かったです。
Posted by ブクログ
自意識の塊のような年代の少年少女たち。
小学校から中学校時代までを丹念に描くが、あまりにも性的。男の子はともかく、女の子もこんなに性的なものなのだろうか。
中学生となった少女が男性教諭と性的関係を結ぶのだが、そこにあるのは愛と言うよりは性愛だ。
最後の1/4は少年少女たちの20年後の状況を描く。
この最後を描くための長い序章であったのか。
Posted by ブクログ
小、中からいきなり大人にとんだ?!って感じだったけど、その後が読めた感じでおもしろかった。ぜひ読んでみて!すごいから!!と言われて読んだけど、まあホントに途中壮絶だった。
Posted by ブクログ
小学校パートはいまいち乗り切れなかったけど、途中からぐっと惹き付けられた。でも視点がころころ変わるのは、単純に慣れてなくて少し読むのに苦労した。
Posted by ブクログ
出版社/著者からの内容紹介
忘れられなかった。どんなに忘れようとしても、ずっと。
森本隼子、14歳。地方の小さな町で彼に出逢った。ただ、出逢っただけだった。雨の日の、小さな事件が起きるまでは――。姫野カオルコの新境地、渾身の思いを込めて恋の極みを描ききった、今年度最強の恋愛文学
忘れられなかった。どんなに忘れようとしても、ずっと。すべての人の記憶に眠る、官能の目覚め。狂おしいまでの恋の痛み、恋の歓び。今年度最強の恋愛文学 激しく切ない渾身の950枚 森本隼子、14歳。地方の小さな町で、彼に出逢った。ただ、出逢っただけだった。雨の日の、小さな事件が起きるまでは。体温のある指は気持ちいい。濡れた舌は気持ちいい。それらが腰を撫でるのも、腹をすべるのも、背中を撫でるのも―。 苦しかった。切なかった。ほんとうに、ほんとうに、愛していた―。姫野カオルコの新境地、渾身の思いを込めて恋の極みを描ききった長編小説。 一生に一度の、真実の恋。
2009.9
Posted by ブクログ
ずっと気になっていた本。少女時代の仲がいいようで意地悪な関係の描写が長々と続き、登場人物も多いし、反語的な表現や文体がちょっと苦手で、何度か挫折しそうになったけど頑張りました。最後にぐっときます。