姫野カオルコのレビュー一覧

  • ツ、イ、ラ、ク

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    禁断の恋なんてどう書いても艶っぽく、
    もしくは安っぽくなってしまうと思っていた。

    先生と生徒の恋愛関係が描かれているのに、
    ここにあるのは憧れでも淡い恋心でもない。
    どストレートな欲望。そこから愛しいという感情が、
    生まれるのだけれどそれも妙に肉っぽい。
    可愛さあまってというか愛憎紙一重というか。

    比喩表現に作者が趣味を炸裂させているらしいのも面白い。
    趣味が合えばとても分かりやすくもあるし…。

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    2010年10月26日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

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    ツイラクのファンブックってとこでしょうかね。私は楽しめました。でも、単品で読んでも一定の評価は得られるかと。

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    2010年08月23日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    恋愛小説ふいんき語りで紹介されていて読んでみた。
    ちなみにこの作品、ゲームクリエーターの御三方は大絶賛でした。

    確かに準子ちゃんはとても魅力的な女の子。
    でもそれ以上にインパクトがあったのは姫野カオルコさんの文体。
    ときどき、おぉっ!?と思うほど暴れて、でもなんだか憎めない。笑っちゃう。

    いい意味で破天荒な本だなーと思いました。

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    2010年08月12日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    前半は展開が見えず、少し不安。


    最後、そんなことあるかぁ〜?ドラマにありがち、というベタな感じだけど、河村先生と隼子がまた出会えて本当に良かったと思える、運命ってやっぱりあるよね〜と完全に乗せられて。

    読めて良かったです。

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    2010年08月04日
  • ハルカ・エイティ

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    この著者にしては爽やかな小説だった。
    戦中戦後における「女の一生」的な小説。
    激しさはなく、淡々とした感じだけど、こういうのも嫌いじゃない。

    夫の浮気に対して、浮気相手への嫉妬ではなく夫に対する怒りを感じるハルカは男的であるといえる、というくだりが印象的だった。

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    2010年05月27日
  • 受難

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    久しぶりに声を出して笑える小説を読んだ。
    まず、オトコとオンナの関係論を“ヤル・ヤラレル”の二元論に還元する潔さ。
    物語の主要な部分はその二元論についての対話篇なのだが、主人公自体は男女の渦の中心から外し、外したままで終わると思わせて終盤でまさに中心に投げ入れ、さらにハッピーエンドで締めくくるその手腕は、舌を巻かざるを得ない。
    貞節論や性価値の貨幣交換性や自慰論など、中学生レベルの性に対する疑問でも、少し異なる観念で照らすと異なって見えるのが改めて思い知った。
    巨乳の修道女という萌え的な設定も、突っ込みどころ満載の状況や会話も、最後まで飽きることなく楽しませてくれた。
    ただ、ちょっと長いかな…

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    2010年05月11日
  • 受難

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    いつも通り、どろどろした劣等感からくるエネルギーを感じた。ラストのあっけなさも、他の作品と共通するのでこの著者のこだわりなのだと思う。
    「恋愛小説」ですらないから、電車では読みづらかった(笑)殺伐とした気分のときに読みたくなる。

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    2010年02月27日
  • 変奏曲

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    2010/01/24.

    色は全然違うが、若干恩田陸「ライオンハート」を思い出した。
    こういう、ちょっとした禁忌ものはすきです。
    えろてぃしずむを加速させるために必要なのは、背徳感。

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    2010年05月10日
  • 変奏曲

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    ラストの話しが好き。
    読んでいて気持ちよくなれる。
    ここまで愛されてみたい。
    血のつながった人からの、血のつながり以上の愛情って、これ以上ないくらい癒されるものだと思う。
    「痛みもぜんぶ飲んであげるよ」という弟の言葉は究極の癒し。

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    2009年12月16日
  • レンタル(不倫)

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    愚かブス、大人のおもちゃに処女を捧げ

    こわすぎる。笑

    三部作で一番好き。
    ぶっ飛んでる。

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    2009年12月05日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

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    いやらしい。

    スピンオフだから、「こんな風に思ってたのか」という発見もあって、結末を知っているだけに切なくなった。
    五人で食事に行く話しは、なんか苦しくて歯痒くて、愉快だった。

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    2009年12月05日
  • 空に住む飛行機

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    酷い親。自分ばかり大好きな。自分がこうならないようにしたい。
    どうかこの主人公がこの後幸せになりますように。

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    2010年01月05日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

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    「あの頃」を過ごしてきた、誰もが、
    なにかを想う本だと思う。

    「ツ、イ、ラ、ク」読後に読むべき。

    最近、中学校の同級生たちと20年ぶりくらいに再会したばかりなので、
    ひとごとと思えない。

    「あの頃」は、なんて幼く愚かでいとおしいんだろう。

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    2009年11月01日
  • ブスのくせに! 最終決定版

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    インパクトのあるタイトルから想像したよりずいぶんと冷静な内容。面白かったです。「美人」という言葉で表そうとしている概念というかことどもが全くもって「造作美」ではなく錯覚しやすいとはいえ別物のものから発しているのだ、ということを、細かくひも解いてゆく本。個人的には、もし言っていただけるのであれば、美人、きれいだ、かわいい、よりも、愛嬌がある、または器量よしと言ってもらえたら、嬉しい。

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    2009年10月07日
  • 喪失記

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    普通に見た目はキレイな顔なのに、
    何故か恋愛に縁がないまま三十路を越えた主人公。
    私とは、たぶん対局にいるであろうタイプで、
    とても共感出来る感情ではない。
    『私は男に飢えていた。』
    という小説の書き出しは、
    読み進めていくうちに違う形で裏切られた。、
    単なる三十路の処女の喪失までの話ではない。
    それどころか、最後まで喪失する場面は出てこず、
    痛くて悲しい女像を浮かび上がらせる。
    共感は出来なくとも、
    読み物としては好きな部類だ。

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    2009年10月04日
  • サイケ

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    ネタバレ

    70年代を描いた懐かしさあり、やましさあり、そして共感もありの短編集。「オー!モーレツ」「お元気ですか、先生」「少年ジャンプがぼくをだめにした」などの6編が収録されています。

     70年代と言えば、安保闘争がちょうど70年代初頭の頃の出来事であり、フォークソングが流行したり、サイケ調のファッションが流行したのって70年代のことでしたよね(だから「サイケ」ってタイトルなのね)。

     この短編集は、ただそれらの世相や出来事をなぞり、「そういう時代だった」や、当時を生きた人たちのノスタルジーだけには終わらない作品たちで構成されています。(もちろん作中には懐かしい言葉もポンポン飛び出していて、それはそ

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    2014年02月17日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    一回放置してたけど久しぶりに読んだら止まらなくなった。
    「はめてやろうか?」
    これが、たまらなく、イイ

    読み終わって、会いたいと思えるひとがいないのがさびしい
    純粋とか不純とか関係ない。
    大好きなひととセックスしたいと思った

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    2010年01月13日
  • ドールハウス

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    不運な家庭のレシピっていうのは尽きない。

    凄惨と残虐に限りはあるけど異常に限りはない。


    両親の設定がいなさそうだけどいそう、ここまで偏ってなくてもこういう人いるっていう絶妙さ。

    最後はちょっとずるかったけど。

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    2009年10月07日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

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    『ツ、イ、ラ、ク』に出てきた人たち(あの2人はもちろん、周囲の人たちも)が中年になってからあのころを振り返り追憶する6つの短編集。『ツ、イ、ラ、ク』を読んだときもそういう感覚がありましたが、手放しであっけらかんと「面白かった」という感じではなく(とても面白かったんですが)、なんとなく知らないでいたほうが良かったかも?!ということを知ってしまったかのようなかすかな後ろめたさというか作者の共犯者になったかのような独特の読後感。『ツ、イ、ラ、ク』 を読んでから読んだ方がいいです。

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    2009年10月07日
  • ハルカ・エイティ

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    主人公に設定されていたハルカさんが自分の亡き祖母と同い年の設定で、この年代の女性ってこんな時代を経験して、こんな価値観を持って生きてきたんだなぁって思った。今戦争から帰ってきてのほほんと暮らしているおじいちゃんやおばあちゃん達にも、多かれ少なかれこういう体験を背負って生きているのだろうなぁ。

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    2009年10月04日