姫野カオルコのレビュー一覧
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修道院で育った貞淑な処女フランチェス子のXXXに、しゃべる人面瘡が出現する。あろうことか、フランチェス子は人面瘡を「古賀さん」と名付けて話し相手にする…だけならまだしも、古賀さんが一方的にフランチェス子を罵倒する。そんな二人(?)の奇妙な毎日。
友人(男性)に薦められて読んだのですが、巻末の米原万里の解説が秀逸で、この小説がどんな存在であるかを的確に言い表している。
正直、その解説を読んだ後だとこの小説に対して自分の口で書き加えることはあまりない。「ホッベマなんて大学の美術史で習ったけれど小説でその名を見つけたのは人生初めてでした(笑)」という個人的経験と照らし合わせた感想くらいか…。
そ -
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ブログを書くことが面白くなってくると、人に読んでもらうための書き方というものについて考え出すようになる。
ということで、エッセイを読んでみる。
このエッセイというか、世の中の男女の観想はすごい。というかここまで自分の意見を堂々と発表できる力に感動すら覚える。
かなり作者の勝手な思い入れの中で、美人-ブス、美男-ブオトコについて、理論を展開している。しかも芸能人とはいえ実名入りで、成形をしているとか、あの感じがいいなんて評しちゃって、それを出版しちゃう勇気。
ここでエッセイについて調べてみると
—-【参考】————————————————–
エッセー 【(英) essay; (フランス) ess -
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小早川正人。大手出版社に勤務し、年収は1000万円以上。二人の娘は有名お嬢様学校に通い、可憐な妻は素敵な我が家でレースを編む。一見幸せな結婚生活だが、実態は多額のローンに追われ、仕事に追われ、妻のリクエストに追われ、散歩すらままならず―。みんなに祝福されてゴールインしたはずなのに、どこで間違ってしまったのだろう?シニカルで斬新な結婚論が炸裂する、強烈な夫婦小説。内容(「BOOK」データベースより)
小早川夫妻にはイライラしっぱなしだったけど、こういうケースもあると思うとぞっとした。この夫妻の場合完全に墓場。
「結婚は人生の墓場か?」というよりかは、結婚を人生の墓場にしないためには?という意味 -
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「女である」ことを自分以外の誰かに明言されたい、その為に異性に抱かれたいと願う女性の話。
そしてそのような思想を、作者自らが後書きの解説でばっさりと斬っている。
恋愛や本能から離れた思想の部分で異性を利用しようとする者は、異性から欲情もされず抱かれもしないと。
主人公のように極端な環境で育たなくても、「自分が女である」という健全なイメージを持つことは現代社会ではなかなか難しいことなのかもしれない。
性に関する保守的な抑圧と(名ばかりの)男女平等の狭間にいるのが、私達という世代なのだろう。
本著を読んで「女とは何か」を考えた時、今のトレンドである「ゆるふわ」や「スイーツ」は作られた偽物の女性