姫野カオルコのレビュー一覧
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手紙、葉書、FAX、メモ。何気なく、考えに考えて、感情のままに、書いたことばから伝わるのは、隠しきれない本音。
最初は面食らった。20年の間に交換された(実は送らずに破ったものなども含めて)手紙、葉書、FAX、メモだけで構成された物語とは、裏の内容紹介を読んでわかっていたけれど、実際に読み始めてみると、色々とわからないことだらけで、だからどんどん引き込まれた。
決して書けない気持ちもあっただろうし、書いているうちに筆が走って変な方向に引っ張られた気持ちもあっただろう。でも、文字に残った記録だけが記憶されるのならば、これが「そのときの気持ち」になってしまう。遠藤優子は、本当は文字になっていな -
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イタい。イタすぎる。
もう二十年以上前の恋愛エッセイだから、今さら私が読んで熱く共感できるわけもないのだけれど、イタいなあ。
最初の「甘いもの」
熱く共感したよ。(笑)
“女で甘いものが嫌いだというのは、これは、なかなか面倒なことなのである”
うんうん。
“大きい図体して「甘いものは嫌い」と言うと「えーっ、甘いものが嫌いなのになんでそんなに体がごついんですか」と驚かれて対応に窮する。”
うんうん、うんうん。
でもねえ、この本を読んで思ったのは、新人のお笑い芸人みたいだなあということ。
空気を読まずに過激なネタをぶち込んできて、お客さん(読者)を置いてきぼりにしているところ。
または、お -
Posted by ブクログ
脇役からの証言で、主人公の人物象を描いていくやりかたの 短編連作って大好きなので(有吉佐和子の「悪女について」とか、三浦しおんの「私が語りはじめた彼は」とか)これもそういうのかなー。と思ったんです。
途中までは面白いと思ってたんだけど、以降、白けた。
「倉島泉。複数の関係者から話を聞いた私は、彼女に興味を持つ。多くの証言から浮かび上がってきた彼女の人生とは? 本当の幸福を知りたい人に贈る、姫野カオルコ待望の長編小説。」
とあるので、かなり期待していたんですが。
特にラストはねェ。
あと、題名は変えたほうがいいと思います。「リアル・シンデレラ」じゃないですよね。あとがきも言い訳っぽくて好きじゃ