姫野カオルコのレビュー一覧
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わがままな妻と、それに振り回される夫の物語。
妻は、両親や親族から受けてきた「かわいい」という評価が社会でもそのまま通用すると信じ、外の世界の洗礼を受けないまま家庭に入った。一方の夫は、度を超えた自己中心性に違和感を覚えつつも、妻の全能感の前では太刀打ちできない。
そんな二人は、結婚生活を送りながらも根本的な問題に向き合わず、ずるずると「不幸し続けている」ため、読んでいてスカッとする展開にはならない。
ただし、作者の博識な比喩や、時折挟まれる俗世的な表現が軽快で、最後までおもしろく読むことができた。
面白かったフレーズ
「よくしゃべる=盛り上げ役であって、主役ではないのだ。「いい男」「いい -
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インパクトのある本の表紙の絵でびっくりしました?
「おっ」って思う、禁断のドキドキの絵
子供の頃に見たら「きゃっ」って大喜びした絵
背表紙には、みんなよく知っている「シンデレラ」の文字
油断して手に取るとこれですもん、小学生じゃなくってもびっくりしますって(^o^)
ちょっとしたもんです
義理の母、姉たちに虐げられてきたシンデレラが、王子様と幸せになる
それが「シンデレラ」のお話
対して、そこに「リアル」とついたお話しです
お伽話ではなくリアルなお話だってことです
主人公のシンデレラが王子様と幸せになり
いじわるをした母や姉たちを見返す。。。
そんなふうに思って読んでいくと、あれ?どうも違 -
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緩やかに繋がる連作小説。
ここで言われる悪口は、見た目、ルッキズムに特化している。
私にとっては平成から令和に至る回を描いた「女優 さぎり」が一番理解がしやすい(共感できる)物語だった。
「顔が大きい」という悪口は有名人を最も手っ取り早く傷つけられる(117頁)とか、画像加工とか、SNSというメフィストフェレスとか。
容姿が整っていても、金持ちでも、親が超有名人でも、顔がデカいと言われたらそりゃあ傷つくに決まってる。
公開処刑なんて言われた日にはどれだけ傷つくだろう。
それをネタにしている人もいるかもしれないけれど、本当の心はわからない。
でも、小顔が好ましいというのはいったい誰基準?
悪口 -
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この話の舞台は1970年代の日本の女子高校生、
主人公の乾明子視点での高校生活が繰り広げられる青春小説。
今の10代が知らないような芸能人の名前や、テレビ番組が沢山あり、次に読み返すときは一つ一つ調べながら読み返したいなぁと思いました。
話の内容は平凡な高校生活を過ごす日々とそれを懐かしむ現在を交互に話が進むのですが
途中でとても驚いたエピソードがいくつかあり、
ギャップに驚きました。
男の人ってこういうものなのか...など。。
また、
人の一生は思ったより短いということ、時間を大事にし今を楽しく生きよう等、色々考えました。
あまりにもリアルに書かれているので、本当にあったのかと思いま -
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手土産もディナーの最後も、なぜケーキなの? 嫌いな人はどうすればいいの?
「お気持ちだけ」と言えなかったケーキ嫌いの筆者による、食エッセイ。
ケーキが嫌いな話から、お酒にぴったりの創作レシピまで。爽快な語り口でくすっと笑える姫野カオルコさんの食エッセイです。
私もお酒が好きで、甘いものよりどちらかと言えばしょっぱい物が好きなので、共感できるところも多かったです。
クレソン大好き! と公言している方初めて見る気がして、私もクレソン全野菜の中で3本の指に入るくらい大好きなので嬉しくなりました。そば×クレソンぜひ試してみたい!
あれにはこれが合う、これはこう食べると美味しい、など熱量たっぷりに -
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著者の本を読んだのは2冊目。
最初に読んでかなり衝撃を受けた「彼女は頭が悪いから」の印象がとても強く、以来、ずっと気にはなっていた作家の一人だったのだが、同時に、一冊めに読んだ内容がある意味かなりドギツく、軽く平常心を維持しながら読めるタイプの小説ではなかったのも事実。そんなこともあって、2冊目を読むのにかなり時間が空いてしまった。
2冊目の本作は、最初に読んだ長編とは異なり、文庫オリジナルの短編集。どれもとても軽く、読み易い。ところが、驚いた。一篇一篇「これらは本当に同じ著者がほぼ同時期に著したモノなのか?」と訝しむほどに、各篇のテーマや作風、文体までもバラエティ豊か。というか「芸域が広い」 -
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どストレートなタイトルに惹かれたのもさることながら、最近こういう表紙からいかにもな雰囲気が漂う瑞々しい青春小説を読んでない!今の若い子達は何を考えて何を感じてるんだ!教えてくれ!という勢いで手に取っていざ開いてみたら、自分よりもだいぶ先に学生時代を謳歌した大先輩が綴ってくれた青春が詰まっていた。こっちが勝手に「ラーメン屋に違いない!ラーメン食べたい!」と勘違いして入ったら熟練のナポリタンが出てきて、なんか少し申し訳なくなってしまったような。
半分私小説、みたいな扱いでいいのかな。時代を超えても等しく共感覚を得られる部分もあることを楽しみつつも、散りばめられた小ネタの数々を見る度に浮かぶ「この時 -
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様々な立場(女優から一般人まで)の4人の人生観が現れたエッセイ集。「彼女は頭が悪いから」を読んですぐに見つけた姫野カオルコさんの作品なので購入。帯にルッキズムと書いていた通り自分の容姿やその受け取り方、容姿によって経験した思いなども書かれていた。4人の人々は絶妙に絡み合っていて、その関係性を把握しきるのが困難で割と読みづらかった。
ここに出てくるメインの女性達は自分の容姿が美しくなくても、多少不満があってもそれでいいのだと考え自分の人生を生きられていた。しかし若い登場人物のaは美容整形を受けるなど現代のルッキズム事情が書かれリアルだと思った。4人のように容姿を受け入れて生きられたらいいが、現代 -
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先に書いた「王女アンナ」「王妃グレース」に書き下ろしの2篇を加えて昭和〜令和そして近未来にかけての家族の物語に仕立てた連作集。
なんだけど、まあ読みにくいったらありゃしない。以前に読んだこの作家の作品の感想にも文体が合わないと書いていたから、嫌なら読まなきゃよかったんだけど、間違って手に取ってしまった。
それでもルッキズムについての女の子(この表現もポリコレ違反?)の心理を、なんとなくモヤっと感じているところまでしっかりと言葉で言い表しているところはすごい。
一番頷けたのは自己肯定感の部分。
ルックスそのものじゃなくて“籠の中にいるあいだにもらった自信の強度”がその後の人生を左右するという -
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高校時代を共に過ごした4人の男女。卒業してから20年もの間途切れずに続く彼らの絆を、交わされた手紙、FAX、メモなどだけで綴る物語。
高校時代の同級生4人とその関係者たちが交わした文章のやり取りだけで20数年の軌跡を追う一風変わった形式の小説です。「手紙」だけで展開するわけではないですが、一種の書簡体小説と言えるのでしょうか。
特定の対象しか読まない事を前提とした、秘密のやり取りを盗み見ているようでちょっとドキドキします。
今は誰もが携帯を持つようになり、こまめな手紙のやり取りや授業中に友人にメモをまわしたり、交換日記などもそうそうやったりはしないのかもしれませんが、私とは年代がずれてい