姫野カオルコのレビュー一覧

  • サイケ

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    なんと言うかこう、必要以上に偽悪者ぶるというか、なんというか。
    確かに性的な嗜好を結構リアルに描いているけど、それも大きなテーマのひとつではあるけど、それだけが姫野ワールドじゃあないんだよ。

    若さゆえにとんがったコピーなのか、売らんがための出版社の営業戦略なのかはわからないけど、薄っぺらい、一面的な内容紹介なのである。

    私にとって姫野カオルコって、おかしいことをおかしいって言えないのはおかしいって怒れる、至極真っ当な人。
    何も考えることなく他人に言われるがままに行動して、何の疑問も持たないのはどうして?って、いい加減若くないのにずーっと気持ち悪く思っていられる稀有な人。
    そう、私が言えない

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    2015年06月09日
  • 終業式

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    色んな人の手紙の文章のみで進みます。
    はじめは読みにくいのかと思いましたが、気づけばサラサラとページをめくってしまいました。
    色んな人の感情が詰め込まれて、それが手紙として表れていることが素敵だと思いました。

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    2015年02月12日
  • 受難

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    後半は急展開。序盤はどうなることかと思ったんですが、楽しく読めました。「童話」とカテゴライズするには想定年齢が高い気もしますが、本作を通して性への価値観を話し合っていくことは、とても大事だと感じています。100%とはいいませんが、かなり滑稽な行為でしょう。セックスって。

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    2015年01月06日
  • リアル・シンデレラ

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    第143回直木賞候補作。
    (同じ回に天地明察や小さいおうちがあり、直木賞は小さいおうちが受賞)

    タイトルと内容が乖離していると物議を醸した。
    (まぁ北方謙三が勝手に言ってただけだが)
    文庫本だと後書きに姫野カオルコの説明(反論)が載っていて非常に面白い。
    また好き嫌いがハッキリするのもこの作品の特徴。(ちなみに選考委員の宮部みゆきは本作がイチオシだった)

    この作品のどこが“シンデレラ”なのか、捉えられれば感ずるものは大きい。
    女性と男性で感じ方も違うんだろうな。

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    2014年12月26日
  • ちがうもん

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    ネタバレ

    【本の内容】
    1960年代、まだダサかった日本。

    関西の田舎町。

    3歳の少女はなぜ「特急こだま」の玩具を買ってもらったのか。

    4歳の少女はオバサンが何をしているのを見たのか。

    6歳の少女は夏休みにどんな初体験をしたのか…。

    こどもだったからこそ鮮明に焼きついた記憶。

    大人のためのリアルな童話とも言うべき短編集。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    1960年代に子供時代を過ごしたこと、自然がいっぱいの長閑な田舎町。

    都会に暮らす大人にとっては美しく懐かしいもの、古き良きものの象徴と呼べるそれらを、徹底的に否定することがこの短編集の根底にはあるように感じます。

    五つの物語の主人公

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    2014年11月25日
  • リアル・シンデレラ

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    この小説の主人公、泉はタイトルの『シンデレラ』のように華やかではなく、笑っても人に気づかれない、自分の幸せよりも他人の幸せを願うような女性である。物語の流れは、泉を中心に、というわけではなく、泉の身の回りにいた人物たちに筆者がレポートして、そのレポート内容を小説にしている。
    ただ、ところどころに散りばめられている泉の描写を繋ぎ合わせると、実は何ともいえぬ色気があったのではと思われる。

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    2014年11月15日
  • 終業式

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    初めの方は、高校生の自然な文体なのか、少し読みづらい。しかし、都築が浪人して詩的な文章を書いてしまったりだとか、ああこういう時期もあったよなあ、と思わされる。
    後の方がものすごくいい。様々な人がいて、いろんな人生がある。人と深く関わったらそのぶん傷つくけれど、傷つかない人生は味気ない。「Love is not saying sorry」について書かれた都築の手紙がいちばんいい。
    最初の方は読みづらくても、ぜひ最後まで読み通してほしい。

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    2014年10月23日
  • ガラスの仮面の告白

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    姫野カオルコは昔読んだ「終業式」が好きで、その次に読んだ「整形美女」は内容は面白いんだけど文章が理屈っぽいのが嫌だった。
    この本は多分3冊目なんだけど、裏表紙に「明るくって元気なエッセイの数々。」とあるからにはエッセイだと思って読んで、軽くて読みやすいな〜へ〜SM作家だったんだ知らなかった〜とか思ってWikipedia見たら嘘でした。

    Wikipediaより抜粋
    随想風小説『ガラスの仮面の告白』がエッセイに分類されて発売されたこともあり、団鬼六賞の受賞をきっかけに小説家としてデビューしたと誤解されることが多かった。

    なんかもっと若い人だと思ってたんだけど、今56歳だそうです。小説で例えに出

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    2014年10月01日
  • 受難

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    いやあ、突き抜けた設定に度肝を抜かれて読み始めた。内容も設定に負けず意表をつく展開であった。次第に不思議な設定に慣れ、主人公のフランチェス子を好きになり古賀さんに反発したりと世界観にはいりこんで読んだ。清潔なフランチェス子が語る胆力ある下ネタ=性愛。声をだして笑った。こんな健全に性愛について語る小説もっとあってもいいなと読後思った。もっと姫野カオルコさんの小説が読みたくなった。

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    2014年09月23日
  • 終業式

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    ツ、イ、ラ、ク、以来の姫野カオルコ。
    真っ当にいい小説だなと思った。書簡体小説好きなので気に入った。

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    2014年09月14日
  • 受難

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    声出して笑ってしまう小説というのもなかなかないものだ。設定が奇妙なので読むのをためらっていたが、いざ読み出してみると止まらない。
    ただ電車の中などではなかなか読みにくい。官能小説か、という文体もでてくるからそのページを開いていたら大変。まあ全然違うんだけど。
    よくこんな小説書いたなぁとこれは姫野カオルコさんにしか書けない独自の世界観。天才だね。

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    2014年09月09日
  • 風のささやき 介護する人への13の話

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    ネタバレ

    字も大きくて、すぐ読み終わる。
    でもこの登場人物たちの介護人生は続いていく。(ほとんど実話らしい)

    絶えず身内の誰かが病気でずーっと介護に明け暮れてる大学生とか、(伯父とか叔母の世話までしてるってどんだけ血縁関係が強いんだろ)
    友達と会っていても、”介護があるから”って言っても不自然な年齢じゃなくなったからそれが嬉しい、とか。
    介護だけの人生じゃあ、あんまり虚しいから出合い系サイトで知り合った人にロストバージンするとか…。

    ほんとに身につまされる逸話ばっか。
    日本はこれから益々高齢化が進むということは、こういう人たちも増え続けるということだ。

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    2014年08月23日
  • 受難

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    これまでの読書歴で3大トンデモ設定の称号を与えよう。ブラックジャックやぬ~べ~でも描かれ、その強烈な存在感を知らしめた人面瘡(人のような顔つきをもった喋るできもの)。それが汚れを知らぬうら若き乙女フランチェス子の秘所に出現し、彼女を思うさま罵倒し始める。

    実はフランチェス子(元モデル)、天涯孤独で修道院育ち。美人(しかもバスト109センチ)なのに、なぜか男を寄せ付けない先天的性質で交際経験ゼロ。男に求められたことがない彼女をダメ女と罵り嘲笑うオッサン顔の人面瘡。そんな彼(?)のことを、人面瘡をテーマにした恐怖漫画『のろいの顔がチチチとまた呼ぶ』の作者、古賀新一にちなんで「古賀」と命名し、フラ

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    2014年07月02日
  • 結婚は人生の墓場か?

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    正に私が今思っている題名だったので手にした。
    若い時に決めた結婚は大人になってから、相手が違ったと気づくことは普通だと思う。
    反対にものすごく相性の良い人と結婚したと何年経っても思うならそのまま添い遂げればいい。
    問題は子供を育てる上で離婚を決断できない場合だ。
    主に離婚すると生活が成り立たない。
    子供が巣立ったら必ず離婚する。
    好きなところなど1つもない。
    嫌いなところはたくさんある。

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    2014年06月29日
  • 結婚は人生の墓場か?

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    たのしく、ときどきおそろしく読んだ。

    女子校出身のお嬢様系専業主婦希望の人をティピカルに表現したブラックコメディかな。

    諸処に挟まれている時事ネタのくすぐりには賞味期限がありそうで、ちょっと残念だけれど、いまおもしろい。

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    2014年06月16日
  • 愛は勝つ、もんか

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    この作家は初読。名前からどうせバブリーバリバリだろうというイメージで読み始めたら、あら不思議、人生幸朗のボヤキ漫才かよという歌詞にツッコミ、マンガにツッコミ、映画にツッコミ。どう読んでもバブリーなモテる女性の文章と違う。途中で判明してくるんだけど、中2から同じシャツを着ている、非モテ系の女性だった。
    ボヤキやツッコミということで、女宮沢章夫という感じかというと、入りはそんな感じだけど、落ちるところは宮沢章夫ほどとんでもないところに落ちないので、ダイナミックな笑いは呼ぶわけではない。でもなんだか納得してしまうのである。
    この手の軽い感じのエッセイは、ブログなどのネット世代と非常に親和性は高いので

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    2014年07月23日
  • ハルカ・エイティ

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    ネタバレ

    初の姫野カオルコさん。

    とても前向きに生きるハルカの姿に励まされる。
    生きてるように生きてるなぁ。
    そしてなぜか関西弁に色気を感じる。

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    2014年04月24日
  • ドールハウス

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    ネタバレ

    姫野カオルコさんの処女三部作の第1巻
    両親の特殊な身勝手な考え方に縛られている理加子
    どうして?どうしてそこまで・・・と
    腑に落ちず、落ち着かない気持ちで読み進める
    普通って何だろう、
    普通って、楽ってことかな
    未熟な恋をして傷ついて
    やっと本当の気持ちに気がつく理加子に
    ホッとして読み終わった

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    2014年04月08日
  • 風のささやき 介護する人への13の話

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     当たり前、という言葉の重さを知る。
     これを創作として読める、というのは財産なのかもしれないね。

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    2014年03月20日
  • ガラスの仮面の告白

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    姫野カオルコは面白い。30歳の頃の著者の告白本なのだけれども、家庭もちょっと変わっているし、処女であることを告白するのも変だし、街を歩けば変態に巡り会うというのも普通人ではまずあり得ない。読んでいるうちに松本零士の「男おいどん」を思い出した、著者が女おいどんのように感じられた。各章の題が少女マンガになっていたが、内容はあまりマッチしていなかったように思う。かなり前の作品だが、直木賞をとって少しは幸せになったのだろうか、余計なお世話でこれまでも十分幸せですというに決まっているような気はするが。

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    2014年03月12日