姫野カオルコのレビュー一覧

  • 空に住む飛行機

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    著者自ら述べているように処女三部作の一作目にあたる作品。解説にもあるように、この物語は著者自身の体験が色濃く反映されているようである。しかし、後の作品のように性表現はまだそれほどない。本作は後でつまらない男だと気づく男に恋してしまったあげく男の心変わりにあい傷つく主人公が、そのことがきっかけで自我に目覚め両親からの自立を果たそうとするところで終わっている。直木賞の受賞で露出が多くなったが、容姿は悪くないのにジャージ姿ということが多いらしく、もう女を捨てているのだろうか、それでも注目の作家である。

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    2014年03月06日
  • A.B.O.AB

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    恋愛ものを男女の各血液型に合わせたキャラで進行。
    「確かにこの血液型っぽい」なんてところもあれば
    「えぇ~そうか?」なんてのもある。
    でも、こういうキャラ設定の話も楽しい。
    短編集として読めるが、それなりにリンクしてたりする。
    気楽に読みたい時などに、楽しく読める。
    結構好きな作品。
    占い好きな女性むきなのかな(笑)

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    2014年03月04日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    小学校2年生から始まったストーリーにこれからどうなるのか不安だったが、14歳中2になり最大の盛り上がりに達し、そして30代の収束に向かう。それにしても性描写が犯って犯って犯ってはないだろうとは思うのだが、これが著者独特の性描写なのかもしれない。何れにしても準子ちゃんの恋が成就できてよかった。余計な話を差し込み過ぎだとも感じたが、読むのを止められなく小説であり、癖になりそう。

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    2014年02月11日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

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    「ツ、イ、ラ、ク」のスピンオフというのかな・・、
    タイトルどおり「もうひとつのツイラク」なんです。

    「ツイラク」の評価は★★★★プラス★1/2、本当はね。
    (注:あくまでも私、個人の評価です)
    でも、★1/2なんていう評価はシステム上ないので・・、
    こちらも★4つにしました。

    「ツ、イ、ラ、ク」を読んだら、速攻でこちらも読んでみて下さい。
    スムーズに、楽しめると思います。

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    2014年02月07日
  • リアル・シンデレラ

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    うーん、不思議な物語でした。
    俗に言うシンデレラストーリーではありません。

    取材と物語がランダムに繋がる構成や、時代背景(主に70年代)のわりに、戦後すぐのあたりを思わせる雰囲気。主人公泉のとる行動。色んなことに違和感ありありだったのですが…

    女性の、人間の幸福って、一般的に考えられるものばかりではなく、その人の心の中にあるんだよね…と改めて感じました。
    最後の頁で、お昼休みに泣きそうになりました。

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    2014年02月06日
  • みんな、どうして結婚してゆくのだろう

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    本当に、みんなどうして普通に結婚できるのだろう?
    不思議で仕方ない。
    結婚って、幸せなこと? 不幸になるだけじゃない?

    そんな風に思ってしまう私は充分ひねくれているんだろうけど、そんな私を支えてくれた本でした。

    結婚や恋愛に何の疑問を持っていない人は読まなくてもいいけど、ちょっとでも「?」と思う人には、ぜひ手にとってもらいたいです!

    ひとりじゃなかった!
    そう思えてきます。

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    2014年01月27日
  • みんな、どうして結婚してゆくのだろう

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    ネタバレ

    「散歩ができる人」を夫にすべきという言葉に独身時代、すごく共感しました。

    今思い出せば・・・散歩ができる人が夫になってました(=^^=)

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    2014年02月17日
  • ドールハウス

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     ヒロインの理加子の家庭ほど極端でなくとも、どこ家庭でも「自分にとっては普通である異常なこと」があるのではないだろうか。少なくとも私にはある。だって家族の中には世間はないのだから、最小単位内での常識なんてのは非常識なのではないか?

     では異常をどのように検知するのかと言えば、他人とつきあうことでしかない。その他人も異常かもしれないけれど、大勢を見ていけば、自分と異なる点を見いだすことが出来るはずだ。どんな異常でも良いけれど、自分にとって心地よいモノを見いだすしかないのかもしれないな……と思った。

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    2013年11月03日
  • ハルカ・エイティ

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     1章のハルカさんが格好良すぎる。最終章まで読み終えたら、1章に戻ること間違いなし、です。
     姫野カオルコ氏のキャラクター小説的なものを初めて読んだ。あっさりとした抑制のきいた物語もかけるのだなぁと思う。これは骨子がしっかりしているからか。(他の作品も骨子しっかりしてるけどね)

     ハルカと時子の確執というか…………………、時子の存在感のみに、通常運転が見え隠れするのみというべきか。
     ハルカさんと大介さんは素敵です。

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    2013年10月28日
  • 受難

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    おもしろかったのですが不思議すぎる話で、様子が自分の頭の中で映像化できない・・・
    そういう意味ではちょっと読みにくい話かも。

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    2014年06月14日
  • ああ、禁煙vs.喫煙

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     実は二極化していない話題を二極化したい人がいる、わけです。二極化の発端は後ろめたさ。そして作者は後ろめたくないので「こんなこともありますわねー」みたいな話題を書くと後ろめたい人々は「二極化して攻撃している!」と感じるそうな。
     試金石か。

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    2013年10月22日
  • ブスのくせに! 最終決定版

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     時事ネタなこともあり、序盤は読むのが若干しんどい。けれど後半の美醜に掛かるうんちくはすげーと思う。整っている=美人ではないのね。魅力や色気っていうのがウいかに主観的であいまいで操作可能なものかを明らかにされる。
     
     さすが整形美人の作者。恐ろしい。

     でも裏を返すと、いくらでも美人になれるということでもある。

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    2013年10月02日
  • ハルカ・エイティ

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    冒頭に登場する主人公は、80代ながら異性の目を惹きつける魅力を持ち…とくると、なんだか現実離れしていて興醒めな気もしたが、彼女の幼少期、女学生時代、結婚、そして戦争、娘や夫との関わりを順に読み進むにつれて、ハルカという女性にそこまでの魅力があるのも納得できるようになる。

    何より彼女がそこまで魅力的な人物になれたのは、素敵な人たちに出会い、囲まれて生きてこれたという「幸運」にある。もちろん、「相対する人間の顏が笑顔にひかるのを見る」のがうれしいという、ハルカの気質がその幸運を増幅させてるのも間違いないけれど。

    これといった大事件もなく、ちょっとした恋愛沙汰はあるけれど、ごくごく普通の女性の一

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    2013年09月21日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    恐ろしい。女の業を何もかもわかっていて、全てさらけ出されている。

    小学校のクラスメートの男達の幼さ、馬鹿さ加減に本気で腹が立った。みんな死んでしまえと思う位。

    それを許してしまう隼子。

    小山内先生みたいな人、隼子みたいな子は周りにはいないけれど、どうにもならない破滅的な女っているのだろうし、それは男にしか感じられないんだろう。そしてその女にぴったりとはまる男というのが必ず存在するのだろうな。

    何となく、最後に、隼子には幸せになって欲しいと思った。別に性格も姿も私は好きじゃないと思うんだけど、私もからめとられたのかも。

    ちょっと、教訓的な言葉が書いてあったのが笑えて泣けた。
    「恋をして

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    2013年06月15日
  • ハルカ・エイティ

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    粋なおばあちゃんの若い頃からのお話。
    年を取っても女を捨てないところと浮気すらスパイスに変える夫婦関係は見習いたい。

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    2013年06月09日
  • レンタル(不倫)

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    姫野さん、やっぱ好きやわ〜(大阪のおばちゃん風)!!言葉遊びが満載。つべこべ言わずに、それを楽しむべき。

    主人公は34歳、身長170cm、武道有段者で処女の力石理気子。
    これだけでもツボ(((^_^;)

    そして、初ロマンスのお相手、外見良しで既婚、振る舞いがまるでフランス人な霞雅樹。

    まったくもって魅力のない霞。知性ゼロの話の長いカス男。しかし、中身が乙女な理気子の傾倒ぶりが笑える。

    ラストで、本来の自分を取り戻しての行動が痛快(^^)v

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    2013年03月22日
  • ツ、イ、ラ、ク

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    うわー面白かったー
    もっと若いときに読みたかったなと思いました; )
    落ちたらもうしょうがないなんですね、
    シンプルで不思議な隼子は、イアンの歌詞のように荷物は軽そう。でもそうじゃなくて、魅力的でした
    続編あるのか!ソワソワ

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    2013年03月15日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

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    ツ、イ、ラ、クの続編。というか、短編集???

    本編で登場人物たちにどうしようもなく愛着をもってしまったので嬉しかった。
    河村と準子のその後も書いて欲しかった。
    でも、結婚をほのめかす一文が書いてあったな。
    あの二人が結婚なんて想像つかないけど笑

    登場人物のなかで、横浜の子がすきです。

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    2013年03月11日
  • ドールハウス

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    ネタバレ

    初めて読んだ時は単純に「こんなに鬱陶しい両親、そりゃあ見捨てたくなるよな」と思っただけなのですが、アダルトチルドレンを自覚してから改めて読むと見方が変わりました。
    これはACの解放の物語だ!と。

    ラストの「一人で暮らすことからまず始めるわ」という主人公・理加子の一言に重みを感じます。

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    2013年01月06日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

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    「ツ、イ、ラ、ク」を読み終わってあまり時間経たずに読めてすごくよかった。「ツ、イ、ラ、ク」の登場人物、脇役だった人たちが主役になり、その人の目線で語った連作集。読みながら、「ツ、イ、ラ、ク」を思い出したりして、それもなぜかすごく「懐かしい」感じで思いだして、おもしろかった。やっぱり姫野カオルコは好きかも。

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    2012年11月21日