姫野カオルコのレビュー一覧

  • 終業式

    Posted by ブクログ

    あとがきでは、八木悦子が主人公とあるが、私は遠藤さんと都築くんの話だと思って読んでいた。
    いやらしい女性をかかせたら、やはり姫野カオルコさんにかなう人はいないですね。ミポリンのキャラは秀逸だと思います。ホイホイ引っかかる男性も頷けます。
    ただ、私が共学出身じゃなくて同世代じゃないからでしょうね、所々「そういうものなんですかね?解らない」箇所があり躓きました。よって星は三つです。

    0
    2014年08月14日
  • 終業式

    Posted by ブクログ

    高校時代を共に過ごした4人の男女の物語.設定は昭和50年代が舞台だろうか.僕よりも一回り前の世代の主人公たち.それでも今みたいに携帯やインターネットが無いということではあまり変わらないだろう.全編が手紙の形で物語が進むので慣れるまでちょっと苦労したが,なんともノスタルジックな雰囲気が良かった.そして今も昔も若者は変わらないなぁと少し安心しました.初読みの作家さんでしたが満足.

    0
    2014年08月13日
  • レンタル(不倫)

    Posted by ブクログ

    「ドールハウス」から始まった処女三部作を全部読んだことになりますが、結局登場人物の誰一人として共感することができなかった。
    作者さん自身、特に共感を得ようとして書いていた訳ではないと思われますが。
    力石理気子というネーミングのセンスが凄い。
    「しおしおのパー」とか、比喩表現でところどころ笑えたと思ったら、タグにコメディという項目があった。
    そうか、コメディだったのか、納得。

    0
    2014年08月06日
  • 受難

    Posted by ブクログ

    なんとも感想を書きにくいなぁ。
    周りに人がいるとおおっぴらに開いて読めなかった(笑)
    初姫野カオルコだったのだが
    女性がこういうものを書くのかと
    頭をブン殴られたような気分。

    ある意味文学なんでしょうなー、これも。

    0
    2014年10月24日
  • ドールハウス

    Posted by ブクログ

    姫野カオル 読みやすかった ここまでオーバーじゃないにしても、各家族のルールや常識って、表に出ないことが山盛りだと思う。しかもある程度親しくならないと、他人の目にさらされないから、それが世間の非常識だったってことに気づかないこともあるんだと思う。
    井の中の蛙じゃないけど、渦中にいては見えないことは家族に限らず、国もしかりなのかとも思った。

    0
    2014年06月18日
  • 受難

    Posted by ブクログ

    姫野氏について何も知らないのに勝手に
    ”キリスト教的な厳格な教訓小説に違いない"
    と思い込んで敬遠していた。

    よもやこんな文章だとは。。。

    なかなか思いもよらぬものである。


    筋肉少女帯なんていったい何人がわかるんだ。

    だめだめー ぱっぱぱやー(だったけかな?)

    筋肉少女帯なら「おまけの一日」が好きです(・ω・)

    0
    2014年06月11日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

    Posted by ブクログ

    「ツ、イ、ラ、ク」のサイドストーリー。
    主人公2人が墜落していた頃、ささいな仕草や表情で周りの人間は気付いてたんだ。
    隠していても意識してない所にそういうのは出るんだよなぁ。

    夏目の歪んだ性癖の描写が怖いくらい真に迫っていて、
    女性がこういう視点を持っていることに驚く。
    作家というのは選ばれた人のみの職業なのだと改めて思う。

    0
    2014年06月12日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

    Posted by ブクログ

     ツ、イ、ラ、クを読んですぐに読むべきだったなぁと思いつつ、まるで同窓会のようなゆったり感で楽しめる。

    0
    2014年05月22日
  • 蕎麦屋の恋

    Posted by ブクログ

    3品の短編集。感性が心地よい。やはり表題作がいい。こういう恋もあるんだ、と新しい発見をしたような気分になった。

    0
    2014年05月19日
  • ツ、イ、ラ、ク

    Posted by ブクログ

    自意識の塊のような年代の少年少女たち。
    小学校から中学校時代までを丹念に描くが、あまりにも性的。男の子はともかく、女の子もこんなに性的なものなのだろうか。
    中学生となった少女が男性教諭と性的関係を結ぶのだが、そこにあるのは愛と言うよりは性愛だ。

    最後の1/4は少年少女たちの20年後の状況を描く。
    この最後を描くための長い序章であったのか。

    0
    2014年05月19日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

    Posted by ブクログ

    『ツ、イ、ラ、ク』の登場人物たちによる連作短編集。

    『高瀬舟、それから』は『ツ、イ、ラ、ク』の最中の出来事を河村の目線から辿る。
    表題作の『桃』は正直物語として意味不明だったが、32歳になった隼子が河村と再会する前に過ごしている茫洋とした日々を切り出したのだろう。

    この2作以外は、『ツ、イ、ラ、ク』の主人公2人を近くから、遠くから眺めていた人の物語である。

    『青痣(しみ)』は隼子に嫉妬心を抱いている同級生が過去を回想する形で、詩的な表現が多かったが一番等身大で素直な物語だった。

    『ツ、イ、ラ、ク』がどれくらい刺さったかで、この作品の評価は決まるだろう。
    あとがきに書かれているように、読

    0
    2014年04月23日
  • 受難

    Posted by ブクログ

    カテゴリを「ドラマ」にしたけど、「ファンタジー」かもしれない。
    あまりにも「ありえない」設定と、放送禁止用語連発で、半分くらいまでは、正直げんなりしながら読んだが、「エリーゼのために」を始めた辺りからグイグイ引っ張られる。

    いったいこの物語がどこに着地するのか知りたくて一気に読んだが、ありえない物語が見事に締めくくられて、感動の気持ちさえ湧いてくる。

    筆者の本を読むといつも「いったいこの人は何者なんだ?」と思うが、本書ではさらにその疑問が大きくなった。

    0
    2014年04月20日
  • 蕎麦屋の恋

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    二冊目の姫野カオルコである。
    当時小学生の頃、購読していた雑誌で推薦されていた『変奏曲』を読んで(あれは小学生が読むべき本ではまったくなかった)以来。

    あらすじを読んでこんなしっぽりした話を書くのか、と思ったけれど、案の定淫靡なテンションの作品だった。
    具体的な描写はないけれど。

    表題作の『蕎麦屋の恋』は、43歳のサラリーマンと30歳の料理人を目指し脱サラした女が親密になっていくまでを描いている。
    二人は京急線ユーザーで互いに存在を知っていて、ふとしたきっかけで言葉を交わすようになる。
    ただ二人が接触するのは後半部で、男女それぞれの過去に起こった出来事を掘り下げている。

    男はなんでそんな

    0
    2014年04月14日
  • 喪失記

    Posted by ブクログ

    『ドールハウス』に続く3部作の2作目。前作のヒロインもそうだったけど、今作のヒロインも歪んでます。とにかく痛々しい……ふわふわとして幸せな気分に浸れる恋愛小説を求めている人には向かない。
    『私は男に飢えていた』という冒頭の文章が強烈。
    そして最後も、男が欲しいと何度も繰り返している。
    最後に自分の歪みみたいなものを自覚したところが、小さな救いなのだろうか?

    0
    2014年03月25日
  • 桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク

    Posted by ブクログ

    3年前ほどに、なんだこれは!と思いつつあっという間に読み終えたツ、イ、ラ、クのサイドストリーというよりも全く別物の本。読んだ後、なんとも言えない複雑な心境になりますが、ひとつ思ったのは、生きるのってこんなに難しかったかな、ということ。またツ、イ、ラ、クを読み直そうと思います。

    0
    2014年03月06日
  • 喪失記

    Posted by ブクログ

    本作における喪失とは、女性性の喪失であったようだ。処女三部作の二作目にあたるとのことだが、ドライバーで自分を掻爬しており、全作そうなのかしら、なにか痛々しかった。主人公理津子は幼少時カソリックの教義のもとに育ち、性を拒むようになっていたが、三十路をこえてやっと最後に男が欲しいと言わしている。しかし、その望みも達成させず、急に終わってしまっており、ちょっと主人公が哀れであった。

    0
    2014年02月27日
  • リアル・シンデレラ

    Posted by ブクログ

    直木賞で話題になったので手にとってみた。
    最初に出てくる、シンデレラの解釈が面白くて読んでみよう!となり購入。

    人の幸せや生き甲斐について、
    価値観が違う人同士の共存について、
    考えさせられた。

    「シンデレラ」は一般的にはわかりやすいサクセスストーリーで、誰もが羨むものを手にしたってされているけれど、
    その彼女自身の価値観はどこでできたのか。

    なんのために生きるのか、本当に人それぞれで
    他の人の価値観に左右されないそれを見つけられた人こそ
    本当に幸せといえるのだろう。

    0
    2014年02月22日
  • リアル・シンデレラ

    Posted by ブクログ

    泉という、女性の人生を回りのひとのインタビューで浮き彫りにしていく。誰からも否定されることはなくても、誰からも心底もとめられることがなかった。泉が感じる幸せのかたちは? 母との確執は女なら何かしら持っているものの気がする。が、泉の人格の核となる、その人生を縛ってしまう理不尽な存在。祈りの言葉をみると悲しく切ない幕切れ。後書きの葉書に救われた。

    0
    2014年02月07日
  • A.B.O.AB

    Posted by ブクログ

    男女それぞれ血液型別での恋愛模様をショートショートにした作品。なかなか面白かった。どことなく星新一に似た書き方。ショートショートはみんなそうなるのだろうか。そして一番面白かったのはあとがきだった。

    0
    2014年01月21日
  • 風のささやき 介護する人への13の話

    Posted by ブクログ

    実話とフィクションが織り交ざっており、深刻になりすぎずに読める。それが「介護」とマッチしているように感じた。

    0
    2014年01月14日